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2015/06/21 04:34:02 (w0ZiyAa1)
義母の亜紀子が退院して十日ほどが過ぎました。
 また妻の由美を含めた三人の同居生活に戻り、僕も表
向きは義母との間には何事もなかったかのような平然さ
で立ち居振舞っていました。
 義母のほうも表面的には何もなかったような素振りを
見せていましたが、やはり僕とは一線を画すかのように、
おそらく意識的にだと思いますが、自分から声をかけて
くることも、視線を合わせてくることもありませんでし
た。
 それでも僕たち二人の秘め事に、まだ全然気づいてい
ない妻の由美の手前もあり、あからさまに僕を避けるこ
とはなくて、居間でたまに三人で寛ぐ機会の時は笑みを
浮かべたりして平静を装ったりしていました。
 それと幸か不幸か、由美と結婚してまだ一年そこそこ
で、入婿の僕と義母の間にはまだ忌憚なく話が交わせる
関係にまで至っていなく、お互いにまだ遠慮し合ってい
る分だけ会話が少なかったということもあり、妻の由美
に妙な不信を抱かせることはありませんでした。
 義母は松葉杖生活を余儀なくされ、普段の動きにも何
かと支障が出たり、当然一人での外出もできない状況で
したが、僕たち夫婦が(といっても僕の出番は皆無でした
が)それなりに手助けすれば、普通の生活はほぼ支障なく
できるようでした。
 それでも時折ですが、廊下や居間で二人きりでばった
りと対面し合ったり、思わず視線を合わすことがあった
りします。
 そういう時は大抵は義母のほうから逃げるように身体
をよけたり、目を逸らせていきます。
 強引で暴力的な行為ではなかったといても、あれだけ
の恥辱を僕から受けた義母です。
 それはそれで仕方のないことだと僕は割り切っていて、
特段に気に病むこともありませんでした。
 しかし義母が退院して三日も過ぎた頃には、正直なと
ころ、あの艶やかで滑らかな義母の柔肌が恋しくなり、
悶々とした気持ちにもなったのですが、そんな時には少
し後ろめたい気持ちのまま、妻の由美の弾力のある身体
を激しく求め、あの時以来、自分でも信じられないくら
いに急激に旺盛になった性欲を発散させる僕でした。
 やはり妻のいる家の中では、義母と二人きりになる長
い時間の確保は困難を極めましたが、こうして同じ家に
一緒にいることで、義母は僕とのことを断ち切り忘れる
ことはできないであろうし、僕は僕で毎日の僅かな時間
でも、清楚で気品のある色香をそこはかとなく漂わせる
彼女と対面できるのが喜びの一つでした。
 蛇足といっていいのかどうかわかりませんが、あの病
院の看護師の野村加奈子から、またしても訳のわからな
いショートメールが僕の携帯に入っていました。
 (先日は失礼しました。私の正直な気持ちをお伝えした
いので、メアドよければ教えてください)
僕にはまだ彼女の意図が何なのか皆目わかっていなかっ
たのですが、つい可愛い顔につられメアドを送ってやる
と、お礼の言葉と、自分の気持ちをきちんと整理して、
いつかまたメールします、との返信がありました。
 そして義母の退院から二週間ほどが過ぎたある日の、
家族三人での夕食時のことでした。
 妻の由美が僕と義母に向かって、
 「また急な話なんだけどね、今度は校長からの命令で、
明後日から九州の福岡である教職員研修会に行ってくれ
といわれたの」
 と切り出してきたのでした。
 「ああ、そうなの」
 と僕は口と箸を動かしながら、ちらりと斜め前の義母
の顔を伺い見ると、やはり驚きの目をして少し困ったよ
うな表情に見えました。
 「二泊三日の出張で、どこが主催するのかまだよくわ
からないんだけど、女性教員限定の研修会なんだって」
 まだ二人のことは何も知らないままの由美は、屈託な
さげに僕と義母に淡々と報告したのでした。
