2025/06/15 22:12:19
(N6JgpajG)
小学5年生の夏。私は、知り合いのお姉さんたちと1泊2日のキャンプに行きました。
姉(中学3年生)と仲のいい近所のお姉さん、カレンさん(24)からBBQの誘いがあったので、私たち姉妹とカレンさん、カレンさんのお友達の、みゆさん(24)の4人で、キャンプに行くことになりました。
カレンさんは、過去にガールスカウトの経験もあり、キャンプに詳しいうえに、ワゴンタイプの車を持っていました。また、私たちの親とも顔馴染みだったため、安心して送り出してくれました。
キャンプで必要な道具や食材は、すべてお姉さんたちが用意してくれていて、私たち姉妹は、リュックに着替えなど最低限のものだけ詰めて出発しました。
行きの車内では、私たちに気づかってくれたのか、運転するカレンさんの隣には姉が座り、後部座席には、私とみゆさんが並びました。
前席では、仲良く楽しそうに会話する2人•••
人見知りな私は、最初は緊張していて、みゆさんから話しかけられても、うなずくだけで精一杯でした。でも、たくさん話しかけてくれたので、少しずつ緊張も解けていきました。
キャンプ場では、お姉さんたちが手際よくBBQの準備をしてくれて、私たちも少しだけお手伝いして、焼きたてのお肉や新鮮な野菜、そして、キャンプの定番・カレーライス。どれも本当に美味しくて、おかわりしてしまうほどでした。
BBQの後片付けも終えて、あらためて1人ずつ自己紹介をして、4人でわいわいキャーキャーとゲームで盛りあがりました。
気づけば、みんなの心が一つになっていて、小さな絆がそっと芽吹いたような、なんだか温かい気持ちになりました。
寝るときは、2人用のテント1つしか無かったので、カレンさんと姉が車中泊、私とみゆさんがテントで寝ることになりました。
テント内では寝る前に、私はジュースを、みゆさんは缶のお酒を飲みながら、お互いがテニスをやっていたことや、好きな歌い手さんの話題で意気投合しました。一気に距離が縮まり、最早 なついた猫のように、ベタベタと戯れついていた私に、みゆさんが『 ほんとに可愛い 』と言って、おでこにチュッとキスをしてくれました。私もお返しに、みゆさんのほっぺにチュッと。
他愛ない会話を交わしながら、ふざけ合ったり寄り添ったりしてるうち、あっという間に夜が更けていきました。
横になってからも会話は続きましたが、いつの間にかエッチな話になっていて、ドキドキしながら聞き入ってました。
話も終えて、お互いさっきまで戯れ合っていたときの笑顔もなくなり、みゆさんが『 おやすみのチューしよっか 』と、上体を起こし、横になっている私の髪をなで、私を見つめ、そっと唇にキスを。それから鼻、頬、そして、私の首のあたりに顔を埋めて、首筋にも……
お遊びのキスとは違う艶かしさにドキドキしましたが、そのときは、最後にもう一度おやすみのチューをして寝ることにしました。
翌朝、テントをたたみ、静かに荷物をまとめてキャンプ場を後にしました。
楽しかった時間が名残惜しくて、胸にぽっかりと穴が空いたような気持ちになりました。
もっと一緒にいたかったな……
帰りの車内は少し重たい空気。
お互いに言葉は少なく、ただ手を繋ぎながら、流れていく景色をぼんやりと眺めていました。
やがて高速道路のサービスエリアに立ち寄り、朝食を済ませた頃。みゆさんが ふと私の腕を引いて、小さな声で話しかけてきました。
『 ねぇねぇ、今度……うちにこない? 』と。
願ってもない言葉に、私は嬉しさのあまりピョンピョンと飛び跳ねながら『 えっ、行きたい行きたい!』と即答しました。
さっきまでの重たい空気は嘘のように消えていて、
私は『 いいの本当に?約束だからね!』と言いながら、5年生になって持たされた携帯でアドレス交換をしました。
その後、お腹も心も満たされた私たちは、身体を寄せ合い、安心しきったように眠っていました。
後日メールが届き、夏休みに入った頃の日曜日に会うことになりました。
みゆさんは車を持っていなかったので、私の家の最寄駅まで迎えに来てくれるとのこと。
朝9時半頃、駅で待ち合わせをすることになりました。
親には友達と遊びに行くから夕方には帰る、とだけ伝えて家を出ました。
駅に着くと、少し離れたところで 手を振っているみゆさんの姿が見えました。
