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雨宿り4

投稿者:まなみ ◆8wwUsyplVU
削除依頼
2021/07/07 17:48:35 (cJdnAsKN)
ゆうすけさん、お待たせしました。
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102
投稿者:ゆうすけ ◆Nvwi/zPrkY
2021/11/25 23:05:47    (Id9EunuF)
僕はまなみを関根の手から取り戻すとしゅんくんが手塚の首根っこを掴み引きずって来て、僕は手塚と関根の両手首を重ねる様にして結束バンドで縛って身動きを取れない様にして、改めて2人に事情を聞いていると…
大将の姿が見えなかったからか、「お前ら俺にこんなことして、只で済むと思っているのか?俺のバックには組より怖い兄ちゃんがついているんやで!お前がまなみの旦那か?ガキの頃に担任にレイプされた傷モノになった女が旦那以外の男に身体触られそうになったくらいで死んでやるって…何清純ぶっているのか知れないけど…もう少しアンタらが遅かったら、あの女の本性が見えたのによお!俺のでヒィヒィヨガっている本性が…」とふざけた事を言うから…

「おい!こら…お前もう一度ゲロ吐きたいか?それにこの竹刀で誰に何をした!ソコのお前が持って来たらしいが…人のトラウマを簡単に刺激しやがって!お前も地獄をみたいのか!」と叫び殴りかかろうとした僕をいつの間にか大将が来て「いけねぇよ、ゆうちゃん!ゆうちゃんまでコイツらの為に墜ちる必要はない!
ゆうちゃんには可愛い奥さんと子供がいるだろ?後は俺に任せてくれ。」と僕を羽交い締めにして言われ…
僕は子供たちとまなみの笑顔が目の前に浮かび…嗚咽を漏らしながら「大将…後の事…お願いします…」と言って腕を下ろした。

本当は奴らを僕の手で八つ裂きにしたかった!
まなみもそうだけど、僕の大切な家族の律子まで…律子の心の深い傷を抉るようなことをされたのだから…

だけどしゅんくんの方を見ると僕と同じ様に…いや、僕以上に怒っているのがわかり、僕がこれ以上何か行動を起こすのは間違っている、しゅんくんは僕以上に律子の事を思っているのだから…

そして大将が誰かが呼んだ警察が来るまでの間関根と手塚に散々脅しをかけた。
「この写真はもう他には隠してないだろうな?もし後で見つかるような事があると、お前らに生き地獄を見せてやるからな?」と凄んで言うと関根も手塚も恐怖の余りお漏らししたので、その写真を撮り「もし、あの写真が表に出る事があると、この写真も表に出ると思えよ!」と言ってやると2人は力なく頭を垂れて「わかりました。」と答えた。

僕は少し気分が落ち着き、改めてこの部屋の状況を見渡すと怪しげな煙と香り、そして至るところに飛び散っている液体…なんて惨状だ…まなみたちはどんなに辛い思いをしたのだろう…と思うと胸が痛んだ。
もっと強くまなみを引き留めていれば…もっと早く踏み込めていれば…と頭の中でぐるぐると自問自答していた。

やがて警察が到着して、被害者の僕たちはホールの奥にある部屋にまなみたちと連れて行かれ
犯罪の主犯格である関根と手塚。その他この犯罪に手を貸していた連中が捕まり、警察に連行され、
被害者でもあり加害者でもある美由紀は媚薬を飲まされて、乱暴された事もあり警察病院に入院する事になった。

そして僕は唯さんに全てが終わり、関根たちは警察に捕まったと連絡した。

唯さんはしばらくして現場にやって来た…異様な雰囲気のホールを抜けてやって来た唯は眉を潜めたままだった。

媚薬を飲まされて乱暴されたゆきと紀子もまた美由紀とは別の病院に入院する事になった。

高田君とさやかさんもゆきと紀子の付き添いとして一緒に病院に向かった。

唯が部屋に入ると、極度の緊張から解き放たれた律子は毛布に包まれ傍らにいるしゅんくんと手を繋いだまま眠っていた。

僕も毛布に包まれたまなみの傍らでしっかり手を繋いでいた。
唯はまなみにつかつかと歩みより「ゆいちゃ…ん…」とまなみが言い終わらないうちに…
バチンッ!と乾いた音が響き…
「なにやっているの!あなた、妻なのよ?母親なのよ?それなのに何!これはっ!紀子さんがあんな事されて、すぐに連絡もなかった娘から会いたいって…おかしいと思わなかったの?
普通なら警戒するでしょ!怪しいと思うでしょ!久しぶりの娘たちだから嬉しいのは解るわ!でもね!人の心配にはちゃんと耳を傾けなさい。まなが、裕介さんや律子の話をちゃんとと聞いていれば、今回のような事にはならなかったのよ?」ともの凄い勢いでまなみを叱る唯。
まなみは泣きながら謝り続けていて…

「唯さん、何もこんな時にそこまで…僕の言い方も良くなかったかも知れないから…」と泣きじゃくるまなみが可哀想になって唯さんを止めようと肩に手をかけようとすると、僕の手を払いのけ尚も詰めより
「私は…私は…まやや律子の事…妹だと…思って…いるの…よ?待っている間…どれだけ心配だったか…胸が…張り裂けそうになったか…」と言うと「ごめんなさいっ!ゆうすけさん!ごめんなさい。ゆいちゃんごめんね!りっちゃん!守ってくれてありがとう!ごめんなさい!本当にごめんなさいっ!」とまなみは唯と僕に抱きついて泣きながら心から謝っていた。
僕も泣きながらまなみを抱きしめて頷いていた。


あれから紀子も回復して、一番病状が中毒一歩手前だったゆきも快方に向かっていたある日…

警察から美由紀は罪を償う意志を示す一方で関根の方は他に余罪があるにもかかわらず、開き直りに近い態度で取り調べを受けていたが、大将の名前をちらつかせたら、急に大人しくなり
取り調べに素直に答えたらしい…
美由紀の方は情状酌量を考えているみたいだが、関根の方はもっと厳しく厳罰に処する方向に向かっているらしい。

