ハンドタオルを渡され頭を下げ汗を拭く。
「洗濯してからお返しします、ありがとうございます。」
カバンにフェイスタオルが入っていたがなぜかハンドタオルを借りてしまった。
「…デートだったんです、うん、デート…。
私、お酒って好きじゃないんですよ、ビールって苦いしサワーはジュースみたいなんですけど翌日、気持ち悪くなっちゃって……。
それなのに照君は居酒屋に行きたがるし………、その後も………、すみません、こんな話するつもりなかったんですけど何だか安心してしまって……。
◯◯バでいいですか?私、珈琲飲めないんですよ。
◯◯バならフラペチーノのがありますし誤解されない場所と思いますので…、依怙贔屓とか言われないと思いますが勿論、内緒にします。笑」
少し頬が綻び笑顔を見せる。
二人並び◯◯バへ、行くと愛子が友人と来ていた、と言うかデート?
愛子「亮平さん、偶然ですね、デートですか?
私もです、ご覧の通りなので今後は社長と従業員としてお願いします。」
「えっ?えっと…、社長?……デートではありませんよ?(愛子に。)
今年度採用された井ノ上胡々希と申します、ジムに勤めてる方なのですね。
以後お見知り置きを…。」
愛子「私、船見愛子と言います、ジムで受付業務をしていますが社長の恋人でした。
お互いマンネリ化してましたし丁度いいので別れられたらと思ったんだけど…、デートじゃないのね。」
「はい、デートではありませんよ、…別れる前にデート、恋人候補を作るのは不誠実ですね。
社長はよろしいのですか?」
愛子「亮平さん、本当にデートじゃないの?貴男が嘘を付くとは思えないしただこの娘の事は私は知らないし…。
こんなスタイルいい娘に貴男が手を出さないとかあり得ないのよね〜。」
「ここら辺そんなに詳しくないから、井ノ上さんに任せるよ。
亮平心の声:彼女お酒と珈琲は苦手と。好みは覚えておいて損はないからな。」
胡々希に連れられて〇〇バに行くと、そこには船見愛子が男とおり、お互い新しい恋人ができたみたいだしと、別れを切り出してくる。亮平がいい女には見境なく手出しするような言葉を添えて。
「酷いな、人を野獣みたいに言って……そうだ船見さん(わざと姓呼び)、お互いもう冷え切ってたことだし、良い機会だから別れようか。
貴女には素敵な新しい彼氏もできたみたいだし後腐れ無くね。
それと彼女は今度働いてもらう新入社員だよ。
そこでばったりと会って、せっかくだからお茶でもって、ここに来ただけで君が勘ぐっているような仲じゃないよ(他には聞こえないような小声で、今はね)船見さん、じゃあ失礼。」
レジ前に二人で並び、注文を終えると、しばらくして注文した品物が出来上がる。品物を持って窓際の席に二人で並んで座る。
「ごめんね、さっきは見苦しいところ見せちゃって……恥ずかしくて穴があったら入りたいくらいだよ。あんなじゃ社長の威厳も何もあったもんじゃないよね(苦笑)」
「さっきの彼女船見愛子さんは、言っていたように当ジムの従業員で二号店の受付業務をしてもらってる。井ノ上さんには一号店の会員特別メニューの対応して貰おうと思ってるから、直接顔合わせることは少ないと思うけど……インストラクターが欠員してて会員対応が無い場合には、井ノ上さんにも二号店に出向いてもらうことがあるかも知れないからね。」
胡々希に勧められた、コーヒーフラペチーノを一口ストローで吸ってから
「失礼、俺だけ話しちゃって……聞きたいことがあればってことで、誘ったんだったね。井ノ上さん、何か聞きたいことある?」
「胡々希ちゃん、あんなに怒らなくてもいいじゃんか。俺も確かに少し軽率なところあったかもだけど…今日は久しぶりにやれると思って期待して来たのに……」
胡々希が走り去った後暫く呆然としていた照だったが、力なく駅の方角に歩いていく。
途中ビル影で熱いキスを交わす男女カップルを見つけた時は
「くそっ、こんなところで…見せつけやがって……いいなぁ、俺もキスしたかったよ。」
と心の中で毒付いていた。
駅ビルの中の〇〇バの前を通りかけると、店内に胡々希と佐久間と名乗ったおやじが並んで話しているのを見つける。
「胡々希ちゃん……まさかあのおやじと……あのおやじもおやじだよ、俺の誘いは断ったくせに…店入って問い詰めてやろうか…」
そう思う照だったが、そんな勇気は持ち合わせていない。
ウェア会社の営業担当者は黒木との電話を終えて考え込む。
「黒木さん、新素材のサンプルが欲しいとか何考えてるんだろう。
スポーツジムじゃ使うところ無さそうだけど……まぁいいか、商売に繋がれば売り上げ上がって、俺の営業成績も上がるんだから。」
船見愛子に対しても相手の男性に対しても、胡々希に対しても誤魔化す事なく焦るでもなく淡々と事実だけを話す亮平。
お互いに頼んだフラペチーノを持ち愛子達とは少し離れた場所、窓に面した二人用のソファ席しか空いてなかった。
レジ前に二人で並び、注文を終えると、しばらくして注文した品物が出来上がる。品物を持って窓際の席に二人で並んで座る。
社長の威厳も何もあったもんじゃないよね。と亮平が苦笑しながら彼女が誰だか教えてくれ、私が薦めたコーヒーフラペチーノを一口ストローで吸ってから質問がないかを聞いてくる。
私もチョコレートフラペチーノをストローで一口飲んでから。
「堂本人事部長が一号店のプライベート会員様担当になったら寮と仰ってましたが今の話だと私に任せて頂けるとの事ですのでいつぐらいに引っ越しとなるんでしょうか?
