2023/04/16 14:03:24
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晶子先生はきりりとした端整な顔立ちの美人でした。私たちが事前に記入した問診票に目を通したあと、先生はしばらく私を見つめてから私たちにいくつかの質問を投げかけました。その中には「女性の同性愛をどう思いますか?」というものがあり、私は顔が火照るのを感じながら「わかりません」と答えましたが、夫は「見るのも嫌です」と嫌悪感を示しました。
「では奥様だけにお聞きします」先生は前置きすると、
「奥様は今まで女性を好きになったり、女性を想いながらオナニーなさったことはありますか?」
「もし身近な美しい女性から愛を告白されたらどう思いますか
?」
などと、立て続けの唐突な問いかけに私が答えに詰まっていると、晶子先生は私の心の内側をのぞき込むようにようにじいっと私の目を見ていましたが、「うちの妻に限ってそんなことあるわけありません」と、夫が不機嫌そうに答えてこの質問は終わりになりました。先生は私の反応をじっとご覧になったあと何かをカルテに書き込んでいるようでした。
そのあとも晶子先生は私の話に静かに耳を傾けてくださり、私の悩みに深く同情してくれたのです。
「奥様、あなたには全く非はありません。むしろ被害者なのです。奥様のような美しい女性が性の本当の歓びを味わえずに何年間も苦しんできたなんて…」
私は晶子先生に出会えて心が解放された気がしました。
カウンセリングの結果、私たち夫婦の問題の本質を見抜いた晶子先生は、持続可能な治療法として次のような方針を提示したのでした。
①奥様が今までのセックスレスで受けた心の傷を癒やすのが最優先で、そのために奥様には複数のパートナーによるセックス治療を受けていただく。ただし主婦である奥様が男性のパートナーを持つのは倫理的にも問題があるため、奥様には同性の恋人や性的パートナーを持っていただき、これからはレズビアンの性生活を送ってもらう。
②治療期間中、ご主人はどんなに勃起しても奥様とのセックスは禁止。奥様を想いオナニーすることは構わないが射精だけは厳禁とする。そうすることによってご主人の勃起不全は解消へと向かうと同時に、奥様への愛情と尊敬の想いが深まり、より健全な夫婦関係が築ける。
③ご主人には奥様を心からリスペクトする男性になっていただく。そのためには今後、ご夫婦の主導権は奥様が握り、ご主人は奥様が日常もレズビアンのことだけに専念できるようサポートすること。