それから数週間が過ぎて、平穏な日常に戻りだした頃…大将から僕の携帯に連絡があり
「あっ?ゆうちゃん?今度暇な時に店にみんなで遊びにおいで?みんなに話したい事あるから…」と言われその時はまなみと相談して…と答えて切ったが、まなみの方も紀子から連絡があって、みんなで会って、あの日のやり直ししない?と言ってきたから…
それならみんなまとめてやろうって話になって大将に話して、みんなの都合の良い日に店に予約を入れて会う事になった。

【関根編が終わるといよいよラストですね?】




103
投稿者:美由紀 ◆0USqqel05Q
2021/11/26 20:14:15    (AkB.Ri5S)
【でもまだ、りっちゃんの結婚式もしなくちゃだし、やることありますよぉ?ま、ひとまずは…】

「えぇと、じゃあ…あらためて再会を祝して、かんばーい!」
(紀子の音頭で、今度こそ何の問題もない集まりが始まりました。この日は大将の計らいでお店を貸切にしてもらい、破格の安さの会費で回らないお寿司をいただけることに。さっそく、まなみ・紀子・さやかが話を弾ませています。)

「…りっちゃん?どうしたの?なんだか意味深な笑い方…」
「ん?あぁ…いやね?あの時も思ったけど、何てことのないプチ同窓会ができて、ほんとに楽しそうにみんな笑えてよかったなって思って…」
「…あの時は、本当にごめんなさい。結果的に2人を売る様な事を…」
「ゆきちゃん!もうそれは言わないって決めたでしょ?今回の事は、みんな何かしらいけなかったの。
嬉しさで周りを見落とした、まなにのんちゃん…
ああするしか仕方のなかった、さやかにゆきちゃん…
無理にでも止めるとか静止ができなかった…あたし…
だからね?もうごめんなさいは無しにして、今日は楽しもうよ」
「…うん!」
「…あの、すみませんがぁ…」
「?のんちゃん、どうしたの?」
「あそこであなたの姫がヤキモチやいてますよぉ?」
「…ぶぅ…」
(事件も終わり、みんなのわだかまりも話し合って、お互いごめんは無しにしようと決めました。
そんな無邪気な5人のやりとりを、カウンター席で唯は見ていました)

「…うふふ…まるで子供みたい。
でもあの子達にとっては、一番無邪気に笑える時間に暗い影が落とされてたんですから、いまそれを取り戻してるんでしょうね?
ほんとに…本当によかった…」
(こちらの組は、ゆうすけさんに唯、しゅんくんはともかくとして、「あのノリと勢いについていけない」高田くんが避難する様にカウンターにいました。)

「それで、大将さん…お話って…」
(ゆうすけさんが切り出せなくて気がかりだった、大将からの話。かわりに唯が切り出しました。
その声に反応して、テーブル席の方も静かにこちらを向きます。)

「ああ、お姉さん…ちょっとタイミング早いよ…」
「あら、でも気になることは早めに済ませちゃった方がお互い気まずくないかなと思って。隣に聞きたくてうずうずしてる人もいますよ?」
「…ゆうちゃん…」
「それに、お話って…美由紀さんの事じゃないんですか?」
「…勘の鋭いお姉さんだなぁ…よし、話ってのは他でもない…」
(大将は事件のあれからを教えてくれました。
関根らは余罪も多く、どうやら服役は免れそうにないこと。美由紀もまた、本人がそれを強く望んだものの、まなみらの嘆願もあり、美由紀自身も被害者でもあったという事で、今回は厳重注意という事になったそうです。)

「そっかぁ…でも、みゆきさん…なんであんなのに捕まっちゃったんだろう…」
(まなみの一言はもっとも。さらに大将の話は続きます。
どうやら美由紀は、早くに両親を亡くし、親戚に育てられたそうです。ですが、その親戚とはソリが合わず高校卒業と同時に家をでて、働きながら一人暮らしをしていました。
愛に飢えて、拠り所を探していた毎日。そんな時、働いていたお店で客として来ていた関根と出逢います。もともと身体だけが目当ての見せかけの優しさに騙されて、それが上辺だとわかっていても依存してしまい抜け出せなくなり、いけないとわかっていても関根の為にと女の子を騙しているうちに感覚がおかしくなってしまった様です。)
「そっかぁ…じゃあ美由紀さんって、本当はどんな人だったんだろう?私に解毒剤飲ませてくれた指の動き…ものすごく優しかった。耳元で、酷いことしてごめんね?って言われた気もするし…」
「あと一歩でゆきが危なかったって後で聞いて、ほんとゾッとした。そういう意味では、あたしのゆきを守ってくれたって…捉えてもいいのかな?」
「…聞いてみるかい?お嬢ちゃんたち…?
おおい、もういいぞ!入ってきな!」
「こ…こんにちは…」
「え?ええええええええええ!」
(驚き絶句する5人。無理もありません。大将に呼ばれて入ってきたのは、その美由紀でした。
着物にエプロンをかけて、髪は小綺麗にまとめています。派手だった化粧も軽くなり、とても美由紀だとは思えないほどです)

「警察の知り合いから相談があってな?その依存体質、このままだとまたあの小僧みたいなのに引っかからないともしれないから、何とかならんかって…」
「…!もしかして、大将さん?」
「その通り。保護観察がてら、ウチで働いてもらう事にしたんだ。美由紀自身、一人でいると後悔ばかりして心病むといけないし。
で、前に暖簾分けして出て行った、住み込みでいた弟子の部屋が空いてたから、じゃあ住み込みにしちまいなということに…」
(美由紀はだまって俯き、一礼をしながらカウンターを抜けてテーブル席の方に。そして5人、特に紀子に向かい深々と頭を下げます)

「ごめんなさい!
アタシ、少しだったけど禁固にもなって、落ち着いて一人で考えて…たくさんの子を騙して傷つけて、痛い思いさせて…あの男と離れて冷静に物を見れるようになったら、怖くなりました。
謝って許してもらえる事じゃない、何を今更殴られたりされても仕方ない事をしてきました。恨まれて殺されてもしかたない…
でも、謝ることしかできなくて!何を置いてもまずはあなた達に謝りたかった。ほんとに…ほんとに…」
(床に膝をつき、そのまま…
と、そこで動きを止めたのは、紀子でした)

