涼太以外いない隣の教室に内心ホッとしながら日誌を胸に抱えて相手の席に近付き。
「ぁ、うん…今日は何か用があるみたいで…」
彼氏から「今日は先に帰る」というLINEが来ていたため、特にデートの予定がないことを告げ。
何度か口を開閉させてから意を決したように口を開き。
「あ、あのね…その…ぇ、Hの事…なんだけど…相談、してもいいかな…」
「あっ…そうなんだ」
普段なら何も気にせず
『んじゃ、一緒に帰るか?』と言える関係なのに
さっきの後悔から次の言葉が出ない
すると意を決した様に百合香が口を開いたその言葉に驚きながら
「そ、相談?もちろん構わないよ?
俺と百合香の腐れ縁の仲なんだから気にするなよ?」
精一杯虚勢を張って答える
「ありがとう…帰りながらのがいい、よね…?日誌出してくるから…」
相手から了承を得られてホッとしたように息を吐くと、さすがに学校でこの話を続けるのはマズイかと僅かに視線を廊下に向け。
日誌を持つ手に力を込めると先に職員室に日誌を出してこようと、教室の扉に向かい。
「えっ?別に誰もいないしここで良いんじゃない?」
教室を出ようとする百合香の手を掴んで振り向かせる
「それに外だと、どこで誰が見てるか、聞いてるかもわからないだろ?
どうした?ちゃんと言ってみ?」
手を掴まれ、引き止められると言われた言葉に納得したのか鞄と日誌を涼太の隣の机に置いて、椅子に腰を下ろし。
「確かに…そうだね…。えと…さ、さっき涼太君も言って、たんだけど…その…Hが…気持ち、良く…なくて…。初めて、だから…こんなもんなかな…とも、思った、んだけど…」
恥ずかしそうに俯いてスカートの裾を弄りながらモゴモゴと言いづらそうに言葉を紡ぎ。
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