 「近頃の教員も大変なんだね。学校内の仕事ばかりじ
ゃないんだ」
 僕は行儀悪く口の中にものを入れながら、首を頷かせ
て他愛なさげにそういって平常を装っていましたが、内
心は卑猥で邪淫な期待感で胸が破裂しそうなくらいの思
いでいました。
 「だからあなた、お母さんの面倒お願いね」
 由美からの声かけに、僕はこくんと頷いて義母をまた
横目で見ると、彼女の眼鏡の奥の目は困惑と動揺が入り
混じった複雑な表情になっているのが垣間見えました。
 そういえば一昨日のことでしたが、義母が退院後の経
過診断で病院へ行くことになっていて、僕が仕事休んで
車で送迎しようかと由美に申し入れた時、仕事を休ませ
るのは申し訳ないという理由で義母から固辞されたこと
がありました。
 義母にすれば僕と二人きりになることだけは、絶対に
避けたいことは明白でした。
 由美の出張前夜、僕は明日から二日間の義母とのこと
を思い、いやが上にも逸り昂まる気持ちで、三十代半ば
の妻の熟れた身体を激しく貪り尽くしたのでした。
 翌朝早く、由美を駅までクルマで送り、勤務に出た僕
は午後からの休暇願いを提出して、帰宅する前にあると
ころに向かって車を走らせました。
 休暇願いの提出は、由美の出張を知った日に僕が心密
かに決めていたことでした。
 そして午前の勤務中に、僕は不埒なことを思いついて
いたのです。
 自宅とは逆方向に車を走らせ郊外へ少し出たところの
細い道沿いにある古びたテナントの駐車場に車を止めま
した。
 以前に何かの用でこの辺を走った時に気づいていた、
小さなアダルトショップでした。
 こういうところへの入店は、僕は恥ずかしながら初め
てのことでした。
 僕はダッシュボードからマスクを取り出し紐を耳にか
け車を降り、派手なポスターや卑猥な文字が書き込まれ
ているドアを開けて中に入りました。
 本当に初めての体験だったので店内での僕の驚きは尋
常をはるかに超越していましたが、二十分ほどで僕は買
い物を終え手に紙袋を提げ、その店を出て車に乗り込み
逸る気持ちで帰路につきました。
 初めてのアダルトショップでの視覚的な衝撃は、義母
と今から過ごすことに、すでに大きく興奮しきっていた
僕の昂まりをさらに増幅させるに充分すぎるものでした。
 自宅の駐車場に車を入れたのは一時過ぎでした。
 午後からの帰宅は義母には報告はしていませんでした。
 駐車場に車を入れる音で、義母は多分僕の予期せぬ帰
宅に気づくはずです。
 そのことは織り込み済みで、僕は玄関の鍵を開け中に
入りました。
 居間にも台所にも義母のいる気配はありませんでした。
 おそらく僕の唐突な帰宅に気づいた義母は、自室に引
きこもったのだと思いました。
 義母の室の入口の襖戸には施錠の装備はされていない
はずでした。
 背広からジャージーの上下に着替えてから、アダルト
ショップで買い求めたものが入っている紙袋を手に持ち、
僕は廊下を出て義母の室の前に立ちました。
 取っ手に手をかけ横に引こうとすると、中から制御す
る力がかかっていました。
 義母が不自由な身体でどうにかして、僕の侵入を防ご
うとしているようでした。
 「亜紀子、開けるんだ」
 静かな口調で僕はいいました。
 しばらくして、
 「お願い…来ないで」
 と哀しげで弱々しい声が間近に聞こえました。
 二度三度の言葉のやり取りの後、やがて義母のほうが
根負けして襖戸は開きました。
 前にも嗅いだことのある女性の室特有の艶かしい匂い
が、ぷんと僕の鼻腔を刺激的に擽ります。
 慌てふためくように薄い水色のニットのセーターとカ
ーディガンのアンサンブル姿の義母の小さな身体が、畳
の上を這うようにして後退りしていました。
 「お、お願いだから…出ていって」
 蒼白になった顔面に慄きの表情を露わにして、前に進
む僕を制止しようと、喉の奥から搾り出すような声でい