「そうね、正直わたしはあなたの方は許せない。
どれだけ酷いことされて、恥ずかしい思いをさせられてきたか…たぶん何もなく事件が解決したとしたら、許せずに恨んだままだった。
でもね?みゆきがわたしを助ける為にした時、ものすごく責め方が優しくて…労りと思いやりが流れ込んできたの。」
「あ…それ、私も思う…指で飲ませてくれた。たったそれだけだけど…ほんとのこの人はこんな人じゃないって…思えてきて…」
「そう。だからわたし、あの時けんじに謝りながら身を預けたわ。
それにね?わたし達、あれからみんなで話し合って、お互いごめんねは一回で無しにしようって決めたの。いつまでも引きずっててもいけないし…」
「でも!でもアタシの罪はそんな一回じゃ…!
どうしたら…どう償えば…何をして償わせてくれる?」
(泣きながら頭を下げたきり上ることができない美由紀。それだけ本当に深く反省しているのが伺えます。大将が助け舟をだそうと口を開きかけると…)

「それなら…わたし達、友達になろうよ?
恨むんじゃなくて、わかり合うの。わたし、ホントのみゆきがどんな子なのか知りたい。
今までの事は水に流そ?大事なのはこれからだよ?
わたしもまだ完全には割り切れない。だから、友達になって、笑いあって喧嘩して、その都度わかり合っていくの。
みゆきがどうしてと償いたいっていうのなら、わたしはこうするしか譲歩しないよ?…どう?」
(差し出された手を遠慮がちに握り返す美由紀。
それなら、あたしも…と、律子もそこに手を重ねます。まなみもさらに重ねて、さやかとゆきはうなだれる肩を抱き…美由紀は嗚咽を漏らして泣きます)

「ど…どうして…そんなにお人好しなの?
どうして!そんなに優しいの!突き放されて、うるさいバカ!って罵られる覚悟でいたのに!
どうして?なんで?…なんで許してくれるの?」
「…まなたちはね?許すって言うより、みゆきさんのこれからをみたくって。これからどうするかで、いくらでも挽回できるよ?苦しくなったり辛くなったら言って?みんな聞くし、意見する。喧嘩になったら派手にやろうよ?そうして、ほんとのみゆきさんをみせてね?」
「うっ…うううぅ…うああああああっ!
ごめんなさいっ!ありがとうっ!アタシ、嬉しい!うれしいよ!」
「…実際…いい働きしててな?お客さんのウケも良いし、店が明るくなったような気もするのよ。
これは…まだウチのカミさんとだけの話だけど、このまま美由紀がいいというなら、あいつを養女として迎えようかって、考えてるとこなんだよ」
(ゆうすけさんと唯にだけ、大将はそっと耳打ちします。唯は目を細めて笑い、いいんじゃないんですか?と頷きます。
暗く沈んでいた美由紀に笑顔が戻り出します。以前の様な意地悪な笑いでなく、柔らかい優しい笑顔。
場の空気が和らぐ頃、さやかは紀子を肘でつつきます)

「あ、こないださやかとゆきとも話してて、罪滅ぼしというか、なんというか…
まなちゃんとりっちゃんに…これを…」

【長くなっちゃった。ひとまずみゆきちゃんの方をめでたしめでたしで。
で、次で関根編のおしまいにしようと思います。
のんちゃんが用意したものは…お楽しみに?】


104
投稿者:星野瞬一 ◆Nvwi/zPrkY
2021/11/26 20:55:50    (3t.gLjFK)
僕は裕介さんの知り合いのお寿司屋の大将と共に、律子ちゃんを助けに裏口にいた男数人を大将となぎ倒しながら中に入ると…

目の前に律子の憐れもない姿が目に入り、「しゅんいち!しゅんいち!お願い!助けて!まなを!みんなを!」と叫ぶ律子ちゃん。
その声に反応して「お前ら何をした!邪魔だ!僕の邪魔をするな!」と叫びながら僕の目の前に立ちはだかる男達を投げ飛ばし、払いのけながら律子ちゃんの元へ行き、即座に側にいた「誰だ!お前は!」と僕を見て怯える様に言う男の襟首を掴み「お前が関根か!」と聞くと「違う…俺は違う…」「お前は誰だ?」「俺は…」となかなか言わない…すると「手塚…私が昔…人が怖かった時に振った人…」と律子が怯えながら教えてくれた。
僕は「そうか…だからといってこんな事するなんて、最低野郎だな!」と言って手塚を投げ飛ばして、律子ちゃんを僕の胸の中に守る様にしっかり包み込み「律子ちゃん大丈夫か?助けに来るのが遅れてごめん。」と言って僕が着ていた上着を律子ちゃんに掛けて身体を隠した。

表口から裕介さんが高田君と入って来て、まなみさんを助けて、側にいた男に「お前が関根か!この野郎!」と言って捕まえると手塚と共に身動き取れない様に縛った。

その後僕は警察が到着するまで律子ちゃんの傍らについて手を繋いで寄り添っていた。

警察が到着すると女性警察官の人が毛布を持って来てくれて、律子ちゃんの身体を包み話を簡単に聞いて、まなみさんの方に向かって同じように話を聞いていた。
やがて律子ちゃんは極度の緊張からか、僕の胸の中で眠りだした。
僕は髪を撫でながら労り、今回の件で律子ちゃんの負った傷が酷くならない事を祈っていた。

僕は今回の事件で、あれだけ律子ちゃんを守るって誓ったのに最悪の事になる前に助ける事は出来たが…律子ちゃんがこんなに傷つく前にどうして助ける事が出来なかったか?

まなみさんが裕介さんや律子ちゃんの注意も聞かなかったせい、裕介さんがもっと強く言わなかったせい…
律子ちゃんがまなみさんがピンチになった場合…必ず身を挺して守るのは裕介さんなら解っていた筈。
何故そうなる前にまなみさんを引き留める事が出来なかったのだろう?

