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翠ヶ丘警察署(みどりがおか)、生活安全課の窓口。

投稿者:(無名)
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2026/10/07 21:20:21 (x/YdjZpW)

お世辞にも治安が良いとは言えないこの管内で窓口対応に当たっている巡査・悠木鈴“ゆうきりん”(25)は、署内きってのマスコット的存在として男たちの視線を一身に集めていた。くりっとした大きな瞳にやや小柄で凛とした佇まい。真面目に業務をこなすその姿は殺伐とした男社会の警察署において唯一の癒やしであり同時に署員たちがあらゆる名目を盾にベタベタと愛玩する「格好の標的」でもある。通りがかりのベテラン刑事が「ご苦労様」とねっとり手を包み込んでペンを持たせ副署長が「今度、署長室でお茶を淹れてくれ」と耳元で囁き同僚たちが頭をぐしゃぐしゃとかき混ぜる。さらに密室の給湯室や更衣室では先輩女性警察官たちからも「本当にかわいい胸してるよねえ」と悪気のないスキンシップの延長でお尻や胸を揉みしだかれる、そんな澱んだ箱庭。
​その日常の中で鈴の心は一人の男に救われていた、地域課の交番勤務でパトロールや雑務に追われる巡査・田中圭介――通称「ドン介」。不器用で口下手な彼が周囲に言い寄られて困り果てている鈴を陰から庇い苦い珈琲が飲めない鈴のためにこっそり自販機の甘いミルクティーを差し入れてくれる。その誠実さに触れ二人は当直の合間を縫って手をつなぎ人生で幸福な時を過ごしていたばかりだった。
甘い日常の裏で本庁中枢から訪れた二人の怪物(生活安全部長の◯◯と首席監察官の△△)による「特別視察」という名の冷徹な網が音もなく張りめぐらされようとしていた。
​そんな重苦しい気配が署内を覆い始める直前の昼下がり。
​生活安全課の窓口に地元のやんちゃな男子高校生三人組がニヤニヤと悪だくまな笑みを浮かべながら近づいてきた。彼らは噂を聞きつけ、あらかじめ「目的の彼女」を狙い撃ちにしてやってきている。
​「いらっしゃいませ。翠ヶ丘警察署へようこそ。何かお困りですか?」鈴がいつものように丁寧な笑顔を向けた瞬間、その透き通るような声と間近で見る端正な美貌、制服越しにも分かる見事なプロスタイルに高校生三人組は一瞬息を呑み生唾を飲み込んだ。
​「あ、あのさ! 俺たち、これ…拾ったんだよ!」リーダー格の茶髪の男子高校生が、これ見よがしにニヤニヤとした卑猥な笑みを浮かべながら、カウンターの上にゴソゴソとコンビニのビニール袋を雑に放り出した。鈴は少し首をかしげ不審に思いながらも丁寧にそれを両手で引き寄せる。
​「落とし物ですね。それでは、拾得物の届け出用紙に…」言いかけながら鈴が袋の口を少し開けた瞬間、​カチャリと音が響いた。中から転がり出たのは過激なパッケージ写真が踊るアダルトDVDが数枚と箱入りのコンドームだった。思わず息を呑み鈴は真っ赤に染まった顔のままビクッと肩を跳ねさせた。周囲の署員たちが「おおい、なんだガキども……?」と険しい視線を向け始める中高校生グループは面白半分に鈴の反応を楽しんでいる。
​そしてその一部始終を、署の玄関から足を踏み入れたばかりの本庁のエリート◯◯と△△の冷徹な瞳が、値踏みするような残酷な光彩で捉えていた。
頬を染めながらもポーカーフェイスで事務的に対応するが厭らしい言葉を浴びせてくる男子高校生三人組。
 
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投稿者:黒瀬翔太 ◆Naj.XkFbYQ
2026/10/26 18:46:12    (XvIoCb8l)
○鈴が田中に別れを告げた数日後、翠ヶ丘警察署 署長室

「○○署長・□□副署長…このチャットは一体何ですか?」
IP解析したところ,○○署長や□□副署長はじめ、かなりの数の男性署員が書き込んでますね。
署長・副署長「……」
青山「○○署長・□□副署長聞こえませんでしたか?黒瀬警視長がこのチャットは何だと聞いておられますが。」
○○署長のノートパソコン上に、翠ヶ丘警察署裏チャットの画面を表示させた状態で、○○署長・□□副署長に向ける青山
署長・副署長「……」
「前回伺った時も少し拝見しましたが、ここまでとは……こんなものがマスコミにで流出しでもしたらどう責任を取るお積りですか?」
青山「何か言ったらどうですか?○○署長・□□副署長」

