久遠は床に崩れ落ちたまま、肩を大きく上下させて荒い息を吐く麗奈を見下ろした。
精液と唾液、そして涙でドロドロに汚れた顔。酸欠と過剰な快楽によって意識が混濁し、焦点の合わない瞳はただ虚空を彷徨っている。
「……いつまでそうしている。起きろ」
冷ややかな声とともに、久遠は麗奈の乱れた濡れ髪を掴み上げ、強引に上半身を起こさせた。
力が入らず、ぐったりと揺れる体躯。かつて清楚、上品。可憐と持て囃されたその美貌は、今や見る影もなく凌辱の痕跡に塗れていた。
久遠は傍らに用意していた細い麻縄を手にとると、麗奈の背後に回る。
「夫の作った借金のために、お前のその上質な体と教養がどこまで役に立つか……」
麻縄の冷たい感触が肌を滑る。
逃げ出そうとする力すら残っていない腕を強引に背中へと回し、手首を後ろで交差させ、肘を寄せるようにして組ませた。無理に骨を軋ませるほどではなく、肩甲骨がわずかに内側へ沈む程度。そこへ縄を二本、三本と重ねて巻き付け、結び目をひとつひとつ丁寧に作っていく。
逃げ場のないように包み込みながら、指を一本、縄と肌の間に滑らせて隙間を確かめた。血の巡りが滞っていないこと、指先の色が変わっていないことを確認しながら、縄は着実に麗奈の自由を奪っていった。
久遠は麗奈の浅い呼吸にじっと耳を澄ませていた。
激しいイラマチオの後で乱れた胸の上下。その拍動と息遣いを観察しながら、手慣れた手つきで縄を繰り出していく。
麗奈が息を吐き出し、肋骨が収縮して胸が落ち込んだその一瞬の隙を、久遠は見逃さない。
血流を止めるような無理をせず、息を吐ききったタイミングで隙間なく固縛していく。次に麗奈が空気を吸い込もうと胸を膨らませた瞬間、麻縄が身体を締め上げた。
麗奈は息を吐く恐怖と、吸った時の圧迫感に苛まれた。
久遠は冷酷な笑みを浮かべ、麗奈が息を吐き出す瞬間に合わせて次の縄目を交差させ、寸分の弛みもなく固縛を重ねていく。胸の間を縦に割り、首元から肩、背中へと複雑な菱形が組み上げられていく。
完成したのは、寸分の狂いもない綺麗な『亀甲縛り』
「ほう、スタイルが良いメスだけあって見事なものだな」
交差する縄目の圧迫によって豊かな胸は力強く押し上げられ、固く勃った乳頭が痛烈に露わになる。良家で培われたしなやかな背筋は強制的に反らされ、無防備に突き出された下腹部からは、いまだに濃密な愛液が太ももを伝って床へと滴り落ちていた。
吸おうとしても、完全には膨らめない。肋骨がわずかに広がろうとして、縄に止められる。呼吸のたびにその締め付けをはっきりと感じる。呼吸そのものが、縄の存在を教え込むようになる。
麗奈の肩が小さく上下する。吐く息が熱を帯び、吸う息が短くなる。それでも血流は止まっていない。指先の色もちゃんと残っている。呼吸のリズムだけが、縄に合わせて変えられていく。
【文字数制限?連投です】
久遠は亀甲縛りの最後の結び目と余った縄尻の処理を終えると、黒革の首輪を取り上げた。
久遠の手によって首輪が隙間なく麗奈の首に巻き付けられ、カチリと南京錠で施錠される。
D環にリードを繋げると、久遠はそれを短く手に巻きつけ、彼女の体を部屋の隅に置かれた大きな全身鏡の前へと引きずっていった。
「……見ろ。これが今の、お前の姿だ」
耳元で久遠の冷酷な声が囁かれる。麗奈は鏡に映る惨めで淫らな自分の姿から目を背けようとしたが、久遠が首輪のリードをぐっと引き上げ、逃げることすら許さない。
強引に顔を向けさせられた鏡の中——そこに映っていたのは、単に屈辱に塗れた惨めな女の姿だけではなかった。
整然とした麻縄の幾何学模様が、白く滑らかな肌を美しく分断している。呼吸のたびに縄目へと押し付けられる豊かな胸、引き締められた腰つき、そして凌辱の痕跡に濡れた肢体。かつての上品で可憐な面影は削ぎ落とされ、縄の造形によってまったく新しい、息を呑むほど妖艶な『雌の肉体』がそこに顕現していた。
己の内に潜んでいた生々しい淫靡さと、それを縄で鮮やかに彩られた自身の姿。
直視させられたのは屈辱でありながら、同時に抗いようのない官能の美そのものだった。
久遠様が麗奈の口内へと欲望を吐き出した。
麗奈は何度も気をやり、漸く魂が抜かれた様な身体を横たえたばかりなのに
久遠様に力づくで上半身を起こされた。
久遠様の足元に置かれていたのは…長いロープの様な…木材を結んで運ぶ様な…。この邸宅の中にあるには余りにも似つかわしくない物であった。
だけど…久野様が手に取ると、しなやかなカーブを描き、上質の縄の様であると感じた時…
麗奈の背後に回った久野様が私の身体に巻き付かせては結びを繰り返していった。
>夫の作った借金のために、お前のその上質な体と教養がどこまで役に立つか……
(教養…?役に立つって…)
麗奈に不安が翳る。
次から次へと人の手に渡り続け、加虐で最後はボロボロの肉塊になって捨てられるのではないかと……
しかし口を閉じた久野様は真剣な眼差しで縄を取る。
何をしているのか…分からないまま委ねるしかない麗奈。
縄と縄の交錯する音は静かだが、肌を滑る時、麗奈の肌に粟粒が立つ。
きゅっと結び止めた時、手の自由が無くなる。
(…動かない…)
また、不安が振ってくるが、縛られて不思議な事が…
ぴたりとくっつく様に、でも縄が擦れる事もなく…
まだ有る縄も私の身体に…?
