2016/04/11 10:27:30
(0oh85/Wc)
精一杯強がってカッコつけたはいいけど実際は、完全にノープランで突っ走る痛いヤツ。
これからどうするか考えてみた。
相手が女だった場合、このままセックスの流れだろうか。
自分がどうしたいか考えてみた。
目の前で目を点にしてる彼とならありかもしれない。
むしろ一線越えてみたい単純な興味もわく。
興味だけで踏み出していい1歩なんだろうか。
欲求を満たしたいだけの相手ならまだしも、純粋に俺を慕ってくれる彼にそれは酷すぎる気がした。
それに俺の立場もあるし、雇い主と雇い人と言う関係性も、1歩踏み出すハードルを上げた。
そもそも、また俺の先走りだったらとんでもない阿呆だと思われる。
ここまで考えて、手汗をかいてる事に気付いた。
「寝るか」
「そうですね」
何もしない事を選んだと言うより、何もできなかった時の事を考えて逃げた。
童貞の思考。
安心した様な顔なのに、残念そうな声のトーンで返事をした彼の本音が気になった。
「僕はここでいいんでベット使ってください」
なんていい子だと思ったけど一応は客人、風邪をひかれると困る。
それは自分への言い訳かもしれない。
とんでもない事を企んでる自分を肯定しようとしてただけだと思う。
「一緒に寝る?」
「いいんですか?」
「お前が嫌じゃなければ」
驚いた顔で首を縦に数回振った彼。
その姿が可愛くて、もう一回抱き締めたいと思ったけど、気持ちを必死に抑えた。
彼と二人でベットに入った。
合コンやナンパで知り合った初見の女と寝てる時より緊張した。
いつからこんな小心者になったんだと言いたくなるくらいドキドキした。
「恥ずかしいついでに、お願いしていいですか?」
「なに?」
まだ覚悟出来てない。
クールにキメてた自分が崩壊した。
焦ってるのが丸わかりな態度で返事をしてしまった。
「手、握っていいですか?」
彼の声より俺の鼓動の方が大きくて、何を言ったのか一瞬わからなかったけど、確かに彼はそう言った。
声が裏返ったり震えたりしたら恥ずかしい。
無言で彼の手を握った。
天井を見つめたまま、出来るだけ彼を見ない様にしてたから、彼がどんな顔や反応をしたかはわからないけど、彼の手を握った俺の手に、もう片方の手を添える様に両手で俺の手を握ってきた。
「なんか嬉しいです」
「これくらいならいつでもしていいよ」
何が引き金になったかはわからないけど、たまってた何かを吐き出す様に彼が話し出した。
男を好きになっても、いつも想って終わりだった事。
誰にもカミングアウト出来なかった事。
今回も想って終わりにするつもりだったけど、毎日何時間も密室に二人で居たり、一緒に出掛けたりするうちに、いつも通りにいかなくなった事。
初めて男とキスして、初めて抱き締められて、初めて手を握って凄くドキドキしてる事。
どう返していいかわからなくて、ただ黙って話を聞いてた。
そして自分の中で何かが変わってていくのがわかった。
「ごめんなさい、もう寝てください」
起きたら一緒に出掛ける約束をして寝る事にした。
結局、この土曜は起きたのが夕方だった事もあって、出掛けるのを日曜に持ち越した。
その結果、クリスマスの夜から日曜の夜まで、プライベートな丸二日を彼と二人で過ごした。
色々書いてたら、なかなかセックスした話までたどり着かないし、前置きばっかりになってますね。
次こそは本題を書きます。
続きはまた。