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1: 罪と罰
投稿者:
ふう
菱木卓の母は物心をついた頃には、すでにいなかった。
派遣会社を経営する父の元で育ち、そんな卓はいつしか中学生になっていた。 父の派遣会社は一見して普通の派遣会社にしか見えないが、2面性を持っているのは知っていた。 けれど幼い頃から見てきたそんな環境が当たり前だった卓には、同業はみんなそういうものだと思っていた。 夕方になると20代〜50代の女性たちが出勤してきて、卓の良き遊び相手をしてくれていた。 いつな頃からか父親から、こう言われるようになった。 ……卓、いつか理解する時がくると思うけどな、お姉さんたちのことは誰にも言っちゃ駄目だ。 絶対に………。 子供心にも薄々は普通とは違う、何かを察してはいた。 それがお姉さんたちに漂う性の匂いなのか、連絡があると女の優しいお姉さんの顔から女の顔になのだから。 お姉さんたちからすれば、卓は汚れのない癒やしだったのかもしれない。 様々な理由で身体を売るところまで堕ち、悔やみの中で唯一の眩しい存在だったのだから。 それも中学生になると、終わりを告げた。 父の鶴の一声が早すぎる大人への階段を、否応なく登ることになったのだ。 ……卓を、大人にしてやってくれないか……… 彼女たちは当然戸惑いを見せたが、雇い主である父の言葉には逆らえなかったのだろう。 まだ自慰行為すら朧げにしか知らなかった卓は、お姉さんたち数人に浴室に連れて行かれたあの日を忘れてはいない。 両手両足を拘束されて全裸にされると、まだ当然のように包皮を被ったそこを、ゆっくりと剥かれたのだ。 過保護だったペニスの亀頭は気色悪いほど赤く、とにかくショックだった。 お姉さんの1人はこびり付いた白い汚れというのか、洗い落としてくれた。 今では優しくしてくれていたと理解しているが、耐性のないそこは性的快感を享受できる状態ではなかった。 まるで幼い頃に道ばたで転び、肘か膝小僧を派手に擦り剥いて肉が露出した傷を、擦り洗われるかのような苦痛だったことを憶えている。 それが済むと過敏なそこをお姉さんの1人が、口に咥えてしまったのだ。 若過ぎる果実に舌を這わすようなことはせず、唇だけを使って粘膜の感触を伝えてくる。 その感触はまだ痛みを感じる直前にしか感じず、ただ温もりだけが救いだった。 そんなことが数日置きに繰り返されて突然お腹の底から何かが猛烈な勢いでこみ上げてくると、生まれて初めての射精をしていた。 それからの卓は、彼女達の捌け口になっていく。 彼女達にしてみれば同じセックスでも、汚れた男達に抱かれるのとは違って、新鮮な果実を食せる機会なのだ。 中学生とはいえ父譲りの見事なサイズ、綺麗な色の硬く逞しい若いペニスと出会うことは、そうあることではない。 ましてや快感を覚えたばかりの男の子が自分の体の下で悶え、自分の腰の躍動で呆気なく果てるのだ。 膣の中で脈動しながら精液を吐き出し、落ち着くとまた腰を動かし、女の子のように喘ぐしかない卓を見詰めながら膣の奥でペニスを味わう………。 数日置きに代るがわる今日は私、今日は私というようにせっかく充填された精液を吐き出させられる日々。 淡い恋を経験する前にセックスを覚えさせられ、どこをどんなふうにすれば女が喜ぶかを彼女達に教え込まれていった。 中学生にして射精感をコントロールをし、来る日も来る日も彼女達と繋がった。そして、卓はあることに気づいた。もちろん人にもよるが、30代半ばぐらいからの女性とのセックスが好きだということを。 セックスに対しての貪欲さ、快感を受け止める懐の深さが違うのだ。それは経験値や体質が関係しているのかもしれないが、快感を享受する量が見えないのだ。 どこまでも卑猥な喘ぎ声を出していたかと思えば獣じみた声を上げはじめ、体を弾ませて果てていく。そして再び腰を動かせば狂わんばかりに髪の毛を振り乱し、何かに縋るように手を彷徨わせて快感を貪り食う。 あんなセックスを経験させてくれる女性たちを相手にしていれば、自ずと好みは決まってしまう。 いつしか卓の目は、外の女性に向けられるようになっていった。 酒井明美は今日も変わらず帰宅ラッシュの車内でその身を縮め、揺れに任せていた。20代で生涯を共にすると疑わなかった人と結婚し、42歳になった今日まで子供には恵まれなかった。 子供はいなければいないで夫婦の時間を大切にして、好きな仕事も続けられる充実した生活と言えた。今の生活に不満はない。このまま穏やかに歳を重ねていくものとばかり思っていた。 なのに………。 この10年近く痴漢に遭遇することなんてなかったはずなのに、どういうわけかお尻に違和感を感じていた。若い女でもない自分に痴漢をするなんてどんな者好きなのか、次の駅で駅員に突き出す前に確かめてやろうと明美は首をひねり、自分の肩越しに背後の人物の顔を睨みつけてやった。 