変わらない明るい笑顔に、思わず私も笑顔になりました。
『 久しぶり〜!元気だった?』
『 うん!』
『 会いたかったよー』
会えるのをずっと楽しみにしていたけれど、久しぶりなのと、2人きりという状況もあってか、最初のうちは少し緊張してしまって、なかなか言葉がうまく出てきませんでした。
途中で立ち寄った商業施設では、昼食やお菓子などを一緒に買って、それから みゆさんの自宅へ向かいました。
玄関の扉を開け、短い通路を抜けると、そこには広めのワンルームが広がっていました。
大きめのベッドやゆったりしたソファ。観葉植物や間接照明も置かれていて、洒落た雰囲気のとても綺麗なお部屋でした。
『 わぁ……すごい、綺麗 』
『 でしょ?ちょっと頑張って片付けたんだよ 』
この後、どんな時間が待っているのか、期待と少し不安が入り混じるような、そんな静かな高揚感を胸に感じながら部屋の中へと足を踏み入れました。
まだ少しだけ緊張気味の私でしたが、好きな曲を聴きながら、夏休みの予定や宿題のこと、そしてお互いのことを話をしてるうちに、次第に心がほぐれてきました。
くつろぎ始めてイチャイチャと戯れ合い始めた頃、みゆさんが、ふと私を からかうようなことを言ったので、仕返しに、脇腹をコチョコチョとくすぐり攻撃。
『 ちょっと!ダメダメ本当にダメだって!』と、きゃーきゃー言いながら、のけぞる姿が楽しくて、調子にのって更に責めたら、遂にみゆさんの反撃が始まりました。
一回りも二回りも体格の違う みゆさんに力じゃ敵うはずもなく、あっという間に くすぐり返されました。
キャーキャーと笑いころげる私を抱え上げると、ソファに座るみゆさんの太ももの上に、お互いが向かい合うように私を乗せて、キャンプのとき、テントの中でもやった「キスごっこ」が始まりました•••
顔を見合わせながら、みゆさんが唇をムギュッと突き出したので、私も真似をしてムギュッと突き出すと、そのまま私の唇にチュッとキスを。
お返しに、私もみゆさんのほっぺにキスを。
特にルールは無いのですが、次にみゆさんが私にキスをする瞬間に意地悪をして、そっぽ向いたら『 こらー 』と言って、私の首すじをカプッと甘噛み。
くすぐったくて『 あん〜 』と肩をすぼめる私に『 もう、ほんとにかわいー 』と。
次にみゆさんが、べーっと舌を出したので、私もベーっと舌を出すと、そのまま私の舌をペロッと舐めてきました。
キャハッと照れ笑いする私に『 ねっ、こっち(ベッドを指差し)でもっといいことしよ?』と。。。
『 ……いいこと?』
私は、あの時(テント内での出来事)の続きを思わせるような空気に、ふと胸が高鳴りながらも「 まさか、大人のみゆさんが、私なんかにそんなことするはずないよね 」って思っていました……
ちなみに当時の私の身長は、新小5(4月)約136センチ、新小6 約 141センチでした。実家に記録が残ってました。今は160センチです。体重も当時は30キロ程度しかなかったと思います。
話を戻します。
『 ねっ、こっち(ベッドを指差し)でもっといいことしよ?』と。。。
『 ……いいこと?』
みゆさんは、私の脇を抱えて、一旦ベッドに座らせました。
私の髪をそっと撫でながら、口癖のように
『 ……かわい 』と。
そうしてまた、調教するかのように、べー と舌を出したので、私も舌を出すと、 私の舌を捕らえた みゆさんの舌が、左右リズミカルに動いていて、その感触が心地良く、気づけば服を脱がされていました。
僅かに膨らむ私の胸を見て『 うわぁぁ!かわいい胸 〜』と。
私を仰向けに寝かせると、みゆさんの舌が、私の舌を小刻みに揺らし、首筋、肩、手へと流れるように舌を這わせていきました。すると私の手のひらを掴み、みゆさんの顔の方に引き寄せると、今度は手の指を丹念に舐めはじめました。
ペロペロ チュパチュパ私を見ながら舐めしゃぶる、その姿が卑猥で…… でも、もう、照れ笑いする余裕なんかなくなっていて、ゾクゾクと変な気持ちになっていました。
そして、私の小さな胸の感触を確かめるかのように、手のひらを添えて、優しく揉んだりさすったり、そっとキスをしては、舌と指先を使って乳首を丹念に愛撫。
胸から下半身にかけ優しくゆっくりと舌を滑らせ、刺激されるたびに身体がピクピクと波打ってしまい…