そんな疑念が頭から離れずにいた。
やがて唯さんがやって来て、まなみさんを酷く
叱ってくれたが、なんだかんだと言っても、やはり唯さんはまなみに弱い!律子ちゃんだって同じ…
同じように傷を負ったのなら、どうして律子ちゃんばかりまなみさんを守らないといけない?大切な人だから余計なのだろうけど…

まなみさんに大切な家庭があると同様に律子ちゃんにも大切な家庭がある。

今回の事はいくら律子ちゃんがまなみさんの事を許しても、僕はそう簡単に赦す事は出来ないと思った。

そんな思いは律子ちゃんには言えない…言えば必ずギクシャクしてしまう…
まなみさんが律子ちゃんにとってどれだけ大切な存在か、良く解っている分、僕には言えない。

一番悪いのはあの男達というのはもちろん理解しているが…あの時まなみさんさえ…って思ってしまう。


そんなモヤモヤした気分のまま律子ちゃんと同棲生活を送っていると…
今までなんともなかった事が律子ちゃんの体調がおかしくなる時があり、その度に律子ちゃんを労っていたけど…

あの時まなみさんも同じような目に遭えば良かったのに…って思ってはいけない事を頭によぎったりした。

それでもようやく律子ちゃんも普段に戻り始めた時に紀子さんからの誘いがあった。

律子ちゃんは喜んでいる様に見えたが、僕はもし何かあったら…って思ってしまい、僕は少しまなみさん達と距離を置こうと思っていたが、律子ちゃんが心配で、もし何かあった時は今度こそ僕が律子ちゃんを守る!と決意していた時に裕介さんから連絡があり、あのお寿司屋の大将の店で大将からみんなに話したい事あるからと聞いて僕はすぐに参加すると返事をした。

あの大将は頼りになる人だと、あの日の行動で見て解った。



【まなみさん、しゅんくんならこう思ったんじゃないかな?って思って書いてみました。】




105
投稿者:ゆうすけ、瞬一 ◆Nvwi/zPrkY
2021/11/26 21:14:41    (3t.gLjFK)
【まなみさん、ごめん…しゅんくんの話ズレちゃいましたね?
ちょっと変えて書き直すから少し待って下さい。
関根編は不穏な空気から…穏やかな空気に変わってひと安心しています。
りっちゃん達の結婚式楽しみだなぁ♪】


106
投稿者:まなみ ◆8wwUsyplVU
2021/11/26 22:35:38    (UmYPlTYC)
【いえいえ、そのままでいいですよ?
確かにみんながみんな許せるわけじゃないですからね、それに式の前の不安も合わせて…ていう展開に振る事もできるないようですから、そのまま思うままに書いてください】
107
投稿者:ゆうすけ ◆Nvwi/zPrkY
2021/11/28 22:53:49    (Rw.a8.3N)
【まなみさん、ありがとう。
それではそのまま進めたいと思います。
実は一度書いていて、また僕のミスで消してしまい…書き直す気力が失くなり、それで申し訳ないけど、もう少しお待ち下さい。
美由紀さんの変わり様は少々驚きました、けど良い変わり様だなって思いました。】


108
投稿者:ゆうすけ、瞬一 ◆Nvwi/zPrkY
2021/11/30 16:56:01    (DSVadFRY)
僕はまなみとしゅんくんは律子と共に、高田君は紀子とさやかさんとゆきさんを連れて大将の店に行った。

高田君は最初のうちは紀子ら5人のいるテーブル席にいて、紀子の「えぇと、じゃあ…改めて再会を祝して、かんぱーい」の音頭に合わせてグラスを合わせて、今度こそ何の問題もなく会が始まった。

因に大将が「俺の話もあるから…」と言って店を普段あまり貸し切りにはしないのに貸し切りにして貰った上に、格安の値段で大将自慢のネタを僕達にふるまってくれた。

さっそくまなみ、さやか、紀子で話を弾ませていた。
その様子を律子が意味深な笑みを浮かべて見ていて…「…りっちゃん?どうしたの?なんだか意味深な笑い方…」「ん?あぁ…いやね?あの時も思ったけど、何てことないプチ同窓会が出来て、ほんとに楽しそうにみんな笑えて良かったなあって…」「…あの時は本当にごめんなさい。結果的に2人を売る事を…」「ゆきちゃん!もうそれは言わないって決めたでしょ?今回の事は、みんな何かしらいけなかったの。
嬉しさで周りを見落とした、まなにのんちゃん…ああするしか仕方のなかった、さやかにゆきちゃん…無理にでも制止が出来なかったわたし…
だからね?もうごめんなさいは無しにして、今日は楽しもうよ?」とゆきさんとりっちゃんが話してると…何故かまなみが膨れていた…

なんだかまなみ達のやり取りを見ていると、あの事件の後、みんなのわだかまりも話し合って、ごめんは無しって決めたんだっていう事が解り、やっぱりまなみの友達は…りっちゃんを筆頭に良い娘が多いな…って微笑ましく思って見ていると唯さんが「…うふふ…まるで子供みたい…」と言うから「あれはまるで…じゃあなくてまんま子供だよ?」「でもあの娘達にとっては、一番無邪気に笑える時代に暗い影が落とされたですから、いま取り戻してるんでしょうね?ほんとに…本当に良かった…」「確かに、そうですね…こうしてあの年頃の時代って何でもない事でも無邪気に笑えていたから…その時代に……だけど唯さんの言う通り、取り戻しているなら…色々あったけど、本当良かった…」とカウンターに座って、唯さんにお酒をお酌してお猪口を当てて飲んだ。

しゅんくんは何か複雑な表情をして、ノンアルビールをちびちび飲んでいた。
少しして高田君が「あのノリと勢いにもうついていけない…」と避難する様にカウンターに来て、しゅんくんと時折話をしていた。

僕は唯さんと話ながら…大将の話って何だろう?気になるけど、どう切り出したら良いのだろう?とモヤモヤしてると
「それで、大将さん…お話って…」と僕の代わりに切り出して来た。その声に反応して、テーブル席も静かになった。

「あぁ、お姉さん…ちょっとタイミング早いよ?」「あら、でも気になる事は早めに済ませちゃった方がお互い気まずくないかなと思って。隣に聞きたくてウズウズしてる人いますよ?」「ゆうちゃん…」って大将に言われて、つい、俯いてしまった。

「それに、お話って美由紀さんの事じゃないですか?」と唯さんが聞くと「…勘の鋭いお姉さんだなぁ…よし、話って他でもない…」と大将が
あの事件のその後を教えてくれた。

