2026/10/03 08:48:15
(e4kaSTwX)
街灯に照らされているとは言え薄暗い道を歩いていると、
通行人は疎らで人目が無いことに気付き、手を繋ぎたい衝動に駆られる。
やや離れているとは言え、大学が遠いとは言えない場所で良くないとも思ったが、
ケーキ屋の中でも話すだけで触れ合うことはできなかった反動のように、
〝先生に触れたい〟と強く思った。
勇気を出して先生の手を握ると、少し驚いた様に愛実の顔を見るが、嫌がっている様には見えない。
そのまま腕を先生の腕と身体の間に差し込み、腕を抱き締めるように絡めてみる。
それでも、先生は拒否すること無く受け入れてくれた。
少しやりすぎたかと思ったが、触れている所から体温が伝わり心地良い。
最近少し肌寒くなってきたところだったから。
先程の話の続きをするかのように、先生と行きたい所やしてみたい事を話す。
二人の関係は大っぴらに出来るものでは無いが、それでも、人並の体験はしたいと思う。
もしかしたら、いつかは…身体を重ねるという事もあるのかもしれない。
苦い記憶しか無い愛実にとっては、あまり想像が付かないが、相手は良い年をした大人なのだから。
ただ、先生は半分以下の年齢の自分に、そういった気分になるのだろうかと純粋な疑問は感じる。
遠回りをして辿り着いてしまった最寄り駅。
人通りが増えてきた頃から、自然と絡めていた腕は解き、〝教授と学生〟の距離に戻っていた。
「先生、今日はありがとうございました。
その…先生が良ければ、お休みの日に何処かに行きたいです。
水族館…でも、動物館でも、何処でも…。
二人で過ごせる場所で、会えませんか?」
周りの雑多な音に掻き消され、二人の会話は周囲には聞こえない。
それを良いことに、勇気を出して誘ってみる。
休日に二人で会いたい、どこかに行きたいと。
【おはようございます。
御気遣いいただきありがとうございます。
浩紀さんのペースで御返事ください。
この後の展開ですが、休日のデートに行きたいです。
場所にこだわりはありませんが、日帰りの予定で。
でもお互いの〝もっと一緒にいたい〟という気持ちから、急遽お泊りになる展開を希望します。
デート場所近くで検索して出てきたラブホテル等が熱を感じてリアルでしょうか。
どちらかの自宅でも良いですが。
浩紀さんの御意見もいただけると嬉しいです。】