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ハメられ貴族令嬢

投稿者:リズベット ◆1Np/JJBAYQ
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2024/05/11 15:22:57 (pnoRPSVH)

『獣人における人権制限法』

この法律が制定され、これまで人ともに歩んできた獣人は人ではなく、人権がないもののして扱われるようになった。

元々あった獣人に対する差別に対抗するため、過激派の獣人達がゲリラ行為を行なっており、それに対する報復措置だった。

街で普通に街で暮らしていた獣人は町人にペットとして捕らえられ、首輪にリードをつけて散歩させられ、豪商として名を馳せていた獣人も当局に言いがかりの罪で捕らえられ、資産は全て没収、奴隷に身を落とした。

このような話は各地で当然のように行われ、獣人や亜人を人と見なす者はいなくなった。

しかし、とある屋敷の主人、リズベット・コーナーは使用人として獣人を迎え入れ、手厚く保護していた。
表向きは自身のペットとして屋敷に入れていたが、実態とは異なることは周知のことだった。

リズベットは王家の血を引く由緒正しい貴族の一人娘であり、当局も手が出せずにいた。

彼女の思想は「獣人も等しく人であり、差別し、虐げることは許さない」というもの。

その思想により、コーナー家当主も手を焼き、屋敷に幽閉される形で追いやられたが、その屋敷に獣人や亜人を匿う始末。

家柄・血筋により、当局も手が出せずにいたが、『ペット』として匿われた獣人の中に、獣人ゲリラの敗走兵がいることが判明。

獣人を集め、国家転覆を目論む謀反者として罪をでっち上げられ、当局に捕らえられたのだった。

獣人を庇えばどのような目に遭うか、民衆に知らしめるため、公開拷問が程なくして始まった…。

【このような設定で遊んでくださる方を募集します。萌性癖は調教、ハードSM、拷問・リョナ、小スカ、排泄を伴う浣腸、露出、尊厳破壊等です。萎性癖は媚薬、快楽落ち、甘要素です。相談からできる方をお待ちします】
 
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29
投稿者:リズベット ◆1Np/JJBAYQ
2024/05/18 12:18:59    (7OJ3rT7l)

「ひどい…。こんなの、人権無視じゃない…。みんなもこんなところに収容されてしまったのかしら…。」

かろうじて下着は与えられたものの、薄く安っぽい囚人服は身体に張り付き、身体のラインをくっきり表す。

そんな福に包まれたリズベットは、窓もなく、打ちっぱなしで、ジメジメとした湿度が高い、いるだけで不快な牢に入れれた。

骨組みされている程度の簡素なベッドに腰掛けると、リズベットの体重でさえ、ギシ…と軋む音がする。

(これトイレ…、よね…?用を出すとなれば、これに…?)

便器は剥き出しで、床に窪みがある簡単なもの。
当然パーテーション等もなく、仮に看守がいたとすれば全て丸見え。
想像するだけで悍ましかった。

(アキ…、ヨル…、みんな…、今どうしているの…?アキはちゃんと眠ることができるかしら…。)

先ほどの検査は思っているよりも心労をきたし、一息ついたところでドッと疲れが来てしまう。
目を瞑ると、屋敷の獣人達のことに想いを馳せた。

兎の獣人は種自体が数少なく市場価格は高価であり、兎耳が可憐であることから、貴族の性奴隷として人気があり、アキもその一人だった。
リズベットが半ば強引に買取り、屋敷に迎えた初めての獣人となった。

男の汚い欲望を受け続けた記憶からベッドがトラウマになっており、リズベットと一緒でないと眠れないため、毎晩を共にした。

(アキと一緒に寝てることがヨルにバレた時は…、ふふっ、あの時は大変だったわ…)

ヨルは元々スラムのギャングのリーダーをしていたらしい。そのスラムも法制定後は一網打尽にされ、すべからく奴隷にされてしまったとのことだが。
ヨルは雑種の犬獣人であり、珍しいものでもなく、奴隷として売られては、あの気性で折檻され再度売りに出され…を繰り返していたらしい。