関根らはやはりと言うか予想した通り、他にも余罪があり懲役刑は逃れない様で、美由紀さんも同じような罪を求めていたみたいだけど、まなみ達の嘆願もあり、被害者と言うこともあり、起訴猶予か厳重注意くらいで済むんじゃないか、と言うこと。

「そっかぁ…でも、美由紀さん…なんであんなのに捕まっちゃったんだろう…」とまなみの一言を聞いて大将が「あの娘が幼い頃に両親が亡くなり、親戚に育てられたけど、親戚と折り合いが悪いと言うかソリが合わなくて、高校卒業と同時に家を出て、働きながら一人暮らしをしていて、愛に飢えて心の拠り所を探している時に働いていたお店で、客として来た関根と出会い、身体目当てだと解っていたけど、甘い言葉と優しさに次第に騙されて…上辺だけだと解っていた筈なのに…身体を重ねる度に関根に依存し、関根の為なら女の子を騙しているうちに…次第に感覚が麻痺したみたいになって、騙される方が悪いって思う様になってしまったらしい。」そんな話を聞いて美由紀さんって本当はどんな娘だったんだろう?と言う疑問が出てきて、あの時解毒剤を飲ましてくれた時の事を詳しく話をしていたら
「…聞いてみるかい?お嬢ちゃん達…?
おおい、もういいぞ!入ってきな!」と大将が奥に向かって言うと「こ…こんにちは…」と呼ばれて入って来たのは髪を小綺麗に纏め、着物にエプロンをかけて、入って来たのは美由紀さん本人。
派手だった化粧も薄くなり、まるで別人…と僕がボー然としてると「え?ええええぇぇぇ!」とまなみ達は驚き絶句していた。

そんな俺達を尻目に大将が「警察の知り合いから相談があってな?あの娘の依存体質、このままだと、またあの小僧みたいなのに引っ掛からないとも限らないから、何とかならんかって言われてな…」「…!もしかして大将さん?」「その通り。保護観察がてら、ウチで働いてもらう事にしたんだ。美由紀自身、1人でいると後悔ばかりして心病むといけないし…それに住み込みで働いていた弟子がちょうど暖簾分けして、出て行ったから部屋が空いたところだったから住み込みにしちゃいなっていうことに…」と大将が言い終わった後、美由紀は黙って頷き大将に一礼して、まなみ達のいるテーブル席に向かい特に紀子に向かって深々と頭を下げて「ごめんなさい!アタシ少しだけだったけど禁固にもなって、落ち着いて1人で考えて…たくさんの娘を騙して傷つけて、痛い思いさせて…あの男と離れて冷静に物を見られる様になったら…怖くなりました。謝って許してもらえることじゃあない、何を今更殴られても、恨まれて殺されても仕方ないことをしてきました。
でも、謝る事しか出来なくて!まずはあなた達に謝りたかった。ほんとに…ほんとに…」と床に膝をつき、そのまま…
「そうね、正直わたしはあなたの事は許せない。どれだけ酷いことされて、恥ずかしい思いさせられてきたか…」と言って美由紀の動きを止め「たぶん何もなく事件が解決したとしたら、許せず憎んでいた。でもね?美由紀がわたしを助ける為にした時…」とあの日あの時、紀子やゆきが媚薬を飲まされていて、解毒剤を美由紀が飲ました事等詳しく話が聞けて、美由紀って本当はどんな娘何だろう?
大将が言っていた様に依存体質なら出会った男がたまたま最悪な男だっただけで、本当の美由紀って…?と何故か僕は知りたくなっていた。

すると紀子が「わたし達、あれからみんなで話し合って、お互いごめんは一回で無しにしようって決めたの。いつまでも引きずっててもいけないし…」と言うと「でも!でもアタシの罪はそんな一回じゃ…!どうしたら…どう償えば…何をして償っていけばいいの?」と泣きながら頭を下げて、上げれない美由紀。
それだけ本気で心から反省している様に見えて
大将が助け船出そうと何か言いかけたところで「それなら…わたし達、友達になろうよ?…」と
紀子が言い出し、僕は驚いた!あんな事された相手にそこまで言える何て…と思いながら高田君を見ると何故かうんうんと頷いている様に見えた。

高田
うん、やっぱり紀子らしい!話を聞いていると美由紀さんって心底悪い娘じゃないみたいだし、どちらかといえば可哀想な娘みたいだし…紀子の中のお母さんがそんな娘を見逃す訳ないよな?
と優しい眼差しで紀子を見つめていた。

「わたしも完全には割り切れない。だからね友達になって、笑い合って喧嘩して、その都度わかりあっていくの。美由紀がどうしても償いたいって言うなら、わたしはこうするしか譲歩しないよ?…どう?」と手を差し出す紀子。
遠慮がちに手を握り返す美由紀
「それなら私も」と律子が手を重ね、まなみもその上に…さやかとゆきはうなだれる肩を抱いて…
嗚咽を漏らしながら泣く美由紀「ど…どうしてそんなにお人好しなの?突き放されて、うるさいっバカって罵られる覚悟でいたのに!どうして…なんで許してくれるの?」「まなたちはね?許すって言うより、これからの美由紀さんみたくて、これからどうするかで、いくらでも挽回できるよ?…喧嘩になったら派手にやろうよ?そうして、ほんとの美由紀さん見せてね?」とまなみが言って美由紀は嬉し泣きに変わって泣いていた。

「実際…いい働きしててな?お客のウケもいいし、店が明るくなった気もするよ。
これは…まだウチのカミさんとだけの話だけど、このまま美由紀がいいと言うなら、あいつを養女として迎えようかって、考えてるところなんだよ。」と大将が僕と唯さんだけ耳打ちして来た。
「いいんじゃないですか?」と唯さんが目を細めて笑って頷いた。
僕は嬉し泣きしている美由紀さんを見ながら「僕もいいと思うよ?でもそうなれるかどうかは全て美由紀さんの行動一つにかかっていると思う…何なら大将、朝の仕込みの手伝いもさせてみたら?お店の接客だけでなくて…」
「ゆうちゃん…実はもうさせているんだよ?しかもあの娘からさせて下さいって頭下げてさ…だから、このまま美由紀がウチがいいって言ってくれたらって思っているんだよ?」「そっかぁ…それなら余計上手くいって欲しいな…」と言って美由紀を見ると暗く沈んだ顔から…以前の意地悪い、何かを企んでいる様な笑顔ではなく、柔らかく優しい笑顔を見せて喜んでいた。