黒瀬・青山が○○署長・□□副署長を問い詰めてる間にも、各翠ヶ丘警察署箇所で監査が進行しているのであった。
青山「(小声)翔ちゃんどうする?この署腐りきってるぞ。」
「(小声)あぁ、首脳陣は総入れ替えかな。泰正代わり誰か心当たりはあるか?」
青山「(小声)署長には赤川なんてどうだ?あいつにはもっと現場経験積ませたいし。」
「(小声)赤川か、いいんじゃないか。人事は泰正の専権事項だから任せるよ。報告だけしてくれればいいから。」
青山「(小声)分かった。それより翔ちゃん悠木巡査とはその後どうなってるんだ?
女子署員の話、小耳に挟んだんだけど、彼女田中巡査に分かれ告げたらしいぞ?」
「(小声)それ本当か?」
青山「(小声)ああ、本当らしいぞ。丁度いい機会だから、交番の監査田中巡査のところにするか(笑)悠木巡査も一緒に連れて行って、仲睦まじいとこ見せつけてやれよ(笑)」
「それは流石に悪趣味すぎるだろ。それに悠木巡査も嫌がるだろう…」

○生活安全課フロア

生活安全課長「聞いてくれ。今本署に特別監査が入ってることは皆知ってると思う。
交番の監査に行くための運転手を誰か出してくれと頼まれてね…」
同期女性警察官「でもそれって、地域課から出すのが筋じゃないんですか?」
生活安全課長「まあそうなんだが、地域課も手が足らんらしくて、生活安全課にお鉢が回って来たというわけだ。」
先輩女性警察官「どこの交番まで誰を乗せていくんですか?」
生活安全課長「○○交番(田中巡査の勤務交番)まで、黒瀬警視長と青山警視正をとのことだ。」
先輩女性警察官「(小声)鈴、あんた立候補しなよ。黒瀬警視長との仲深めるチャンスよ、どうせあんたのことだから、連絡してないんでしょ(笑)」
鈴の肩を軽く叩きながら囁く先輩女性警察官
その先輩女性警察官の声を聞いて
生活安全課長「悠木巡査?行ってくれないか?」

○ ○○交番

年下の上司(巡査長)に話しかけられる田中巡査
巡査長「先輩、これからこの交番に監査入るみたいですよ。さっき部長と本署の人が電話で話してるの聞いちゃいました。」
鈴との別れを未だに受け入れられず、引きずっている田中は上の空で、
田中「監査?ふ~ん……わざわざ交番にまで来るんだ………」
巡査長「先輩、いつまで引きずってるんですか?早く吹っ切って…女性は悠木巡査だけじゃないし、星の数ほどいるんですから。それより休憩室簡単にでも整頓しましょう」
田中「君に何が分かるって言うの…?星の数ほどいても、僕に振り向いてくれる女性なんて、そうそういるはず…」