前に向き直った明美は、どういうわけか動揺を覚えていた。どうしてあんな子供が………。 明美のお尻を触っていたのは、まだあどけない顔をした中学生?………いや、高校生になったばかりの少年にしか見えなかったのだ。 もしかしたら自分にもあんな息子がいたかもしれない、親子ほど歳の離れた少年の手がスカートの裾を潜って下着に手を這わせてきた。明美はパンストではなく、セパレートストッキング身に着けていた。理由はお腹を締め付けるあの感覚から開放されるし、トイレでもいちいち脱いだりしなくてもいい便利さゆえという理由でしかない。 今はそれが仇となり、下着に直接触れる指が股の下を侵入して秘部に辿り着いていた。どうしてあんな子供がこんなおばさんの私を?どうして、どうして、どうしよう………。 騒ぎを起こせば周囲の視線が突き刺さる。少年の将来は……少年に痴漢されたとヒステリーを起こす中年の女という構図に、誰が信用してくれるというのか。その懸念が明美を窮地に陥れていく。 逡巡する明美の秘部を無表情の少年、卓の細い指先が揉み回していく。明美の嫌悪感は焦燥感に変わり、やがて起き上がろうとする寝た子宥めることに集中しなければいけなくなっていた。 夫との夜の営みは週に1回あるかないに減っており、なんなら2〜3週間もないことは珍しくなくなっている。正直にいえば若い頃よりも今のほうが欲しいと思うことはあるが、無ければないで仕方がないと思うようにしている。そこに不満はないが、ないけれど………。 明美の欲望という名の子が目覚めるのは、必然だった。ショーツの二重底になったクロッチに卓の指の腹が的確に刺激を伝え続けられ、包皮からは明美の充血した実の娘が顔を覗かせていた。 明美があっと思ったときにはクロッチの脇から指が侵入を果たし、柔らかい指の腹に敏感なところを触れられて息を、殺さねばならなくなっていた。 明美は巧みな指使いに翻弄されて失いそうになる我を必死に保ち、扉の脇にある手摺りを滑り落ちそうになる手でどうにか握りしめ、扉の窓の外を見るともなしに見詰め続けるのだった。 卓の指先は柔らかな秘裂の中を前後に往復し、海藻のような恥毛を感じながら泥濘みの海を泳ぐ。そして敏感なところを揺さぶり、女性が耐えられるぎりぎりを見極めながら指の腹で舐めていく。 明美は薄く開けた唇の隙間から、呼吸をするのがやっとになっていた。
2026/06/09 05:04:12(JAiEdMNr)
投稿者:
ふう
午前の診療を終え、昼食後の歯磨きをしている時のことだった。
………明美先生、何だが綺麗になりましたね… いい人でも出来たんですか? スタッフの1人、佐々木優子にそう悪戯っぽくからかわれてしまった。彼女とは気心の知れた仲でもあり、信頼関係が築けているからこその軽口だが……。 ………それが結婚をしている女に言う言葉?… ハカなことを言ってないで、早くいい人を見 つけなさい… 呆れ顔でぴしゃりと返された優子は、ぺろっと舌を出して笑顔を見せながら肩をすくめる仕草を見せる。 ……だって明美先生、なんだか本当に雰囲気が変わったなぁって思って、良い事でもあったのかなって…… ……あのね………あ〜ぁ、浮気相手が出来たら優子ちゃんに気おつけなくってゃいけないわね…… 明美は内心でドキッとしながら、可笑しそうに軽口を叩いて見せる。彼女に自分がそう見えるのなら、気を引き締めないといけない。知らずしらずのうちに、浮足立つ気持ちが現れているのかもしれないのだから。 明美はつい数日前のことを、思い出さずにはいられなかった。あんな不衛生なトイレの狭い個室の中で、情事に溺れるなんて我ながら信じられない。 途中で我に返り拒絶をしたというのに、意図せず挿入をされたとはいえもっと抵抗は出来たのかもしれない。己の欲に負け、あの華奢な少年に似つかわしくない逞しく、勢いのあるペニスに夢中になってしまったのだ。 あんなものに貫かれたら誰だって……そんな言い訳じみた気持ちは何の意味も持たない。ただひたすらどこまでも気持ちよくて、あの底なし沼のような快感から逃れるのは不可能だったのだ。 もしかしたら、いや……女に生まれてから何もかも忘れ、初めて快感に溺れたのかもしれない。達しては突かれ、また達するまでいつまでも突かれ続けるのだっ。無限地獄のような快感は我を失わせ、疲れを知らない少年の腰の躍動に、まるで体がとろけていくようだった。 視線をそに向ければ出入りする少年のペニスが絶えず動き続け、天井に設置された蛍光灯照らされて卑猥に光沢を帯びたペニスが何が得体の知れない生き物に見えなくもない。思考が定まらず何がどうだと認識ができないまま、逃れようのない深い快感の海の底に引き釣りこまれていく……。 明美は気付いていた、まだあの少年が射精をしていない、その事実に。