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(無題)

投稿者:fuck
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2009/06/14 18:30:19 (fncVwqEJ)
彼女を仮にM子とします。M子は、性格はおとなしめで、色白のやや小柄な体
格をしていました。
バストはかなり大きい方で巨乳の部類に入り、ウエストは細くヒップはやや
大きめで俗に言う"えっちなからだ"でした。
俺が残業から疲れて帰ってくると、料理を作って待っててくれてるような、
優しくて気立てのいい女の子でした。
お互い酒が好きなほうで,デートの時にはよく居酒屋やBarに行き、楽しく飲
んでたものでした。


セックスはお互い初めてではありませんでしたが、体の相性は良く、
M子は俺とするようになってから初めてイクようになったと言ってました。
付き合って2年半の後、俺に異動の話があり2年ほど地方の支社に行くこと
が決まったんですが、
「離れるのは辛くて嫌だ、そんな辛い想いをするなら別れる方がいい」
と、M子が泣いていた時に、プロポーズをしました。
帰ってきたら必ず結婚しようと話した時の、M子の泣いたような笑ったよう
な顔を今でも覚えてます。
結納を済ませ転勤した後も、お互いマメに連絡を取り合い、休みの時は飛行
機に乗って会いに行ったものでした。

転勤から1年ちょっとほど経ったある日。
俺の兄夫婦の不妊症の原因が兄の無精子症であることが判明し、
俺も検査することになったんです。
結果は、俺も無精子症でした。


目の前が真っ暗になり、体がガタガタと震えました。
自分の体の欠陥についてのショックも大きかったのですが、
M子と結婚しても子供が出来ないといった事実が怖かったんです。
M子は子供好きな方で、M子の姉の子供の写真を見ながら、
「わたしにもかわいい赤ちゃんが出来るかなー」と言ってたほどでした。
この事がM子に判ったら捨てられるかもしれないと思うと、
恐ろしくて仕方がありませんでした。
しかし黙っておく訳にもいかず、本来帰る予定の無いその週の週末に、急遽
M子の所に帰りました。
普通なら前もって連絡を入れてから帰るところなんですが、
M子と話すのがまだ怖かったので、何も伝えないままの帰郷でした。


M子の住んでるマンションの前に夜の8時頃着きましたが、M子の部屋の明
かりは点いていません。
携帯に電話したけどつながりませんでした。
ドアにも鍵がかかっており、どうやら外出してるようでした。
このとき、俺の元いた部屋は転勤の際に解約しており、帰郷の時はM子の部
屋に泊まっていたため、
彼女が帰ってくるまで居場所がありません。
(合鍵は持っておらず、俺の実家は遠いためわざわざ帰る気がしませんでし
た)
しかたなく、近くの繁華街に行き軽く食事をした後、馴染みのBarに行って暇
を潰すことにしました。

Barの入り口まであと10数メートルまで来たところです。
入り口から見馴れた人物が出てきました。
M子でした。
思わず声をかけようとしたところ、M子の隣に男がいました。
俺の見覚えのあるヤツで、同期入社したSでした。


俺とは結構仲が良く、転勤の前はたまに一緒に飲みに行ってる友達で、既に
結婚し子供も一人いました。
M子とSは、俺を介しての顔見知りであり、たまに3人で食事をしてた程度
の知り合いだったんです。
二人はBarから出てくるなり、腕を絡ませて身体をくっつけあいながら、俺の
居た所とは別の方向へ歩いて行きました。
その姿は、どうみたって恋人同士の様でした。

俺は、暫く体が固まった様に動けませんでした。
なんだこれ?なんでM子がSと一緒にいるの?
二人を見失いそうになった俺は,ようやく慌てて二人の後を追いました。
追いながら、嫌な予感が一杯でした。
二人が歩いていく方向は、M子の部屋があるマンションです。
後をつけていた時の俺の顔、たぶん凄い顔してたと思います。すれ違う通行
人が、
ギョッとした顔をしてましたから。


