待合室で待っている間ふと、いつも何人かは患者が待っている景色ではなく、果歩一人でいる違和感に気付く。
峰先生のクリニックは評判が良く…今は年配の経験を重ねたドクターより、若くて最先端の治療や薬に詳しいドクターの方が信頼性は高い。
口コミもALL5も知識とドクターの人徳もあるのだ。
(予約がガラガラなんて不思議…)
そう思っていた時、峰先生の声で呼ばれた。
トントンとドアをノックして頭を下げる。
『ーー御足労頂きーーー』と言われ
「とんでもないです、こちらこそお忙しいのに時間を作って下さって…」
と礼を言いながら…
(やはり峰先生の声って落ち着くな…)
抱えてる重たいものが軽くなる。
失礼しますと椅子に座ろうとして、そこに主人の…アソコのレントゲンが…小さく力なく垂れている姿が鮮明な画像で写っており、果歩は思わず目を伏せた。
その時、峰先生が静かに
『果歩さん…』
と、奥様、ではなく名前で呼ばれ思わず「は、はい…」とびっくりしながら答えてしまう。
だがその後は…EDの原因は結果的には私にある、と遠回しに言われ、「そう…ですか…」と肩を落とし、真剣に峰先生を見つめていると
不意にー勃起ーというワードが耳に飛び込んで
動揺してしまったが…何せそんな言葉は日常口にするものではなく…しかし
ー勃起に対する理解を広げて下さいー
ー奥様は勃起についてどう思われていますかー
あまりの問いかけに口の中がカラカラになるが…同時に峰先生の真剣さが伝わってきて
果歩は掠れた声で「…その…興奮、って言いますか…えっと…せ、性欲が…起きた時に…大きくなる…筈なのですが…」
目の端にレントゲン画像が入ってきて、申し訳ない気持ちになってしまう果歩。
息が荒くなり、Fカップの胸がワンピース越しに動くのが分かる。
【承知しました。峰さんこそ終わらせたい時は放置ではなく言って下さると嬉しいです。】
前置きもそこそこに本題に入る男。そこに緊張を和らげるような話題を持ってくるのも、少し違うだろう。EDに対する捉え方はそれぞれ。仮に、それを気にしているのが夫だけだったすれば、夫婦での来院はない。少なくとも夫婦で足を運んでいるということは、長島のEDは夫婦にとっての問題と重く認識しているという事。それが子宝を求める故か、快楽的な意味合いを孕むのかは定かではない。しかし、その緊張を和らげることが正ではないと思える状況なのは確かだ。強張ったような雰囲気の抜けきらぬまま問いかけられたことで、女からの返答も少し掠れ、上ずっている様にも聞こえる。緊張を和らげず話を進めるというのは、余裕を与えないという側面を持つ。勢いのままにある程度進んでしまえば、無意識下で「そう言うモノ」という認識を植え付けることにつながることを、男は理解している。「仰る通り。ストレス…が、大半の原因になりうる中でも理屈はとてもシンプルなケースが多いんです。性欲…、興奮…、ただただ、ご主人は仕事のストレスで興奮という物を感じられなくなっている可能性もある…という事です。逆に言えば、ご主人に滾るような興奮を再び呼び覚ますことができれば回復の兆しとなるのではないか…、そう考えているんですよ…。もちろん、あくまで可能性。そう簡単な話ではない、ということは念頭に置いたうえで…ですがね。」抑揚のない話し方は、よく言えば説得力があり、悪く言えばどこか他人事のように聞こえる。同じ内容を話すのしても、相手の性格や価値観、置かれた状況によって正解にも不正解にもなりうるということ。男は意識してこの話し方を選んでいるが、果たしてこの「長島果歩」には効果的かどうかというところもまだ見えない。だからこそ、大げさにせず、事実ベースで話を続けることを選んだ。否定するタイミングを与え、拒否するタイミングを与える。促される状況であっても、自ら選んだということを自覚させる為に。「インターネットの普及するこの世の中、手段はそう少なくはない。探せば、興奮につながる要素、は五万を見つかるでしょう。ただそれは、貴女方ご夫婦の為になるのかどうか…、そう言う話です。」目的地に向かう道筋、右往左往しながら推測させるような口ぶり。しかし、男はそろそろとばかりに結論に繋げる。「回りくどいですね…、はっきり言いましょうか…。果歩さん…、貴女が、ご主人を興奮させ…、再起…、再び勃起するように導くんですよ。分かりますか…?妻である、貴女が、ご主人を…興奮させる。生殖器というのは、本来は雄と雌にもたらされるもの。人間とて、大別すれば動物。ご主人は治療を、貴女はご主人を興奮させる為の行為を学ぶ。二人で取り戻しましょう…、理想の、憧れた夫婦を。時間はかかるかもしれない。プログラムは私が組みましょう、不確定な要素も多い、それでも、貴女がご主人のことを思うなら。私も協力は惜しまない。貴女が…勃たせるんです…。ご主人の…ペニスを…。」徐々に露骨な言葉が並び始める。勢いを最小限に抑え、淡々と話す。馬鹿な女でないことは理解している、だからこそ言っていることを理解していると思いたい。そして、その必要なことは自分にとってどれだけの羞恥を極めるモノなのか、想像できない中でも想定はできるくらいには。【承知しました。私の方は必ずお伝えするとお約束いたします。】... 省略されました。