彼はコントロールをしていると言っていたが、どうしてそんな事ができるのか。彼は話しても信じないだろうから、その話はまた今度ね……と はぐらかせるだけだった。 彼は女の人が快感に溺れる姿を見るのが、堪らなく好きなのだと言う。溺れる側だった自分がいつしか溺れさせる側になって、初めてその悦びを知ったのだとも言った。 病気には気お付けて妊娠させることにも慎重になり、官能だけを味あわせるなんてある意味で女性に都合が良すぎることだけれど、驚いたことに彼はまだ14歳の中学生だと明かされて、明美は目眩がしたものだ。こんなこと、いったい誰が信じるだろうか………。 少年がどこの誰なのか、いったい何者なのかは教えてはくれない。彼は事が終わると身なりを整えた明美に、あまり遅くなると親がうるさいからと手を降って隣のホームへと去っていった。 恐らく同じ目に遭った女性は明美意外にも複数、存在するのだろう。もう懲りごりだと思ったのに数日が経つと、今こうして子宮が疼きだしてきてしまう。明美は下半身に手をやろうとして、側に優子がいることで辛うじて思い留まった。 午後の診療が始まる、気を引き締めなくては……。 帰宅するための駅に向かう道すがら、今夜の夕食はシチューにしようかと明美は考えていた。 じゃがいも、人参は冷蔵庫にある。後は鶏もも肉とブロッコリー、マッシュルームを揃えるだけでいい。最寄り駅前のスーパーに寄っていこう……。 明美は改札を潜り、やって来た電車が巻き起こす風に髪の毛とスカートを押さえる。シースルー素材の薄手のカーディガンが風に揺れ、肩口までしかないインナーのお陰で肩から下の肌が色気を漂わせる。 特段に世の中の男の目を引くほどの美女という程でもないのに、この年齢の女性が放つ性の匂いに嗅覚が鋭い輩は存在する。それが少年によって高められたことを、明美は自覚をしていないのだった。 いつものように扉脇の手摺りをつかもうとしてた明美の体が、やや強引に車両の中程まで押しやる人の流れが遭った。不可抗力にしては不自然さを覚える気がしたが、いつも所定の場所に立てるわけではないのだ。 動き出す電車の揺れに乗じて、下半身に触れられる違和感を明美は覚えた。それは明らかな意思を感じさせ、あの少年のようなか細い指を持つ手とは違う男の手だと感じて、息を呑んだ。 気が付けば自分の周囲にいる数人の男が手にした新聞を顔の高さに掲げ、その外側にいる人の視線を遮ってしまっていた。電車内の秘め事に慣れてしまった明美は、この不穏な事態に悪い予感を感じで仕方がない。 そして不安を感じる予感は、現実のものになっていく………。 後から、左右から、そして正面から伸びてきた手がスカートを持ち上げ始めた。それぞれの腕を抑え込まれ、正面の男とあまりに近い距離で視線を交わす。こんなことがなければ印象に残りそうにない人相の30代男性、なんの感情も感じさせない表情を明美に向けている。 明美は男を睨みつけ、お尻の下まで下着を下げられてしまった底を弄られ、恐怖に涙を浮かばせる目で、講義と憤りを男に向けて精一杯の虚勢張った。 ここ最近は如何わしい追憶を彷徨わせる明美は、オリモノシートを下着に貼らなければいけないほど潤わせている。だからなのか男の指が1本2本と挿入を許し、男は明美と視線を合わせながら指を蠢かせていくのだった。 きつく男を睨みつける明美の目付きが揺らぐ。それでも女の意地で続けたが、不意にその視線を逸らして横を向く。それはそうだろう 、男から見て手前に曲げた指を繰り返し抜き差しされては、どうしようもない。 感じるところを的確に触れられて、膝の力が抜けそうになる。その指が抜かれクリトリスを執拗に擦られて、逃げる明美の腰を背後の誰かが阻止をする。声を殺す阿鼻叫喚を現す明美の表情が、男を喜ばせる。 明美の両手は屈強なペニスをそれぞれ握らされ、手の中で脈打つ感触を伝えてきていた。 戦意が失われた明美の片足が持ち上げられると、明美のそこに生温かい何かがあてがわれる。はっとした明美が顔を上げ、男に懇願するように激しく首を左右に振ってみせたが………。 苦痛を訴えるように明美の眉間に皺が刻まれ、太く硬い何かが体内に捩じ込まれるのを感じで顎が跳ね上がった。奥まで入ったそれが途中まで引き抜かれ、繰り返し行き来を開始する。歯を食いしばり、下唇を噛み直した明美の険しい表情が弛緩していく。 あぁっ…あぁッ……あぁッ… 男の動きに合わせ、明美の小さな掠れた喘ぎ声が無意識に漏れ出ていく。電車が駅に停車をし、人の出入りがある最中も明美たちを中心にした1団は、強固な壁を崩さない。その中でひとりの女が犯されているなどと、誰が想像するだろう……。 男女の結合部がいやらしい音を発し、背後の誰かにすっかり体を預けた明美が恍惚としていた表情を歪め、再び走り出した車両の中でペースの上がった男のピストンに、駄々をこねる幼子のように首を振る。 