西麻布のバーで一人飲んでいると、「朝までやっててお寿司の食べれるお店って
ここですか？」と一人の女性が迷い込んで来た。多分違うと思ったが、折角だか
ら寄って行けばと促すと、「じゃあ。」と言ってカウンターの端に腰掛けた。
つまらなそうにしていたので、一緒に飲むかと声をかければ「よろしいですか」
とまんざらでもない様子。しばらく話してわかったことは、北海道から出てきて
７年。去年の秋に離婚して今は一人暮らし。事業をやっているお兄さんが気の毒
がって入船にマンションを買ってくれ、そこに住んでいるとか。ひとしきり話し
ているうちに眠くなったので、その日は先に帰ることに。帰りしなに携帯の番号
を書いて渡しておくに留めたのです。
１週間後、「この間西麻布でご一緒したものですけど・・」といって携帯に入電。
忘れかけていたのでビックリしたが、一緒にお食事でもという有難い誘いを断る
のももったいなく、即ＯＫし、築地のお店でおちあう。いいムードになりかけた
ところで客先から緊急の呼び出し。事情を話して別れようとすると、マンション
の場所を箸の袋に書いて渡してくれる。仕事が終わったら電話してくれとのこと。
番号は携帯に着信したときから分かっていたので了解して５時間。夜中の２時に
電話するのも憚られたが、約束なので電話をかける。待っていたかのように直ぐ
電話に出られ、逆に面食らう。少し酔っているようで「マジでこれから来るの？」
みたいな調子だが、嬉しそう。書き忘れたが、彼女の印象はマルシアにそっくり。
多少物言いがぶっきらぼうな部分もあるが、伏し目になったときの憂い顔が色っ
ぽい。どうでもいい会話が10分ほど続いたが、結局遊びに行くことに。
マンションについてビックリ。リビングが30畳は楽にある広さの億ションで、一
人暮らしというのに、両開きの大きな冷蔵庫を開けて、ハムを出してくれ、水割
で乾杯。少し酔いが回って眠くなるが、このまま眠るのは失礼千万と思いモーシ
ョンをかける。（長くなったので一旦切ります。）

Tweet