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恋わずらい

投稿者:花梨
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2013/02/25 05:13:16 (.6R7ZCAz)
待ち合わせの時間より15分早く着いた。
駅前のケーキショップに入り数日遅れのバレンタインチョコを選んだ。
甘い物が好きな彼に色々な味のチョコが入った詰め合わせにした。
気に入ってくれたらいいのだけど。

スーパーのトイレに入りグロスを引き直す。
あまりお洒落は出来ない。
私は、そこら辺にいる普通の主婦だからだ。

携帯が鳴った。
「着いたよ」
「タクシー乗り場にいるね」

そう言うと私はタクシー乗り場へと急いだ。

彼の姿がなかったのでベンチに腰掛けようとした瞬間、視界の左側に人影が入った。

顔を向け私は確認した。
8ヶ月ぶりに会う彼は、少し印象が変わっていて戸惑った。
目の下のクマがやけに目立っていた。
彼は、少し頷いて私をタクシーに誘導した。
瞬間的に間違いないと判断して付いて行った。

「先に乗りなよ」
レディファーストなのか、私を先に乗せた。

「アレどこだっけ?」
彼は私に問い掛けてきた。
私は、前によく使っていたホテルの近くの施設名を運転手に告げた。

タクシーが走り出すと、ポツポツと会話をした。

「髪伸びたね」
「時間なくて…美容室行きたいんだけど」

私は、何となく言い訳を口にしてた。

「そっちはどう?寒い」
「それがさ、寒い」
「やっぱり寒いんだ」

「何ヵ月ぶり?」
「8ヶ月」
「そんなに空いたか」
「去年の10月会えなかったから」
「そうだったな」
「うん、そうだよ…」

「犬元気?」
「うん、元気元気」
「最近、フレンチブルドック欲しくて」
「あれ可愛いか?」
「ぶさ可愛い」
「そのぶさ可愛いってやつ、俺にはわからん」

タクシーが目的地に着いた。
降りてラブホテルに向かって歩き出す。

「空いてたらいいけど」
幸い部屋は二つ空いていた。

「どっちにする?」
「うーん…こっち」

私はピンクを色調にした部屋パネルを指さした。
ボタンを押しエレベーターに向かう。

「頭ぶつけないでね」
180センチある彼は、エレベーター近くの飾りに頭がスレスレだった。

部屋に入りお互いコートを脱ぐ。
「疲れた顔しててごめんね」
「俺もだよ」
私が先にソファーに座った。
チョコを思い出して立ち上がりバックから出した。

彼もお土産を出した。
スイートポテトだった。

「これ、一応お土産。持って帰れないよな。食べようか。固くなっちゃったな」

彼は、箱から出し皿に乗せレンジに入れた。
この間、私は一言も喋っていない。

彼はカッコいい人だ。
背も高いし、顔も普通よりは上。仕事もいい。

何故、私みたいな主婦を相手にしてるのだろうと、ぼんやり思った。

レンジが止まり彼が皿を出す。

「あちっ」
「気をつけて」

冷蔵庫からお茶をニ本出し、スイートポテトを食べる。
温め過ぎて指で掴むとフニャッと崩れた。

「あ、崩れる」
「うん、でも温かいから美味しいよ」
「だね」

私はフニャフニャのスイートポテトを口に慎重に運んだ。

「あ、これ…バレンタイン」
「バレンタイン終わってない?」
「だって、送る訳には行かないでしょ」
「まぁな」

彼はゆっくりとシールを剥がし箱を開けた。
もう少し高いのにすれば良かったかなと頭を過った。

説明書を読んでから口に入れた。
「ん」
「ありがと」

彼がチョコを分けてくれたので食べると、余り甘くなかった。

「ん~上品な味…」
「ん、上品」
「甘くないね」
「甘くはないな」

おうむ返し。
あまり気に入らなかったかと落胆した。

チョコとスイートポテトを食べてると、不意に抱き寄せられた。

「キスは?」
不満と甘えが混じった声で私に問う。
抱き寄せられた肩口から顔を上げると唇を重ねた。

舌を絡めあい唇を吸った。
苦しくなって唇を離して呼吸を整えた。

「どうした?」
不安そうな声。
「ちょっと苦しくて」

そう言うと、唇を重ね直した。
 
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4
2013/02/25 17:50:18    (wf7BMIne)
がんばってね。こういう恋は、ほんとうの恋だからさ。

つらいこともある、悲しいことも、さみしいこともある。でも、それあってのほんとうの恋だから。

ほんとうの恋ってのは、いいもんです。ほんとうに好きなひとがいるってのは、いいもんです。


3
投稿者:花梨
2013/02/25 17:32:35    (.6R7ZCAz)
そっか…
私、なんにも男心がわかってないですね。
ありがとう、けいさん。
2
2013/02/25 16:25:11    (wf7BMIne)
う~、わかるなあ~。なんというかな、何気ない会話、それもぽつりぽつりとした会話。彼も疲れてたんでしょう。何気ない会話ですらしんどかったんでしょう。

でも、彼はあなたが好きなんだよね。好きなんだけど、それを表現する、伝えるには、疲れすぎていたんだなあ、きっと。

あなたが心の中で彼を気遣うように、彼もあなたを気遣ってます。間違いなく。

私も同様の経験があるからわかる。ありがとうって心で思っていても、口にできないんだよね。疲労とゆーのは、そういう作用をもたらす。投げやりや、その場しのぎの言葉しか出てこなくなる。

でも、心の底にはね、「好き」は必ず存在してるのよ。

そういう時は、そっとしてあげたらいいんじゃないかな。

それとね、彼の「好き」を信じなきゃあダメですよ。「好き」を信じるってことは、あなたが自分に自信を持つってこと。

彼にはあなたの魅力がわかってるんだから。そう自分を低く見ちゃあダメ。かえって嫌われちゃうよ。

「あたしでいいの?」「もう飽きちゃった?」「嫌いになっちゃった」という思いはさ、言葉にしなくても伝わっちゃう。それはね、男としては、責められているみたいで、つらいし、めんどくさい。

あなたの気持ちも、わかるけど。彼の「好き」という心を信じてあげてほしいな。



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