います。
 鏡台の置かれている壁にへばりつくようにして、座位
の姿勢で身体を小さく竦めていた義母の震え怯える肩を、
僕の両手が上から掴み取るように捉えました。
 揉み合いが少しの間続きました。
 蒼白な顔の義母が真剣な怒りの表情を見せて抗いまし
たが、男の力に勝てるわけはなく、いつの間にか僕の胸
の中に蹲るようにして抱き竦められていました。
 「だ、だめっ…やめて、浩二さん」
 「亜紀子、長い二週間だったよ。やっと二人きりにな
れた」
 「いやっ…い、いけないことだわ…こんな」
 「今日は死ぬほど亜紀子を愛したい」
 「だ、だめっ…こ、こんなこと」
 強く捲きつけられた僕の腕の中で、義母はか弱くもが
き、哀願的な拒絶の声を幾度となく発するのですが、当
然ながら聞く耳を持たない僕でした。
 「ああっ…い、いやっ」
 一際高い声を義母が上げたのは、僕にセーターとカー
ディガンを一気に首からたくし上げられるようにして脱
ぎ離されたからでした。
 白のキャミソールと水色のブラジャーが露呈し、義母
の細い肩肌まで露わになりました。
 胸に押さえつけるように抱き締めたまま、僕はブラジ
ャー越しに乳房をわし掴みにいきました。
 大きさはなくてもかたちよく丸く膨らむ、艶やかで柔
らかな義母の乳房の久しぶりの感触に僕の興奮はさらに
昂まっていました。
 僕の脳裏にあの風雨の山小屋の闇の中で初めて触れた
義母の乳房の感触と、病院の病室での汗に滑った乳房の
手触りが同時に思い起こされていました。
 ブラジャーの中に潜り込んだ僕の指先が、義母の乳房
の上の小さな蕾を捉えました。
 少しの力で摘まむように揉みしだいてやると、
 「ああっ…だめ」
 とか弱い声を上げ義母は顔を切なげに歪め、荒い息を
吐き続けてくるのでした。
 壁に二人でもたれかかるようにして蹲った姿勢で、僕
はまた義母の小さく丸い乳房と蕾のような乳首への愛撫
を長く丹念に続けたのです。
 荒く吐いていた息が吐息のように変わり、いつの間に
か義母から抗いの力が消えていました。
 唇を重ねにいくとほんの少しの抗いの後、歯と歯の間
はすぐに開き、義母の熱く火照った小さな舌が僕の舌に
従順に絡んでくるのでした。
 それから数分後、僕はまるで腑抜けのようにぐったり
となった義母から一旦離れ、押入れから布団を取り出し
室の中央に敷きました。
 力なく俯き壁にもたれかかっていた義母を抱き上げ布
団に運び、彼女の小さな抵抗もものともせず衣服の全て
を脱がせ、僕も素っ裸になりました。
 布団の上で横向きで全裸のみを小さく竦ませている義
母に添い寝するように僕も身を横たえました。
 義母の背中に僕は自分の胸を合わせるように密着し、
彼女の脇の下から伸ばした手でまた乳房をわし掴みにい
きました。
 義母の手がすぐに僕の手の上に重なってきましたが、
それは拒絶の仕草ではありませんでした。
 「ああ…こ、浩二さん。…わ、私」
 「ん?どうした?…亜紀子」
 「私…怖い」
 「何が怖い?」
 「こんな…こんなことになって…」
 「男と女の間には好き合ったら何もないさ。年齢差も
関係ない。身分や立場だって関係ないさ」
 「そ、そんなこといっても…」
 義母の乳房への愛撫を休むことなく僕は続けていまし
た。
 「僕たちはこうなる運命だったのさ。僕が男で亜紀子
が女。それだけのことさ」
 「ああっ…そんなこといっても」
 「難しいことはもういい。僕は亜紀子を愛したい、そ
れだけだ」
 ややあって義母の身体を僕の正面に向けると、彼女の
白くか弱い腕が、自然な動きで僕の首に捲きついてきて
いました。
 それからは激しく抱擁し合い、その抱擁の中で僕が義
母の頭を少し強引に下に下げようとすると、彼女は自ら
の意思で身体を下にずらしていき、僕の下腹部のものに
手を差し伸べ、ゆっくりと唇を近づけ、やがて口の中に
