一番上の姉の娘。
私には姪にあたる子の旦那さんとの禁断の関係に溺れてしまっています。
こんなことよほどのきっかけがないとなかなか起こり得ない。現実には。
その引き金を引いてしまったのは、姉の突然の死でした。
真っ先に搬送された病院に駆けつけたのは私でした。
束の間意識を取り戻した姉は私にある頼み事を託し、そのまま意識を失い帰らぬ人となった。
その時、間の悪いことに姪は仕事で地方に出掛けていて、旦那さんの方も短期の海外出張だった。
まだ、四十九日も明けていないある日。
私は姪の旦那さんと釣りに出掛けた。
(私の唯一の趣味は渓流釣りなのです)
姪が私の娘を連れてディズニーランドに泊まりで遊びに出掛けた日でした。
これは娘を連れてってくれる代わりに姪に私がプレゼントした。
前もって彼にはその日つきあってほしいと頼んであった日と重なるように。
姪の旦那さんはだいたいの事は察していたようで、神妙に頷いて了承してくれました。
私達は私がよく一人で赴く渓流に出掛けた。
彼にも竿を用意し簡単な浮き釣りができるように用意していた。
私は行きの車中では普段通りの会話しかしなかった。
彼も釣りに誘った本当の真意を問わずに普通にしていた。
ある意味観念しているようにも見えた。
姉に託されたのは、他人には知られたくない姉の秘密だった。
押し入れの奥にある一見出番待ちの旅行ケースには、姉が身に付ける事はなさそうな大量の下着類や夜のお供のアダルトグッズなどが入っていた。
それだけならよくある話ではある。
五十路を迎えてるとはいえ姉だって女なのだ。
だが、100円ショップで売られているようなCDケースの中身を観てしまい、私は茫然となった。
それには無印のDVDディスクがぎっしり収められていた。
それぞれに貼ってあるラベルには、日付けらしき数字と簡単な文字、例えば地名とか温泉宿らしき屋号とかが簡潔に記されていた。
私はその一枚を再生した。
(おそらくという予感はあった)
姉は伊達にそれを隠している訳じゃなかった。
それらは言ってみれば姉の愛の記録だった。
ただ、相手が姉の娘、私の姪の旦那さんだったのだ…