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投稿者:悠木鈴 ◆QmsVEZjez.
2026/10/25 14:16:48    (ABGgroQd)
※寮近くのカフェ、鈴を慰める会※
寮の仲間が利用するカフェ。テーブルにはパンケーキやタルトが並び、心地よいざわめきに包まれて女子会は盛り上がっていた。
同期「それにしても、田中とはよくスッキリ別れられたよね!あのポンコツ、交番に戻った後もずっと落ち込んでたらしいよ」
後輩「見苦しく腕とか掴んでましたし、あの時も黒瀬警視長たちの車を呆然と見送ってて情けなかったですもん」
鈴「うう、私の見る目がなかったというか……ご心配おかけしました」
同僚「若い女の子が変な男に引っかかっただけだって!さ、ケーキ食べよ!」
笑い合う中、先輩はカップを置き、ふっと含みのある笑みを浮かべた。
先輩「みんな気づいてる?田中と別れたのって、あの本庁の黒瀬警視長たちとお出かけした『次の日』だよね?」
同期「あの時、破かれたTシャツの弁償だって言ってタクシーに乗せられて行ったもんね!」
後輩「あの色気と香水の黒瀬警視長と、スマートな青山警視正に挟まれてタクシーって凄すぎます……!」
鈴「実はタクシーの中で二人を幼馴染の悪友だって聞かされて、黒瀬さんのプライベートな話を暴露されたんです……っ!」
先輩「『黒瀬は惚れた女をベタ甘に甘やかす』とか暴露されたの?」
鈴「は、はい……『黒瀬警視長に甘やかされる女性は幸せですね』って私お返ししちゃって……っ!」
同期「それ完全に『私はあなたの女になります』って宣言じゃん!天然でそれ言うの危険すぎるよ!」
後輩「狙われてる本人が一番無自覚なんて、黒瀬警視長も絶対焦ってますよ!」
同僚「あんな大人たちに囲まれたら、田中のことなんて一瞬で冷めるわ!」
先輩「黒瀬警視長みたいな鋭いオトコは一度目をつけたら逃がさないタイプだから覚悟してね」
鈴「もう面白がらないでください……っ!」
真っ赤になって顔を覆う鈴を囲み、楽しげな笑い声が響いていた。
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投稿者:悠木鈴 ◆QmsVEZjez.
2026/10/25 14:15:29    (ABGgroQd)
その時だった。給湯室の前を通りかかった田中の男性同期が、冷めた目を向けながら足を止める。
同期男性警官「おい、田中。何やってんだよ、見苦しいぞ」
やれやれといった溜息を吐きながら、男性同期は田中の背中を軽く叩いた。
同期男性警官「勤務中に何やってんだよ。カッコ悪いところ鈴ちゃんに見せるなよな。お前、こないだも『男の見せ方』であれだけ悩んで相談してたろ、少しは男らしく引き際見せろよ」
田中「なっ……お前、余計なこと……!」
自分の情けない内輪話をサラリと暴露された田中は、顔を真っ赤にして言葉を失う。
先輩女性警官「ほら、聞いたでしょ。これ以上みっともない真似続けるなら、生活安全課総出であなたの素行、徹底的に調べるわよ?」
先輩の容赦ないトドメに、田中はついに精神的な支えを失ったらしい。
田中は「そんなぁ……」と情けない声を漏らし、同期に肩を叩かれてトボトボ去っていった。
静けさを取り戻した給湯室の陰で、先輩はふうと息をつき、ぐっと緊張を解いた鈴の肩に軽く手を置く。
先輩女性警官「やれやれ、面倒な男に絡まれたわね。……で、鈴ちゃん?」
「え……?」
先輩女性警官「最近、その綺麗な首筋のあたりとか、やけに上の階を気にしてる様子……誰か特定の、スマートで危険な大人に可愛がられてるんじゃないの?」
ニヤニヤと意地悪く、だけど核心を突いた笑みを向ける先輩の視線に、鈴は顔を真っ赤に染め上げた。
「な、なんでもありません……っ!」
叫ぶように答えると、逃げるように自分のデスクへ駆け戻っていくのだった。
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投稿者:(無名) ◆QmsVEZjez.
2026/10/25 14:14:31    (ABGgroQd)
※翠ヶ丘警察署の生活安全課のエリア※
給湯室近くにある自販機の陰、ほんの少し引っ込んだデッドスペースに鈴は背中を預けていた。
ポケットの奥で、数日前に黒瀬にもらった連絡先が微かに熱を帯びているような気がする。
(黒瀬警視長は今、何をしているんだろう……)
仕事の合間にも、あの射抜くような視線や車内でのやりとりがふとした拍子に思い出されて、鈴の胸のうちは甘い緊張と戸惑い。乱れそうな息を整え、目の前に立つ田中に視線を戻す。
「…田中さん。お話しがあるんです」
いつになく真剣で、はっきりとした鈴の声に、田中はヘラっとした愛想笑いを引っ込めた。
田中「ん? なんだよ鈴ちゃん、そんな真面目な顔してさ。書類の不備なら俺が代わりに」
「ううん、そうじゃなくて…。私達、もう終わりにした方がいいと思うの」
静かにその一言を発する、田中は一瞬何が起きたのか理解出来ない、まばたきを二回繰り返した後、顔からスーッと血の気が引いていく。
田中「…は? 終わりって、なにが? 俺たち付き合って……いや、これからもっとさ…。」
「ごめんなさい。私、もう田中さんの気持ちに応えられないの。これ以上中途半端な関係でいるのはお互いのためによくないから…。」
頭を殴られたような衝撃を受けながらも、田中は反射的に鈴の細い腕をガシッと掴んだ。
田中「待ってくれよ、鈴ちゃん! 別れたくないよ! 俺、鈴ちゃんのためならなんだってするし、合同練習だってもっと男らしいところ見せるつもりだったんだ! だから急にそんなこと言わないでくれよ!」
「離して、田中さん、痛い……!」
鈴が必死に腕を引こうと身をよじったその時、コツコツと廊下のタイルを鳴らすヒールの足音が近づいてきた。
先輩女性警官「地域課の田中くん、こんなところでうちの鈴に何をやっているのかしら?」
冷ややかな声とともに姿を現したのは、先輩女性警官だった。スッと鈴と田中の間に割って入り、冷ややかな視線を田中の手に向けさせる。
先輩女性警官「鈴ちゃん、大丈夫? またこのポンコツに勤務中変な絡まれ方してたんじゃないの」
「先輩……!」
田中「ち、違いますよ先輩! 俺はただ、急に別れようなんて言われて納得いかなくて…。」
半泣きになりながら縋り付く田中に先輩は一歩も引かず、冷静にそれを一刀両断する。
先輩女性警官「納得いかないも何も、相手が嫌がってる時点で答えは出てるでしょ。いい歳して女の引き際が見られない男って、一番みっともないわよ。さっさとその手を離しなさい」
しかし、精神的に追い詰められた田中はもう止まらない。
田中「離せるかよ! 俺だって必死なんだよ! どうやったら鈴ちゃんに男として見てもらえるのか、俺だって……」
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投稿者:**** 2026/10/25 13:44:41(****)
投稿削除済み
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投稿者:**** 2026/10/25 13:42:45(****)
投稿削除済み
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投稿者:黒瀬翔太 ◆Naj.XkFbYQ
2026/10/24 18:22:42    (.c8tjCIN)
〇タクシー車内

