17
駅に迎えに行く道中、妙な興奮と心配がごちゃ混ぜみたいな感じでした。
駅に着くと程なく妻が「ただいま～。迎えに来てくれてありがとね」と車に乗りました。
帰ってきた妻はそれほど酔ってなさそうに見えました。
私は何をどう聞こうか悩みましたが、平静を装って「お帰り。楽しかった？」と声をかけました。
「楽しかった？んー、まぁ楽しかった。面白い話も聞いたし」とまぁまぁ上機嫌で答えてきました。
「そっか良かったね。」と言うのが精一杯です。
「うん！」と妻はにこやかに答えます。
ただ、家に着く前に色々聞きたいと思っていたのでどんどん質問していく事にしました。
「どんな感じの人だった？」
「まぁ見た目悪くないかなー。」
「そう」
「うん。思ってたより身長なかったけど(笑)」
「へー、それで結局飲み屋だけだったの？」
「ほぼ飲み屋だよ。あとピザ食べに行った」
「ピザ？」
「うん」
「別の店？」
「うん、飲み屋から駅までの間にあった」
「そうなんだ」
「うん、ちょっと食べ過ぎだよ」
私はハハハと力なく笑ってから本題に切り込みました。
「ホテルとか誘われなかった？」
「うん、気配なし」
この一言を信じるかどうかは別として、私はホッとしたような少し残念なような気がしました。
「そうなのか。綺麗だねーとか言われた？」
「ううん、言われない。さすがに歳だしね(笑)」
「あー、まぁ確かに(笑)相手の人は年下だっけ？」
「うん、2つ下だったかな？？ねぇ、あなたは綺麗とか言うの？」
「うーん、人によるかなー綺麗な人なら」
「マジか」
「うん」
私はこの時に妻は相手の人の好みではなかったのかなーと考えはじめてました。
妻は見た目はまだ30代でも十分いけるし、容姿もそれほど悪くないと思っていたので何かしら誉められると思っていたので少し残念というかがっかりしました。
「あ、でも気に入られたと思うよ？多分だけど」と少し嬉しそうに言いました。

16
ついに日曜になりました。
私はその日は仕事の為、普通に出勤しました。
出勤前玄関先で「気を付けて行ってきなよ？帰りは何時でも大丈夫だから」と一言だけ伝えました。
妻は「うん、でも電車だしそんなには遅くならないように帰ってくるよ」とにこやかな表情で送り出してくれました。
家を出てから私は気が気ではありませんでした。
普通に妻が男友達と飲みに行くと考えればこんな気持ちにはならないのですが、今夜の相手は出会い系で見つけた男です。
普段の遊びでは味わえない感覚がずっと続きます。
仕事中も１時間おき位の間隔でサイトを確認していました。
『今日よろしくね』とか『楽しみだね』とかどうでもいいようなコメントの応酬で私の気持ちとは裏腹にエロ系のやり取りがありません。
そして、15時を少し過ぎた頃、妻から連絡が。
『今から行ってくるね』と。
私は『気を付けてね』と返しました。が、よく考えてみると少し時間が早いような気がしてきました。
5時(17時)から飲むものなのか？と。
しかし、私は酒を飲まないのでお酒好きな人の行動や気持ちはよくわかりません。
少しモヤモヤしながらサイトチェックしていました。
16時になってサイトチェックするとノブさんから『予定通り行けます』とコメントが・・・
妻も『私も大丈夫です』と返信していました。
いよいよ二人が会ってるのかと思うと焦りに似た感覚が収まりません。
私はドキドキしながら家に帰り、妻の帰宅を待ちました。
待ってる間のサイトは当然静かで、それがまた余計なリアルとなって妄想に拍車をかけます。
22時過ぎた頃でしょうか。
『23時過ぎに駅まで迎えに来てほしい』と妻から連絡が入りました。
私は『わかった。早かったね♪』と虚勢いっぱいの返事を送り愛する妻を迎えに行きました。

