2012/03/11 23:33:11
(S33s//4T)
彼が腕時計を見た。
「今日帰るの?」
「うん、夜の便で」
「じゃあ急がないと」
「まだ3時間ぐらい余裕あるよ」「そっか…」
「あ、時計買ったんだよ、見て見て」
彼が嬉しそうに腕時計を見せてきた。
「へー高そう」
「ロレックスのデイトナてやつ」
彼は、文字盤をクルクルと触りながら得意気に話す。
「いくらぐらい?」
「100万ぐらい」
「カードで?」
「一括で」
「凄いね」
「彼女いなくなったからさー金貯まるんだよね」
冗談とも皮肉とも取れるセリフに私は少し笑った。
「俺さ、給料あがったよ」
「前に聞いた額より?」
「うん、あがった」
「凄いね、順調だね」
「だから飛行機も沢山乗れる」
「なにそれ」
「またすぐ会いに来るよ」
とまどう私の手を握り指を絡めた。
「ゆうな行こう?」
「でも…」
「話しだけ」
「ここでいいでしょ」
「落ち着かない、二人きりになりたい」
「本当に何もしない?」
「話しするだけだよ」
私は決断を迫られてた。