過呼吸になっていく分、猛烈な快感に体をくねらせながら男に支えられた体を明美は1度大きく弾ませ、小刻みに何度も震わせてしまった。 記憶にあるのはペニスが引き抜かれた後に、内腿に白い粘液が伝い流れて落ちていく光景だった。 気が付くとどこかの駅のベンチに座らされ、放心していたのだ。後で気付いたがそこは最寄り駅の3つ手前の駅で、トイレにか履けこんだ明美は、自らの体から漏れ出た匂い立つ精液で汚れた下着を脱ぎ捨て、気に入ってはいたが迷うことなく捨てた。 同じ精液ならあの少年のものが欲しいと、人妻らしからぬことを願う自分がいる。彼の精液で消毒して欲しいと………。 明美が後にしたトイレの個室の隅に設置されている汚物箱。そこには元は上品なレースが施され、大人のスタイリッシュなショーツが主を失った無惨な姿で残されていた。
26/06/14 20:07
(M4OU02Th)
投稿者:
ふう
禁断の不貞行為に現を抜かしているから、罰が当たったのだ。社会に生きる大人の女として、明美は他人に忠告を受けずとも自分の罪深さは認識をしていた。
相手は中学生の男の子なのだ、世が世なら魔女狩りにあって火炙りになっていたかも知れない。 何度も何回も今度こそは拒絶をしよう……そう決めるのに、彼の手に触れられると駄目なのだ。 そんな2人の密かな関係は続いたまま季節は移り過ぎ、冬を迎えていた。人々は厚着となって寒さから身を防ぎ、密集する電車内でひしめき合う。 この日も扉脇の手摺り辺りに立つ明美だったが、いつもと違うのは明美が少年を包み込むように前に経たせていることだ。 どう見ても親子ほどの年齢差がある2人、明美は過保護な母親に見えるのかも知れない。少年は人の出入り時に乗じてくるりと体の向きを変えた。さすがに母子に見えても抱き合うように立つのは如何なものかと明美は気を揉んだが、人の心の内は窺い知ることは出来ない。 便利な時代になったものだと思う。夫には内緒でネットであるものを明美は見つけた。見える範囲は普通の厚手のタイツだが、股の辺りの生地が全く無いのだ。その意味するところは、言うまでもない。 少年は密かに手だけを動かし、ボタンを留めていない明美のロングコートの前からスカートの中へ潜り込ませてきた。その触れられた瞬間、条件反射で彼の手を太腿で挟み込んでしまう。明美はすぐにその戒めを解いて自由にさせると、敏感なところを攻められて目を閉じる。 揺れ動きそうになる下半身を押し留め、下着の中で膨れ上がるクリトリスが弄られるに任せるしかない。手摺りを握っていた手を少年の背中に移し、着ている制服のブレザーを掴んで皺が出来上がる。 お腹に触れてきた手の平の先にある指が下着を浮かせ、肌を滑らせるようにしてヘアの上を撫でていく。少年の指先が半分ほど顔を覗かせていたその部分の包皮を剥いて、完全に露出させてしまったクリトリスに触れた。 あまりに優しく繊細なタッチを繰り返し、指の腹で触れていないかのような動きでごく僅かに接地させ、明美の膝を笑わせる。まるで舌先で触れられているかのような確かな快感を呼び、明美の呼吸が乱れていく。 駅のホームに到着した電車が扉を開き、人の入れ替わりがはじまった。そんなときは鋭い快感を明美に与えるのはご法度とばかり、指を温もりの中へ挿入させてくる。 少年の耳元に明美の穏やかで緩い吐息が吹きかけられ、「あぁ〜」………という声無き熱い息吹が重ねられる。最後に乗り込んだ女子高生が隣に立ち、彼女の目の前の扉が閉じられた。 彼女は自分とそう年齢の変わらない年頃の男の子が母親らしき人と抱き合うようにして立つ姿に、違和感を覚えた。自分が父親を鬱陶しく感じるように、男の子だって母親と距離を取りたいと感じるはずなのに。 マザコンかなと思わせるくらい美しい母親のほうは、幸せそうな表情を浮かべている。こちらも子離れが出来ない親なのかも知れない。目を逸らした彼女だが、若い好奇心が再び横目で窺い見る行動をとらせる。 同性の彼女にも母親の表情はどういうわけなのか 、ドキリとさせる何かを感じさせる。言うなれば官能的と言うか、性経験のある身としてはそんな雰囲気を感じさせるのだ。まさか、親子なのに? 不意に母親の顎が、小さく上がった。よく見ていなければ分からない程度、恐らくこの車両の誰も気付いてはいないはず。あっ、また上がった…。何が起こっているの………? 母親の横顔が髪の毛に隠れて見えなくなり、それでも頭が僅かながら不自然に前後にと動く様子から、良からぬ妄想が暴走を始めた。 女子高生の視線を阻むロングコートの中では少年の2本の指が忙しなく上下に動かされ、引き出される度に短い数本の糸を繰り返し作りながら沈めているのだった。 そういえば時おり耳障りな、嫌な音が聞こえる気がする。誰かがガムでも噛んでいるのかと、彼女は最初はそう考えた。でも何かが違う、嫌な音は後からではない。