いかに安価で取引される犬人だとしても、ヨルを買った時は相場の半額以下だった。

ヨルは普段は素直で言うことを聞いてくれるけど、嫉妬深い一面があった。

「アキばっかりズルい!」「私がリズベット様の1番なのにっ!」大きな声で屋敷で騒ぎ、その夜以降、3人でベッドで寝ることになった。

「一人では大きすぎるベッドでしたが、3人だと狭かったわ…。でも、暖かくて、幸せだったわね…」

徐々に瞼が重くなってきたところで、看守官の大きな声で目が覚める。

接見室に通されると、特別名誉国民の資格を持つ、獣人弁護士がいた。

獣人の身でありながら、身分を落とさずにいられるのは類い稀な才能があるからこそ。
アオトもまた優秀な弁護士であり、信頼に値する相手だった。

しかし、どうも言い分がおかしい。
罪を認めろ、と柔らかく、しかしはっきりと伝えてくる。
やってもいないことを認めることなどできない。

「アオト、貴方こそ何を言っているのですか…?国家転覆を謀るような真似はしておりませんし、であれば証拠もないはずです。恐らく、私の獣人保護活動を毛嫌いした他貴族の嫌がらせでしょう。きちんと法に則り、裁判を受け、説明を行えばすぐに疑いは晴れるはずです。」

「獣人を都合のいい奴隷や家畜とするこの国こそが罪を認めるべきです。彼らは同じく言葉を介し、同じく痛みを覚え、同じく友愛を持ちます。アオト、貴方だってそうでしょう?それなのに、人間とは異なる、下等な存在だと誰が決めつけることができるの?」

自分は間違ったことをしていない。
断固たる信念があるからこそ、アオトの説得にも首を縦に振らなかった。

「人権の剥奪…?獣人を使用人として雇うことが罪になるはずがありません。実質は使用人扱いをしていなかったことが問題になっているのですか?この国の法に則るのであれば、獣人よ所有者である私がどのように扱おうが私の自由でしょう?」

これは冤罪。リズベットが大人しく連行に従い、悍ましい身体検査を受けたのも、ありもしない疑いを晴らすため。
やってもいない罪を認めることなどできなかった。
28
投稿者:ムラサキ ◆xrYFWYQWzo
2024/05/17 20:46:42    (90i58stL)
【追記しておきます】



手枷は、外される事なく牢に入れらるリズベット。窓のない部屋の隅にまる見えの状態の便器…そんな便器で用を足すことなどできるわけもなく…しかし、いつまでも我慢などもできなくて…(まだ尿意は我慢できない状況ではないので、呆れて見ている程度)

牢の中では、何もする事かないので、同じように連行された獣人達のこと
なぜ逮捕されたのか。色々と考えごとをして過ごす。

看守の係官が来て、弁護士の接見に呼ばれます。
接見室につくとガラス越しに特別名誉国民の獣人弁護士がいます。
「リズベット様…」
会うととても心配する様子で声かけをする。
 『アオト、あなたが弁護してくれるのね。ありがとう、とても心強いです。』と笑顔になる。
『この逮捕は、間違いですよね。私は何も法に背くことなどしていません。すぐに釈放の手続きをお願いします。』
すると顔を曇らせるアオト。
「それが、、、」と言い澱む。
「リズベット様…とても言いにくいのですが、罪を認めて反省の態度をお願いします。裁判官や検察官に情状酌量を求めて罪を素直に認めた方から得策かと思慮しております。」
いったいどういう事と説明を求めるリズベットだがアオトは説明を濁します。
「とにかく、否認や反抗の態度を表すと最悪の結果になるかも知れません…」
ところが頑なに、何も罪を犯した思いのないリズベットはいつもの正論を言い、裁判官に訴えれば、冤罪だと思う認められると信じて譲りません。
「リズベット様…本当に再考をしてください。最悪の結果に、リズベット様の人権の剥奪の上、奴隷日本人なってしまう事も有り得ます…」

【昨日の続きを、書き加えました】
27
投稿者:リズベット ◆1Np/JJBAYQ
2024/05/17 12:38:58    (/M/ahUdI)
【すみません、こちらもお返事明日になってしまいます…】
26
投稿者:ムラサキ ◆xrYFWYQWzo
2024/05/16 21:26:00    (d1RuRBSK)

