「私が一番じゃないでしょ?」 いつも同じようなセリフを言われて振られる。 去っていく女の子たちは、なぜかみんな勘が良い。 自分ではちゃんと大事にしてるつもりなのにな。 ベッドに入ると、どうしても別の体温を思い出してしまう。 それが伝わっちゃうんだろうな。 冷めていく空気はどうにもできなかった。 まあ、理由はハッキリしてる。 中ニの時から続いてる、母さんとのヤツだ。 廊下ですれ違う時や台所での後ろ姿に、どうしても手を伸ばしてしまう。 20歳そこらの女の子の張りのある肌とは違う、吸い付くようなしっとりとした重み。 肌が触れる瞬間の背徳感というか、背中を駆け抜けるゾクッとした感覚。 俺の股間を撫でる、滑るようになめらかな指先の動き。 絡み合う舌の感触と俺の顔を撫でる母の鼻息に頭の中がしびれていく。 一度あの味を覚えたら、もう抜け出せるわけがない。 最初の頃の狂ったような熱は落ち着いたけど、今でも週に二、三回は家で重なってる。 普段は生でやらせてくれるけど、危険日はゴム着けないと絶対NG。 中出しも安全日で、母さんの気分次第だ。 「だめ。今日危険日だから。ゴムないなら触んないで、ルールでしょ?」 「大丈夫だって、今日は安全日。……んっ、ほら、いい子にしてたら中に出させてあげる……ぁ」 耳元で熱い息を吹きかけながらあっけらかんと線を引いてくる。 深く吐き出される吐息や、ふとした瞬間に漏れる甘い喘ぎ声を聞かされると、もう頭がどうにかなりそうになる。 たまにからかわれてるみたいに感じるけど、おねだりすれば大体なんでも聞いてくれるし、ぶっちゃけ誰とやるより母さんとのセックスが一番気持ちいい。 肌のすべりも、乱れた息も、俺のあしらい方まで全部体に染みついてる。 気分で変わるワガママなルールも、気まぐれな焦らしも含めて、完全に俺の負け。 他の子と抱き合っても、あの部屋で味わうゾクゾク感には全然届かないんだよね。 「他の女はもういらないかな」なんて思う時がたまにある。 でも、それを口にした時の母さんの呆れた眼差しは、俺の気持ちを受け入れる気なんてさらさらないのが丸わかりだった。 「お母さん、お父さんを愛してるからね」 はっきり、きっぱりそう言う。 向こうは完全に割り切ってて、俺との関係は性欲を解消するためのゲームに過ぎないんだろうな。 コントロールしてるのは、いつだって母さんだ。 こんな関係やめるのが一番だって、頭ではわかってる。 でも、あの手が伸びてきたら断るなんて選択肢、俺には無い。 俺ってこれから、どうやって他の子と付き合っていけばいいんだろうな。