音の発生源が下の方からだと気付いた彼女は、自然と2人の方に視線を向けるのは必然だった。 少年は隣に立つ女子高生が、何やら気付いていることを察していた。分かるように音をわざと出していたのだから。 電車が駅に停車をし、下車駅ではないか彼女は扉が開くと仕方無しにこちらに身を寄せる格好になった。予想外に乗客が増えたことで彼女はそのままの格好で、扉が閉まることを余儀なくされる。 目のやり場に困っているような、所在なさげにしていた彼女はあの音を間近に聞いて確信を抱いたように顔を紅く染め出した。少年はそれをいいことに、彼女が壁になっていることを利用する。 女子高生にだけ見えるようにロングコートを少しだけ開き、明美との間の狭い空間を披露する。 そこには少年が学生ズボンから抜き出した彼氏よりも立派なペニスが上を向いてそそり勃ち、思わず顔を背けたいのに体が言うことを聞いてくれない。 動かない体で目を閉じることも忘れ、少年は母親の片膝を腕に抱えると下着をずらしてみせた。 はっきり言って頭がパニックになった。母親とそんなことを……まさか、赤の他人同士なの!? 女子高生は母親らしき女性が濃い陰毛を見せるそこに、息子同然の若い男の子にペニスを突き立てられることに無抵抗のまま挿入を許してしまった。あんなに大きいものが少しづつ沈み込み、ついには全部を中へと飲み込んでしまったのだ。 女子高生は誰かに助けを求めるように視線を動かしたけれど、結局は2人に視線を戻し、自分の吐息で髪の毛の一部を揺らす女性の表情を窺い見ていた。繋がったままの結合部は少年のペニスの根元だけしか見えず、引いては沈めを繰り返す少年の腰の動きが生々しい興奮を呼ぶ。 あの音が聞こえなくなったことが返って卑猥に思える。不意に髪の毛に隠れた女性の顔が恍惚に染まる淫らな女の顔に変わっているのを見て、彼女は惹き込まれていく。 ゆらっ……ゆらっと快感の波が訪れる反応を女性の頭の揺れが示し、自分の心臓の鼓動が早鐘を打つのを意識する。女性の唇が開いて深い官能の最中に揺れ動き、少年の腰の動きよりもさらにゆっくりと唇を舐める舌先が横へと流れていく。 女子高生は重ね合わせた両手を硬く握りしめながら、自分の身に着ける下着が濡れていることに今更に気付いた。喉がからからに乾いていることも忘れ、少しづつ速度の上がる少年の腰の動きを見続ける。 ゆっくりと上がった女性の顎が細く白い喉を見せつけ、横に倒しかけた首を元に戻しながら唇を噛む。わなわなと唇を震わせたかと思えばふわふわと口の開け閉めをして、眉間に皺を刻む。 見ようによっては苦しみにも似た表情と反応だが、間近で見る女子高生にはそれが女性にとって、堪らない状態であることは否応なく疑いようもない。まだ性経験が豊かとはいえない自分には辿り着けていない、そんな領域で深い快感を味わう女性に羨望を抱いてしまう。 まだ処女を失う激痛から、そんなに時が経過したとはいえないのだから… 苦しい、辛い……その只中で奇声を出してしまいたいほどの快感が体をとろけさせる。人に行為が発覚する恐怖に戦慄を覚えながら、綱渡りのようなセックスに達しそうになる苦しみ。 その苦しみと背中合わせの快感に戸惑いながら、羞恥に心を焼かれオーガズムの手前で踏み留まる苦痛。その波が遠ざかると次の波が押し寄せて、頭がおかしくなりそうになる。 膣の中で温かいペニスに衰える気配はなく、明美は次に押し寄せる波に耐える自信が持てそうになかった。 ………出して、もう中に……欲しいの、お願い…… 電車の騒音の中、男の子の肩の上に顔を俯かせた女性が、掠れた弱々しい小さな声で確かにそう言ったのだ。女子高生は耳を疑ったが、眼の前で見ながら聞いていたので聞き間違いようがない。 ……いいの、中に出しても?… ……ちょうだい、早く…… そんな短い囁き合いの直後、もう一段回少年の腰の動きが早くなった。女性の顎が上がったまま固定されたように動かなくなり、髪の毛が不自然に揺れ動く。 数十秒もの間それが続き、男の子が短く強い息を吐き出す。脱力した女性が男の子に身を預け、両肩を大きく弾ませるように動かした。数回小さく震えるようにして、女性は静かになった。 女子高生は口に手を当てたまま事の成り行きを見届け、繋がったままの2人を見詰め続ける。 まるで時が止まったように動かなかった2人のうち、男の子がゆっくりと体を離すように腰を浮かせ、隣で見ている自分に見せるように引き抜いで見せた。 びっくりするくらいに勃起した状態を保ち、跳ねるようにして女性の膣の中から姿を表した男の子のペニス。直後、男の子にしてはとても清潔そうなハンカチを取り出し、数秒遅れて膣から漏れ出てきた精液を受け止める。まるでこういうことを予期していたようにもう一枚のハンカチを女性のそこに重ねてショーツを被せる。 その流れるような所作を最後に見て、電車を降りた。 走り出す電車の車窓から少年は、こちらを探している女子高生の姿を予想していた。 彼女はただ黙って立ち尽くし、見送るだけだった。