大変光栄なのですが新人の私にプライベート会員様担当と言うのは黒木インストラクター長が反対されるのではないのですか?」
思った事を有りの儘に話す、女性の嫉妬は怖い事は重々分かっているしそれも自分の地位を脅かされないか戦々恐々としている場合は酷い物となる事も知っている。
「(心の声(全く照君、外から様子を覗うくらいなら堂々と中に入ってくればいいのに…、お店の前をウロウロして…。
社長が気づかないといいのだけど…、仕事柄、人の顔覚えるの得意だろうしさっきの出来事で絶対、照君の顔覚えてるよね…。))
ハァ〜……、あっ、すみません、折角お話聞いて頂いてるのに溜息なんて吐いてしまって…。
……一般論としてお聞きしたいのですが男性は自分と同じくらいの身長の女性に劣等感みたいな物を覚える事ってありますか?」
大西にも◯日に採用通知メールが届き◯◯日にウェアと水着の採寸及び撮影があると書かれている。
大西「多分、井ノ上さんも採用されてるだろうな〜、新卒採用か、俺は同業他社からの中途採用だから解るが
あのオバさん(黒木)に虐められるだろうな、そして俺は狙われてる。笑
オバさん、エロい目で俺の事見てたしな、欲求不満か!っの、面接会場で股間見てるってあり得ねぇー。
身体は良さそうだけど性格に難有り、どうせやるなら井ノ上さんだよなー、でも多分社長が狙ってる気するしお溢れ頂くぐらいにしとくか。
兎に角、オバさんはなしなし、まぁ、貢がせるってのは良いかもな。」
「黒木が反対?インストラクターの統括は任せてはいるけど、彼女に人事権はないよ。
入社後の異動等の最終的な人事権は堂本課長(人事部長兼務にしましょう)にあるからね。
それと寮の件だけど、今ちょうど空き室はあるはずだし、井ノ上さんもここから毎日通勤するんじゃ大変だろうから、井ノ上さんがよければ、入社前でも引っ越しして貰っていいから。」
再度コーヒーフラペチーノを吸ってから、
「黒木の件に戻るけど、入社面接では彼女の刺々しい態度、内心閉口してたんじゃない。
彼女仕事はできるんだけど、可愛い子や綺麗な子に嫉妬心?が強くてね(苦笑)
たまに他のインストラクターから苦情が入って、少し困って…あ、この話は絶対内緒だからね。」
そう言いながら中身が四分の一ほど残って、表面に水滴の付いたコーヒーフラペチーノのカップを掌の中で弄んでいる亮平。
「さっきの寮の話だけど、早く引っ越す気があるなら堂本課長に部屋のクリーニングを頼んでおくから連絡して。(確認の段階で盗聴機・盗撮機を仕込むのかなぁ)」
そう言って自分の名刺を一枚取り出し、裏面に自分の携帯番号を書いて渡す亮平。
残っていたコーヒーフラペチーノを、ズズッという音と共に飲み干した亮平は立ち上がり
「じゃ井ノ上さん。俺そろそろ帰るから。○月から宜しくね、期待してる。それと柱の影からさっきからこっち伺ってる、彼……渡辺照君だっけ…にもよろしく言っておいて(笑)」
飲み終わったカップを分別して店内のゴミ箱に捨て店を出た亮平は、
胡々希と、柱の陰に隠れている積りの渡辺照に、軽く手を挙げて改札の中へと入っていく。
ジムから帰って来て荷物を置いた黒木は、まず更衣室に行き鏡の前で着ていたものをすべて脱ぎ捨て、全裸になる。
「あ~疲れた。。今日の客はおじさんとおばさんばっかり…目の保養にもなりゃしない…早く大西君入社してこないかな…その前に〇〇日のウェアと水着の採寸及び撮影ね。井ノ上って小娘のこといびりたおしてやるんだから……あ~このおっぱい大西君に揉んで欲しいわ……」
そう独り言を言いながら、両方の乳房を添えた両手で持ち上げ、手に少し力を入れ揉む黒木。
少しの間続けている黒木の唇の隙間からは、小さな甘い声が漏れ始める。