多分送って行くだけで、そのあとバイバイなんだろ、今日はたまたま一緒に
飲みに行って、
M子は酔っ払っていると抱きついたりする癖があるから、今はただ酔ってい
るだけなんだ。
だけど違ってたらどうしよう、まさか浮気、不倫じゃないだろうな?いつか
ら?
もうヤッちゃってるのか?俺がいない間にいつのまに?
そんな事が頭の中を駆け巡ってました。
追いながら,俺は二人に声を掛けることが出来ませんでした。
今でも考えると情けないんですが、多分二人を追ってる俺に気付かれる事が
凄く怖かったんです。

二人はM子のマンションの前まで来た後、立ち止まり小声で何か話している
様でした。
何か喋っているのは聞こえますが、内容までは判りませんでした。
別れの挨拶だよな、このあと「また明日」って言って、帰るんだよな。
そう考えながら心臓がバクバク鳴ってました。嫌な汗が体から出ていまし
た。
しかしその後の光景は、思った以上に衝撃的でした。


M子がSの首に腕を絡ませると、ぎゅーっと抱き合いながらキスしたのです。
かなり激しいキスでした。
軽い挨拶程度のものじゃありませんでした。
んふ、ふうっ と言う吐息がM子から聞こえてきました。俺のよく知ってい
る、 感じた時の声です。Sは片手でM子の腰をまさぐりながら、
もう片方の手で胸を揉んでいました。でっかい胸をもまれる度に
M子の体がビクンッて小さく震えてました。キスを終えたあと、
二人はマンションの中へ入って行きました。M子が自分でSの手を取って、
です。
その間、俺は身動き一つ取れずに固まったままでした。


間も無くM子の部屋の明かりが灯りました。その時、俺の携帯にM子から着
信が入りました。
M子「もしもし、わたしだけど。Kちゃん(俺の名前)、今日電話した?」
俺 「う…、うん。」
M子「ごめんね、電話とれなくって。職場の友達と一緒に食事してたの。ち
ょっと気付かなくって」
俺 「そうなんだ…」
M子「もう家に帰ってきて、これから寝るからね。じゃあ、おやすみなさ
い」
俺 「あ、ちょっと…」
M子「きゃっ…、あっ、なに?」
M子のどこかうろたえた様な声が聞こえました。
明らかに、何かされていそうな感じでした。


本当は、何でSと一緒に居るんだって聞きたかった。
何でキスしてたんだって聞きたかった。
しかし、頭と口がまるで繋がってないかのように、
俺の口から出たのは、本当につまらないありふれた事だけでした。
俺 「どうしたの?具合でも悪い?」
M子「な…、なんでも無い…。うん、また電話するね。」
電話がきれました。

もう、その時既に俺は錯乱していたと思います。
傍から見ると、下着泥棒か痴漢としか見えない様な感じで、
マンションの塀を乗り越えて、一階にあるM子の部屋の窓を覗きに行ったん
ですから。
明かりが点いているM子の部屋の窓には、もちろんカーテンがしてありまし
たが、
カーテンの隙間から中の様子を見ることができました。
そこで見えたのは、下半身丸出しでベッドに座っているSと、
Sの股間に顔を埋めている上半身裸のM子の姿でした。


ベッドの上には、二人が脱いだ服が脱ぎ捨てられていました。
M子はかなり几帳面な方で、服を脱ぐときは必ずハンガーに掛けたり
畳んだりするんですが、この時はいかにも急いで脱いだように、
無造作に上着とブラウス、そしてブラが散乱してました。
そしてその上には、同じく脱ぎ捨てられたままのSのズボンとトランクス
が。


俺は窓ガラスに張り付き、食い入る様に二人の行為を凝視してました。
嫉妬で歯を食いしばり、後で気づいたんだけど口の中を噛み切って血だらけ
になってました。
ここで白状しますが、この時すでに俺のナニはパンパンに勃起し、パンツの
中は我慢汁でドロドロでした。


ひどい頭痛がしてました。胸が痛くて、胃の中身を全部戻しそうなくらいム
カムカしてました。
M子が美味そうに飲み込んでいるSの精液と、俺の手にベットリと付いた精
液を見比べました。
以前、M子に一度俺の精液を飲ませた時、すごくむせてしまって大変な時が
あったんです。
M子が涙まで流して苦しそうだったので、もう二度と無理言わないからって
必死に謝ったんだっけ。
なのに、なんで今あんなに美味そうに、なんのためらいも無くSの精液を飲
み込んでるわけ?
俺って無精子症だから、健康な精液よりかなり不味いのかな?
今思うとそんなことある訳無いんだけど、その時は本当に真剣に悩みまし
た。


