『いただきますッ、やあ、美味しそうだな。
・・・・・・ッうん、美味しい、美味しいよもも香ちゃん。』
突然、もも香が箸をおき話し始めた。
私は、食べながら聞こうと箸を動かしながらもも香を見た。
『うん、そうだろうね、年頃だものね。で、その人はもも香ちゃん気持ち知ってるの?
大丈夫、おじさんが太鼓判を押すよ、絶対、うまくいくって。
もしも、もも香ちゃんを振るような男なら女を見る目がないんだから、そんなとことは幸せになんかなれないから
一時の気の迷いだと思って、前を向けばいいよ。
ホントはおじさんがそいつをぶっ飛ばしてあげたいけど、人の色恋沙汰は当事者にしかわからないから。
で、好きな人ってどんな人?同じ学校の先輩かな?
そう言えば、もも香ちゃんの男性の好みって知らなかったけど、
素敵な男性なんだろうね。』
食べながら話すのは行儀が悪いと教えられてたので、私も持ってた箸をおろして聞いた。
雑談でも聞くような感じで、それで?と。
お行儀良く中断した食卓に少し罪悪感を覚えながらも、勇気を出して話を続けます。
「んー……知らないです、たぶん気付いてないと思います。」
知ってたら、きっとこんな質問しないから…
「ほんとですか?うまくいきますかね…?」
なら、私の気持ちに応えてくれる?
「えっと……卒業式の日に、泣いてた私の頭を撫でてくれて…すごく優しくて、大人で、料理も上手で……」
あの時のことを思い出します。
「友達のお父さんなんです」
ここで自分のことって思ってくれるかな…?
そんなことを思いながら、にこっと口元に微笑みを浮かべて大きな目で岳英さんを見つめます。
【ちょっと卑怯な告白ですね、ごめんなさい】
娘から好きな人が出来たと言われてる気がしてきた。
(・・・っと、卒業式?卒業式って高校の時の?
それで、泣いてたもも香ちゃんの頭を優しく撫でてくれた・・・?
まさか、女性?もも香ちゃんて、そっちなの?
・・・ッん、友達のお父さん? お父さん・・、よかった、男性だ。ノーマルで良かった・・・・?
・・・ッへ? 卒業式に頭撫でられたって、俺以外はどこでだろう?まさかね。)
大きな目が私を射抜く様に見つめている。
『それは、それは卒業式の日に、家の近くとか、誰かに呼び出されてってこと・・・・?
(何とかして、自分以外で頭を撫でた人を探そうとしている)
いや、違うな。
友達のお父さんて、あっ、もも香ちゃん、ひとり親だからその人に父親像を重ねて見てる?』
絶対に、俺ではない、俺であるはずがない。
キッチンに立ち、水を一気に飲んで落ち着く。
ふぅと一息ついて落ち着きを取り戻し、もも香の方に顔を向ける。
もも香はまだ、真剣な眼差しで俺を射抜いたままだった。
【ご飯を食べ終わってからだと思っていたので、慌てました。
おじさんの慌てぶり、自分以外の誰かを一生懸命に頭を動かし考えてみました。
卑怯というよりは、女の子らしいですけど,ズルいです。笑】
「パパのことはあんまり覚えてないけど……パパになってほしいとかじゃなくて、好きなんです」
どうにかして自分じゃない、自分だとしても男性としてでは…と慌てる岳英さんのこうであってほしい?という願望を打ち砕くようにはっきりと、キッチンから振り返る岳英さんを見つめて伝えてしまいます。
「パパとして一緒にいてほしいんじゃなくて…私を見てほしくて、お喋りして、触って、触られて、彼女として、一緒にいてほしいんです」
岳英さんにと言わないのは、ずるさが出たのか勇気の無さかもも香にもわかりませんが…
「おじさん、こんな気持ち、だめですよね…?」
この気持ちが叶うことはないってわかっています。でも岳英さんがあんなことを言うから……欲張りになって、気持ちを伝えてしまいました。
食卓から離れた岳英さんを追う勇気はでなくて、座ったまま…ちょっと諦めたように笑います。冗談ですよと笑ってほしいのかな、なんて思いながら…。
【だって、岳英さんがあんな事言うから…】
もも香の家庭の事情は、春奈からも聞いていたし、中高と一緒なんだから、親同士の会話でも時々出ていたか知ってはいた。
だから、父親として、父親の理想像みたいなものを重ねて見てたのかな?と思ったのだが、
どうも、一人の男性として、恋愛対象として見てくれてるようで嬉しかった。
嬉しかったけど、それを素直に口に出せない。
もも香に未来はあるけど、俺には燃えカスのような時間があるだけなのだ。
もも香の気持ちには答えられない。
『えぇと、ありがとう・・・・。
そんな風に見てくれてるなんて気が付かなかった。
ごめん、余計な事を言って。
でも、もも香ちゃんが言った通り、その気持ちはダメだよ。
おじさんは嬉しいけど、ダメ。
でも、一人の男性としてもも香ちゃんみたいな若くて可愛い子に思ってもらえるなんて
変な自信がついちゃったよ、明日から、会社の女の子にモテモテかな?』
下手な笑い顔が顔にへばりつく。
(まだ、そこまで自制心は失っていないし、もも香のその気持ちを大切に綺麗な思い出のまま、素敵な女性になってほしい。
このままでは俺がもも香を傷つけてしまう。)
キッチンから、もも香を見て気持ちを伝えた。
出来るなら明るくじゃあ、おじさんがおばさんと別れるまで待ってますとか、
明日からおじさんをストーカーしちゃうぞと、冗談めかしに笑わせて欲しい。
【>岳英さんがあんな事言うから…・・・・・ッへ?あんなことって、なに?】
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【プロフ動画】いたずらしてほしくてむらむら〜 ID:meichu99
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