2025/08/16 19:12:32
(nf.Xr6g.)
目黒「私には丁度いいかもわかりません、時間を掛けて接し心を開いて貰えたらと……。
昨日のバスルームで観た感じ米倉さん、かなり井ノ上さんに気を遣いながら
その…、疼きを治めさそうとしていましたし彼女(米倉)もトラウマを抱えてるのではないかと…。
五階に着きましたね、黒木を解放する前に井ノ上さんに話をするんですね。」
インターホンを押すと米倉が、そしてリビングへ。
黒木が解雇されればサウナ室の後の事を知る者はここに居る自分を含め四人だけ。
「お茶入れます、まだ揃っていないのでペットボトルのルイボスティーですが……。」
クッションから立ち上がり四本持ち、リビングダイニングの用意してくれていた小さなテーブルに置くと薦める。
亮平の言葉、目黒の説明と亮平が目黒にありがとう。と。
「(心の声:サウナ室の件の口移し?あれは社長だったんだ。)」
口元に手をやり唇を隠す胡々希。
水を飲ます為の行為だったけど舌も唇も…、知ってしまってる。
あんなに唇を密着した事は誰ともない胡々希は益々考え込む。
「(心の声:社長のありがとうの意味は何だろう?
あの恥ずかしい姿を見られてしまった二人と働けるだろうか……。)」
沈思黙考していると米倉由紀が胡々希の肩にそっと手を置き。
米倉「社会を知り会社を経営している立場の者として言うわね。
井ノ上さん、貴女は昨日の出来事で二人に醜態を晒しておいて一緒に働けるかと思っていると思うの。」
下を向き頷く胡々希。
米倉「それでもこうして二人が井ノ上さんの所に来てくれ社長自ら“就職して貰えますか?”と言ってくれている。
目黒さんの言う通り恩人に恩返しもしないまま去ってしまうの?
それに貴女が就職辞退したら黒木の思い通りじゃない、悔しくないの?」
あの姿を見ても尚、一緒に働こうと言ってくれる人達、恩人、恩返し、黒木のした事への負けん気の強さが出て。
「社長、目黒さん……、さくま、(深呼吸)佐久間スポーツジムで働かせて下さい。
折角、学んだ事を活かしたいんです。」
俯いていた顔を上げ亮平と目黒にそう告げる。
米倉「良かったわ〜、まだ本格的ではないけど私のエステ店もジムと業務提携したら
貴女にキチンとしたエステしてあげられるもの。」
「業務提携ですか?社長、社員割引はありますか?」
思い悩み元気になかった胡々希の本領発揮と言った所だろうか茶目っ気たっぷりに亮平に聞くと四人で笑い出す。
数日後、新素材のウェアと水着、そして特殊ライトと請求書が亮平の元へ届く。
目黒「それが例の新素材のウェアと水着ですね。
スパで井ノ上さんに着てもらうんですか?
特別会員向けのウェアと水着は全部白なんですね……。」
共謀笑いを亮平に向け楽しみですね。と呟き。
目黒「……あっ、誤解しないで下さい、私はあくまで社長のサポーターですから、念の為に……。」