中学生になったばかりの弟に初めて会ったのは私が大学生の時だ。
私達は大人の事情で姉弟になった。
私は通学事情で一人暮らしをしていたから、新しい弟とは親密になる時間はなかなか取れなかった。
でも、別々に暮らしているのであまり実感もなかった。
繊細そうな子だなというのが初対面の印象。
中学生にもなれば最も多感な時期でもあり、無理して急速に姉弟にならなくてもいいんじゃないかと思っていた。
二度目に会った時は少し明るくなった気がした。
うちの暮らしにもなれ、母にも心を開き始めてるのがわかった。
私はその母の娘だからだろう。
私もうざったがられない程度にかわいがれるようになった。
三度目に会った時…
二人は本当に親子みたいになっていた。
母は彼の信頼を完全に勝ち得たようだった。
必然的に私にも心を開き、会うたびに距離は縮まった。
月日は流れ、弟も大学生になった。
私達はなんの違和感もなく家族になっていた。
少なくとも私はそう思っていた。
弟の成人記念に旅行に行かないかと母に誘われた。
旅行は構わないが私は仕事が繁忙期で、とても休める状態じゃなかった。
みんなで行くのは改めてということにして、とりあえず弟の行きたいところに連れていってあげたらと提案した。
費用は私も折半すると言った。
二人はカナダまで旅行に出掛けた…
~
ここからは母のダイアリーを読んだうえで私が簡潔にまとめて書いたものだ。
2026/06/03 08:13:26
(qrxYBKQo)