26/06/15 01:33
(jvkTMkvS)
投稿者:
ふう
年号が平成から令和へと移り変わったように時は進み、卓は少年から成人へと歳を重ねて数年が経っていた。
自分に教えを与えてくれたお姉さん達、夜の蝶たちは半数以上が入れ替わり、情事を躱し続けてきた女性歯科医との関係も潮が引くように解消を迎えて久しい。 卓のセックスに対する観念は相変わらず揺るぎがなく、今日もほとんど日課のようになってしまっている人間ウォッチングを、混み合う電車内で続ける。 性的欲求が満たされない女性というのは、匂いで分かる。具体的に特有の体臭がするというのではなく、その女性が発する目に見えない何かを受信するという感覚だろうか。 もちろん年齢に関係なく生理周期によるファロモンの変化は否めないが、慢性的、特に性の経験値の高い中年女性の欲求は目を見張る物がある。 それは非常に凄まじく、恐らく本人が自覚している以上であることを気付いてもいない。 冷えた夫婦関係、今さら相手にするには気持ちが乗らないとか離婚を経験したとか、そもそも婚姻経験がないままに年齢を重ねてきた女性も珍しくない。今宵も卓の目に叶った女性が吊り革を掴みながら、電車の揺れに身を任せていた。 扉から中へ移動して端から3番目辺りの吊り革だろうか、きちんとした濃い灰色のスカートスーツを着こなし、髪の毛も後で纏めている。やや疲労を横顔に張り付かせ、タイトスカートに皺が出来てしまっている。 1日の疲れを体に滲ませているが、滲み出ているのはそれだけではないようだ。慢性的に抱えてしまっている性的欲求に慣れすぎて、もはや本人も気付いていないのかもしれない。 卓はさり気なく彼女の背後に立ち、体を近づけていった。誰だって体を密着されたとしたら、愉快ではいられない。それが愛する相手ではないのなら、尚更である。卓は下半身を少し浮かせ、できるだけ押し付けないように、不快感を最小限にすることを心掛け、体温だけを伝えていた。 自分の体に密着する相手が気になり、女性が首をひねってチラチラと卓を窺い見てくる。鼻筋が通って意思の強そうな目元、丸い額の下に綺麗な眉毛の形が知的に印象を与えている。若い頃は男性の目を引いたであろうことは想像に硬くないが、卓は年齢を重ねた姿の今のほうが、むしろ好きだと思った。 30代後半から40前半といったところか、この年頃の女性は置かれた立場や、メイクひとつで印象がガラリと変わるから分かりづらい。どちらにしても潜在的に欲していることは間違いなく、卓は自分の嗅覚で外したことがない。 女のプライドで張り巡らせていた壁が卓を確認したことでやや崩れ、前に向き直る。下半身を浮かせる対応が功を奏し、しかしながら完全には警戒心を解くまではいかない。 睫毛が長く爽やかな見た目の青年といった卓を見て、嫌悪感が薄らいだにすぎない。車両が急に揺れたことで吊り革を掴む人達は良かったけれど、それでも惰性で体が斜めに傾いてしまう。それをいいことに卓は両手で女性の腰を掴み、体をさらに密着させる。 反動で体の傾きが戻ってもそのままくっつかれ、女性はやや居心地悪そうな反応を見せる。けれど拒絶を示すまででもなく、どちらかと言えば人の目を気にした羞恥心だということを、卓は見抜いていた。 世間体を気にした羞恥心と女のプライド、自制心と自己嫌悪がせめぎ合い、干からびてひび割れた大地に雨が降り注ぐいだように、枯渇した欲求の大地に久しぶりに潤いが訪れる女性。 あんなに若い子に浮足立つ違った角度からの羞恥心に自分を抑制し、叱咤する。なぜか自分の腰に置かれた手を離してくれない疑念はあるものの、何をしてくるわけではない状況を、どう捉えればいいのかが分からない。 ただ伝わってくる体温に、年甲斐もなくドキドキさせられる自分が恥ずかしい。中間管理職の立場になって若い部下を扱っているけれど、陰で男日照りだ揶揄されていることを耳にして、ショックを受けた。もちろんおくびにも出さないけれど。 若い頃は私を取り合う男がいたくらいモテた時代だって、確かにあったのだ。女だからと舐められたくなくて仕事に没頭し、男達は去り、同期たちは次々と伴侶を手に入れていくのを見てきた……。仕事に生きるとは、こういう事なのだと気づいたときにはもう、30も半ばになっていた。 それから数年が経った今、生き遅れた自分に若い男の子と体を密着するご褒美くらいがあったとしても、罰は当たらないわよね………。 そんな言い訳を自分に述べながら、今年の秋にも39歳を迎える今井咲は、疲れを滲ませた顔の下に興奮を隠し、メイクの下の素顔の紅潮を自覚する。 きっと吊り革を掴める位置にいるわけでもなく、何かに掴まろうにも成す術がなかったのだ。ちょうど目の前に私がいて、腰に手を置くしかなかったに違いない……。