歯軋りしながら、リアナはヴィクトルの首元を狙って片足を高く振り上げた。戦場で鍛えられた脚が、鋭い弧を描いて空を切り裂く。ハイキックの軌道は完璧だった――はずだった。しかし、両腕がアームバインダーで固く拘束された状態では、バランスを取る術がない。普段なら体幹で支え、回転を加えて威力を増す技も、今はただの無力な振り上げに過ぎなかった。力の乗らない蹴りは、呆れるほど簡単にヴィクトルの手に受け止められた。まるで誘いに乗せられたかのように、彼の指がリアナの足首をがっちりと掴む。片足立ちの姿勢で、足を高く掲げられたまま身動きが取れない。リアナの身体がわずかに揺れ、汗が背筋を伝う。次の瞬間、ヴィクトルは軽く手を捻るだけで、彼女のバランスを崩した。重心が一気に傾き、リアナの視界が回転する。受け身を取るための腕がない。背中から冷たい石の床に叩きつけられ、衝撃が全身を貫いた。息が詰まり、肺から空気が強制的に押し出される。苦痛の呻きが漏れ、リアナの視界が一瞬白く霞む。石の硬さが背骨に食い込み、痛みが電流のように広がった。ヴィクトルは倒れたリアナを見下ろし、満足げに口元を歪めて笑った。瞳に残忍な喜びが浮かぶ。「ほう、ようやく本性を少し見せたか。だが、無駄な足掻きだな。軍馬にそんな気概は不要だ。」そして、近くに控える部下に向かって、冷たく命じた。「踵のない人馬用のブーツを持ってこい。あの足に履かせろ。軍馬にふさわしい姿に仕立ててやる。」兵士がすぐに黒光りする特殊なブーツを運んでくる。それは踵が完全にない、つま先立ちを強制する残酷な設計のものだった。硬質の革で作られ、先端が馬の蹄のように尖り、内部にはクッションのない鋼板が仕込まれている。長時間履かされれば、ふくらはぎの筋肉が極限まで張り、足首が固定されてまるで馬のような歩き方を強いる――まさに“人馬”と呼ばれる家畜のための装具。リアナは床に倒れたまま、息を荒げながらそれを見上げていた。黒いブーツの表面が燭台の炎を反射し、禍々しく輝く。兵士がリアナの足を掴み、無造作にブーツを履かせ始める。冷たい革が肌に触れ、足の甲を強く締め付けた。踵のない構造のため、すぐに足先が強制的に持ち上げられ、つま先立ちの姿勢を強いられる。リアナは床から引き起こされ、立たせられた。慣れないブーツに、最初はよろめいた。片足ずつ体重を移すたび、ふくらはぎが引きつり、膝が震える。バランスを崩しそうになり、思わず前傾姿勢を取るが――すぐに戦士の本能が蘇る。体幹を意識し、呼吸を整え、リアナは直立姿勢を取り戻した。つま先立ちの強制された脚は、まるで馬の前肢のように細く引き締まって見え、彼女のプライドをさらに踏みにじる。ヴィクトルはそんなリアナを眺め、満足げに頷いた。腰の短剣をゆっくりと抜き取る。刃が燭光に輝き、冷たい空気を切り裂く音が響く。「ふむ……次はこれだな。家畜に布など不要だ。」短剣の先が、リアナのタンクトップの裾に触れる。ゆっくりと布を切り裂き始め、生地が音を立てて裂けていく。胸元から腹筋にかけて、鍛えられた肌が露わになり、冷たい空気が直接触れる。リアナは唇を噛み、屈辱に耐えたが、抵抗する術はない。短剣がショーツの縁に達し、グレーの布も一気に切り裂かれる。残りの布切れが床に落ち、リアナはついに全裸となった。汗に濡れた肌が、部屋の空気に晒される。豊満な胸が自然と揺れ、鍛えられた腹筋や脚の筋肉が、燭光の下で陰影を帯びて浮かび上がる。男の視線が全身を這う感覚に、リアナの頰が熱く染まった。生涯で初めての、完全な無防備さ。プライドが砕け散るような恥辱を与える。ヴィクトルは短剣を鞘に戻し、次に兵士から受け取った黒革のコルセットを手に取った。厚い革で作られ、内部に金属の骨組みが入ったそれは、ウエストを極限まで絞り込むための拷問具のようなもの。家畜として“美しく”仕立て上げるための、オラク帝国の伝統的な装具だった。「次はこれだ。軍馬の身体は、もっと締め上げる必要があるからな。」リアナの腰にコルセットを巻きつけ、背後から紐を締め始める。一本、また一本と絞め上げられるたび、革が軋む音が響き、ウエストが内側から圧迫された。息が苦しくなり、肋骨が軋むような痛みが走る。リアナの呼吸が浅くなり、胸がさらに強調されて突き出される。ヴィクトルは容赦なく紐を引く――ウエストがどんどん細くなり、砂時計のようなシルエットが強制的に作られていく。リアナの口から、抑えきれない呻きが漏れた。内臓が押しつぶされるような感覚に、視界が揺らぐ。身体も、限界を超えた締め付けに耐えきれず、汗が滝のように流れ落ちる。ついに最後の紐が結ばれ、コルセットが固定された。コルセットとブーツをガーターストラップで連結する。ウエストは極限まで絞られ、息をするだけで痛みが伴う。ヴィクトルは一歩下がり、リアナの姿を満足げに眺めた。全裸にアームバインダー、踵のないブーツ、そして極限まで絞られたコルセット。彼女はもはや人間ではなく、完璧な“軍馬”の姿となっていた。「ふふ……馬には尻尾がないとな。」
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