「さすが獣人の権利を擁護する活動家ですね。言う事が立派です。」
他の係官に指示をして下着だけは返した。薄い囚人服を着ると再び手枷を付けられる。
牢まで案内し、リズベットを牢の中に押し込む。
「この後は、弁護士の接見。検察の取り調べがあるが、それまでは牢の中で過ごすように。」
窓もない牢の中に、剥き出しの便器とベッドがひとつあるだけであった。

【申し訳ありません。仕事が終わらず今回短めです。かたちだけの弁護士、検察の取り調べで逮捕容疑の説明など考えているところです。今日のところは短くてすみません。】
25
投稿者:ムラサキ ◆xrYFWYQWzo
2024/05/16 07:04:29    (d1RuRBSK)
すみません。
今晩、レス書き込みます。
24
投稿者:リズベット ◆1Np/JJBAYQ
2024/05/15 19:31:54    (QEunRvkD)

(生まれて初めて殿方の前で裸になってしまったわ…。はぁぁ…、顔から火が出そう…。)

ショーツを足から抜き取り、ペンダントなどの装飾品を外す。
生まれたままの姿となり、男達の視線に晒される。
求婚を受けても思想や主義のせいで取り下げられていたリズベットは、当然色恋沙汰の経験もない。

肌を晒すだけで全身が火照り、ジワリと汗が滲む。

身長や体重を測定されるところまでは理解していたものの、胸囲や腹囲を測定される頃には違和感を覚え始める。

(なんか、この…、ただ測定しているだけ…よね…?)

胸や股間を隠す両手を退けさせられ、一切隠すことができない体制で測定が終わる。
どうにも必要以上に胸やお尻を触られているような気がして、少し怪訝な表情を浮かべていた。

「は…、え?な、本当に必要なのですか…?そんな、い、ぅ、わかりました…。」

身体検査が終わったと思ったが、さらに恥ずかしい姿勢を指示される。
面食らった表情を浮かべたが、腰に下げられた警棒を見て、大人しく従った。

「もっと両脇を開いて、身体を隠せない体制を取りなさい」

「足の開きが悪い。もっとガバッと大きく、少し膝を曲げて、腰を突き出しなさい」

恥を堪え、両手を後頭部で組み、足を肩幅以上に開く。
しかし、羞恥から足の開きなどは十分ではなく、何度も指示されながら身体を見せつけるような姿勢を取る。

「こんな検査…、人権侵害でしょう…っ。私はまだ容疑がかかっているだけなのでは…?」

乳輪のサイズ、色、乳首の高さ、幅…。胸だけでも詳細なデータを記録に残され、羞恥や屈辱に涙を溜めながらそう呟く。
腰を突き出すように差し出した秘部にも男の手が触れ、誰にも見せたことのない粘膜を見られてしまった。

(壁際…、不審物の持ち込みを取り締まるために、お尻や膣を検査するとは聞いたことはあるけれど…。男の方に検査されるなんて…。)

「あのっ、逃げたりしませんから、女性の方をお願いします…っ!いっ、嫌っ!離してっ!」

これまで耐えてきたものの、とうとう看守に泣き言をあげるが、肩と腕を掴まれ、放り投げるように壁際に追いやられる。

「痛い痛いッ!!痛いですッ!!そんなのっ、挿れないでッ!」

尻穴に冷たい感触がしたと思えば、棒状の何かが体内に入ってくる。
当然尻穴の経験はなく、ただ痛いのみ。
息を吐くように、力を抜くように、そう指示されるが、異物感で無意識のうちに身体に力が入り、棒を締め付けてしまう。

抵抗する気はなくても、身を捩り動かしてしまい、途中からは体格差のある男二人がかりで押さえつけられ、検査が進められた。

「ひぃっ!?いやっ、やだっ、嫌ぁっ!!」

つぷっと膣に金属製の何かが入れられる。
悍ましい感触に寒気がして、鳥肌を立てながら悲鳴をあげた。
見知らぬ男に膣内を弄られ、広げられて中を覗かれる。気色悪さを覚え、強い抵抗を覚えるが、男達に押さえつけられた身体は身動きも取れなかった。