その笑顔を見ると、僕は美由紀さんは本来はこんな笑顔で笑える娘なんだ、出会った男と周りの人間のせいで、ああいうふうになったとしたら、大将の元で本来の自分を取り戻せるかもな?それにまなみ達もいることだし、もう横道にそれる事は無いだろう…
ただ心配なのは、美由紀がこれまで騙して傷つけた娘達がこの事を知った場合…みんながまなみ達みたいな娘じゃないだろうから、その時が美由紀さんにとって正念場だろうな…
と思っていた。


瞬一
紀子さんが美由紀さんに出した要求、僕は何とも言えない気分になった…

僕も紀子さんみたいに許さないといけないのか?
でも…律子ちゃんがあの男達のせいで過去の傷を抉り出された、今はだいぶ、元の通りに戻った様に見えるけど…
それでも時折フラッシュバッグに襲われている様に見える時もある。
前を向いて進まないといけないのは解るけど、これで本当に良いのか?

美由紀さんが律子ちゃんに直接何かをした訳じゃないから、僕がこれ以上言うべきではないけど…
どうしたら良いのだろう…このやりきれない気持ちを…これでみんな良かったね?何て心から言えない僕の方がおかしいのか?
みんなの笑顔を見て、1人複雑な顔をしていた。


【まなみさん、お待たせ。
ちょっとしゅんくんの気持ち、変な方向に向かい過ぎたかな?
少し反省してます。】



109
投稿者:まなみ ◆8wwUsyplVU
2021/12/04 16:28:49    (sesO6r/0)
「はい、これ。まなちゃんとりっちゃんに…」
…これって…
「そ、姫とは一緒に卒業できなかったでしょ?だから紀子と高田に相談して、声かけられるだけかけたみんなに、寄書き書いてもらったの。
で、りっちゃんの方はこれからの活躍に期待をこめて、がんばれ王子様バージョンで書いてもらったんだ」
のんちゃん…さやちゃん…ありがとう…
「泣くのはまだ早いよ、姫?
ちょうど真ん中の下、1人分空いてるでしょ?」
「さやか、もしかして…」
「りっちゃん正解。2人それぞれに最後ヒトマス書いてくれたら完成なの。」
ええ?りっちゃんの目の前でって…恥ずかしいよ。
「あたしも…ちょっと書きづらい…かなぁ…」
「じゃあお互い背中合わせで…ね?」
ゆきちゃんまで…そこまで言うなら…ね?りっちゃん…
「そうだ…ね?」
(全員に絆されて、まなみと律子は背中合わせでそれぞれの寄せ書きに向かいます。考えているうちに2人の背中が合わさり、どちらともなしにもたれかかり…お互いのことを想いながら考え、そして2人一緒に書き始めました。)
…できた!
「あたしも…」
「じゃあお互いに渡してあげて?」

「…まな、卒業、おめでとう…」
りっちゃん…これからもよろしくね?
(お互いの想いを読み、2人とも目頭を熱くさせます。先に泣き出したのは律子。その様子を心配したしゅんくんに肩を抱かれて、胸の中で静かに泣きます。そこに書かれていたのはただ一言…

『あなたが今見ている空は、どんな空ですか? 宮島まなみ』

…まなみと知り合う前までは、どこかに消えてしまいたくて見ていた空。まなみと知り合い、気持ちを重ね、だんだんと同じ空でも見方が変わってきました。今はただ…前に進むために…)

「まな…反則だよこんな…宮島の名前でなんて…」
えへ…へ…ぐすっ…りっちゃん…りっちゃぁん…
(堪え切れずにまなみも涙をこぼします。そんなまなみの方には…

『いつまでも…あなたの王子でいさせてくださいね? 星野律子』

…まなみと知り合い世界が広がった律子。気がつくといつもまなみを目で追っていました。誰にでも優しく、明るく笑うまなみ。他人との距離が近くてどこか危なっかしいまなみを、自然と守りたいと心に決めて。お互いそれぞれに幸せな家庭を見つけても、やはり律子にとってまなみは一生かけて守りたい大事な姫。それを今回の事で余計に実感したようです。迷いのない優しい字、そして律子の方はあえて星野の名前を使い…みんなで見ていて「えっ?」と驚くしゅんくんに、「いいでしょ?」とつぶやいて笑います。
2人はどちらともなしに抱き合い、泣き合います。
それはその場の全員を暖かくさせる歓喜の涙。)

「いいなぁ…アタシにも…できるかな?」
「…みゆきしだいだよ?ただあの2人は、根っこのふかぁいところで繋がってるから、特別なんだけどね?」
「いいわねぇ?羨ましい…私も、可愛い妹たちの同期会に混ぜてもらうわ?」
…ゆいちゃん?…酔ってる?
ああ!もうこんなに飲んじゃって!や…ちょっ…変なとこ触んない…でよぉ…もうっ!
(そこからは全員入り混じっての楽しい騒ぎになりました。大将もみゆきも心から笑い、そんな楽しい時間はあっという間にすぎて…)

「それじゃあ、またね、まな…みんな」
うん、りっちゃんもがんばってね!
(宴たけなわとなり、解散になりました。律子たちはそのまま神戸への帰途につきます。駅まで大将に送ってもらい、ホームで電車を待っていると)

「…しゅんいち?今日ずっと浮かない顔してたけど、どうしたの?」
(下から覗き込んで律子は聞きます。その時持っていたペットボトルを落としてしまい…)

「…あ、落としちゃった。…っしょ…と…」
(そのまま手を伸ばせば届くのに、律子はわざわざしゃがんで拾います。しかも一瞬の躊躇いの動きがあった事を、しゅんくんは見逃しませんでした)

【おまたせです。
結婚式を前に、しゅんくんの憂いの通り抉られた心の傷が癒え切らないりっちゃんはスランプに陥ります。先端よりも、前のめり等でお尻が頭より高い位置になると無意識で反応してしまっているのです。
これが水泳に響いてしまって…
でもちゃんとしゅんくんに癒してもらって調子を戻して、そして式にいきたいです!】