今度は複雑に身体に賭けられる。
久野様の手が何かを作り上げて行くような…それと共に呼吸が姿勢が縄によって自由を奪われていく…少しづつ…少しづつ…身体も変形して行く
「ん………ぅ……」
ぐっと身体が反り返り、眼下に見える縄は模様を成し、肌に食い込んでいる…
そして首に皮の様な物が巻かれ…耳元でカチッと音がして…急に何かに首を引っ張られ、そのまま引き摺られて行く。
>……見ろ。これが今の、お前の姿だ
そこには……一瞬分からず久遠様を見て…恐る恐る正面を見ると…
編み上げた縄に白肌を食い込ませ、乳房がぐっと絞り出され、先端の蕾が揺れている…
しかも首輪に…犬の様なリードを付けられて…
私なの?…私…?
浅い呼吸のせいか頭がゆっくり動く。
不自由に、見世物の様に縛られて…
こんな…こんな…厭らしい裸体を飾って……
被虐心が一定のメスを感じさせると…久野様は知っているのだろう。
麗奈は太ももを擦り寄せるとクチュリと陰音を鳴らせてしまった。
【長文で書いて頂きありがとうございました。細かに書いて下さったおかげでどういう縛られ方をされているのか体現した様に感じています…
首輪もしっかり巻かれ、鍵まで付いているのは素敵ですね…
そして又久野様の知識が素晴らしく…私のお相手をして下さっている事、感謝致します。
投稿はひとつにつき120文字までなんですね、書いているとついついオーバーしてまいます。】
久遠は首輪に繋がれたリードを手に鏡の前で立ち尽くす麗奈の体をゆっくりと引き寄せた。
「お前がこれから住む場所を案内しておこう。よく見ておけ」
麗奈は久遠の歩みに合わせて足を踏み出す。静寂に包まれた屋敷の回廊に、二人の足音が重なって響く。
久遠は振り返りもせず、一定の速度でリードを引いて廊下を歩く。重厚な調度品、手入れの行き届いた中庭を望む濡れ縁、格式高い日本の伝統を感じさせる屋敷の佇まい。
かつて良家で育った麗奈であれば、その美しさを深く愛でる教養を持ち合わせていたはずの空間だった。
しかし今や、彼女はその洗練された屋敷の中で、太ももに愛液を伝わせながら、ただ首輪で引かれて歩くしかなかった。
廊下の曲がり角を過ぎたとき、静かな足音が近づいてきた。
久遠の屋敷に仕える女中が、盆に茶器を載せて歩いてくる。
麗奈は、手首を背後で完璧に固定され、全裸に亀甲縛りを施された無防備な姿。逃げ出すための陰も、隠れるための衣服一枚すら存在しない。
女中は足を止めると、静かに壁際へと身を寄せ、深く頭を下げた。
「ご苦労。……しばらくここに住む、麗奈だ」
久遠の短く冷ややかな声に、女中は一度だけ事務的な視線で麗奈の姿を一瞥した。
それは軽蔑でも同情でもなく、庭の石ころや廊下に置かれた調度品と何ら変わりない「物」を見る冷淡な眼差しだった。
足を止めてしまった麗奈に対し、久遠はリードを強く引き、強制的に歩みを進めさせた。
次に久遠が足を止めたのは、母屋の離れに位置するこぢんまりとした和室の前だった。
障子を開くとそこに広がっていたのは、六畳ほどの静かな空間だった。
手入れされた畳の上に、シンプルな文机と小さな衣装箪笥がひとつ。特別豪華というわけではないが、掃除は行き届いており、柔らかい日差しが差し込む落ち着いた部屋だ。
「ここがお前の部屋だ」
久遠は麗奈を部屋の中央へと引き込むと、首輪から伸びるリードを壁際に打ち込まれたフックにかけた。
フックには外れ止めが施されており、背中で手首を固く縛られた麗奈が自力で外すことは不可能だった。繋がれた犬のように、リードの長さだけが今の麗奈に許された移動範囲となる。
ごく普通の部屋だからこそ、そこに繋がれている自分自身の異常さがよりいっそう際立っていた。
「贅沢な調度品も、絢爛な衣装も今の麗奈には必要ない。だが、最小限の生活空間は与えてやる。お前はこの場所で、ただ俺の呼び出しを待つことになる。……次の用意をする間、少し待っていなさい」
すうっと静かな音を立てて障子が閉められ、室内には麗奈一人だけが残された。
静寂の中、壁のフックに繋がれたリードがわずかに揺れる。
息を吸うたびに胸郭を圧迫する縄目に合わせて、熱く浅い呼吸の音だけが、静かな部屋に惨めに響き続けていた。
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