2019/06/16 11:45:30
(m8kuBlE.)
どこに投稿していいのかわからないので、ここに投稿します。
かれこれ6.7年前の話です。その時、僕は東京の武蔵小金井という場所で、一人暮らしをしている友人の家に転がり込んでいました。
当時は若干、年齢も20代前半だったという事もあり、今思えばバカの極みですが、毎日毎日、適当なバイトをしながらゲームをしてはゴロゴロし、調子にのって作ったクレジットカードで飲み歩く(結果、親がそれを支払っていた)というそんな自堕落した生活をしていた時期が約半年くらいあります。
その時の話です。駅とかに置いている無料の求人誌ってありますよね。あれを見て、少しでも時給の高いバイトがないか見てしまう習性が当時にはあったのですが、その時、たまたま目に入った仕事でこういうのがあったのです。
「高収入 未経験者歓迎! 週¥720000~¥88000 自社製品の販売、営業」
多分、こんな感じだったはずです。
当時、時給850円のハンバーガーショップで働いていた僕は、この一週間で7万円、8万円という破格の給料の仕事にすぐに飛びつき、JR中央線にのって新宿で乗り換え、新大久保駅にある雑居ビルへと足を運んだのでした。
その雑居ビルの中はいちおう、、会社らしい内装に改造されており、玄関ドアを入るとすぐに受付のカウンターテーブルのようなものが置いてありました。そして受付にある内線電話で「面接の方は302を押してください」と書かれている説明どおりに内線を鳴らすと、すぐに中から女性スタッフが出てきてくれたのです。
そして面接開始したのですが、この段階から何かおかしいんですよね。
面接時特有の、履歴書にしっかり目を通す訳でもなく、志望の動機を聞いてくる訳でもなく、「いつからこれますか?」「セールスの仕事ですけど問題ないですか?」くらいのものでした。
とりあえず「はい。来週月曜から来れます。セールスは初めてですが頑張ります」等の回答をし、「合格」というものをもらったのですが、内心、(こんな感じでいいのかな)と思いながらも、合格という事実に喜んだ当時の愚かさを、今では失笑してしまうレベルです(笑)
そして出社初日。定められた9時前に僕は事務所へ行くと、そこには既に年齢20代~30代くらいの7名前後の女性ばかりが、古びれた事務机の前に、分厚い電話帳をもって、ただ無言で待機している光景があったのです。
そこで新人である僕が簡単な挨拶を澄ませると、9時になった瞬間、いきなり電話帳を開いて電話をかけてかけてかけまくるんです。
その異様な光景に圧倒されながらも、(ま、、週7万かせげるなら)という希望的観測を持ち、僕も手渡された名簿をもとに電話をかけまくるという毎日が始まったのでした。
最初に答えを書いておくと、この会社というものは今でこそ厳しく取り締まられる違法業者でした。組織の実態は、不正な手段で手に入れた名簿を元に、自社製品である「浄水器」「サプリメント」「調理器具」を売りつける違法セールスの仕事だったのです。
やりかたは、まず電話でアポイントを取る。そして訪問販売。そして契約というパターン。次に、(どういう契約で使わしてもらっているのか)巷にある小さな本屋などの玄関先で堂々と「キャンペーン実施中」という即席のイベントブースを作り、そこでアンケートと称して個人情報を取得。そして取得した情報を元に、電話セールスをかけるという方法でした。
そして週7万円の収入というのは真っ赤な嘘。本来はいわゆる完全歩合制であり、週7万という数字は、「一定の販売成績があれば、それだけインセンティブがありますよ」というシステムだったのです。
本来、この時点で気が付くべきでした。ですが、今思えば不思議でならないのですが、なぜこんな単純な違法システムにひっかかってしまったのか自分でもよくわかりません。
それだけ社会の事をしらなかったというのか、週7万という数字に騙されていたのか。あるいはその場で意外とまともそうな女性達が普通に働いている光景や、壁のホワイトボードに、それなりに販売できている営業成績表を見たからか、とにかく僕はこの会社で「がんばること」を選択してしまったのです。
初の入社から1週間が過ぎました。もちろん、僕は何をうる事もできていません。帰り道に女性の先輩スタッフにどうすれば売れるのかを聞いてみたら「数こなせば、いつかは当たるよ」という漠然としたアドバイスがあるくらいでした。と同時に「男の人は、、難しい部分・・・もあるかな」と意味深な事をいう「成績優秀者」のスタッフもいました。
(男の人は難しい??どういうこと?)とこの時はまだ何もわかりませんでしたが、この意味を理解するのも時間の問題だったのです。
ここで、この先に話を進める上で、この会社の人物構成と、組織の実態を書いておきたいと思います。
会社名:ネオライフABCカンパニー(仮称)
出資元:外資系企業100%出資(海外の出版社)
マネージャー:インド人
サブマネージャー:スリランカ人
コーチ:分厚いメイクの50代日本人女性。水商売風
その他、女性スタッフ7名(都度紹介する予定)
僕
つづく