寮から少し離れた場所で鈴を降ろしたタクシーは、黒瀬を乗せたまま走り出す。
少し走ったところで
タクシー運転手「お客さん、あの娘(こ)の恋人さん?美男美女でお似合いだね(笑)」
「いやまだそう言う関係じゃ…そうなりたいとは思ってるんですけどね。」
タクシー運転手「あっそうなの?彼女いつまでも見送ってるから、てっきりいい関係かと思って…ほらまだこっち見送ってる。」
運転手がそう言った時に、タクシーは大通りに出るために左折。
走って来た方向に黒瀬が視線を向けると、街灯の下鈴が佇みこちらを見ている。
タクシー運転手「あの分じゃ彼女の方も、憎からず思ってますって。」
「だといいんですけどね(笑)(第三者からそう見えてるならここまでは成功と。)」
タクシーはその後少しの間走り、黒瀬が住んでいるマンション前に。

○黒瀬マンション

黒瀬はマンションの自室に入ると、スーツを脱ぎネクタイを外しながら電話をかける。
数コールの後、相手の声が聞こえてくる。
青山「おぅ、翔ちゃん。今帰りか?守備はどうだった?最後まで行ったにしてはちょっと帰りが早いか。」
「最後どころかキスもまだだが、泰正お前のおかげで守備は上々だと思う。もう一押しだとは思ったんだが、今日は敢えて止めといた(笑)」
青山「そうか…そりゃよかった。翔ちゃんは俺と違って、慎重だよな(笑)」
「慎重っていうか…折角針に食いついたんだ、逃がしても勿体ないからな(笑)」
青山「それはそうか…あんな上玉そんなにはいないし、翠ヶ丘署の特別監査はまだ続くからいくらでも会う機会はあるしな。」
「あぁ、それもあるし俺の連絡先も渡してきたから。」
まだまだ二人の電話は続く

○翠ヶ丘警察署署長室

副署長「署長、つい先程青山警視正から電話がありまして、○日から10人体制で本署の特別監査に入るそうです…」
署長「じゅ…10人だと!徹底的に端から端まで調べる勢いだな…交番とかもか?」
副署長「そこまでは言ってませんでしたが、人数から見て調べるのかと…」

○女子独身寮

女子会から帰宅した同期女性警官、鈴のタクシー帰宅を目撃したこれも同期の、別警察署勤務警察官から、
同期警察官A(別警察署勤務)「ねえねえ、私悠木さんがタクシーで帰って来るとこ見ちゃった。」
同期警察官B(翠ヶ丘署勤務)「えっ、マジ?…相手は?相手の事見た?(黒瀬警視長・青山警視正どっちなのかしら。)」
同期警察官A「残念だけど見てない…降りなかったし…でもタクシーがそこの大通り出に曲がるまで見送ってたよ。」
同期警察官B「そっかぁ…(相手は分からず、本人に問い詰めるしかないか…)」
同期警察官A「えっなになに?悠木さんの相手、交番勤務の巡査田中とかいう巡査じゃないの?」
同期警察官B「さあ、どうでしょう(笑)巡査の給料じゃ、タクシーで送るなんて…あっいけない…これ以上は確認取れてることじゃないし(笑)」