知らぬ間に敏感な身体になっていた私。
そうして一番敏感なところにも…
最初くすぐったくて思わず『 キャハ 』『 くすぐったい〜 』と、みゆさんの顔を手で押さえてしまいましたが、その くすぐったさが、何とも言えない心地良さに変わりました。
気持ち良くて私が喘ぎはじめると、さらに私のまだ小さな突起を指でめくりだして チューチューと吸いながら舌先を小刻みに震わせてみたり、ヌルッと中に入れてきたり、テクニシャンな みゆさんの容赦ないクンニリングスに意識が朦朧とし苦悶する中、今まで感じたことのない猛烈な快感が下半身を襲い、そのとき初めて逝くことを経験しました。
会う度にSEXはしてましたが、回を重ねるごとに激しくなっていきました。
みゆさんは、私のまだ毛もない性器を舐めるのが本当に好きで、慣れてくると執拗に求めてくるようになって、キャンプのときの優しい表情からは想像もつかないような豹変ぶりといいますか…
暑いときは みゆさんの身体が汗で光っていて、息をハァハァさせながら上から下から激しく求めてきました。
逝って、しばらくその心地良い余韻に浸って、まだ身体が敏感になっている最中に、また逝かされたり、余韻に浸ることさえ許されず、続けざまに逝かされて身体が痙攣してしまったり、私がグッタリと衰弱し切るまで手加減することなんかありませんでした。
逝き果て、ぐったりとしているときに
『 ゆいの悶える表情も声も可愛すぎてキュンキュンしちゃう 』『 可愛かったよ 』と、髪をそっとなでながら、まるで静かな子守唄のように、いつも優しい声で語りかけてくれました。
私自身よく覚えてないのですが、突然 声を張り上げて苦悶する私に、最初は驚いて心配もしたそうですが、そんな私の もがく表情や声がとてもお気に入りのようでした。
みゆさんは一方的なタチ役にもかかわらずタフで性欲も強く、朝から帰る時間まで、食事の時以外は、ほとんどベッドの上で過ごした、なんて日も普通にあったと思います。最後一緒にシャワーを浴びてるときでさえです。
私の方は、されるがまま、ただただ もがき喘ぐことしかできませんでした。
しばらくは (半年くらい) 受身のみでしたが、大切な人にも深く満足してもらいたいという私の想いと、もっと私の愛に満たされたいという みゆさんの想いが静かに溶け合い、ふたりで喜びを分かち合うことも教わりました。
それから、みゆさんの趣味とでも言ったらいいのでしょうか、私の写真を撮るのが好きで、会うのが2〜3回目位のときに『 ゆいの写真撮りたい 』と言ってきて、少し照れながらも、みゆさんの期待に応えようと、ぎこちなく身をゆだねていました。
ハダカよりも下着が見える程度の、少しエッチな写真が多くて、最初の日はソファに横たわり、履いていたショートパンツのファスナーをおろし、引手を指で摘んだまま、TVの方に視線を向けて撮ったり、指示されるままに表情やポーズを決めていました。
それ以降、みゆさんの好みだと思いますが、普段履かないような大人びたショーツやソックス(私サイズの)、それとは逆に子供らしい清楚なものまで、通販でいくつか用意してくれていました。
靴下をそっと私の足に通し……
時折『 この髪型にしてみたいな 』と髪を結んで
『 ほらっ、めっちゃ似合ってる、可愛い!』などと褒めては、シャッターを切っていました。
買った衣類は撮影用で、持って帰ると怪しまれるからとプレゼントはされませんでしたが、撮影後は、ショーツやソックスは履いたままでいるのがお気に入りで、エッチのときに、みゆさん自ら脱がすのが好きなようでした。
長めの靴下は、くるくると折り返して、くるぶしの辺にふんわりと留めてみたり。 片方だけ脱がして、足の指まで舐めることも……
みゆさんと会えるのは月に一回か二回程度だったので、私と会えないときは、写真を見て気持ちを紛らわせたそうです。
9月中頃には、河川敷にあるテニスコートを一面借りて、みゆさんの同僚ナナミさん(25)も加わり、3人でテニスをしました。
車を持っているナナミさんに迎えに来てもらい、お昼頃までプレイしました。
中高テニス部だった みゆさんには惜しくも敗れましたが、多少経験のあるナナミさんには余裕で勝つことができました。
すぐ近くにある事務所のようなとこのシャワーで汗を流し、午後はみゆさんの部屋に集まって3人でのんびりおしゃべり。
