2026/09/23 17:44:23
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「なんですか? お母さん! 私が片親と言ったのは何も戸籍上のことだけじゃない、ご家庭に父親が不在なことを指して言ったこと。 この事は理事会でも問題になりましてね。 他の理事たちが反対する中、この私が片親でもお母さんが健康でありご家庭には義父様もおいでなさる。 拓海君の将来のためにも我が園に迎えて彼の才能を伸ばしてやりたい、その思いで便宜を図ったのだが。 お母さんには私の気持ちが通じないようだ」
テーブルを挟み貴女と向かい合うようにソファーに腰を下ろす。 私の言葉を引き継ぐように女性教諭が…
「麻生さん、この合意書にもちゃんとかいてあります、何事にも意義を申し立てない。 理事長がお計らいくださったことに意義を立てたと思われると二次面接は失格になります。 義父母さん方もさぞ残念に思うでしょう? それでよろしいのですか? 理事の方々がおっしょるように、今ご主人とお母様、拓海ちゃんが一緒に暮らしていないのは事実です。拓海ちゃんの入園を楽しみにしている義父母様の期待を裏切ってしまってもいいのですか?」
女性教諭の諭すような言葉。 夫は単身赴任、義父母からの圧力の中で暮らす貴女に更に100万を貴女がドブに捨てたと思われるような事態に慣れがどんな暮らしになるのか… 女性教諭の義父母様の期待を裏切るという言葉から思い起こさせられてしまう…
〈そうだ、そうやってじわじわと逃げ道を塞いでしまい検査を受けるように仕向けていくんだ〉 邪心を抱いた理事長は二人のやり取りを唇を歪めて楽しんでいる。