2015/07/05 03:59:11
(mF6Lb8P9)
「こ、壊れちゃうっ…ああっ」
めくるめく絶頂の間際に、義母はそんな言葉を残
してそのまま意識を喪失しました。
縄で後ろ手に縛られたまま彼女は布団に俯せの姿
勢で、息絶えたように眼鏡の奥の目を伏せていまし
た。
僕も女性の尻穴を犯すという初めての体験に、彼
女の真横で仰向けになり茫然自失とした目で、天井
に見るともなしの視線を向けていました。
今風の言葉でいうと、義母の尻穴の僕のものを強
く包み込もうとする狭窄感に、正に半端ないという
表現が最適の形容詞でした。
本当にもしかしたらこの義母には、彼女自身も気
づいていない淫靡で淫乱な気性とか被虐性みたいな
ものが生来的にあったのではないのかと思う僕でし
た。
それは長く教育者として勤め、謹厳実直な亡夫と
のつつましやかな夫婦生活を過ごし、生まれた一人
娘もまた教育者として育て上げてきた義母からは、
およそ想像もつかない、そしてきっと彼女自身も知
ることのなかった娼婦的で邪淫な性分だと、僕は改
めて感慨を深くしていました。
それがあの青木という男に陵辱を受けたことによ
って図らずも開花され、それから四年も歳月が過ぎ
たあの日、僕との山小屋での一夜で、長く潜んでい
た官能の埋み火が再燃し、病室での交わりと昨日と
今夜の僕からの、熟れた肉体への立て続けの飽くな
き責めに彼女自身も知ることなく、いよいよその本
性を具現化させているのか、と身勝手な理屈を組み
立てる僕でした。
妻の由美が戻る明日からのことを、ふと僕は想像
しました。
前にも書いたと思いますが、理知的で賢い義母は
娘のことを第一に考えて、毅然とした態度で気丈に
虚構を繕うと思います。
僕のほうがどうかというと、妻との結婚生活は波
風なく過ごしたいのは当然で、妙齢ながら気品のあ
る妖艶さを漂わせる義母との不義の関係も、今は断
ち難いというのが本音で、まだ自分なりの妙策は浮
かぶことはありませんでした。
仮にこれからの生活の中で、何かの拍子に義母と
僕のこの不義の関係が露見したとしたら?…残念なが
らその解決策は今の自分にはないというのが正直な
結論でした。
少し興醒めするような思いに駆られ出していた僕
でしたが、何気に下に伸ばした手が義母の剥き出し
の柔らかい尻肉に触れ当たると、
「う、ううん…」
と小さな呻き声が聞こえました。
僕のほうに向けていた顔が小さく揺れ動き、眼鏡
の奥の目がかすかに瞬いていました。
首を横に向けた僕と視線が合うと、彼女はまたす
ぐに目を閉じました。
「亜紀子…」
優しく僕が声をかけると、義母の目が薄く開きま
した。
「亜紀子、とてもいい気持ちだったよ。亜紀子が
益々好きになった。亜紀子は?」
「…………」
言葉を返すことなく義母は顔を逆方向に向けたの
ですが、僕はそのままやり過ごすようにして、
「今までも亜紀子を抱いていてずっとよかった。
でも、今のは僕も初めての経験だったけど、ほんと
にすごかったよ」
と正直な感想を声に出しました。
「…………」
「亜紀子の声もすごかったよ。感じてた?」
「…恥ずかしい…わ」
少しくぐもったような声でしたが、義母からの返
答に、僕はつい今しがたまでの憂鬱な気分を忘れ、
「亜紀子の顔が見たい。こっちを向いて」
とまた優しく声をかけていました。
しばらくして彼女がこちらに顔を向けてきました。
「お願い…眼鏡を外して」
意外にもかすかに甘えのかかったような義母の声
に僕は少し驚きながら、彼女の顔から眼鏡を外して
やったのでした。
「こんなになって…亜紀子は後悔してる?…して
るんだろうなぁ」
「………‥」
「でも、今の僕の頭の中にあるのは亜紀子のことだ
けだ。由美のことも頭にはない。ほんとの気持ちだ
よ、亜紀子」
「…いつまで私を縛っておくの?」
「ん?…いつまでって、今夜はずっとかな?」
