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2013/02/28 21:11:04 (g7kzFQ8F)
苦悩

 父と母と姉の3人で、これからの事について遅くまで話し合っていました。僕はと言えば非常事態の中にあっても、明日の朝練を休むワケにはいかないので、居間から弾き出されるように部屋に引っ込みました。

 ベッドに横になると今日一日の事を色々と思い出して、相も変わらず不安に襲われました。僕の心配事なんて、もう、ちっちゃなコトだと解ってはいましたが、なかなか受け入れられませんでした。

 中2の脳みそが作る、お粗末なサブルーチンで結論の出ないバカな作業を繰り返していたら、余計な熱ばかりが溜まってきて、頭痛がしてきました。



 僕の頭の重苦しさとは反対に、深刻な空気に包まれているはずの居間の方から、バカに明るくて軽やかな笑い声が響いてきました。



 その笑い声に『不真面目さ』を感じた僕は、また自分の事は棚に上げてムッとしてしまいました。熱っぽい頭が体温を引き上げると、母に往復ビンタされた頬っぺたが、思い出したようにズキズキと痛み出しました。

 姉の『妊娠』についてはひとまず落ち着きました。多分、赤ちゃんが生まれたら、またちょっと揉めるかもしれないけれど、それでも問題は『良い方』に傾いているようでした。

 そんなコトより問題なのは『僕自身の疑惑』でした。いつ再燃するか分からない『沈黙の爆弾』になってしまいました。この後、何の拍子で再燃して、また母に詰め寄られるか分かったもんじゃないので、想像すると怖くてたまりませんでした。

 それならいっそ、シラを切り通せるように、綺麗さっぱり姉とヤラないようにすれば良いだけのコトでしたが、だらし無い中2のチンポには、それが一番難しそうで自信が持てませんでした。

 それよりも何よりも、そんな優柔不断なコトを続けていたら、母よりも何よりも先に『あいこ』にタコ殴りにされそうでした。愛想を尽かされたら『「ショウたん」の惨劇』以上の目に遭わされそうで、物凄く恐怖でした。

 そんな恐ろしい妄想に悩まされながら、タオルケットに包まって『ドタン、バタン』と、ちょっと暴れるように悶えていたら、タオルケットが『ズルズルッ!』と太ももにこすれました。

 その感触に『おや?』っと思える記憶が蘇り、チンポがピクンと反応しました。ちょっと遡って思い返していたら、ふたりと3Pをヤッた時の感触が『似てるな』と感じました。

 あの時の、誰の足だか分からないくらい興奮して、絡み合わせて密着させて、こすれ合っていた感触を思い出したら、タオルケットの感触の分析なんかどうでも良くなって、チンポがギュンギュン伸び始めてしまいました。

 ボクサーパンツの中で窮屈に亀頭をこすりつけていたら、『あいこ』のマンコが押し返したり、スッポリ飲み込んでくれたりした記憶が、首筋から肛門まで一気に脊髄を駆け降りて、『ゾクゾクーッ!』と快感を呼び覚ましました。

 僕はチンポが完全に勃起してしまうと、取りあえずチンポをなだめるコトばっかり考えてしまって、つい、もどかしい感触ばかり伝わるパンツを脱ぎ捨てて、下半身丸出しになってしまいました。

 結局僕は、『不安』より『痛み』より、オナニーが優先してしまって、たまらずチンポを扱き出しました。生々しく刺激的な盛り沢山の『オカズ』のおかげで右手が止まらず、続けて3発出来ました。それで疲れてすぐに眠ってしまいました。



 朝練に行くと昨日の今日で、もう『ヤツ』に対する苦情がもたらされました。みんなに僕と『ヤツ』とのコトを『チクった』、あの後輩からでした。



 「先輩…、僕、『あいこ』さんに、マンガ盗られました…。」



 どうでもいいような僕のちっちゃな悩み事が、また、ひとつ増やされました。

 (…「ス〇夫」かっ!?)