普段はぴっちり閉じた膣内を覗いた看守の目には、しっかりとした膜が奥に見えた。

「ぅ、うぅ…っ、私の服はどこ…?」

身体の隅々まで検査され、尻や膣まで弄られたリズベット。頬に一筋の涙が流れるが、それでも懸命に背を伸ばして立った。

渡されたのは、薄く安っぽい生地でできた囚人服。シンプルながら豪奢で着飾ったドレスはもちろん、ガーターベルトや下着類まで回収されていた。

「あのっ、下着は返してください…。そもそも、私はまだ有罪と決まったわけではないでしょう…っ?取り調べの前にこんなことして、許されるはずがありません…っ!」

これまで我慢してきた不満が爆発し、涙を溜めた目つきで看守を睨みつける。
罪が確定する前に、これではもはや罪人と同じ扱いだ。
23
投稿者:ムラサキ ◆xrYFWYQWzo
2024/05/15 18:32:36    (anIGJGbG)


いつも、この身体検査は合法的にセクハラできるな、本当に役得だ。以前は女性の検査は女性がしていたが、暴れる者が出始めて、圧倒的な体力差の方がかえって安全となり男性が行うことになった。
 努めて平静を装っているが、貴族のリズベットの身体、ましてやスタイルが良いとあれば男達の興味の的だった。
最後の下着が取り払われて、陰部まで晒している。羞恥で身体はピンクに染まり呼吸が乱れ始めた身体をじっくりと視姦していく。
 
「まずは、身体測定から行う。」
身長、体重の後に胸囲、腹囲、尻周りと測定した後、さらに恥ずかしい命令が与えられる。
「次は、腕を上げて手を後頭部の後ろで組みなさい。そして、脚を肩幅より広く、そうだな50センチは広げなさい。」
係官はノギスを持ち出して、乳首の大きさを、測定しはじめる。
乳首の直径、高さ、乳輪の直径…
次は、陰部の各部の測定だというと。
乳首と同じようにクリトリスの測定が行われた後に、尿道、膣口、肛門の位置サイズまで採寸が行われた。
リズベットは自分でもじっくりと見ることのない場所を他人にそれも詳細に測定されてしまう。

 どんどん検査が進んでいく。口の検査を終えた係官がゴム手袋をつけながら壁際の場所を指示した。床に足の形でマーキングがしてあり、立つ位置が指定されている。

 すぐに肛門と膣の検査だとリズベットは思った。知識として知っていた。でも強い抵抗感と屈辱感がある。躊躇する間もなく肩と腕を捕まれ指定された場所に移動させられた。抵抗できないまま、手を壁について指示された姿勢をとらされる。はじめは肛門から調べられた。後ろに立った係官が検査用の棒をもってお尻の穴を手を使い広げる。

「息をゆっくり吐いて。下半身の力を抜きなさい」

 そう言われても緊張してしまって力を抜くことは難しかった。残り2人の係官に全身をがっちりと押さえつけられ、無理やり器具を入れられた。肛門に棒状の物が入ってくる感覚がある。痛かったけれど抵抗することはできない。屈辱的な気持ちだろうが耐えるしかない。

「異常なし」

 係官が問題ないことを告げる。唇を噛んで泣かないように我慢しているようだ。
次は膣の検査だ。
膣に金属の器具が入れられる。異物が挿入される不快な感覚で涙がこぼれる。棒のようなものが膣の中で動かされる。

「肛門、膣とも異常なし。服を着なさい」

と、囚人服が渡される。
22
投稿者:リズベット ◆1Np/JJBAYQ
2024/05/14 21:41:26    (dTUSnov/)

(もしかして抵抗した方が良かったのかしら…。みんな、酷いことされてなければいいけど…。)

「はい、間違いありません」

看守の問いに答え、指紋や唾液の採取をされている間、心ここに在らずという様子で、屋敷での光景を何度も思い返していた。

リズベット邸にいるほとんどの獣人は人から酷い目に遭い、人嫌いか対人恐怖症のどちらかだ。
その彼女達に麻酔銃が向けられ…、その後のことを想像すると心配で吐き気さえ覚える。