無理がある持論を都合よく解釈することで自分を正当化し、今まで同じ位置から動かなかった背後にいる青年の手が、腰の横に少しだけずれただけでハッとする。 もう何年も咲が感じたことのない、興奮だった。 その手が少しづつ下へとずれて、お尻を包み込むなんて予想外である。咲は動揺を覚えながら拒絶と嫌悪、色情が入り混じった複雑な気持ちの中で息を飲む。そして、またもやハッとして顔を上げる。 じりじりとタイトスカートを摘む青年の指が生地を引き寄せ、スカートの丈が短くなっていく。 もうこれ以上は……咲がそう思ったときにスカートの裾が掴まれたことを感じ、手が侵入してくる。 今までの興奮が一気に覚め、パンストの上からお尻に触れられる気持ち悪さに身震いをする。それも最初だけで無闇やたらと這い回るような触り方ではなく、困ったことに愛撫という表現がぴったりなのだ、 卑猥な心地良ささえ感じていると、股の下に伸ばされた指が……。動かされる指にシートに座る人達の視線が気になり、思わず俯いてしまう。当たり前だが誰も気づいてはいないのだけれど、恥ずかし過ぎる。いい歳をした女が痴漢に遭い、恥部を弄られているのだから。 下着とパンストが擦れ合い、特有の布ずれ感を起こしながら的確な位置を指の腹が撫でてくる。 もうここまでくると、咲は冷静ではいられなかった。 指先を引っ掛けるように動かし、上下に撫でてはのの字を書くように軽く押し当ててくる。 少し丈の短くなったタイトスカートの前に自らの手を移し、他人の手による誤摩化ことはできない快感に、握りしめた指に力が入る。 カタンッ……カタンッカタンッ……とレースの継ぎ目を噛む車輪の音も、聞こえてはいたが認識してはいない。 減速した電車が駅へと近づく。 ホームに待ちわびた人達の姿を、咲は見ることが出来ずにいた…。
26/06/16 00:12
(x6...k/V)
投稿者:
ふう
レールの継ぎ目を通過する振動と音のテンポが遅くなり、次の駅が近づいてくる。頭を垂れてうたた寝を楽しんでいた乗客が、むぐりと頭をお起こす。
最寄り駅が近づくと目が覚めるのはもう習慣みたいなものだが、眠気眼に艶めかしい太腿が飛び込んできたことで、一気に頭が冴えるのは男の悲しい性なのかもしれない。 なぜこの事実に気はづかないまま眠りこけてしまったのか、後悔したものの時すでに遅し。涎が出そそうな太腿の持ち主の横をすり抜けて、泣くなく扉へと歩を進めるのだった。 咲が体をずらしたことで事態を把握した卓はスカートから手を引き抜き、何気なくやり過ごす。待ってましたとばかりに咲の隣に並んで立っていた者が、空席となったその場所に体を埋める。空いた吊り革をその隣りにいた者がこれ幸いとはかりに手に取って、その場に落ち着く。 人の乗降が済んむと発車時刻になった車両の扉が閉まり、また走り出す。卓は再びスカートを手繰り寄せながら裾を掴んで、手を忍ばせた。その手には小さな突起物が握られ、パンストに小さな穴が容易に開けられるのだ。 下着に直接触れられたことでびっくりした咲が、背後を気にする仕草を見せる。やはりこの世代は自分が痴漢の被害に遭っていることを、周囲にしられることを嫌う傾向が強い。ただ黙って力の入った肩を怒らせながら耐えていた。 自分の前に座ったばかりの人が気になるのか、もじもじさせていた太腿の動きが止まった。その代わりに挟まれた手を柔らかい内腿で固定するように挟み込んでくる。それでも指の動きまでは制することは出来ず、一際柔らかい溝を自由に前後にと行き来させていく。 ここだよね……という辺りを卓は丹念に指の腹で、マッサージをするように執拗な刺激を与えていった。ほう〜ら、手を挟む内腿の筋肉がぴくぴくと反応を示し始めてくる……。 数分後にはクロッチを強かに染み出した湿り気が卓の指を、濡らすまでの変化を遂げていた。 硬い表現のままだった咲は困惑を顔に浮かべ、口を真一文字に閉じた顔を車窓に写し込んでいる。 髪の毛を後ろで纏めていることで耳を紅く染めていることが、卓の目に如実にわかる。すぐ近くで誰かの囁くような会話が耳に届き、周囲の乗客の一挙手一投足が咲を不安にさせる。 そんな咲きに、卓は次の一手を打つ。慣れた仕草でベニスを取り出し、パンストの破れた箇所から差し込んで存在を知らしめる。動揺する咲を宥めるように股に挟まれたペニスを前後に揺すると、そこに気持ちが集中させているのが分かる。 大人しくなったのは観念したというのとは違い、ショックを受けて動けなくなったのかも知れない。濡れて水分を含んだクロッチがもっさりしながらも、ヌルリとした感触をペニスに与えてくる。 次の一手、卓は咲のお尻を覆うパンストを浮かせてショーツをずらし、秘肉に沿わせるように侵入させる……。 俯いていた咲の頭が跳ね上がったように持ち上がるのを見て、背後にいる卓には彼女の衝撃が手に取るように伝わってくる………。 