110
投稿者:ゆうすけ ◆Nvwi/zPrkY
2021/12/07 18:20:27    (PEcjkA00)
唯さんらと話をしている傍らで、さやかとゆきさんがまなみと律子に…
「はい、これ。まなちゃんとりっちゃんに…」
「これって…」「そっ、姫とは一緒に卒業できなかったでしょ?だからのんちゃんと高田に相談して、声かけるだけかけたみんなに、寄せ書きを書いてもらったの。
で、りっちゃんの方はこれからの活躍に期待を込めて、頑張れ王子様バージョンで書いてもらったんだ。」「のんちゃん…さやちゃん…ありがとう…」と涙ぐむまなみに対し「泣くのはまだ早いよ、姫?真ん中の下、1人分空いているでしょ?」「さやか、もしかして…」「りっちゃん正解。2人それぞれに最後ひと枡書いてくれたら完成なの。」と言って色紙を差し出すさやか。
「ええ?りっちゃんの目の前でって…恥ずかしいよ。」「あたしもちょっと書きずらい…かなぁ…」「じゃあお互い背中合わせでね?」「のんちゃんまで…そこまで言うなら…ね?りっちゃん…」「そう…だね…」「そうだよ?せっかくこんなふうにクラスの主要メンバーが顔を揃える機会何てなかなかないんだし…」と高田君まで言って薦めてきて。
まなみと律子は背中合わせで互いの寄せ書きに向かい合って、考えているうちに背中が合わさり、どちらともなくもたれかかり…互いの事を想いながら考え、2人同時に書き始めるので、ここまで阿吽の呼吸で書き始められるものなのか?と感心しながら見ていると…

「できた!」「あたしも…」「じゃあお互いに渡してあげて?」
「…まな、卒業、おめでとう…」「りっちゃん…これからもよろしくね?」と言って互いの想いを読む2人。
先に泣きだした律子を心配したしゅんくんが肩を抱くと律子はしゅんくんの胸の中で静かに泣く律子。
そこには『あなたが見ている空は、どんな空ですか?
宮島まなみ』と一言書かれてあった。
僕は以前、律子からまなみとの出会いを聞いた事を思い出し…教室の窓からいつも見上げていた空、このまま消えてしまいたい。そう思って見ていた空がまなみと出会い、気持ちを重ね、あの事件の後、一時期離れていても心はずっと繋がっていて…見上げる空は離れていても同じ空。
そして今はただ前に進む為に見上げる空…

「まな…反則だよ…宮島の名でなんて…」
「えへ…へ…りっちゃん…りっちゃん…」とこらえきれず涙を流すまなみ。

僕もそんなまなみの傍らにそっと座り、優しく手を握りまなみの方に書かれていたのをみんなで見てみると『いつまでも、あなたの王子でいさせて下さいね?
星野律子。』とあった。
あえて星野と書いた律子に「えっ?」としゅんくんが驚いていると「いいでしょ?」と呟き微笑む律子。

「いや…まぁ、悪くはないけど…」としゅんくんが嬉しいような、でも記念の色紙にまなさんはわざと宮島と旧姓で書いたのに律子ちゃんが…と困惑の色を見せていたが、まなみさんは小学生の頃の律子に向けて、でも律子ちゃんはこれから先に向けて…と思ったら納得できて微笑み返した。

すると2人はどちらともなく抱き合い、泣き合っていた。
やはり2人は特別な絆で結ばれているんだな、僕にはそんな相手、まなみ以外いないから…羨ましい…そう思って僕は見ていた。

その様子を見ていた美由紀が「いいなぁ…アタシにも…できるかな?」と呟く。
「…美由紀しだいだよ?…ただあの2人は根っ子のふかぁいところで繋がっているから、特別なんだけどね?」と唯が答える様に言った後…

「いいわねぇ?羨ましい…私も可愛い妹達の同期会に混ぜてもらうね?」と言ってまなみに抱きつくと「…ゆいちゃん?酔ってる?…ああ!こんなに飲んじゃって!」と唯の座っていた席に転がる空いたコップを見て言ったけど、唯がまなみの胸とか脇を擽る様に触り「や…ちょっと…変なとこ触んない…でよぉ!」と身体をくねらしながら抗議するまなみ…

「唯さん、いくらお世話になったとは言え、まなみは僕のモノだから…」と僕がまなみを唯さんの手から放す様に抱きよせたりしているうちに大将も美由紀さんも加わり、笑いの絶えない楽しいひとときを過ごした。

そして…宴もたけなわになり「それじゃあ、またね、まな…みんな」「うん、りっちゃんも頑張ってね!」と大将の車に乗ったりっちゃんとしゅんくんを見送った。


瞬一

律子ちゃんと駅に着くと新幹線ホームで新幹線を待っていると律子ちゃんが「…瞬一?今日ずっと浮かない顔してたけど、どうしたの?」と下から覗き込んで聞いてきた時、律子ちゃんが持っていたペットボトルを落としてしまい
「あ…落としちゃった…」と言って律子ちゃんがわざわざしゃがんで拾った。
手を伸ばせば届く距離なのに…しかも一瞬、躊躇う様子をみせて…
「…そんな事ないよ…」と言いかけた時だっただけに僕は言葉を一瞬失ってしまった。

やはりまだ抉られた心の傷は治っていなかった…みんなの前では、特にまなさんの前では平気なふりをしていたのだろう…
まさか律子ちゃん、自分でも抉られた傷に気づいていないのか?
それはないだろう…でも今日のみんなと過ごした時間、特にまなさんといる時はそんなふうに見えなかったのも確か…と色々思ったけど
「そんな浮かない顔してたかなぁ?自分じゃ良くわからないよ?」と言ってとりあえずこの場は誤魔化してみることにした。


【お待たせしました、まなみさん。
自分で感じた違和感ながらこの先どうりっちゃんを癒して行くか…悩んでいます。】


111
投稿者:律子 ◆lhmAJ0ETT2
2021/12/13 17:50:24    (qJBNSFv6)
あああっ!やだっ!やだやだっ!お願いやめて!
まなっ!まなあああっ!
(それからしばらく後のある夜、律子は夢を見ます。それは心と身体に傷を刻みつけられたあの事件…犯され尽くされたまなみはぐったりと倒れ、意識があるのかないのか分からないような虚ろな瞳で、焦点が定まらずどこか遠くを見ているよう。
「次はおまえだ…」先生はそういうと、律子の頭を押さえつけ、お尻を上げさせます。ろくに濡れていないおまんこに、とうてい受け入れられない程の大きさのおちんちんがあてがわれて…)