○ ○日朝翠ヶ丘警察署玄関前

署長・副署長が本庁からの特別監査員(含黒瀬警視長・青山警視正)を待っている。
署長「副署長、特別監査員殿はまだかね。(できればこのまま来てほしくないところだが、先日のあの怒りようじゃ無理だよな…)」
副署長「先程これから行くからと連絡がありましたので、もうすぐ着くころかと。」


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投稿者:悠木鈴 ◆QmsVEZjez.
2026/10/24 06:48:15    (bImdJ2B4)
※バー店内→駅※
渡された名刺に目を落とすと綺麗で丁寧な字で個人の携帯番号が書かれている。こんな風に黒瀬という大人の男性に特別扱いされている事に胸の奥で体温が上がっていくのを止められない。無意識に手で顔をパタパタと扇ぐ。
田中とまだ付き合ってる状態なのに…、いけないと分かっている。だけど黒瀬の優しさに触れるたび田中の存在が薄れていく、黒瀬に渡された名刺をそっと手に包み鈴は赤くなった顔を隠すように俯いた。バーを出て駅へ向かう途中隣を歩く黒瀬からふと声をかけられた。
「今日は付き合ってくれて…」黒瀬のセクシーな声が耳の奥を熱くする。その姿を同僚に目撃されてるとは夢にも思わず、隣を歩く黒瀬の背の高さや綺麗に磨かれた革靴の足音、漂う落ち着いた香りに感じながら声も出せずにただ顔を伏せて歩いていた。

​※タクシー内〜女子寮※
ロータリーで拾ったタクシーに乗り込むと、流れる夜景と狭い車内に黒瀬の気配が満ちていてどうしていいか分からなくなる。(このまま時間が止まればいいのに…何だかドキドキする私、何を考えてるんだろう……)
黒瀬を想う気持ちと田中への罪悪感に揺れながら、タクシーは寮の前を少し避けた暗い通りで停車した。
「黒瀬さん、本当にありがとうございました」車を降りて頭を下げる。窓越しに優しく見つめる甘い視線に胸が締め付けられる。彼を見送り寮へ歩く背中を寮の子にばっちり見られていたとは夢にも思わず鈴は自室へ駆け込んだ。
ベッドに倒れ込み名刺の裏の番号を指先でなぞって切なく息を吐き出す。(田中さんとちゃんと終わらせなきゃ…。黒瀬さんに連絡したい……)

​※居酒屋の女子会※
その頃、居酒屋で女子会中の先輩の元へ後輩から興奮気味に電話が入る。
同期女性警官「先輩!さっき駅前で、りんりんが田中先輩じゃない背の高い男の人とタクシーに乗るの見ちゃいました!」
先輩女性警官「マジ!?鈴、夕方は黒瀬警視長と青山警視正に連れ出されてたわよ。どっちかと二人きり!?ドン介の奴、ショックでマジで倒れんじゃねぇ?マジ飯ウマすぎでしょ、ギャハハハ!」
同期女性警官「ほんとですよ!田中先輩なんてドジでガサツですし、エリート様に溺愛されたほうが絶対幸せです♡」
「よし、今度りんりん問い詰めよ〜♡」「賛成ぇ〜☆」「乾杯〜♪」
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投稿者:黒瀬翔太 ◆Naj.XkFbYQ
2026/10/23 20:30:26    (W1l8eKUh)
○バー店内

店内に静かに低く流れ続けているジャズの音。
窓の外に目を向ければ、各々のビルっから漏れる照明の光、道路を行き交う車のヘッドライト・テールライト等々、光の洪水。

頼んでいた飲み物が運ばれてくる。

「折角だから乾杯しよう…何に乾杯しようかな…」
少し考えた後
「鈴さんと出会えたことに…この出会いに乾杯!」
そう言うとそれぞれのグラスを軽く合わせる。
水割りを一口口に含むと、黒瀬は窓の外を眺めるふりをしながら、窓に映る鈴の横顔を観察している。
「(もう一押しってところけど、今日のところはここまでにしとくか。急いでもいいことは無いし…(笑))」

