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水泳教室で・2

投稿者:紅人
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2001/01/11 23:35:26 (6sOQ0kwr)
 子供の通う水泳教室で、妻とコーチとの不倫を目撃してから、眠れない
事が多く、体調を崩しかかっている。妻は相変わらず何も無いかのように
装い、私の身体を心配しているような事を言ってはいるが…。

 あれから三日後、早く帰宅した私は、妻が台所にいる間、子供にそれと
なくと聞いてみた。5歳の子供の言う事で要領を得ない所もあるが、水泳
教室で妻は子供と一緒に泳いでいる時と、そうでない時があり、いない時
…おそらくコーチと逢っている間は、「買物に行っている」と言い含めて
あるらしい。水泳の先生について聞くと、「くみこせんせい」の名前を出
し、とても優しくて好きだという話。男の先生はどうかと聞くと、あまり
好きではないという答え。

 「でも、ママは、ゆうじせんせいが、すきなの」
 「ゆうじ先生?」
 「うん」

 子供の言葉で緊張してしまった。あの男か。子供の話では、小学生を指
導していて、「くみこせんせい」と入れ替わりにプールに入るという。

 「ゆうじせんせいも、ママのことすきなの」
 「どうして?」
 「だって、まえに、いっしょにてをつないでたもん」

 それ以上は聞けなかった。子供まで“知って”いる。ぞっとするような
気分。少なくとも子供同士が手を繋ぐのとは意味が違う。沸き上がって来
る感情で息が苦しくなる気がした。とにかく翌々日に開かれる予定の水泳
教室を、もう一度覗きに行ってみようと思った。もしこの間と同じ事をし
ていたら、遠慮無く踏み込んでやろうと。私も、妻も、そして子供も傷つ
けてしまうかも知れないが、相手もタダでは済むまい。なんだか情けない
決心だが、それなりの覚悟を決めた。

 ところが翌日の夜、帰宅した私に妻が言うには、明日幼稚園の保護者会
の打ち合わせに行かねばならず、子供の水泳教室に付いて行ってやれない
と。幼稚園が終わってから水泳教室に連れて行くのは同じ幼稚園の知り合
いのお母さんに頼んだが、帰りにそこの家に子供を迎えに行ってくれない
かと言う。

 肩透かしを食らったような気がしたが、明日は仕事が早く終わる筈だか
ら、直接プールに迎えに行くと言った。妻も了解し、その様に伝えておく
からと、その場で子供の同級生の母親に電話して、私が夕方プールに迎え
に行く旨の話をしていた。これで現場を押さえる事は無さそうだが、取り
敢えず相手の男の顔を改めて見ておく気になっていた。

 当日、実は最初から私は休みを取っていた。一応、朝はいつも通りに会
社に出たが、午前中に書類を少し整理して、昼前に会社を後にした。時間
を潰すのに往生したが、夕方、この間よりも少し早い時間に室内プールに
来た。プールから賑やかな声が響いて来るが、やはりロビーは閑散として
いる。ふと、受付の脇に、このプールと水泳教室のパンフレットが置いて
あるのに気付いた。手にとって捲ってみると、水泳教室の各コーチの紹介
が写真入りで…。あった。あの顔。切れ長の、あの目。名前が「裕二」。
年齢は…26。

 パンフレットに見入っていた私は、不意に声を掛けられ飛び上がらんば
かりに驚いてしまった。振り向くと、眼鏡を掛けた若い女が立っている。
見覚えのある顔だが、子供を送るのを頼んだ人ではない。

 「■■ちゃんのお父さんですよね?」
 「あ、はい」
 「わたし、娘が幼稚園で御世話になってる●●です」

 名前を聞いて思い出した。以前に会った事がある。その時は妻と同じよ
うに髪が短かったが、今は大分髪が伸びているので余計分からなかった。
それに彼女については妻から何度も話を聞かされた。明るく人なつこい印
象だが、実は大変な噂好きで、周囲の人間の情報にやたら詳しく、どうに
も油断出来ないと。確か妻より6歳だか年下の元看護婦とかで、御主人も
病院の職員と言っていた。

 「今日はお父さんがいらしたんですね。奥様は…」
 「用事で、幼稚園の」
 「あら、そうなんですか。何かあったかしら」
 「保護者会の打ち合わせとか何とか」
 「はぁ」
 「どこかで、仲間内でお喋りってとこでしょうけど」
 「あ、そうかぁ…」
 「多分ね。飲みに行ってるかも」
 「うーん、気をつけた方が良いですよぉ」
 「ナンパされたりして」
 「奥様ってモテますもんねぇ。あたしと全然ちがうから」
 「はは、まさか」

 つい喋ってしまった。だが話の成り行きは妙な感じ。

 「だって、美人だし、控えめって言うか、おとなしい感じで」
 「おとなしいの、見た目だけね」
 「そういう人が狙われちゃうんですよぉ」
 「そうかな」
 「いますもん、狙ってるヒト…」
 「…」

 何か知っているのか。言いたくて仕方が無いような口ぶり。 

 「いやぁ、アブナイな、御主人がそんな調子じゃ」
 「え、怪しい話でも?」
 「いえ、それはないですけど…ほら、お店とか行くと、結構声掛けて来
たりとかするじゃないですか、色んな、男の人とか…」

 話を逸らされてしまった。時折見せる彼女の変な含み笑い。妻を寝盗ら
れた私を憐れんでいるような、軽蔑しているような、そんな感情がこもっ
ているようにも思えてならない。どの程度か分からないが、妻とあの男の
関係を知っていて、その上で私の反応を見ようという魂胆かも知れない。

 おまけに先程からわざとらしく前かがみになって、大きく開いた服の胸
元を見せつけ、上目遣いに私の顔を見る。からかっているのか、その気が
あるのか。しかし、こういう女に手を出したら、それこそ大火傷する事に
なるのだろう。正直、私も全くその気にならなかった訳ではないが。

 いつの間にかロビーには次の時間に指導を受ける小学生とその親が集ま
って来ていた。更衣室からはプールから上がった子供達が出て来て、ロビ
ーは賑やかになった。彼女は私に挨拶すると早々に自分の子供を呼んで、
そのまま帰って行った。

 子供と二人で玄関に行くと、ガラス張りの壁からプールの中が見える。
数人のスタッフがプールサイドを動き回り、次の授業の準備をしていた。
目の前を若い女のコーチが通り過ぎ、こちらに軽く会釈した。

 「今の人が、くみこ先生?」
 「うん」
 「そうか。じゃ、ゆうじ先生は?」
 「ゆうじせんせい、いないよ」
 「…どうして?」
 「ゆうじせんせい、きょう、おやすみだもん」

 子供の言葉を聞いて愕然とした。何とバカなのか、私は。昼間、いや、
もう午前中から、私が時間を潰している間、二人は何処かで逢っていたの
ではないか。一体、私はここで何をしているのか…。

 子供と外食してから家に帰った。水泳の後は疲れるらしく、子供はすぐ
寝てしまった。それから二時間ほどして妻は帰って来た。少し酔っている。
「疲れた」と何度も口にしながら、今夜は風呂も入らないで寝ると言う。
私一人で風呂に入り、出て見ると妻はもう寝入っていた。顔を覗き込んで
みるとシャンプーの匂いがしたが、いつもと違う匂いのような気がした。


 
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