15
その日の夜から妻とノブさんのやり取りが多少くなりました。
今までもほぼ毎日やり取りしていたのですが、１日に多くても3回だったのが多い日には10回程度に増えてます。
妻の返信のペースも早くなっているので楽しみにしてる事が伺えました。
私は妻とノブさんのコメントをチェックしていて少しはエロ系の話が出ないかと楽しみにしていたのですが、全くありません。
ただ、食事の話が少しずつ飲みに行く話に変わってきて、最終的には飲みで落ち着きました。
エロ系の話が無いのは残念ですが、妻は酔うとエロくなります。
夫婦で相手を探して遊んでいる時も妻は必ずお酒を飲みながら楽しんでます。
知ってか知らずか上手く飲みに誘ったノブさんにはちょっと期待してしまいます(笑)
私は妻が正直に店の変更を告げるかどうかちょっと楽しみでした。
私の中では妻が食事から飲みに行く事に変更になった事を黙っていたら多分ヤってくるし報告も適当、正直に教えてくれるなら結果がどうなるにせよ報告もきちんとしてくれるだろうと考えてました。
ある意味後者を期待していたのですが、土曜日の夜になって妻から『飲みに変更になった』事と『○○(店名)に行く』事を告げられました。
私は「そっか(笑)お酒飲めるならいいね～。あ、酔った勢いで本当はホテルって作戦じゃないの？」とからかいましたが、妻は「それは無いと思うな。あ、もしかしてヤってこいって事？」と聞き返してきました。
変に気を回されて事が台無しになるのも嫌だし、手放しで全く知らない男にヤられるのを喜んでいると思われるのも違和感があると思ったので「わざわざヤってこいとは言わないよ(怒)でもお前が良いならホテル行ったっていいけどちゃんと報告してよ？」と言いました。
「あ、それはするよ。まぁ行かないけどね」
「そっか(笑)ならたまには俺の居ないところで楽しくお酒飲んできなよ」
「うん。でもさ、楽しくなるかはビミョーじゃない？」
「え？何で？楽しくならないならエロくなるの？」
「違う(笑)よく知らない人とお酒飲んで楽しくなるかなーってこと」
「あー、それもそうかもね。でも気に入られれば楽しい話題とか振ってくるんじゃない？」
「だといいけどねー」
「まぁ気を付けて行ってきなよ」
「うん」
その日ももしかしたら明日、自分が顔も知らない男に妻が抱かれるかもしれないと思って、私は激しく妻を抱きました。

14
風呂から出た後、こっそりサイトを確認すると、しっかり相手に連絡していました。
妻『日曜日の夕食なら行けます』と。
ノブさんなる相手からはすぐに『わかりました。都合つけてみます』と返事が来てました。
『無理なら別の日でもいいからね』
と妻が返したところでやり取りは終わっていました。
私は明日以降のやり取りが楽しみで妄想が止まらず、その夜は思いっきり妻を抱きました。
次の日の朝、こっそりサイトをチェックするとノブさんからのコメントがありました。未開封のため内容は見れませんでした。
仕事が終わり、サイトをみるとコメントが増えてました。
朝見れなかったコメントから数件やり取りしています。
二人は日曜日の夕方にお互いの最寄り駅の真ん中辺りのA駅で夕方4時半に待ち合わせる事になっていました。
家に帰るとすぐ妻が「日曜日に出かける事になった」と報告してきました。
私は「そうなんだ。何時に出かけるの？」と聞くと「夕方4時半待ち合わせだけど、4時にはA駅に着いてたい」と言ってきました。
私「そうなんだ。食事だっけ？楽しみだね。」と言うと、妻は「うん。○○って所に行く予定」と店の名前も教えてくれました。
「へー、良かったね。」
「良かったのかな？まだ食べてないから良くないかも？」
「まぁ食事に誘われて良かったじゃん？」
「あ、そっちか(笑)」
「でも一応言っとくけど気を付けてね？」
「え？え？？何を？」
「相手の人１人じゃないかもしれないから襲われないように」
「あ、うん！友達とかいたらすぐ帰ってくるから大丈夫」
「そっか(笑)それならいいけど。あ、２人で合意でホテルはいいけどね(笑)」
「さすがにそれはないでしょ？(笑)」
「えー、無いの？(笑)プレイの一環なのに(笑)」「ホテルとか言われたら１人だし帰ってくるよ(笑)まぁ気をつけます(笑)」
そんな会話をしてその話題は終わりました。
その日は水曜か木曜でした。
私は妻と相手の今後のやり取りが楽しみになってしまい、それから当日まで妻とこの話をしないで、サイトでこっそり見て楽しむ事にしました。