その後、Sが挿入、体位は騎上位からバック、最後は正常位でフィニッシュ
でした。
ゴムなんてつけてません、思いっきり中出しでした。
M子は自分から腰を振りたくって、窓ガラス越しにもはっきり聞こえる大き
な声でよがり狂ってました。
大きい、すごい、狂っちゃう、いっちゃう、とか、俺とのセックスではほと
んど聞いたことが無いような
イヤらしいヨガり声がガンガン聞こえてきました。
一番ショックだったのは、正常位の時、M子とSが舌を絡め合うような
ディープキスを何度も交わしてた事でした。
そんな激しいキスを俺以外の男としている所なんか見たくもなかった。
M子、自分から求めてたし。
俺は、涙を流し、そして勃起しながらただ覗いているだけでした。


事を終えて、抱き合って寝ている二人を尻目にふらふらと塀を乗り越えた
後、
俺は二人が最初に出てきたBarに行ってました。
その場に乗り込んで二人に詰め寄る勇気など、その時の俺にはありませんで
した。
マスターに二人がここから出てきたのを見たと伝えると、
マスターは店が終わって他に客がいなくなった後、いろいろ話してくれまし
た。
俺が転勤になった後、しばらくしてからM子がSと一緒にここに来るように
なった事、
来るたびに親密さが増していってた事、
酔ったM子が、Sと何度も抱き合ったりキスしていた事、
たまに俺とM子が二人で来ることがあったが、
その2、3日後には必ずと言っていいほどSと来ていた事、等でした。
俺は呆然と、俺の知らない間にずっとM子とSは
今日の様な事を繰り返していたのかと、改めて理解しました。


それにしても、俺といつも来ている店を浮気の現場にするなんて、M子もS
も何考えてんだ?
俺って馬鹿にされてるのかな、それとも、もう眼中にも無いのかなって思う
と、また涙が滲んできました。
マスター曰く、普段俺と来ているこの店でデートすると、二人とも燃えるら
しいとの事でした。

マスターは、転勤前に嬉しそうに婚約指輪を見せながら、
M子との婚約を伝えていた俺が可哀相でなかなか言い出せなかったそうで、
それを聞いた後、また俺は泣きました。
二十歳台半ばにもなった男が人前でえぐえぐ泣いているのは、かなり見苦し
かったと思います。
その後Barを出ましたが、二人が抱き合って寝ているM子の部屋に帰る事も出
来ず、
その晩は近くのビジネスホテルに泊まりました。
結局、一睡もできないまま朝になりました。
夢や幻覚なら良いのにな…と思いつつ、俺はM子のマンションへと向かいまし
た。


そこで見たのは、マンションの入り口からM子と一緒に出てきたSの姿でし
た。
別れ際に、二人は軽くキスをしていました。
ああ…、現実なんだなー…
ホント、その時の気持ちと言えば、怒りとか悔しいとか情けない等はとっく
に通り越していて、
ただ哀しい、それだけでした。
名残惜しそうにSに手を振っているM子の姿が、まるで他人の様でした。

これが、ただ単にSがM子の部屋から出てきた所を見ただけだったら、
その場で二人を問い詰める事も出来たんだろうけど、
その前の晩に強烈な浮気の現場を見てしまった後では声をかける事も出来ま
せんでした。
結局、その日はM子と会うことなく、仕事先に帰りました。


その後の俺の様子はかなり酷かったみたいで、
会社の上司から休めと言われたほど憔悴していたようでした。
M子からは、普段と変わらない様子で電話がかかって来ていました。
その日にあった事、今日何を食べたかなどの、他愛も無い話です。
以前は、何でも無い事でもすごく楽しかった会話が、
あの時からは苦痛で仕方ありませんでした。