「恥ずかしいわ…」
「よく似合うよ、縄が。僕に縛られてる時の亜紀
子、何かうっとりしたような顔してた」
「し、してないわ…」
「縛られるの好きなのかな?って思ったくらいだ
よ」
「そんなこと…ないわ。恥ずかしいだけ…」
「亜紀子、キスしたい。いい?」
「…まだ許してくれないの?」
「そうだ、亜紀子をまだ愛したい。キスするよ」
そういって顔を義母に近づけると、彼女はこれま
でのように逃げる素振りを見せることなく、唇で唇
を受け止めていたのでした。
口の中に舌を挿し入れると、義母の舌はすぐに絡
んできました。
義母の身体が仰向けになり、斜め横のあたりから
僕が上体を覆い被さるようにして、二人がお互いの
舌を貪り合ったのです。
「もっと…亜紀子を愛したい」
「…どうするの?」
「どうされたい?」
「…………」
「亜紀子のね…おまんこをもう一度じっくり見て、
また入れたい」
「…は、恥ずかしいわ」
「嫌かい?」
「…………」
「もう一度犯したいのさ」
「ああっ…浩二さん…わ、私また…ど、どうにか
なりそう」
「どうにかって?」
「ああ…」
「犯されたいのか?」
義母の縛られた裸身にまた仄赤い朱が挿してきて
いました。
僕の卑猥な問いかけに彼女の顔が小さく頷いてい
ました。
「いってごらん」
「ああっ…恥ずかしいっ」
「早く―」
「…お、犯して‥ああっ」
唇だけでなく朱に染まった耳朶や首筋にも縦横無
尽に這い回る僕の舌の愛撫に、義母の裸身は熱く燃
え上がりつつある昂まり露呈するかのよう激しくう
ねり、ついにその気品のまだかすかに残る口元から
観念の言葉が出たのでした。
義母の尻穴に熱い迸りを放出してまだ一時間も過
ぎてはいないのに、僕の下半身のものはもう痛いく
らいの勃起状態になっていました。
「亜紀子、犯してやるよ」
「ああっ…浩二さん…犯してっ」
僕は身体を起こし義母の両足を大きく割り開き、
固く屹立しきったものの先端を、彼女の下腹部の漆
黒の茂みに突き当て、そのまま腰を前にゆっくりと
押し進めたのです。
「ああっ…こ、浩二さん…すごいっ…入って…浩
二さんが入ってきてる…ああ」
「亜紀子、亜紀子もすごいよ」
変な表現になりますが、尻穴を犯した後での義母
のその部分へのつらぬきは、妙に懐かしいという感
覚になっていました。
「ああっ…あっ…浩二さん…い、いいわっ…すご
く…すごく感じる…ああっ」
「僕も感じてるよ、亜紀子」
「…も、もっと突いて…亜紀子を…亜紀子をメチ
ャメチャにして」
「亜紀子、好きだよ。メチャメチャにしてやる」
「好きよ…わ、私も…浩二さんが好きっ」
両腕で義母の両足を抱え上げた姿勢で、僕は腰の
律動を早めていきました。
明日からの義母と僕の身の処し方がふいと頭を過
ぎりましたが、それはまるで新幹線の窓から見る景
色のようにすぐに消失していました。
目を下に向けると、仰向けになった義母の丸く可
愛い乳房の上下に巻きついている赤い縄が、僕の欲
情をさらにそそりました。
もう何があったとしても義母の亜紀子を忘れるこ
とはないし、いつまでも愛したい、という強い思い
が僕の心の大半を支配してきていました。
六十を過ぎた妙齢で、気品と分別が誰よりもある
はずの義母が、若い男の僕の前で痴態を晒し、女と
してまた官能の愉悦の頂きに達しようしていました。
僕のほうも昂まりの気持ちは早くも強くなってき
ていました。
そして夜の明けるまで義母とこうしていたい、と
いう思いを強くして、
「亜紀子っ、ま、またいくぞっ」
と雄叫びのような声を発して僕は熱い頂きに昇り
詰めていたのでした。
「ああっ…こ、浩二さん…わ、私も…ああっ、好
きっ」
義母も熱く燃え盛り全身を激しく痙攣させ、高く
極まった咆哮以上の声を上げて、朱に染まった細い
首をがくんと折って目を閉じていったのでした…。
続く