やだっ!いやいやいやっ!いっ…
うぎいいいいいっ!あっ!ぎゃあああああっ!
っ!うぷっ!んごっ…

…はっ!
…ゆめ…か…
(メラメラメリッ!と音をたてて身体の中に許さない物が入り、その嫌悪感に叫び嘔吐するその瞬間、律子は目を覚まします。息は荒く、布団を握りしめて…隣ではしゅんくんが寝息を立てていました。)

また…この夢…もう何度目?
(律子は起き上がり、水を飲もうと台所に。コップを取ろうとしますが手を滑らせて落としてしまいます。なにげにかがんで手を伸ばしたその時…)

っ!ひっ!な…
んぶっ!げぇぇっ!おごっ!おええええっ!
(瞬間身体中を恐怖が走ります。訳もわからず怯えて身体が硬直し、そのまま流しで激しく吐いてしまい…異変に気づいたしゅんくんが駆け寄ってくれて背中をさすってくれました。)

おっ…げふっ…かはあ…
しゅんいち…ありがと…もう大丈夫だよ?
なんか、食べ合わせとか…まずかったのかなぁ?


「りっちゃん、久しぶりに泳ぐ姿見るけど…飛び込みのフォーム…変じゃない?なんだか…腰が引けてるよ?泳ぎ自体は問題ないんだけど、ターンの時とかも躊躇いみたいなのあって…タイムも良くないなぁ…」
(その日は久しぶりにゆかりと一緒に泳いでいました。泳ぐステージが上がり、ゆかりの手を離れてもやはり師弟。ゆかりは律子の泳ぎの乱れを即座に指摘しました。)

う…うん…なんだか…最近調子悪いの…うまく身体が動かないというか…なんというか…ね…
「そっかぁ…まあ、調子の浮き沈みはあるからね?そんな時は泳ぐのやめて、だんなさんに癒やして貰えばぁ?」
…うわぁ…ゆかりさん、やらしい顔してる。オジサンみたいよ?それに、まだ旦那さんじゃ…
「何言ってんの!もう確定でしょ?この幸せ者がぁっ!」
(そうだよね…ちょっと頭を切り替えてみようか…
その時はそんな軽い気持ちでした。そしてその夜、どちらともなしに手を繋ぎ、キスをして…)

んっ…あっ…はああっ…あ…ああぁ…
ひあうっ!そんなっ!クチュクチュって!やだあっ!
…んっ!おあっ!んおおおおっ!
(丁寧に愛撫されて、おまんこをトロトロにさせられます。お尻までびちょびちょにされる頃、しゅんくんのおちんちんに貫かれ、官能的な律子に切り替わります。どちゅんどちゅん!と突かれるたびにビクンビクン!と反応して、湧き上がる声を口を押さえて必死に堪えます。ですが、奥まで捩じ込まれると抵抗できなくなり、シーツを握りしめて叫び…)

おあああああっ!あぎっ!おおおおあっ!
くるしいっ!でもいいよおっ!しゅんいち!もっと深く!おくまでぇっ!
ひあああああっ!おっ!おっ!おっ!んあおおおっ!
(いつものように横にされると、さらに奥にねじ込まれます。いつもと変わらず、彼にしか見せない鳴き方で律子はよがり、求めます。しゅんくんも、この所の心配も杞憂なのか?と思いつつ体位をバックにかえて、律子お気に入りの潰すようにのしかかった時でした…)

あおっ!んっ…あああっ!やだっ!はなしてっ!
(のしかかられた瞬間、律子は人間が一瞬出せる物凄い力でしゅんくんから逃れると、険しい顔で叫びます。布団を身体にまきつけてベッドの端に逃げて怯えた表情を見せて…が、すぐに我に返るようにすまなさそうな顔をします)

ご…ごめんしゅんいち…そんな…そんなつもりじゃなかったの…
実はあたし…あれから…関根の一件があってから…何かおかしいんだ…うま…うまく…からだが…動かなかった…り…泳げなく…なっちゃって…たり…
(わかってた…その一言だけを言われると、たまらなくなり、律子はしゅんくんにとびこみ、胸の中で静かに泣きます。自分の身体の異変を自覚して、見えない出口を探すように震えて…
そしてそれから数週間後です…)

「りっちゃん…あれから連絡ないけど、元気かなぁ?…あ、もう!ゆりなったらテレビつけっぱなし……え?」
『速報です。たったいま発表があった模様ですが、オリンピック候補に名があがっていた、水泳の竹田律子が、活動休止するとの情報が入ってきました。期間などの詳細は明らかになっておりません。
くりかえします…』
「な…どういう…こと?とにかくりっちゃん!」
(ある日の夜、まなみは律子の心配をしながら夕飯の片付けを済ませて、リビングにつけっぱなしのテレビを消そうとリモコンに手をかけます。夜のニュースが始まり、その中で律子の活動休止の速報が…
まなみは慌てて律子に電話をかけます)

「…あ、星野くん?まなです。
りっちゃん、今テレビ見て…あの…
…え?大丈夫だから…関わらないでって…
あのっ!ほしのく…あっ…」
(いつもなら優しく、律子に変わりますね?って言ってくれていたしゅんくんが、わざとまなみを遠ざけるように冷たく「関わらないで」と言うと、何も言わずに電話を切ります。そしてそのまま電源を落として。)

…しゅんいち?だれ?
(自覚してから体調の崩れは早く、砂の城が崩れるように、今の律子は寝ている時間の方が長くなってしまっていました。しゅんくんはなんでもないよ?というと、携帯を律子から遠ざけるように置いて、律子のそばに寄り添います)

「なんだろう…星野くん、おかしい…
でも、りっちゃんが弱ってるのは確かだ…
今度はまなが…まながあの子を助ける番だよね…」
(携帯を胸にしっかりと抱きしめて、まなみは決意を固め始めました。)

【お待たせです。ここんとこ忙しくて…】
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