会話の度に、またSと会ったのか、ひょっとしたら今一緒にいて、
セックスしながら話してるんじゃないかと、考えたくも無い妄想で気が狂い
そうでした。
M子からは、俺がかなり気の無い生返事をしていたように聞こえたんでしょ
うね。
「ねえ、ホントに聞いてる?」と訊かれた事が、何回もありました。
そう言うこともあって、M子は俺の様子がおかしいと感づいてきたんだろう
と思います。


あの日から1週間ほど経ったある日、M子がこんな事を訊いてきました。
M子「ねえKちゃん、最近なにか様子が変じゃない?」
俺 「ん?そうかな?」
M子「何か電話しても楽しそうじゃないし、Kちゃんから電話してくれてない
し」
俺 「…そんな事無いよ…」
M子「…ひょっとして、浮気してない?」
俺 「…………」


M子、お前がそれを言いますか?
どんな神経してるんだ?
そんな女だったっけ?
それとも、前からそうだっただけで、俺が気付いてなかっただけなのか?
何も言えなくて俺が黙っていると、M子が心配そうな声で言いました。
M子「まさか…ひょっとして?」
俺 「そんなわけ無いだろ。」
M子「ほんとにー?」
俺 「俺は、 絶対、 浮気なんか、 しない。」
思わず激発しそうになるのを押さえる事が精一杯でした。
そうとは知らず気を良くしたM子は、こんな事を言ったんです。


M子「今日は、大切な話しがあるの」
俺 「ん?何だよ?」
M子「最近、予定日になっても生理が来なくて、病院に行って来たんだけ
ど…
今、二ヶ月だって」
……………
…………
………。

M子は、本当に嬉しそうに言いました。
M子「このまえKちゃんが帰ってきたとき、アレつけないでしたよね、その時
かなぁ?」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・


妊娠?
二ヶ月?
俺の?
M子「結婚と順序が逆になっちゃったけど、これを機に……」
M子が何か嬉しそうにしゃべってるけど、途中から全く話しの内容がわかり
ませんでした。
俺 「……本当に?」
俺、多分、この時は全くの無表情だったと思います。
自分の声が、遠い全然別の所から響いているのを聞いてるような感じでし
た。
M子「う、うん」


子供なんて出来るわけ無いのに?
じゃあ、誰の?
どう考えてもSだよな。
あいつ、子供が二人になるのか。
そりゃ大変だ。
M子とSの子供なのに、M子は俺の子供って言ってるし。
……………

M子は、くすくす笑いながら言いました。
M子「嬉しい、あたしとKちゃんの、赤ちゃんが・・・・・・・・・・・・」
この時からだと思います。
俺、何か壊れちゃいました。


俺 「あーははははははっ、あははははははは」
突然、俺は笑い出したんです。
M子「ちょ、ちょっと、Kちゃんどうしたの?」
あまりの俺の狂笑っぷりに、M子はうろたえてました。
俺 「あーーーっはっはっはっははははは、あーははははははははっ」
笑いながら、泣いてました。
ひとしきり笑い泣きした後、M子にまともに返事をしないまま電話を切りま
した。
涙でグシャグシャになった顔を洗うため洗面台に行き、そこで俺の顔を改め
て見たんですが、
まるっきり逝っちゃった顔でした。
その顔を見て、また笑ってました。
戻ってくると、携帯に着信とメールが入ってました。M子からでした。
"笑うなんてひどいです。信じられません"
こっちが信じられないっつーの、と、一人で携帯のメールにツッコミを入れ
て、また一人で笑って泣いてました。


翌日、俺は興信所に行きました。
M子とSの関係について調べてもらうためです。あと、前に検査した病院
で、
無精子症の診断書も書いてもらいました。
あれから、何度かM子から携帯に電話やメールが入ってきましたが、
全て相手にしませんでした。
俺以外の子供の妊娠を告げられたあの日から、
俺のM子に対する気持ちが全く別のモノに置き換わっていました。

それから1週間もしないうちに、M子の両親から連絡がありました。
妊娠の事実を伝えた時とその後の俺の態度に、M子が酷く傷ついている、
どういう事か説明して欲しい、との事でした。
俺は、来週末に帰郷するのでその時会ってお話しましょうと言って電話をき
りました。