峰先生はドクターとして本気で私達の事を考えて下さっているんだわ…。
果歩は先生の表情を見て、声を聞いて今日は一人で来た意味を説明してくれている。
でも、『回りくどいですね…、はっきり言いましょうか…。果歩さん…、貴女が、ご主人を興奮させ…、再起…、再び勃起するように導くんですよ。分かりますか…?妻である、貴女が、ご主人を…興奮させる…』
と言われた時はびっくりしたが、妻である私の責任を目覚めさせるのには充分な言葉であった。
でも『ご主人は治療を、貴女はご主人を興奮させる為の行為を学ぶ』
と言われーー興奮させる為の行為ーーが責任であれ少し恥ずかしい気持ちがせりあがってきたが
『二人で取り戻しましょう…、理想の、憧れた夫婦を。時間はかかるかもしれない。プログラムは私が組みましょう、不確定な要素も多い、それでも、貴女がご主人のことを思うなら。私も協力は惜しまない。貴女が…勃たせるんです…。ご主人の…ペニスを…』
卑猥な言葉が混ざって来て頬を赤くする果歩。
でもそれは、目を逸らしてはならない当たり前の日常を取り戻そうと提案してくれているからだ…。
(私が主人のモノを再び勃たせる…………それさえも先生が指導して下さる……)
やはり何となくの恥ずかしさはあるものの、峰先生が尽力して下さるなんて…。
私は頑張らなければいけないんだわ…。
「峰先生…お願いしてよろしいですか…?私頑張りますので、どうか、よ、よろしくお願いいたします。」
そうお願いすると胸がドキドキして、瞳をうるうるさせた…。
【すいません、一部間違えてしまったので削除致しました。】
「…。」
緊張か、あるいは興奮か…。
少し潤みを感じるその瞳は捉えることができたのだろうか。
同意したその瞬間、男の口元が僅かに緩んだことを。
そして男は、その言葉を想定していたかのようにカルテを取り出す。
そのカルテは果歩の夫、の情けなく垂れさがった肉棒のレントゲン、その下から出てきた。
『長島様:ED治療の全容』
男の言葉、そして現状をさらに強く意識させてくる、活字で書かれたEDの文字。
そして細かい文字でびっしりとそのカルテを埋め尽くしているのがはた目にもわかる。
「こちらのカルテに詳細なプログラムが記載されています。
これをそのまま貴女にお見せしてもかまわないのですが、少々理解に追いつかない部分が出てくる恐れがある。
早々に物怖じされ、プログラムに差し支えても困るでしょう。
段階的に私が指示、指導していく形を取っていこうと思います。
宜しいですね…?」
女の視線の先に揺れるカルテ。
ちらっと見えた活字には、「奉仕」「フェラチオ」「オナニー」「肛門」など、露骨に卑猥と取れる単語が飛び込んでくる。
僅かに読み取れるような速度でカルテをちらつかせたのも男の策略。
ある程度具体的にどういう展開になるのかを予期させながらも、もう後には引けない状況が自ら選択したことを自覚させるのだ。
「まずは五感へのアプローチになります。
視覚、嗅覚、味覚、触覚、聴覚…。
とはいえ、どの感覚で色濃く興奮を覚えるかは個人差があります。
それに準する行為を学び、実践していく。
その行為に果歩さんが馴染んでいけば、次は精神的な部分へのアプローチへと変わっていく。
簡単に言えば、どういう状況が、関係が興奮に繋がっていくのかを検討するパートだ。
大きくは2ステップあるとお考え下さい。」
ゆっくりとした口調は相変わらず。
淡々とした口ぶりは、話す内容にかかわらず一定。
「説明ばかりでは話が進みませんね、案ずるより産むが易し、あれこれ考えすぎず実践しながら話を進めていきましょう。
と言っても、どうすればいいかわからないでしょう。
プログラムを一言で言うと、まずは私を勃起させることです。
健常な成人男性を勃起させる要素は、必ずご主人にもつながっていく。
そうですね…、視覚。
私に何かを見せることで、勃起を促してみてください。
私があれこれ指示するのは簡単ですが、実際は貴女とご主人の二人で取り組む事。
貴女が主導でご主人を導かなければいけない瞬間は必ず来る。
さぁ、始めましょう。
見せることで、私を勃起させてみてください。」
前置きこそあれど、本題に入ればことは唐突と言わざるを得ない。
性的な内容で女を質問攻めにすることも考えの内にはあったが、それでは単に自分を晒すだけになる。
それよりも重要なのは、男を夫に見立てて行動させること。
初動にしては少し高めのハードルだが、クリアできれば「それが基準」になる。
何より、ここで引き返せるようなまともな思考を持つ女なら、どの道どこかで弊害を生む。
勝手に勘違いし、勝手に思い込み、勝手に信頼し、勝手に委ねる、緩んだ思考の持ち主でなければそもそも事は始まらないのだ。
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【プロフ動画】ゆっくりな動きだけでも、きもちいい。。 ID:marimari1107
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