帰りはナナミさんに車で自宅近くまで送ってもらうことになりました。
どうやら子どもの私に負けたのが悔しかったようで、車内で『 次は2人だけでリベンジしさせてよ 』と誘われ、その約1週間後に2人きりで会う約束を交わしました。
当日の朝、家の近くまで車で迎えに来てもらい、スポーツ施設でテニス、他にもプリクラやカラオケ、ゲームを楽しみ、その後フードエリアで食事をしてから施設を後にしました。
小さめのコートで、お遊び気分での勝負でしたが、結局また私が勝って、ナナミさんはリベンジを果たせず、またも悔しい思いをすることに。
車に戻り、ナナミさんが突然『 海見に行こっか!』と言って車を走らせ、30分足らずで海が見える通りに到着。
晴れていたので一旦外に出て、座れそうな場所を見つけ2人で腰を下ろしました。
海といっても埋立地の海で、9月とは言え、その日は少し肌寒かったので、ナナミさんが羽織っていた上着を私にかけてくれました。その瞬間 ふわっと優しい香りに包まれて、私がナナミさんの肩に甘えるようにピタッと寄り添うと『 あはは、どうしたの、まだ寒い?』と、手を回して肩や腕をさすってくれました。
車に戻って、お互いのシートを少し倒すと、ななみさんが私の手を握りました。
何も言わず、指を交互に絡めてきたときに、なにか私への想いを感じ、少しだけドキドキしたけど嬉しかったことも覚えています。
それから小一時間は話していたでしょうか、途中、みゆさんとの関係を聞かれたときに•••
『 みゆとはどんな関係なの?』
『 色んなことお話ししてるよ 』
『 お話しだけ?』
『 うん 』
『 ほんとうに?』
『 うん、なんで〜?』
ナナミさんが、さも私たちの関係を知っていたかのような意味深な聞き方をしてくるので…
『 えっ、知ってたの?』
『 うん、えへへ』
『 えーー みゆさんから聞いてたんだ〜 』
私が白状すると…
『 やっぱりな〜 聞いてはなかったんだけど、もしかしてと思ったの 』
『 えーー何それー、口止めされてたから、私が言っちゃったこと、みゆさんに絶対言わないでね?』
『 大丈夫、みゆにも誰にも言わないから 』
『 約束だよ〜 』
それから、子供の私に 続けざまに負けたことが、やっぱり悔しかったのか『 悔しいなぁ… また勝負してくれる?』『 でも、みゆには内緒だからね 』と、また会う約束をしてから自宅まで送ってもらいました。
数日後、みゆさんと会ったときに、おバカな私は、何気にナナミさんとのリベンジ戦で勝ったことを話してしまいました。
またしてもです…
悪気はなかったんですが…
みゆさんは、笑みを浮かべながら興味深げに
『 えっ、えっ、どういうこと?』と問い詰めてきたので、私はもう隠しきれないと観念し、正直に話すことにしました。
『 そうなんだ… どこでテニスしたの?』
『 楽しかった?』
『 うん、楽しかったよ 』
『 そのあと車で海見てきたの 』
『 でも ナナミさんと会ったこと、みゆさんには内緒って言われたのにどうしよう… ナナミさんに言わないで?』
『 いいじゃない別に、テニスしてドライブしただけでしょ?』
『 うん… 』
初めはまったく怒っているとは思えず、むしろ穏やかにさえ見えたのですが、みゆさんの自宅へ向かう途中で、突然
『 ごめん、今日は帰ろ? 』
『 えっ… 』
小声で『 もう無理かも… 』とか言って、その後は話しかけても『 うん 』としか言わず、ため息ついたり、あきらかに怒っているのが分かりました。
結局その日は会ってすぐなのに、そのまま引き返すことになりました。
もちろん、そんなこと初めてでした。
みゆさんには嫌われたくないので、その日のうちに『 ごめんなさい 』とメールしたけど返事はありませんでした。
数日後ナナミさんにも、約束の日に会えなくなったこと、2人で遊んだことを みゆさんに話してしまったことも伝えましたが、ナナミさんからも返事はありませんでした。
みゆさんから何か言われたのかもしれません。
みゆさんにはその後、もう一度メールしたけど、やっぱり返事はなく、私は、あ〜終わったと思い、しばらく落ち込む日が続きました。
それから3週間くらいして、みゆさんからメールが届きました。