静かに含み入れてきました。
 顔を上げ下に目を向けると、僕のものを口の中深くに
含み入れた義母は薄赤く上気した顔に、官能的で恍惚と
した表情を見せていて、僕は気持ちをさらに昂ぶらせる
のでした。
 そうして布団の上で仰向けになった義母と、膝を立て
て座る僕はお互いの身体の部分を深く密着させ、しがみ
つくように強く抱き合い、唇を飽くことなく求め合いな
がら、一際高い咆哮の声をほとんど同時に上げて深い絶
頂の極みに達したのでした。
 それからしばらくの間、僕と義母は寄り添うようにし
て布団に仰向けになって、黙り合ったまま茫洋とした空
気の中にいました。
 僕の腕枕に義母のまだかすかに火照りの残った顔があ
りました。
 「亜紀子、僕は今とても幸せな気分だ。本当だよ。亜
紀子とこうなって、僕は何一つ後悔はしていない」
 天井に顔を向けたまま独り言のように僕は声を出しま
した。
 僕の本心の言葉でした。
 しばらくの間があって、
 「こんな…こんなおばあちゃんで…いいの?」
 と義母からか弱い声が出ました。
 「さっきもいったろ?人を好きになったり愛したりする
のに、年齢なんて関係ないさ」
 「でも…」 
 「世の中いくらでも高年齢差のカップルはいるじゃな
いか。僕はね、初めて亜紀子に会った時から、密かに君
に恋していた。叶わぬ願望として亜紀子をいつか抱きた
い、と思っていた。これは嘘じゃない」
 「…嬉しいわ。お世辞でもそういってもらえて」
 「お世辞なんかじゃない」
 「…ありがとう」
 「でも、勝手ないい分だけどね。妻の由美のことも僕
は愛してる。…そして亜紀子も愛してる」
 「このこと…由美に知られたら…私、生きていけない」
 「知られなかったらいいさ。二つの愛を育てるにはそ
うするしかない」
 身体を起こして僕は義母の唇を求めにいきました。
 義母も僕の動きに呼応して顔を僕の顔に近づけてきて
いました。
 二人の唇が熱い抱擁の中で長く重なりました。
 義母の唇を貪り吸いながら、僕はふとアダルトショッ
プのことを思い起こしました。
 義母をもっと虐めてみたい。
 清楚な元聖職者の義母を恥ずかしく淫らに狂わせてた
いという発想で、僕はこれまでただの一度も行ったこと
のないアダルトショップを訪ね、そしていくつかのもの
を買い込んできたのでした。
 そしてその発想の根拠は、例の封筒の中のすこし古び
た写真の義母を被写体とした数々の淫らな画像でした。
 あの写真のことについて、僕はここで今思い切って尋
ねてみようと思いました。
 「亜紀子、これからは僕には何でも正直に話してほし
い。勿論、僕も亜紀子には正直に何でも話すつもりだ」
 「………」
 賢く機転の利く義母の顔がかすかに曇るのがわかりま
した。
 僕の問いかけの意味を義母は察したのでした。
 「もう、僕もこれだけ恥ずかしいことをしてしまって
いる。亜紀子にどんな過去があっても、僕は驚きはしな
い。正直にいうと、僕は…僕もあの写真の世界の中に身
を沈めてみたいという願望がある」
 義母の細い両肩が僕の間近で小刻みに震えているのが
わかりました。
 少しの沈黙の後、
 「あれは…」
 と哀しみと不安のようなものの入り混じったようなか
細げな声で義母が切り出しました…。

      続く

 
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23
投稿者:(無名)
2015/06/25 05:52:24    (Lj09LJmn)
これで2回目か3回目のリメイクだけど、これは完結するんですか?また失踪するなら最初から長編にした方がいいと思うんだけど。
22
投稿者:りょう ◆zEGpD4VZDY
2015/06/25 05:38:25    (VYJgCpMI)
おはようございます!いつも楽しみにしてます!是非続きを宜しくお願いします!