スーツの内ポケットから名刺入れを取り出し、一枚抜き取り裏面に何事か書いてから、
「鈴さん、これ俺の連絡先。何かあったら…いやなにも無くても良かったら連絡して。裏面には個人の携帯番号も書いておいたから。」
そう言って名刺を鈴に渡すと、もう一杯ずつ飲み物を飲んでから、バーを後にする二人。

○バー⇒駅方面

駅方面に向かって歩きながら、
「鈴さん、今日は付き合ってくれてありがとう。楽しかった。。今度また誘っていいかな?鈴さんの事もっと知りたいな」
ロータリーが見えるところまで来ると
「遅くなっちゃって危ないから、家の近くまでタクシーで送るよ。独身女子寮住まいって言ってたよね。」

○駅ロータリー前

悠木巡査と男性(黒瀬警視長)が話しているのを、今日非番だった翠ヶ丘警察署交通課の女性警察官(先輩女性警官と同期)が見かける。
交通課女性警官「(あれって、りんりんよね。相手ドン介じゃないし誰かしら。くそっ私もデート中でなきゃ走って行って確かめるのに…)」
交通課女性警官がそんなことを思っているうちに、悠木巡査と男性はタクシーに乗って走り去る。
交通課女性警官「(ちょっとちょっと…りんりんったら、もしかしてお持ち帰りされちゃったの?帰ったら○○(先輩女性警官)に聞いてみようっと)」
デート相手「どうしたの?◎◎ちゃん。」
交通課女性警官「う、ううん。なんでもない。」
33
投稿者:悠木鈴 ◆QmsVEZjez.
2026/10/23 06:29:08    (q1ASxxEC)
※エレベーター前→バー※
黒瀬に問いかけられ、胸の奥がキュッとし、体温が上がる。
(下心なんて言われたらどうしていいか分からなくなっちゃうよ……ドキドキしてきちゃった……。)

うまく返事が出来ないまま、差し出された大きな掌に手を重ねる。思ったより温かくて、心臓が激しく鳴った。
(嫌なんて思えない。触れているだけで胸が温かくなって……なんだか苦しい。)

黒瀬にエスコートされ、バーの席に案内される。
(あれ?私……今、こんな素敵な場所にいるんだ……。)

※翠ケ丘警察署、女子会※
女性先輩警官「鈴は、あのドン介と合わないと思ってたんだよね。」
後輩女性警官「本当です!昨日も交番勤務でドジをやらかして、巡査長に注意されてました。」
同僚女性警官「警察学校時代もやらかしてるのよ。あれでよく警官になれたわね……。」
同期女性警官「警察学校って恋愛禁止じゃないですか。鈴に告白して退学になった男子がいたんですよ。」
女性先輩警官「えっ、なにそれ初耳!」
同期女性警官「有名な話ですよ。鈴は気づいてないけど、昔から人を惹きつけるんですよね。」
後輩女性警官「それなのに、どうしてドン介先輩と付き合ってたのか不思議ですよね。」
女性警官たちは、鈴と田中の噂話を続けていた。

※バー店内※
静かで洗練された店内。窓の外の街明かりが煌めいている。
メニューを見ても、知らないお酒の名前ばかり。鈴は困ったように顔を上げた。
「あの……お酒にあまり強くなくて……甘めのカクテルを作っていただけますか?」
ウェイター「かしこまりました。季節のフルーツを使ったカクテルをお作りします。」
「ありがとうございます。」

注文を終えて安心したものの、カクテルが届くまでの静けさに緊張する。隣の黒瀬が気になり、話したいのに言葉が見つからない。
(こんな大人な場所、緊張しちゃうな……。それに、田中さんにまだお別れを告げてないのに……。)

黒瀬に惹かれる気持ちと、田中への後ろめたさが胸の中で揺れる。
(いけないと分かってるのに、黒瀬さんの優しさに触れるたび、田中さんのことが頭から消えかけてる……。)

やがて、ウェイターがカクテルを運んできた。
「わぁ……綺麗っ……。」

色鮮やかなグラスが照明を受けて輝く。鈴は少し勇気を出して黒瀬に声をかけた。
「えっと……乾杯ですか?」

二人のグラスが軽く触れ、小さな音が響く。鈴は一口飲んで、頬をほころばせた。
「……っ、甘くて美味しいです。」

爽やかな味に緊張が少し和らぐ。隣の黒瀬と目が合いそうになり、鈴は視線を落とした。それでも、もっと彼を知りたいと思っていた。
(黒瀬さんは、私のことをどう思っているんだろう……。)

罪悪感と甘い期待を胸に、鈴はそっとグラスに口をつけた。
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