2019/02/06 01:00:13
(NWWNd16W)
結局3次会は終わり、終電を逃したゆき。
俺は会社から家が遠いのでこんな日はあらかじめホテルを予約しておいて泊まることにしている。
「ゆきちゃん、この後どうやって帰るの?」
「うーん、タクシーも高いし、ネットカフェかどこかに泊まりますよ」
「そうなのか。気をつけてな!」
そういう感じで数人になった3次会はお開きとなった。
タクシーで帰る者を見送り、私はホテルへ、ゆきは駅前のネットカフェを探しに歩き出した。
「部長、よかったら宿泊組同士もう一軒付き合ってくれませんか?」
「え?あー、いいけど、この辺どこか遅くまでやってるバーとかあるのかな?」
「私の知ってるお店ならありますよ」
「じゃ、そこ行くか!」
そして私は年の離れた部下のゆきと2人でバーに向かった。
私は飲み足りないのでウイスキーを頼み、ゆきはグラスのワインを頼んだ。
「ゆきちゃんはワインが好きなの?」
「はい!ワインが好きで、今度ワインの資格を取ろうと思ってるんです」
「本当?すごいね!でもなんで?」
「なんか私、男の人によく言い寄られるんですが……」
(そりゃそうだろう、そんなに可愛くて性格も良ければ)
「でも、なに?」
「なんでそんなにすぐ振られるかわかんないんです。だから手に職でもつけて一人で生きていこうかなと思ってるんです」
「えー!?本当にすぐ振られるの?男は何と言って振るの?」
「それがですね…お前のことは好きだけど、俺には不釣り合いだとか、俺と一緒になっても幸せにしてやれないとか……。私は全然いいのに、なんか嫌いになったわけでも無いのに振られるパターンばかりなんです」
「えー、なんでかな?俺にはさっぱりわからないね」
「そうなんですか?私の友達とかは絶対におかしいって言うんだけど、何か私に問題があるのですかね」
「うーん……」
それからゆきと色々と話し合った。
どうやら言い寄られて付き合った男はなんと30人!
ゆきの見た目と性格なら頷ける数字だ。
だが、全てすぐに振られるそうだ。
しかも喧嘩別れとかではなく、ゆきの言う通りに男から身を引いていくパターンばかりなのだ。
ゆきよりも人生経験の長い俺はピーン!ときて、ゆきにきいてみた。
「ゆきちゃん、ひょっとして男とはセックスしたの?」
するとゆきから驚きの言葉が出てきた。
「うーん、半分の人とはしてないのです。でもいい雰囲気になって、そういう関係になりそうになると、必ずその後に振られるの。」
「ふむふむ、乗り半分は?」
「残りの人はセックスしたのですが、その後大体振られるんです」
俺はほとんど理由がわかった。
ゆきの性格に問題があるのではない。
セックスが下手とかの問題があるのでもない。
おそらくゆきの「臭い」に問題があるのではないか?