 はじめ耳を疑いました。いくら何でも、あの『女・ジャイ〇ン』が、そんなみみっちいコトをするとは思えなかったので、『ホントかよ?』と思いました。

 「グスっ…、ともゆき先輩。僕、『ゴル〇13』の総集編だけ集めてるんですぅ~。」

 (何だよ、『総集編』って? どーでもイイけど、泣くなよ…)

 「あれ盗られると、コレクションに穴が空いちゃうんですぅ~。」

 僕は『コレクション』と聞いて思い出す事がありました。僕も『「崎陽軒のシウマイ」の醤油入れ』をコツコツ集めていた時期がありました。

 それなのに、勝手に僕の部屋を掃除しに入った母が『一言の断りも無しに』に、まとめてポイッと不燃物ゴミに捨ててしまいました。あの時、僕は号泣につぐ号泣をさせらました。

 女と言う生き物は、『男のささやかな楽しみ』なんか全然理解しようとしないクセに、無意識に邪魔をして、無意味に妨害をしてくる生き物なので、『ホントに頭に来るな』と同情してしまいました。

 「お前…、『ゴ〇ゴ』好きなんだ?」

 「グス…。『あいこ』さんも好きみたいですよ?」

 「ええっ!? うっそ?」

 「ホントですよ。『おっ! 総集編じゃん!』って分かってましたよ? ファンじゃないんですか? なのに…、知ってて盗って行ったんですよぉ…。グスっ。」

 その情報は僕が全然知らなかった『ネタ』でした。『ヤツ』は格闘技関係は何でも好きなので、『ゴル〇』も『その関連なのかな?』と思いました。

 でも、そうなるとコイツから『パクった』のは、いつもの気まぐれからじゃなくて、『ゴ〇ゴ』ファンとして、その価値を知っていながら『ヤリやがった!?』コトになります。そう思ったら、僕も『彼氏』として黙って見過ごせませんでした。

 「…そうなんだ。許せないな…!!」

 「…せっ、先輩っ!」

 他人の物を『パクって』まで『集めたいのかっ!?』と思ったら、コレクターとしてコレクターの風上にも置けない『ヤツ』だと(僕の勝手な決め付けで)思って、完全に頭に来ました。



 「…で、それ、いくら?」



 「……………、えっ?」



 「だから、その雑誌って、いくらなの?」

 「………、ともゆき先輩?」

 「んっ?」

 「先輩、まさか…、『あいこ』さんに何も言ってくれないんですか? 『彼氏』なのに、『彼女』に何も言えないんですか?」



 (うっ!………)



 「もしかして、…何も言えないから、『お金で解決しよう』って、思ってませんか?」

 この時、僕は、コイツに指摘されるまで、何の迷いもなくネガティブな思考をしているコトに、全く気付きませんでした。

 『ヤツ』に告ってからと言うもの、すっかり『男の牙』を抜かれてしまっていたコトを、僕は心の中で無視していたようでした。ガッカリなヤツです。



 「(ドキッ!)ばっ、バカ野郎~~~ぉ…、先輩に向かって、なんだあっ! その口のきき方はぁっ!」



 後輩に全部見透かされてたのに、形ばかりの虚勢(『去勢』かも…)を張って、ボロボロの面目を保とうとしました。それでも僕は必死でした。

 「すっ、すあーせん! じゃっ、じゃあ大丈夫っスね?」

 「おっ? …おお。うんっ、言って『は』おく…。」

 「あざっす! さすが、ともゆき先輩っス!」

 (でも、やっぱ、別のを買って、返すしかないな…)