21
投稿者:kkk
2015/06/25 04:45:54    (Yo3sDllM)
ストーリーが良いですよ、関係の切れ方も・・・。
で、彼女の仕草が上手く表現できているし、じっくりと読ませて頂き想像させて頂きました。
後は、看護師がどの様に絡んでくるのかですね。
時期が判ると読むほうも、刺激になると思いますよ。
続編をお待ちしています。

アンチの方もチェックされているのだから関心があってのことと思いますが、
あまり、板を汚さないでほしいですね。
20
投稿者:(無名)
2015/06/25 04:24:53    (CLfIuXoG)
つまらなくなってきた
19
投稿者:(無名)
2015/06/25 03:44:58    (aPpCb.W6)
16[空]さんに同意
18
投稿者:テンパー
2015/06/25 02:57:18    (glJBVGGc)
17[名無しだ。]さんと全く同感
17
投稿者:名無しだ。
2015/06/25 01:16:43    (U8oErEYe)
ここは義家族だから、青木をからめない話を見たかった。
16
投稿者:
2015/06/24 22:29:06    (0YMCO1ED)
俺は好きです毎日更新してるか覗いてます 更新待ってます 嫌なら見るな!
15
投稿者:(無名)
2015/06/24 21:22:06    (QL5fKY8.)
もういいです

14
投稿者:コウジ
2015/06/24 15:25:30    (/QRsEFuZ)
義母のその涙に濡れた深い絶望感は、いつしか彼
女の全身から抗いの力を抜き去ってきてました。
 青木の手と身体が哀しい無力感にうちひしがれて
いる義母の身体の周囲で自在に動いていました。
 タートルネックのセーターとシルクのキャミソー
ルがいとも容易く頭から脱がされ、ガードルとショ
ーツまで一気に弐本の足首から抜き下ろされました。
 ブラジャー一枚だけの裸身に剥かれベッドに仰向
けにされた義母は、そこで急に我に返ったように慌
てふためき、剥き出しにされた下腹部に両手を下ろ
し露わになった漆黒の茂みを覆い隠すのでした。
 ベッドの真上の天井一面が鏡張りになっていたの
です。
 青木はすでに素っ裸になっていて、義母の真横で
煙草の煙りを悠然と吐きながら胡坐をかいていまし
た。
 天井の鏡に映された己のあられもない痴態に驚き、
意識を正常に戻した義母が青木から逃げようとした
寸前に、彼の力強い手が先に彼女の肩をわし掴み捉
えていました。
 そこから青木はまた素早く動き、義母の下半身の
ほうに身体を移すと、彼女の両足首を掴み取り高く
持ち上げ一気に開脚状態にしてきたのでした。
 無惨に押し拡げられた義母の下腹部の漆黒を目が
けて、青木の顔が素早く埋まり込みました。
 「ああっ…」
 義母は頤を突き上げるように高くのけ反らせて、
咆哮に近い声を上げました。
 青木の長い舌が義母の義母の漆黒の茂みの中の裂
け目に割り入ってくたのです。
 薄目を開けると天井の鏡に淫らな開脚状態のまま、
その中心部に男の顔を埋めさせている己の痴態が淫
靡に見え、義母はまた目を閉じやるせなげに首を振
り立て悶えあがくしかありませんでした。
 青木の舌は微妙な強弱をつけて、義母の裂け目の
中の柔らかく濡れそぼった肉肌に熱く燃え上がるよ
うな刺激を与えてきます。
 かすかにまだ残りかけていた義母の理性の崩壊の
時でした。
 憎いはずの男の狡猾な舌の愛撫を受けて、不覚で
はあっても受け、はしたなく喘ぎ悶えてしまってい
る痴態を、天井の鏡に余すところなく晒け出してし
まっているのでした。
 そしてそこからはもう完全に四十二歳の青木のペ
ースに嵌められ、狡猾で衰えを知らない手練手管の