興信所からの詳細な報告は、帰郷の二日前に完成しました。
俺と最後に電話で話した後、M子は頻繁にSと会っていたようでした。
二人で路上でキスをしているところや、一緒にM子の部屋に入るところ、
ラブホテルに入り、そして出てくる写真も同封されてました。
妻子持ちのSは毎日M子と会うわけにもいかず、
3日のうち2日はM子と会えない日があったようですが、その日に限ってM
子は俺の携帯に電話していました。
SがM子と会わなかった日と、M子からの着信があった日を比べると、丸わ
かりでした。
それを思うと、M子も寂しかったのかなとも考えましたが、
同情や、可哀相という気持ちは全く起こりませんでした。


そして、帰郷。
会社の近くのホテルで、M子及びM子の両親と待ち合わせしました。
久しぶりの再会でした。M子にとっては3ヶ月振り、俺にとっては1ヶ月振り
の再会でしたが、
俺の顔を見るなりM子が詰め寄ってきました。
今まで可愛いと思っていたM子の顔は、怒った顔のせいか、ひどく歪んで見
えました。
M子って、こんな顔だったっけ……と、まるで他人の様にしか思えませんで
した。
M子「今日は、どういう事かちゃんと説明してもらうからね!」
M子の両親の顔も、M子からは何を聞いたのかは大体予想はつきますって言
うほど、険しい表情でした。


喫茶店に入り、話をする事になりました。

まず、彼女の父親が口火を切りました。
娘が妊娠した事が気に入らないのか、娘を本当に大事にしてくれているの
か、
真剣に結婚する気があるのか、等など。
M子は俯いたまま、時々上目使いで俺を見てました。
言いたい事があれば、自分で言えばいいのに……と、俺は半ば呆れていまし
た。
そうだな、冷静になって考えてみれば、こいつも色々欠点あるんだよな、妙
にガキっぽいところとか、
親離れできてないところとか、自分の世界に酔いやすい事とか。好きだった
頃は、
そんな事も長所に見えてたんだな。
などと考えながら相手の話に生返事を返していたとき、M子が目に涙を潤ま
せながら言いました。
M子「今のまんまのKちゃんじゃ、あたし信じられない。このままじゃあた
し、婚約を解消して、
Kちゃんとの子供を堕ろさなくちゃいけなくなっちゃうのよ」
………………
俺との子供・・・・・・・・・・・・ねえ。


俺は持ってきた荷物の中から封筒を一通取り出し、中身の内容が判るように
広げました。
診断書です。
三人は最初、文面の内容が良く分からなかったようで、怪訝そうな顔で俺を
見ていました。
初めに気付いたのは、M子の母親でした。
母親 「・・・・・・無精子症?・・・・・・」

そして、父親がM子の方へ振り向きました。
M子「え?」
父親「M子、それ、誰の子だ?」
M子「な、なに?Kちゃんの子に、」
ここでようやくM子も状況を把握し始めた様でした。
M子の顔色が、見る間に蒼白となりました。


母親「あんた、駄目でしょ!!」
母親もM子同様、顔面蒼白でした。
M子は顔と両手が痙攣しているかの様に、わなわなと戦慄していました。
父親「誰の子供だって!?」
父親が顔色を真っ赤にしてM子に怒鳴るように問い詰めたところで、
俺はもう一つの封筒を差し出しました。

今度はちょっと厚めの封筒で、興信所からの報告書及び写真のコピーをまと
めたものです。
封筒の中から、M子とSが二人でいちゃついて写ってる写真を何枚か取り出
しました。

写真を見るなり、M子はのどが詰まったような声を上げ、写真と俺をきょろ
きょろと見つめていました。
M子の両親は、写真と報告書をひったくるような勢いで受け取ると、
俺の事には目もくれずに読み出しました。
M子は、何か訳の解らないような物を見ているような目で俺を見つめている
だけでした。


小声で「失礼します」と言った後、俺は喫茶店から出て行きました。
扉が閉まったあと、店の中からM子のわめき声と、テーブルがひっくり返る
ような騒音が聞こえました。
その後、早速飛行機で仕事場へと帰りました。
しばらくは、自宅に携帯にやたら多くの電話がかかってきましたが、会社関
係以外の電話は取りませんでした。
メールも次々と入ってくるため、すぐに携帯番号とメールアドレスを変更し
ました。


