思った以上に話題が変わらない。
確かにこちらもその話題を終わらせようとはしなかったが…。
とはいえ、そこまで掘り下げたいものなのか…。
『それは危なかったね…。
最近は痴漢とか盗撮とか、そう言う犯人を見つけても無関心を決め込む人が多いから。
勇敢な人がいてよかった…。』
(撮られそうに…なっていたのか…。玲ちゃんも…。
それはそうだよな…、同じ男として…覗いてみたくなる体型をしている。
盗撮犯の気持ちがわかる…なんて言ったらどう思われるか…。)
『変ということはないけど…。
当然じゃないかな…?百瀬だって、玲ちゃんが心配で口うるさく言うんだと思うし…。
重ね履き…っていうのかい?
それだって、覗かれるとか、下着が見えてしまう事を避ける為の履き物なんだろ…?
だったらやっぱり履かないといけないんじゃないかな…?』
当たり障りなく返しているはず。
しかし、少女の好奇心混じりな言葉たちに感化されるかのように、男も会話を広げてしまう。
『玲ちゃんにとってはスカートの中は別に必死に守るものじゃない、っていう感覚なのかな…?
犯人がどうだったかわからないけど、見られたくないものだから覗きたい、みたいな気持ちはあったんだと思うけど…。
下着が見られるのは…平気なのかい…?』
と、玲の羞恥心、性的な嗜好の部分に少し踏み込んでしまう。
『偶にめんどくさくなって穿かない時があるんだ。なんか苦手でさ。ムズムズするんだよね。
でも今回の事でちょっと危機感感じたw』
身だしなみ事情をあっけらかんと言ってくる玲。
女性としての感覚がありながらも気さくな性格故か。
『まさかw平気な訳ないじゃん。
でもね?あれって真下から撮るじゃん?あんなの丸見えだよね。
真面目そうな男の人だったし、あんな人があんな卑劣な角度から見たいんだ…って。
大の大人があんな所から覗いて…スカートの中を丸見えにしちゃうって、なんか衝撃的だったんだ。
凄く卑劣で、凄く見やすい?撮り方だなって。
おじさんは興味なさそうだけど(笑)』
『そうだよね…、ごめんね変な聞き方をしちゃって…。』
少し冷や汗をかいた。
勢いのままにまるで玲を露出狂か何かと同じような言い回しなってしまった板。
(そりゃそうだよな…。
パンツ見られたい女の子なんているわけ…。)
無意識に興奮している自分がいた、僅かに膨らむ股間を誤魔化すように。
出社後、近くには誰もいないのに周囲を確認してしまう自分に恥ずかしさを覚えながら。
『むずむずしても、めんどうでも、やっぱり履かないといけないかもしれないね…?
ほんと、玲ちゃんの言うとおり真下からは凄い卑劣なことだと思う。
確かに見やすい…?角度だね…。
全部見えてしまうわけだから…。
もちろん、そんなことに興味はないさ…。
そんな気持ち悪い男…玲ちゃんだって嫌だろう…。』
何を期待しているのか…。
ただただ玲との下着が絡んだ話をこんなにも楽しいと思ってしまっていた。
『うん、穿く様にするよ。なるべくw
盗撮する男の人は気持ち悪いけど、見たいって思う人は別に。仕方ないのかなって思う。
見られたら嫌って、スカート穿いてる自分が言うのはなんか違うし。
でも、真下から見られるのはびっくりしちゃってさw衝撃的だったんだ。
風で捲れてとかはあるけど…』
『そうだね…ちゃんと履いた方が良い…。
なんて、百瀬と同じだな…これじゃ…、つまらないとか言われそうだ。』
真っ当なことを言ってるはず。
しかしどこか違うような気もする。
同じような年の男とやり取りを続ける、そんな男が父親みたいなことを言って面白いのだろうか…と。
『でも確かに…
あんなにひらひらするモノを履いてて見られたくないっていうのもね…。
玲ちゃん的には、だったらパンツを履けばいいじゃんってなるわけだ…?
とはいえ、真下からはさすがにね…笑
せいぜい普段チラ見えするにしても少しスカートが捲れた、とか、しゃがんでるときに…くらいのもんだもんね…?』
広がっていくスカートの中の会話。
気づけば嫌がられないように玲のことを聞くような雰囲気がにじみ出ている。
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