2004/09/05 23:45:24
(UWgPsftV)
松明の照らす小さな地下室の古扉をあけ、男魔導師がその中に入ってきた。
「――さて、そろそろですかねぇ」
部屋の奥に向かうと、そこにあるハンドルを回した。金属音を立てながら
鎖が巻き上げられ、すぐ足元の床が割れる。
そこから聞こえてくるのは、水っぽいジュプジュプという音と、嬌声―
―。
「はぁっ……んふっ……はっく……んんっっ!!」
紫色の化け物に囲まれて全身で触手を受け止める女――あの、女魔導師だ
った。以前のような拘束具はもうつけていなかった。
触手をつかみ、そこから滴る白濁液を搾り取るように吐き出させると、そ
れを口の中に受け止め、舌でこねまわす。
「お……おいしい、精液……んくっっ――っっぷはっ」
ごくん、と、喉が鳴った。「あはっ……濃い――」
数ヶ月前までの、凛としたイメージはかけらも無い。髪を振り乱し、快楽
を貪る。
だらしなく開いた口からは注ぎ込まれた白濁液が溢れ出し、すっかりこな
れて広がった膣には、一度に2,3本の触手が入り込み、中をかき回してい
る。
「セレーナさん、お子さんの具合はいかがですか」
その様子を上から眺める男が声をかけた。彼女はそれに気付くと、間延び
した声で答える。
「す、凄いの……もう出たがってる――はぁうっっ!!」
声を上げ、びくんと体を跳ねさせる。その腹は、異様なほど大きく膨らん
でいた。「すごいっ――おなか、蹴ってるの、う、生まれちゃう……っ
っ!!」
(ククッ……人間の半分程度の期間で、もう臨月とは……)
嬉しそうに指で眼鏡を押し上げる。
女は、苦しそうに、しかし、声は相変わらず甘いトーンで言葉を続ける。
「お乳ももう、こんなに――」
彼女の胸は、生まれ来る子供のために潤沢な母乳を蓄え、さらにその大き
さを増していた。彼女は周りに蠢いていた触手を数本つかむと、自らそこへ
導く。
「お、お願い……搾って、搾って……」
つんつんと、乳首の先端を小突かせる。むっちりとした胸の存在を触覚す
ると、触手はその熟れた肉の果実に素早く巻きつき、思い切り絞り上げた。
ふくよかな胸は大きく変形し、乳首から白乳色の液体が勢い良く噴出す。
「はぁぁぁぁっっっっ!!!」
ぶしゅぅうぅっっっ!!
母乳を撒き散らし、悦喜に満ちた表情で体をひくつかせる。
その堕ちた姿を満足げな笑みで眺めていた男魔導師は、彼女を引き上げ始
めた。そして、そのまま部屋の中央にある寝台へと抱きかかえて運んでい
く。
「ふふ……重いですねぇ……貴女のお子さんは……」
そこへ彼女を仰向けで寝かせると、一枚の大きな鏡を寝台へ設置した。そ
して、彼女の視線で自分の股間が見えるよう、角度を調節する。
「いかがですか。これで、貴女ご自身も、出産の瞬間がご覧になれます
よ」
「う……んはっぁ……まれるぅ……」
うつろな瞳でぶつぶつと呟く女性。もはや、男の声も耳に入らないようだ
った。「生まれる……赤ちゃん、出ちゃう……っ……」
「おやおや……困った人だ」
笑いながら、その傍に座る。
――ひくひくと痙攣する、女の膣口――。その動きが微妙に変化する。
「ん……はぁぁぁぁあぁああ!!!」
ぼこん! と、大きな腹が動く。大きなこぶのような膨らみが、だんだんと
下へ――母体の出口へと、移動し始める。
「っく、はあっっ! ……んんっっ!! あっ!! あはぁぁぁぁ!!」
いよいよ、その時が近づいていた。男は喜びに満ちた顔で立ち上がる。
「さぁ、がんばってください! 下腹部に力を入れて、ひり出すんで
す!!」
そう言って、彼女の股を大きく開かせる。「もっと、もっと力を入れ
て!」
ぐぐっ……っと、膣口が広がる。そこから、紫色のモノが出始めた。
「んっ……んんっ――はっ……っくふぅ……」
精一杯力むが、何ヶ月も狭い部屋で触手に犯されつづけた彼女の弱った体
では、赤子をそれ以上外に押し出す力は出なかった。
「しょうがないですねぇ……手伝って差し上げますよ――ほら!!」
言うが早いか、男は彼女の膨れた腹を思い切り押し込んだ。その手が深く
めり込む。
「んがはあぁぁぁっっ!!!!」
びぶぷっ!! びゅぶぶっっ、ぶぶっっ!!
同時に、赤子と膣の間から大量の白濁液が押し出され、飛び散った。それ
は、つい先ほどまで注がれつづけていた、化け物の種汁だった。
「ははっ……精液まみれの赤子ですよ。淫乱な貴女の第一子にふさわしい
ですねぇ!」
その様子を見て高らかに笑う男。
「――ひっ……ひあぁぁぁ……」
膣壁を巻き込みながら次第に母体の外へとその姿を現し始める、化け物の
赤子――。白濁液をぼたぼたと垂れさせながら、せせり出てくる。
男は、何かに耐えるように震える女性の顔を抱え上げると、鏡のほうへと
向けさせた。そこには、異様なほど広がった股間と、生まれつつある赤子が
映っている。
「御覧なさい、貴女の出産の瞬間ですよ」
「あはっ……あ、赤ちゃん……私の赤ちゃ――んんっ!」
そこで、上体を思い切りのけぞらせ、声を上げた。「ふぁっ!! ふぁあぁ
あああぁぁっっ!!!」
一段と高い嬌声。それが、出産の瞬間だった。
精液で出来た白濁の液溜まりの上に生まれ落ちた赤子。粘液でぬめる体か
らへその緒が出ており、膣へと伸びていた。紫色の傘に、小さくうねる親指
ほどの触手――小さいが、まさに"父親"と同じ姿の赤子であった。小さな口
でキィキィと鳴いている。
「はぁっ……はぁっ……」
大きく開いた足を閉じようともせず、肩を震わせ、細かく息を吐く女性。
「初のご出産、おめでとうございます、セレーナさん」
低く笑うと、化け物の子を抱え上げ、へその緒を乱暴に引きちぎった。
「あ……赤ちゃん……私のぉ……」
うつろな目で、男の抱えた赤子に手を伸ばす。
しかし、男はの手を制止する。「この子はしばらく私が預かります」
「え――い、いや、いやぁ……」
悲しそうに、小さく首を横に振る。
「すぐに返して差し上げますよ。それよりも――」
男は、その耳元にそっと囁くように続けた。「もっと赤ちゃん欲しくない
ですか……?」
しばらくきょとんとした表情だった女は、急に顔をほころばせた。
「うん、もっと……もっと欲しい、赤ちゃん……」
子供じみた微笑で答える彼女を、同じように微笑み返す男。
しかしその目には、氷のように冷たい光があった。
この冷血な男魔導師は、次の段階について考えをめぐらせていたのだ。
目の前にいる化け物の子を産み落とすだけの家畜同然の女と、そこから生
まれる実験体の、有効な活用法を――。