 「良かった…。アレ、もう売り切れで、どこにも無いんです。」



 「えええええーーーっ!?」



 「ええ…、だから『あいこ』さん、ニコニコしてたんですよ。『読みたかった~』って言ってましたもん…。」

 「しゅ、しゅ、出版社に問い合わせたら、在庫くらいあるよなっ!?」

 「いえっ! それがあるくらいなら…、先輩に頼まないっス!!」

 「………あっそ。」



 僕は『背水の陣』と言うヤツに立たされました。全くの無防備で、濁流渦巻く河が『ゴウンゴウン』流れる断崖絶壁に、こんな『ちっちゃいコト』で追い込まれてしまいました。

 この日、朝練で何をやったのか、僕はさっぱり覚えてません。でも後輩たちからは、



 『ともゆき先輩、今日はキレてましたね?』



と、口々に言われました。どっちの意味か理解出来ない頭で、僕は『ヤツ』に対して、『彼氏』としての『立場』をどうやって貫こうか、それと『先輩』としての『威厳』をどうやって保とうか、そればっかり考えていました。


 
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14
投稿者:ともゆき
2013/03/21 19:04:12    (Q0fymtKr)
コメントをお寄せいただき、たいへんありがとうございました。

13
投稿者:(無名)
2013/03/21 13:08:18    (iDdA5eJQ)

まぁこんな終わり方もありかも♪
12
投稿者:(無名)
2013/03/18 00:17:46    (7TFzyiKA)
続きが書かれないな。

さては、飽きやがったな!?
11
投稿者:読者 ◆pR2NxewZcs
2013/03/12 22:31:28    (odHzl1Il)
お久しぶりです!
最近【いろいろと忙しい環境】になりまして…でも、こちらのお話は更新されるごとに読ませて戴いておりました。
【爆弾】が投下されたようですね!
しかし【ご両親】が知らなかったとは…
だって…【父】さんは【最初の頃】に【あいこ】さんと【バカ姉】さんとお風呂に入っていたという(どことなく駄目イメージな)描写位だったので…
あと【母】さんも、ノリが…
まぁ…【父】さんの対応がリアルな【落としどころ】なのには驚きました!
【あいこ】さんと【バカ姉】さんと一緒にお風呂…
まぁ、良いでしょう…
そして…【どんな理由】であれ、【二種類】の【お二人】の関係について【あれこれ】悩むのは良いことだと思います。
例え…それが【ボコ】が理由であっても…
相変わらず【自らの取捨選択のまずさ】を【ともゆき】さん→【バカ姉】に責任転嫁される方も居られるようですが…
以前からのように、わたしとしては現状の方が読みやすく、追いかけやすいと感じていますので【このままの投稿スタイル】でお願いします。
(ただ…もう少しエロ増量で…)
この先の【お二人(当然【あいこ】さんと【バカ姉】さん)】に対する【ともすけ】さんの関係…そして【お二人(こちらは【バカ姉】さんと【母】さん)】の赤ちゃんのこと…
【ともすけ】さんによる【お二人】赤ちゃん(1人は【年の離れた妹】)に対しての【光源氏計画】…は無いですよね?
わたし、気になります!
10
投稿者:(無名)
2013/03/11 21:57:16    (oLnxPwSB)
読みたい人もいるようだが、その54とか
迷惑だから、一回の投稿の中に10話位入れて
邪魔にならないようにしてくれ。
9
投稿者:**** 2013/03/11 16:04:30(****)
投稿削除済み
8
2013/03/03 07:54:10    (GSSTFKxU)
近親からは離れてしまうかも知れませんが、ワタシはお姉さんとはもうしないで、「あいこ」ちゃんとセックスを沢山描いて欲しいです。
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投稿者:愛読者1号 ◆0jh5kQhfUA
2013/03/02 11:05:54    (s2T2nu0V)
まさかの展開ですね。メリハリが相変わらず面白いです
応援してますよ
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投稿者:なおい   naoi0a0a Mail
2013/03/01 13:03:52    (eqKzm1MB)
投稿間隔は、満足です ただ、皆様と一緒の意見ですが、中2坊の性欲描写を読みたいです。姉とのさらなる絡み、あいことの交渉読みたいな よろしくお願いします
5
投稿者:(無名)
2013/03/01 12:25:03    (Y4VTZ7LW)
あれっ もう何話エッチ描写無しだっけ? 流石に空きが長すぎるのでは…
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