毒牙に翻弄され、またしても義母は子供を教える聖
職者という地位も身分も忘れ、熱く燃え滾る官能の
渦の中へ深く引きずり込まれていったのでした。
 これまでに亡夫との間でも経験のなかった、男の
ものを口の中に含み入れての愛撫の手法や、四つん
這いにされて後ろからのつらぬきを受けること、男
の身体に跨るようにして下から突き上げられるとい
う、ほとんど体験のない行為を強いられたのでした。
 浴室の大きなバスタブで青木のものを口の中に含
まされたり、ボディローションを付けたスポンジで
全身を卑猥に撫で擦られたりもしました。
 ホテルを出る少し前、化粧と身なりを整えた義母
はベッドに座り込んでいる青木に呼ばれ、
 「あんた、もう俺からは離れられないぜ。でもよ、
心配することはないぜ。前にもいったが俺はあんた
を強請ろうなんていう気持ちは一つもない。時折、
でいいんだよ、あんたを抱けるだけたらいいのさ。
自分では多分気づいてないと思うけど、年の割には
あんたは最高だぜ」
 とうなじと首筋のあたりに舌をちろちろと這わさ
れながら囁くようにいわれ、そして月に二回は俺に
抱かれろ、と強引に約束させられたのでした…。
 そのあたりまでの義母の告白を聞き、卑猥な答え
を求めての問いかけをしていて、僕の下半身は義母
と一緒の布団の中で猛々しいくらいに屹立しきって
いました。
 布団の中で義母と僕は向き合っていました。
 全身への愛撫を受けながら、恥ずかしい告白を強
いられている義母の小ぶりの顔も、まるで熱でも出
ているかのように薄赤く上気していて、額にはうっ
すらと汗が滲み出ていました。
 「亜紀子、したくなってきたよ」
 と僕が彼女の耳元に囁くと、
 「…恥ずかしい」
 と義母は顔をさらに赤く染めて俯いてしまうので
した。
 僕はいきなり上体を起き上がらせ、義母の身体の
上に被さるようにして下腹部で固くいきり立ったも
のを、彼女の股間の中心にあてがいそのまま挿し入
れたのです。
 想像していた通り、義母のその部分は熱く濡れそ
ぼっていて、心地よい狭窄感を僕の挿し入れたもの
の皮膚に与えながら奥深くまで受け入れたのでした。
 「ああっ…こ、浩二さん」
 義母の細い両腕がすぐに僕の首に捲きついてきて
いました。
 「好きだ…好きだよ、亜紀子」
 そういって僕は慌てるように腰の動きを早めてい
ました。
 「ああ…い、いけないこと…なのよ…あっ」
 まだかすかにではあるが残りかけている理性を振
り絞っての義母の声でしたが、そのまま僕が唇を重
ねてやると、首に捲きつけていた手にさらに力が込
められ、自ら求めるように舌を差し出してきたので
した。
 それまでの義母の恥辱の告白を聞いていたせいな
のかどうか、僕の我慢の制御の力が失せていて、
 「ああっ、亜紀子…も、もう逝きそうだ」
 と限界を義母に伝え、間もなく背筋のあたりから
下にどくんどくんした鼓動とともに、何かが流れ落
ちそうな心地の良すぎる絶頂感に僕は襲われ、彼女
の肩を抱き締めるようにして果て終えたのでした。
 義母も僕の早過ぎる昂まりでしたが、それに追随
するように激しく悶えあがき、力一杯に両腕で僕の
首を締めつけてきたのでした。
 僕は義母の身体の上に覆い被さったまましばらく
は動けない状態でしたが、それでもどうにかして身
を起こし、夢遊病者のように少しふらついた足取り
でのそりと室を出ました。
 台所の冷蔵庫から清涼飲料水のペットボトルを取
り出し、棚からコップを二つ持ってまた室に戻りま
した。
 見ると布団の上で義母が座位の姿勢で俯きながら、
ティッシユを手にして動いていました。
 清楚な義母には少し不似合いな光景でした。
 「水持ってきましたよ」
 そういって僕はコップの一つを義母に渡し、冷え