最後にM子と会ってから約2週間経った頃、実家から連絡がありました。
M子の両親が直接俺の実家に来て、事の経過を全て話し、土下座をして謝り
ながら
婚約解消を告げたことでした。
それから更に2ヶ月後。
仕事を終えて部屋に帰ってくると、入り口にM子が居ました。
M子はかなり痩せてました。頬がげっそりとこけてました。
俺と目が合うと、M子は「久しぶり…」と言いましたが、無視して部屋に入
りました。
その後、2時間経ってもM子はドアの前に立っていたので、部屋の中へ入れま
した。


M子から、事の経緯を聞き出しました。
M子はかなり口篭もりながら、以下のような事を話しました。
俺の転勤が決まって寂しかった事、
Sに相談に行ったら、食事がてら飲みに行きその場で口説かれ、酔いにまか
せてセックスしてしまった事、
寂しさと俺を裏切っている後ろめたさとSのテクニックが良かった為か、S
とのセックスにはまった事、
Sは結婚していてお互い割り切った関係だったから、俺とは遠慮があって出
来なかった行為も躊躇い無くやれた事、
Sとはあくまで遊びで、本当に愛しているのは俺のほうだと言うこと、
俺が帰ってきたら、Sとの関係は清算して俺と結婚するつもりだった
など、自分に都合の良い話しばかりでした。
聞いてて吐き気と頭痛がひどかったけど、俺はどうしてSとの子供を俺の子
にしようとしたのかと聞きました。
M子は、あの時はまだ俺の男性不妊について何も知らず、本気で俺との間に
出来た子供だと思っていたようでした。
Sとの子供だと判った途端すごく嫌になり、間も無く堕胎したと言いまし
た。


コイツは自分の都合の為なら、平気で人殺しができるヤツなんだと思うと、
M子の事が薄気味悪く思えてきました。
M子はもう一度やり直したいと言いましたが、俺は咄嗟にもう別に好きな人
がいて付き合っていると嘘をつき、
こんな酷い女だとは思わなかったと言いました。
その途端、M子はボロボロと涙を流しながら「許して、嫌わないで」と縋り
付いてきましたが、俺は
「さよなら」と言ってM子を振りほどき、部屋から追い出しました。
最後のM子の表情、青ざめた顔色で大きく目を見開き、口は半開きでした。
その後、何度もインターホンが鳴りましたが、相手にしませんでした。


それからM子とは会ってません。何回か部屋の前で待っているM子を見まし
たが、
その場で会社に戻って寝てました。別の部屋に引越した後、M子が来ること
は無くなりました。
Sは、M子との不倫が奥さんにばれて、間も無く離婚しました。
M子との破局と同時期に、俺が興信所の調査結果をSの家に送りつけたんで
すけどね。
満足に自分の子供にも会うことが出来なくなり、かなり高い慰謝料を請求さ
れたようです。
しばらく経って、俺が元居た本社に復帰した時は、Sは既に退職してまし
た。
その後のSの消息は知りません。


M子は俺と別れた後、ひどい鬱状態になり、何回か入院したそうです。
今更ですが、この一件で俺を含めて関係者の人生が狂ったんだと思うと、
自分の行動を後悔することもあります。
俺は、それから特に恋人も無く、一人のままです。
たまに夢でM子とSのセックスを見ることがあり、うなされながらも勃起し
ている事があります。
これで終わりです。
ヘタクソな長文につきあっていただいて、ありがとうございました。


後日談
---------------

俺、本当に卑怯なヤシなんです。
Sの奥さんと子供には何の咎も無かったのに、俺の復讐心だけで家庭を
壊してしまいました。
Sの事が許せなかったとしても、奥さんと子供さんの家庭を壊す権利や
資格なんて無かった。
「あんな事、知らなかったらよかった」
と言う、Sの奥さんの言葉が耳から離れません。
俺自身の罪悪感と嫌悪で、慰謝料請求なんて出来ませんでした。