嬉しくて、でも内容が気になりドキドキしながら目を通すと『 この前はごめんね。なんか大人げなかったよね、焼きもちなんか妬いて… 恥ずかしい… ゆいに会いたい… ゆいに会いたい… 』
そんな内容で、私は嬉しさのあまり泣きながら何度も読み返しました。
再会した日は いつになく情熱的で、身体を重ね合いながらも、途中で感極まった みゆさんが突然泣きだし、私もつられ、2人で泣きながら名前を呼び合いました
『 ゆい… ゆい大好き… 』『 私も大好き… 』『 ゆい… 』みゆさんの涙が私の肌にポタリとこぼれ落ち『 ごめんね、泣かせちゃって… 』と、私の涙を指でそっと拭ってくれたこともよく覚えています。
みゆさんは、私が小6になった4月、職場の異動で引っ越すことになりました。
その異動先が みゆさんの実家もある◯◯県で(関東近県)その話があったときに、私と離れたくないからと本気で退社も考えていたそうです。
思えばきっと、いろんな気持ちの間で揺れていたんだと思います。
このまま私と一緒にいられる道はあるのか。
それとも環境を変えて、新しい一歩を踏み出すべきなのか。どちらを優先すべきなのか、おもてには出しませんでしたが、心の中で何度もその答えを探していたんだと思います。
ちょうどその頃、実家からはお見合いの話まで持ち上がっていたそうで、みゆさんにとっては、いろんな意味で節目の時期だったのかもしれません。
最後の日は、切ない感情を抑えきれず、再会のとき以上の涙に包まれました。
鼓動さえ聞こえるほどの距離で、お互いの名前を呼び合い、溢れる涙で濡れた頬をなんども撫で合いました。
抱きしめられるたび、離れたくないという気持ちが募り、時間がこのまま止まってくれたらと願わずにはいられませんでした……
それを思い出すと、今でも、胸の奥から熱いものが込み上げてきます。
新学年(小6)がはじまり、日常に追われて、みゆさんのことも少しずつ忘れかけ、私の心にも、ようやく新しい風が吹きはじめた頃(6月)でした。
メールの通知音がふと鳴り、何気なく画面を開くと
「久しぶり〜 元気にしてた? みゆが結婚したこと もう聞いてる?」という内容でした。
送り主は、ナナミさん……
もう二度と会うことも、話すこともない、
そう思っていた人からの不意打ちのような一通でした。
みゆさんからも後日改めて結婚の報告をもらいましたが、それよりも先に知らせてくれたのはナナミさんでした。
みゆさんが結婚……
別れてまだ日も浅いですが、ご親族に紹介された方との相性が良かったこともあり、早い段階で結婚を決めたようです。
その知らせを受けたとき、胸の奥に複雑な感情が広がりました。
もう二度と会うことはないのだという、どこか切ない気持ちと、幸せになってほしいという願い。そして、わざわざ知らせてくれたナナミさんへの想いも。
みゆさんには「ナナミさんから話を聞きました。おめでとう」っていうのも… また気を悪くされると困るので、みゆさん本人から連絡が来るまで待つことにしました。
とりあえずナナミさんには、
「ほんとに久しぶり〜 元気だよ。みゆさんが結婚したの早くてびっくり…」って返しました。
するとナナミさんが、
「久しぶりだよね〜 あのさ、あの時の約束、まだ覚えてるかな?」
「テニスの約束?」
「そそ、みゆと別れたから言うわけじゃないんだけどさぁ… また会ってくれない?」
「え、いいよ〜」
そうして、また、9ヶ月ぶりに会う約束を交わしました。
結論から言うと、ナナミさんとも肉体関係を持ちました。
ナナミさんと付き合い始めてから「ゆいってエロさを感じる」って言われたことがあったので、性的に見られていた面もあったのかもしれません。
ナナミさんには以前、みゆさんとの関係をうっかり話してしまっていたので、変な言い方をすれば「この子はいける」と。そう感じたことを、のちに話してくれた記憶があります。
話を戻します。
(7月上旬)
ナナミさんと再開した日は、以前と同じスポーツ施設でテニス、他にもカラオケやゲームを楽しみました。
ちなみに3度目の勝負も、やっぱり私が勝ちました。
午後になると、ナナミさんがふと
『 うち、近いから教えとくね 』と言い、自宅へと案内してくれました。
テニスで少し汗をかいたので、シャワーを借りて軽く汗を流しました。