た飲料水を注いでやりました。
 ありがとう、と小さな声でいった義母でしたが、
視線はさすがに僕のほうを見ることはなく、薄赤く
上気の残った顔を横に向けて水を飲む義母でした。
 それでも僕がまた義母の真横に座り込んでも、彼
女はそこから逃げるような素振りはもうありません
でした。
 「今日はもうこの室から出たくないな」
 「…………」
 「かまわないかい?亜紀子」
 汗の湿りをまだ残したかのような白い艶やかな肌
を晒し僕に背中を向けるようにして、布団の上で座
位の姿勢のまま、義母はぽつねんとした表情で宙に
視線を彷徨わせていました。
 その風情は六十三歳という年齢で、女としての恥
ずかしく淫靡な陥落の渦の中へ、しかも選りにも選
って娘の夫である僕によって引きずり込まれてしま
っている我が身の不幸を憂えているかのようでした。
 そんな義母のそこはかとない風情に、つい憐憫の
情がかすかに湧きかけた僕でしたが、彼女のその憂
いの横顔の中に、もっと違う面があるはずだという
思いを強く持ち直し、淫靡な悪魔の心を再び復活さ
せたのでした。
 あの青木という男に四年前に受けた恥辱の行為に、
義母は当時の清廉な地位も身分も忘れ、写真画像に
もあるように女として情欲の本能を、僕は自分の手
で自分の前に晒け出してみたいという邪淫な欲望を
めらめらと湧き起こしていたのです。
 僕は自分のほうから義母ににじみ寄り、彼女の肩
に静かに手を置きました。
 「亜紀子、青木という男の話がまだ済んでいない
よ。彼とはそれからどのくらい続いたの?」
 と唐突に僕は義母に問いかけました。
 手を置いた義母の肩がぴくんと小さく跳ねるよう
に動きました。
 「…お願い…も、もうゆるして」
 「だめだ、許さないよ。彼とはいつまで続いたの?」
 「…は、半年ほど…」
 「月二回のペースで?」
 「…ええ」
 「…で、あの写真はいつ?」
 「…あ、あれは…もう終わり頃」
 「その頃はもう、亜紀子は青木の虜みたいになっ
てたんだね?」
 「……‥」
 「そうなんだね?」
 「…は、はい」
 いつの間にか僕の手は義母の乳房をまさぐってい
ました。
 「それでだけど、あの写真にはもう一人誰かいた
はずだよね?」
 「………」
 「誰なの?」
 「…あ、あれは青木という人の…お仕事の部下み
たいな人で…」
 「いくつの人なの?」
 「…に、二十四、五歳くらい」
 「ほぅ…で、亜紀子はその男とも?」
 「……‥」
 「したの?」
 「…は、はい」
 「淫乱だったんだね、亜紀子は…今も、僕とそう
か」
 「………」
 「で、青木とはどうやって別れたの?」
 青木との関係が終わる二ヶ月ほど前あたりから、
彼が急激に痩せだして、病院の診察で末期の胃癌
と宣告を受けたとかで、入院してから二ヶ月で亡
くなったとのことでした。
 あの写真は最後の逢瀬の時、青木から、せめて
もの俺の思い出だからといって渡されたものだと
いうことでした。
 写真のネガは燃やしたといい、青木の部下だと
いう若者には義母の素性は何一つ明かしていない
とのことのようでした。
 「その、若い男の子とはどんなだったの?」
 僕は義母の身体を前に向かせ両肩を抱き込むよ
うにして、彼女の頬や首筋と耳元に絶え間なく唇
を這わせながら、苛め心を旺盛にしてといかけま
した。
 青木の紹介では、こいつはまだ女には馴れてな
いが、イチモツだけは立派なものを持っていると
いうことのようで、義母も気恥ずかしげながら痛
さしか記憶に残っていないということでした。
 「亜紀子、ここ触って」
 そういって僕は義母の片方の手首を取り、その
まま自分の下腹部に導いていきました。
 義母は嫌がる素振りも見せず、従順に僕の半勃
