2009/12/23 11:38:45
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ある地方都市在住の時の事。
ウチの支店の事務で名前は、ありさ26歳。
私は本社より転勤してこの支店にきたばかりの営業MGRで歳は29歳。
ある日、超大口のお客様へ見積書を出す事になり、先方希望は価格の安い会
社へ発注が第一条件。大口と言う事もあり、破格値で見積書を出すという事
になった。この時には支店内でプロジェクトを組み、私以下、ありさ他5名
でチームを組むことになった。喧々諤々見積もり内容を検討し、上長への根
回し、支店長決裁を頂き、あり得ないほどの破格値で決裁を頂きました。こ
れなら勝てるって間違いない金額です。見積もり提出日には同業他社からの
見積もりも提出され、同時に審査にかけられます。
見積もり提出時にはプレゼンを行わなければならず、見積金額とプレゼン資
料の作成に我々のチームは頑張りました。資料作りには各署から意見を吸い
上げ有り得ないほどサービス提供を盛り込みました。
今回の見積もり内容で受注が決まれば、他支店及び関連会社へも同時に受注
が可能となっており、我々の支店では支店総出での大プロジェクトです。
これが決まれば半年以上を残し、年間予算を軽く上回り期末にはダブルスコ
アまで行く可能性もあるほどです。また、このサービス内容を決定するうえ
で他社、同業者では絶対に行えないサービスを我々で考えれたのが、一番の
喜びでもありました。
プレゼン当日、プレゼンをさせて頂き、高評価を頂きました。
先方からもプレゼン中に「こんなアイディアがあるんだね、本当にこのアイ
ディアが出来るなら是非とも」「このサービス内容で金額的にも非常にリー
ズナブル」等など…プレゼン終了時我々の営業としての感覚では間違いない
手ごたえを感じておりました。同席した支店長もご満悦の様子で17時過ぎ
でしたが我々にご褒美とし、居酒屋で連れてってくれました。
「受注が決定したら君たちには、社長賞を申請しようと思っている!間違い
なく社長賞取れるだろう」と。そんなこんなで当日のプレゼン内容といい、
手ごたえといい、完璧なものだったと自負しておりました。
数日後、先方より他社A社で決まったとの連絡が入り、支店長含め先方様へ確
認に行く事になりました。有り得ないと思われていた結末と、ビジネスだか
らと割り切った感情、どうして負けた?、他社にあれ以上の事は出来ないは
ず等など…、一瞬で頭によぎりました。また、支店全体の落ち込みが凄かっ
た…
先方からの説明は、我々が独自で考え出したサービスと殆ど同じ提案を他社A
社からもあった。また金銭的には本当に微々たる金額だが他社A社のが安かっ
たとの事。
帰りの車の中では沈黙が続き、我々が考えれるサービスと言うのは他社も考
えれるって事か…浮かれて居た我々が浅はかだったのか…と。
その後、残念ながらも取り損ねた大口受注はあったものの、順調に他のお客
様との契約が進み、気持ちも回復してきた頃です。