 
1 2
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18
投稿者:無名5
2009/06/19 05:47:56    (HJcKEnRq)
コピぺでこんなにレスがあるんだ~。
それでスレ違いなんだな。近親でもなんでもないじゃん。
別スレにしろよ。
17
投稿者:無名 ◆qM/20iY.Jw
2009/06/18 08:19:07    (clWY7ZW7)
一個人としての発言をお許しください
どんなカタチであれ婚約してるのであれば妻子持ちが手をだしてはいけない
ように思えます。妊娠するために一緒に取り組んでいくとか何かしらの考え
もあっていいと思います。fuckさんも医師から言い渡された時の辛さは普段
生活してるヒトには知りえない絶望感があったことでしょう。
酔いに任せて身体を許し、おまけに妊娠。
聞いてて自分も憤りました。
M子サンのご両親も大変だったでしょう、しかし、因果応報です。
辛くても下した決断は今でも心身苦しいと思いますが、fuckさんがもっとい
いパートナーを見つけて傷を癒していくことを祈っています。
同僚の今後はもう絶望でしょうね。自分で蒔いた種です。
それだけの代償を覚悟するのが不倫ですから。
どこかの俳優も文化って言ってましたけど代償は大きいですよ。

16
投稿者:熟慮
2009/06/17 08:02:30    (hxUW/ekQ)
考えさせられる。
無精子症とは、殆ど絶望。
私も子供が命。3人の子供がいる。
しかし、15歳、17歳、19歳だが8年間会ったことがない。
絶望だけが同じ。まあ格段の差がありますが。
この種の病気は、正常人に見えるが実は違うというケース。
これは”5%”の人がいる。実に650万人。
また、5%は正常人として行動できないひとがいる。

もうひとつ大きいのは、性体験を複数持つのが常識の時代。
そして、快楽はパートナーよりは他の人との快楽が大きいことを知っている
こと。
でも子供は親に必ず似るということを知らないのは精神的に未熟であるこ
と。
私は、男性の欠陥は救いがたいが、女性も同様の致命的な行為を持ちどこに
も行けなくなった様子を見れば、似合いの男女の気がすろ。
傷を舐めあうのも人生と感じる。

15
投稿者:(無名)
2009/06/16 22:31:46    (YJK.t3cx)
スレ主は結婚して連れてくべきだったんだよなぁ。今更しょうがないが。M子を許す必要ないでしょ。立ち直ってしまえば問題ないし。Sとくっついちまえばいいんだよ(笑)


Sの嫁さんの知りたくなかったってのに怒りを感じる。夫婦なんだから知る義務はあるし、夫の過ちで傷ついた人がいるんだから謝罪のみで充分。あと別れるかどうかはお前ら夫婦の問題だし、子供を思うなら仮面夫婦で過ごせって。
14
投稿者:よし
2009/06/16 12:24:01    (D3HIodDR)
彼女を許せないものかな?
無理な話しだとは思うけど…
彼女も反省しているよね?
やり直しをしたほうがいいのではないかな?
子供はこの先出来ないのは決まっているけど…
彼女も納得出来たら…
ふたりだけの結婚生活。
いいと思うけどね~

友達の家庭が壊れたのは彼らの責任だよ!
事実を直視して許し合えは離婚なんてしなくていいんだから。
13
投稿者:やそじ
2009/06/16 01:22:07    (pFbDQozD)
涙が出てまいりましたさぞおつらかったことでせう
この老体老い先短い身でありますが猛烈に感動いたしております
12
投稿者:miku
2009/06/15 12:29:53    (Ofvzb.Am)
あなたに非はないです…これからの人生をしっかり生きて下さい!
11
投稿者:たろ
2009/06/15 07:29:50    (jI.FpSR9)
コピペなのか…
でも、感動した!
こんな文章にこんなサイトで出会うとは…
なんか得した気分だぜw
有難う!

載せてくれた君に幸、多からん事をお祈り申しあげる。
10
投稿者:無名)
2009/06/15 06:57:44    (WRMp9NUh)
すげえな6年以上前のをコピペかあ
相当いろんなところで貼り付けてあるんだろうなあ
9
投稿者:最近
2009/06/15 06:45:40    (D4B01G54)
何でこんなにコピペが多いんだ?
婚約者M子だろ これ
1 2
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