「……え?は、な、え…?」

獣人達の心配をしていたところ、全裸になるように指示され、驚いて言葉に詰まる。

「…っ、あの、しかし、殿方が…」

もたついていると、部屋に響く係官の怒号。
室内には逃亡防止のため、屈強な男達がおり、当然こちらの様子を伺っている。

異性に肌を晒したことがないリズベットはなかなか動けないでいたが、「まさか、危険物を隠し持っているのか?隠し事をしようとしているとして心象は悪くなる一方だぞ」との言葉。

(…私の嫌疑が晴れなければ、あの子達にも被害が及ぶばかりね…。心を無にして、耐えないと…。恥ずかしくなんかない、彼らは職務中なのだから…。)

自分に言い聞かせるように何度も心の中で呟き、背中の編み上げ紐を解き始める。
荘厳なドレス。一人で脱ぎ着するような物ではなく、じっくり監視されながら脱衣を進めていく。

「これで良い…かしら…。」

長い時間をかけてドレスを脱ぎ、ガーターベルトと上下下着のみの姿となる。レース刺繍の純白の下着を身につけ、卑猥というよりは美しいという立ち姿。雪のように白い肌は、羞恥で桜色に染まっている。

「…っ、わかりましたわ…」

(こんな形で殿方に肌を晒すなど…。恥ずかしくて、心臓が口から飛び出そう…)

ドクッドクッと強く鼓動が高鳴り、ゆっくり背中に手を回す。
下着姿で許されるはずもなく、震える手ではなかなかホックを外せず、時間をかけて乳を包む布を脱ぎ捨てた。

艶のある乳房が締め付けから解放され、ぶるんっと震えて外気に晒される。

「はぁ…っ、はぁっ、はあ…っ」

(こんな、こんな…っ、恥ずかしい…っ。獣人の子達はこんな目に晒されて…。)

羞恥で呼吸が荒く乱れながら、ゆっくりショーツに指をかけて下ろしていく。
髪色と同じ、金に輝く茂みが男達の目に現れた。
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投稿者:ムラサキ ◆xrYFWYQWzo
2024/05/14 19:56:03    (/N1c.CLD)

「リズベット・コーナーで間違いないな。」
警察官のクロダは、リズベットに確認をする。逮捕状を確認すると素直に応じるリズベットだった。
「5月14日 15:16分 リズベット・コーナーを獣人国家樹立を計画し、国の秩序を破壊しよう企てた国家転覆罪の容疑で逮捕する。」クロダは、リズベットの両手に手枷を嵌める。
国家転覆罪、死刑制度のないこの国で最も重い奴隷刑が適用される犯罪である。奴隷刑とは人権を剥奪されて強制労働や拷問により、生きている方が辛いと自死を選ぶ者がいるほど辛い刑であった。その為に、奴隷は一切の自由がなく常に管理されて、ただ死なないように生かされている状態になる。
 逮捕理由を聞かされている背後で、麻酔銃を使用して獣人達が次々と捕獲されていった。
 獣人達を何故?と叫ぶリズベットをクロダともう1人の警官が腕を掴み護送車に乗せていく。
 中央警察署に併設された拘置所につくとリズベットは、そのまま地下の検査室に連れて行かれた。
 
「本日、逮捕したリズベット・コーナーを引き渡します。」
警察官のクロダから拘置所の看守らしき制服の男にリズベットは引き渡しがされた。
今度は係官の看守から質問される。
「リズベット・コーナー 21歳 で間違いないな?」と確認される。
そして再度、罪状を読み上げられて裁判まで身柄の拘束をされる事を説明された。

「これから、あなたを収容するにあたって身体検査を行います。危険物品や違反物品の持ち込みを防ぎ、拘置所の秩序を守るためです。」
身体検査は、指紋の採取から始まった。すべての指の指紋と掌紋の採取も行われた。その後、唾液の採取が行われてDNAの採取まで行われる。

「次に、すべての服を脱いで全裸になりなさい。」突然の宣告に躊躇するリズベット。手枷は恥ずされたが、大柄な男の係官が数人、扉の近辺に立ち脱走の防止をしている。
「遅い!危険物の持ち込みがないか、身体の中まで検査をするためだ。」と係官の声が飛ぶ。
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投稿者:リズベット ◆1Np/JJBAYQ
2024/05/14 17:16:40    (dTUSnov/)