「そうなんですね、インストラクター長の役職があるので意見を取り入れると思ってました、失礼しました。嫉妬深い方、どこにでも居ますよね。(苦笑)失礼な言い方になってしまうと思いますが黒木インストラクター長、私くらいの年齢の時、話題の中心にいらっしゃってそれを皆良しとしていたのではないでしょうか?見罷ってしまった祖母が言っていましたが一番いい思いをした経験をした事は中々忘れることが出来ないから胡々希も気をつける様にね。と。私、祖父母に育てられ、あっ、決して嫌な思いはしていませんが父母が居る友人が羨ましかったです。堂本部長は総務、人事と色々忙しいんですね、そんな方に負担をかけるのは…、とも思いますが((心の声)照君を寮に入れられない口実も作れるし…、でもきちんとお別れしないとよね。)ジムに通いたい勉強したと思っているので寮、お願いしたいと思います、あっ、勿論、会費はお支払いします。あの寮って全身映す大きめの鏡ありますか?リズム体操の振り付けを考える時に有ると有り難いんですが…、無ければ今ある自宅の鏡を持っていきますが何分、大きいので引っ越し代などが……。マシンの使い方は少しは知っています、水泳はバリバリ泳げる訳ではありませんが一般の方より泳げます。それと人命救助も習いましたが…、人形以外ではしたことありませんが落ち着いてすれば問題ないかと思います。エアロビクスですが出来ない事はないのですがリズム体操と言ってゆっくり体を動かし振り付けを覚える。と言う物をしていました。覚えた頃に他のリズム体操に変更すると頭の体操にもなるのでそちらを専攻していました。祖父母の為に覚えたのですが役立ててることが出来なかったのでこの知識を活かしたいとの思ってるんです。」片手を上げ、立ち去る亮平を口を大きく開け見送る渡辺。渡辺「えっ、あっ…。(あのおやじ俺が見てるの解ってるのに胡々希ちゃんとお茶してたのか!)あっ、胡々希ちゃん、何であんなおやじとお茶してるんだよ!」頭を振り悲しそうな目で渡辺照を見る。「謝罪したら、デート邪魔したお詫びにお茶しただけそれに今後の就職した時のお話もしたの。」渡辺「なら今か…」言葉をかぶせるようにして「今日は照君と話す気分になれないの解ってもらえないかな?」渡辺「胡々希ちゃん、俺、胡々希ちゃんの事、大好きだから一緒に居たいんだよ!!何で解ってくれないんだよ!」「照君は自分の気持ち…ううん、もっと言えば欲望を私に押し付けてるよね?断っても断っても、好きならいいでしょ、私が居酒屋じゃないところがいいと言っても結局は居酒屋さん。」渡辺「あのおやじだって胡々希ちゃんが嫌いなコーヒ…。」また言葉をかぶせる。「◯◯バなら誰に見られても誤解する様な場所じゃないから私が誘ったの!私、チョコレートフラペチーノ好きなの!前から言ってたよ、照君、私の何を見てたの?これ以上、話したくないから帰るよ。」渡辺「待って…、なんだよ、俺の気持ちだって解っ…、そうか、あした、電話で謝らないとな。おれ胡々希ちゃんの気持ち考えてなかったかも知れないな。」更衣室で全裸になり身体を弄(まさぐ)っていると他の女性トレーナー達が入ってくる。黒木「(心の声(不味いわ、このままシャワー室に……。))」「あれ?下着とウェアが落ちてる。」「あー、どうせまた黒木さんよ。」「確かに前の時も黒木さんのだったもんね。」「それにしてもだらしなく無い?」「あーね、オバさん、ヤバいよね。」「言えてる〜、社長の前で全裸事件だって「この身体見ても抱きたくないの?」って話し有名ってか申し送りでヤバいオバさんって周知されてるからね〜。」「えっ?その話、私知らない!マジで社長に迫ったの?全裸で?あり得ない〜、よく社長も役職つけてるよね。」「仕方ないんじゃないの?腕だけは一流だしそれに役職付けたの会長だよ。」「会長なんだ、それはそうと事務職の娘に聞いたんだけど今年度男女一名ずつ入社前させるんだってその男性の方が中々のイケメンらしいよ、それから他ジムでトレーナー経験者だって。」「じゃあ、その男性がインストラクター長?」「どうだろうね、そもそもさ、黒木さんがインストラクター長っての一応は納得出来るけど諸々の事務作業、事務職の娘に押し付けてるんだよね。」 「女性の方は?」「井ノ上胡々希、メッチャ可愛いみたいだしスタイルいいし有りよりの有りくらいメッチャ可愛いって履歴書見たって言ってたよ。」... 省略されました。
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