それからは、部屋でのんびりといろんな話をしました。思い出話や近況、たわいもない冗談なんかも交えながら、会っていなかった時間が、かえってふたりを近づけてくれたような不思議な感覚がありました。
帰り道、運転しながらナナミさんが
『 今度どこかドライブに行きたいね〜』
『 行ってみたいとこある?』
『 ドライブ行きたい!』
『 どこがい?』
『 えっとね、海とか水族館 』
『 そっか、わかった 。じゃあまたメールするから 』
そんな感じの会話を最後に、その日は静かに別れました。
数日後、ナナミさんから連絡があり、千葉県にある「鴨川シーワールド」に行くことになりました。
私は小学6年生の夏休み頃から、家庭に不満があったわけではありませんが、次の日が休みで特に予定とないときには、仲の良い友達の家に泊まりがけで遊びに行くようになりました。
1泊して帰宅し、また何日かして泊まりに行く。
そんなふうに、ちょっとした「プチ家出」のようなことを繰り返すようになっていました。
家出と言えるほど、大げさなものではないかもしれませんが、その お泊まり会が楽しくて、自分の居場所がもう一つできたような、そんな気がしていたのを覚えています。
連休や学校が長期休暇に入ったときだけのことでしたが、少しだけ自由になったようなワクワク感がありました。
私は、友達の家に泊まったときに、ふと、あることを思いつきました。
その友達の家も、都合によっては泊まれない日もありました。なので、親には「友達の家に、お泊まり会に行く」と言いながら、ナナミさんの部屋に泊まることも出来るのでは… と。
そこで、デートの予定日より少し前に
「親から1泊くらいならしていいよって言ってもらえたから、私は泊まりでも大丈夫 だよ」と、ナナミさんに連絡しました。
ナナミさんは「OK、じゃあ土曜日の朝10時に待ち合わせしよう」と。
お盆前で、平日はナナミさんが仕事なので、土曜日にシーワールドで過ごしてから、そのままナナミさんの部屋に泊まることになりました。
当日、お昼頃にシーワールドに到着して、まずはレストランでランチ。
その後はシャチやアシカのショーを見てまわりました。
シャチのダイナミックなジャンプに圧倒され、アシカの可愛い姿にすっかり癒されました。
楽しい時間はあっという間で、閉園を前にシーワールドをあとにしました。
帰りの車内では、
『 楽しかったね〜 』
『 めっちゃ癒された 』
『 また来たいね〜 』
『 今度は八景島行ってみない?』
『 アトラクションも乗ってみたい!』
楽しかった1日を振り返りながら、心地よい疲れとともに、車内は穏やかな余韻に包まれていました。
走り出してまだ間もない頃、突然ナナミさんが、人けのない場所に車を止めました。
何か話すのかなと思ったけれど、ナナミさんは無言のまま、静かに私の肩を引き寄せて、そのまま唇を重ねてきました……
不意打ちのようなそのキスに、思わず息を呑んだけれど、そんなナナミさんの強引さに、カッコいいとさえ感じました。
キスのあと、ふたたび車を走らせ、運転しながら空いたほうの手で、何も言わずにそっと私の手を握りました。
突然のキスに、まだ気持ちが追いついていないままなのに、しばらくすると、また車を止めて、さっきよりもさらに長い時間 唇を重ねて……
窓に映る遠くの海が、陽の光に照らされて、どこか切ないくらいにきれいでした。そのときの景色は今も心に残っています。
少し前までの賑やかさはすっかり静まり、でも、不思議とその沈黙が心地よくて。言葉がなくても想いが通じ合っているような、そんな時間が流れていました。
やがて、長いトンネルを抜けた頃、沈黙を破るように、ナナミさんが
『 お腹空いたね〜』と。
とりあえず、どこかのお店で夕飯を食べることに。
その日は、どこのお店も混んでいて、駐車場もいっぱいでしたが、しばらく待って、なんとか夕飯にたどり着くことができました。
車から降りても、ナナミさんの腕にぴたりと寄り添うようにして歩いていると、ナナミさんが冗談まじりに
『 私たち仲のいい親子にしか見えないよね(笑 』って、どことなく照れながら言っていたのを覚えています。
食事を終え、少し車を走らせると、すぐにナナミさんが借りている駐車場に到着しました。
帰り道は渋滞もあって、すっかり日も暮れ、時刻は夜の9時頃に。
車を降り、私たちは仲よく腕を組みながら、ナナミさんの部屋へと向かいました。