「は…?警察…?獣人…じゅりつ…?えっと、なんですか…?」

執事服に身を纏い、門の前に立つ獣人。
男装をしているが、中性的な見た目なだけで雌である。
門兵の仕事は屋敷外に長時間身を晒すため、雌であるとちょっかいをかけられやすいことから、リズベットが用意した服装。

リズベットの外出時の護衛や門兵の仕事はある程度武の心得を持つ獣人が担当することになっており、この門兵は奴隷商ムラタの所を出入りする際に付き従っていたヨルという犬人。

「あー…、えっと、当主は現在外出していまして…。訪問があった旨伝えますので、今日はお引き取り願えますか?」

(リズベット様…、変なことに巻き込まれてない…?)

獣人保護の活動は陰口を叩かれることはあれど、表立って妨害されたことはない。
これは妨害の一種なのかも不明だが、このまま通すわけにもいかなかった。

「嘘をつくな、ケモノめ。」「獣人の分際で口答えをするな」「リズベット・コーナーがいることは分かってきている。さっさと『女狐』を出せ!」

クロダと名乗る男の部下が口々にヨルを非難する。それについては困り眉を笑みを浮かべていたが、リズベットを『女狐』と称された瞬間に顔つきが変わった。

「今、お嬢様を愚弄したか…っ!?誰を逮捕するって…?もう一度私の前で言ってみろッ!!」

愛するリズベット、女神のように慕っているリズベット。
彼女に失礼な口を効く者は到底許せなかった。
女狐と言った男の胸ぐらを掴んで睨みつけるが、背中にチクっとする痛みがあったと思えば、全身に強い衝撃を覚え、視界が真っ白に染まっていた。

ーーーーーーーーーーーーーーー

「さあ、今日の授業を始めるわ。今日はみんなの名前を書いてみようね。」

屋敷には様々な年齢の獣人がいる。制限法により、幼くして家畜となった少女。獣人差別により学校教育が受けられず、大人になった今も文字が読めない女。

いずれリズベットの元を離れるにしても、文字を覚えさせることは待遇の向上にも繋がるため、こうして定期的にリズベットが先生として授業をしていた。

しかし、窓の外から門兵であるヨルの怒号が聞こえる。

「何かしら…。ヨ、ヨル…っ!?」

窓の外から正門を見てみると、ヨルが男に掴み掛かり、何かを撃たれた様子が見えた。
地面に伏し、激しく痙攣している所を見ると、電気を使った制圧銃だろう。

ドレスの裾をつまみ、急いで駆けて玄関に向かう。

「な、なんですかっ、貴方達はッ!ヨルに何を…っ!?」

正門に駆けつけたリズベットに突きつけられたのは警察手帳、そして逮捕状。
王族の血を引くリズベットに対しての逮捕状は、決定的な何かを握っていることを意味するが、リズベットには思い当たる節がなかった。

「リズベット様…!」「ヨルを離してッ!!」「よくわかんないけど、に、逃げてっ!お嬢様っ!」

騒ぎを聞きつけた使用人の獣人たちが状況を飲み込めず、口々に叫ぶ。

それをリズベットは手で制し…

「わかりました。出頭に応じます。…、貴方達は大人しく待っていてちょうだい。やましいことはないのだし、逃げたりする必要はないわ」

(正式に逮捕状まで出ているのは気になる所だけど…。ただ獣人を使用人として買うだけで、獣人国家樹立の首謀者扱いはありえないわ…。どういうことかわからないけど、抵抗して逃げられるわけでもないし…。まずは大人しく従い、彼らの思惑を確認しないと…)

両手を差し出し、手枷がかけられる。
リズベットはこの時点では、疑いを晴らし、屋敷に戻る腹積りでいたが、メイドの獣人達にも手枷がかけられるのを見て、表情が青ざめる。

「な…っ、彼女達は関係ないでしょうっ!?やめてっ、乱暴にしないでくださいっ!証拠品って…、獣人は物ではありませんっ!私の家族に触らないでっ!」

リズベットにはあえて伏せられた『所有する獣人の押収』。手枷をつけられ、身柄を拘束されたリズベットになすすべなく、荒々しい手つきで次々に獣人達が確保されていった。
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