起状態のものに細い指を添えたのでした。
 「山小屋の最初の時はね、亜紀子は僕のものを
おずおずとした仕草で触っていたけど、この前に
病室でした時にさ、亜紀子は僕のこれを愛撫する
のに、舐め方もそうだったけど下の袋を微妙に擦
ってきたりして、とても馴れた感じがしたのは青
木の時の学習のせいだったんだね」
 と僕は揶揄的に義母にいって、そのまま上体を
布団に寝転がるように倒しました。
 義母の頭に手を置き、僕の下半身に顔をやるよ
うに促しました。
 義母は従順な動きで僕の下半身に身をずらし、
顔を僕の股間に近づけていきました。
 やがて義母が僕のものを温かく含み入れる実感
があり、僕は思わず声を洩らしそうになる心地よ
さに僕は浸ったのです。
 顔を上げて下を覗き見ると、僕の両足の間で上
体を前屈みにして、両方の手をいとおしげに僕の
ものの根元に置き添えて、最早固く屹立し始めて
いる肉棒の先端にちろちろと濡れた舌を這わせて
きているのでした。
 義母の舌は丹念に僕のものの先端を舐め、続い
て丸く張り詰め出した皮膚の部分をなぞり込むよ
うに上下に舐め擦ってきていました。
 そして小さな口の中に、それまでの義母の舌の
愛撫ですでに固く屹立しきっていた僕のものを含
み入れると、窄めた唇に力を込めるようにして一
心不乱の表情で顔を上下に動かせています。
 「ううっ…亜紀子。き、気持ちいいっ」
 首を上に反り上げるようにして、僕はめくるめ
くような快感に酔い痴れていました。
 頭の中にまた山小屋の暗闇の中の義母の喘ぎの
声や、病室のベッドで悶え狂う義母の痴態、青木
という見知らぬ男の陵辱にのたうちまわる裸身の
義母が、フラッシュバックのように駆け巡ってい
ました。
 「ああっ…だ、だめだっ。…亜紀子っ」
 全身を固く硬直させて、僕は義母の口の中にま
た不覚にも体内から絞り出た体液を放出してしま
ったのでした。
 昼過ぎに帰宅してからまだ日も暮れていない間
に、自分の身体が本当にどうにかなってしまうの
ではないかというくらいの快感の連続に、さすが
に僕も息絶え絶えの状態になり、身動き一つでき
なくなっていました。
 義母は僕の放出したものを全て喉の中に飲み入
れてくれたようでした。
 ティッシユを手にして僕のものに添え、丁寧に
拭き取っていてくれました。
 思考が何も働かない状態のまま、僕は茫然自失
とした思いでぐったりと身を横たえてました。
 布団の横に脱ぎ捨てたジャージーのポケットに
入れたままにしていた携帯が、突然メール受信の
コール音を鳴り響かせてきたので、僕は重い上体
を起こして携帯を取りました。
 茫洋とした目で履歴画面を見ると、あの看護師
の野村加奈子からの受信でした。
 画面一杯に文字が躍り溢れ出てて、下に繰り下
げてもその文字の羅列は長く果てしなく続いてい
ました。
 そういえば、と彼女に会った夜の舗道の時を思
い出したのですが、今の僕にはとてもそれを読む
気力も気持ちもなかったので、すぐに携帯を閉じ
ました。
 義母がすぐ近くで少し不安そうな顔をしていた
ので、
 「心配ない。知人からのメールだよ」
 と僕は明るく笑って応えました。
 「さすがに僕も少し疲れた。今夜は出前でも取
ってここで一緒に食べよう。亜紀子も少し休んだ
ら?」
 窓の外を見ると日が暮れかけていました。
 義母と二人で布団に入り、
 「少し寝かせて。…夜はまだ長いものね」
 そういって僕はまるで子供のように義母の手を握
って、目を静かに閉じました。
 野村加奈子の顔が少し脳裏をかすめましたが、す
ぐに僕は意識を失くしていました…。

      続く
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