紛れもない男性器だということは、いくら久しぶりとはいえ咲には間違いようがなかった。 熱を持った硬い杭が恥ずかしいところに直接触れながら、咲を動揺させる。こんな場所で、なんてことを………。 立派なカリ首、申し分のない大きさ、硬さ……。 まるで現実感を伴わない非現実感が、咲の頭を真っ白にさせる。粘膜を伝うベニスが心を空白にさせ、せり上がる欲情と凄まじい焦燥感の狭間に咲を追いやっていく。まるで崖っぷちに咲く1輪の花を、追い求めさせられているかのように……。 もはや咲は口で鼻で呼吸をするのも忘れ、自らの下半身で……にょりっ…にょりっ…にょりっ……っと前後する男性器の存在が頭から離れなくなっていた。 それでも離れることのない恐怖心が、警鐘を鳴らして咲を奮い立たせようとしてくる。いま人目を気にする自分は、痴態を知られたくないからなのだろうか。 それともこの人知れず行われる秘め事を、邪魔されたくはないからなのだろうか。 真実の扉を開ける勇気を、今の咲には持てそうにはなかった……。
26/06/16 19:12
(x6...k/V)
投稿者:
ふう
水分を含んだ下着と秘部の窮屈な間を、卓の太い杭が行き来を繰り返す。まるでコッペパンがサイズの合わないソーセージを挟んだように、2つの肉壁が左右に大きく開いては閉じるを繰り返す。
もともと太ってはいない咲だがその体の凹凸感というのか、腰のラインが素晴らしい。しっかりと窪んだウエストも垂れもせず、やや小さめのお尻もスカートスーツを似合わせている。 それもそのはずで体重も5キロ以内の変動しかなく、55キロ辺りが頭打ちだと触り心地から察することができる。目鼻立ちがはっきりとしている咲は、縁無し眼鏡をした地味な身なりをしていなければもっと見栄えのする女性に違いない。 さり気なくスカートの前の裾を押さえる咲の背後は、お尻側見えるギリギリまで押し上げられている。その2人の男女間を下半身が密着しては、離れる運動が続く。電車が停車する間もそ〜っと動かされ、電車が走り出すと揺れに合わせて動かされる。 クリトリスに触れる度に咲は息を止めなければいられなくなり、スカートの裾を掴む手に力が入ってしまう。そんな無意識な咲の所作に、気づいた者がいた。咲の目の前に座ったばかりの男性乗客その人だ。 なぜスカートの裾を掴むような必要があるのか、気になって仕方がない。シートに座った乗客心理としては、吊り革に掴まって立ち続ける人に対して僅かながらの引け目に似た感情がある。近すぎる距離も手伝ってか余程のことがない限り、視線を上げてまで相手の顔を窺い見ることはない。 けれど、気になってどうしようもない。隣に並んで立っていたときに、確か中年くらいの少し綺麗な女性だったと記憶している。アジア系の人じゃなければ日本人のはずで、欧米人のように自己主張の強い女性よろしく短いタイトスカートを身に着けているとは気が付かなかった。 お水の世界に生きる女性なら分かるが、どう見ても一般職に就いている人にしか見えないからだ。 若い女性ならまだしも年齢を重ねるにつれて脚を隠したがる風潮の日本人は、20代を堺にせいぜいが膝を見せるスカート丈になるのが普通だ、 なのにこの女性は珍しく、太腿を見せるミニ丈なのだ。元来歳上の女性が好みな性格だが、綺麗でスタイルのいい女性なら熟女でも守備範囲の身としては、興奮するなというほうが無理なのだ。 何気なく手元から顔を上げ、思い切って一瞬だけ視線を上げてみる。女性は40くらい……いや30代の後半かもしれない。銀行員か何かお硬い職業にありがちな雰囲気を漂わせている。こちらを気にする様子は見られず、何か考え事でもしているような表現だった。 悪趣味だとは思ったがチラチラと女性の顔を窺い見ることをやめられず、やはり視線を向けてしまう。そして何か違和感を抱いた。目が一点を見つめるように動かず、ゆっくり目を閉じては時おり周囲を気にするように、視線を走らせるのだ。 男性はその度にしばらく目を伏せ、また視線を上げる。不意に眉間に皺を寄せてなんともいえない表情を作り、それはまるで良からぬことを想像させるではないか。 何だ、何なのだ………。 次からつぎえと流れ出る愛駅が、滑りを過剰に良くしていた。卓はこれから始めると咲きに告げるように、ペニスの先を膣口に軽く押し当てて心の準備を促した。ハッとしたように頭を持ち上げた咲が、さすがに体を捻ねろうとする仕草を見せる。 大げさにしたくないのか首を捻るだけに留めたが、3度目をする前に頭が中へと沈み込んでいた。咲はまるでくしゃみを我慢するように俯いて体を硬くさせ、思わず息を止める………。 柔らかく温もりのある膣壁に包み込まれ、2〜3回腰を引いては少しづつ奥まで進めていく。奥まで届いたところで動きを止め、下半身にわざと力を込めて脈動させる。しばらくすると硬くさせていた咲の体から力が抜けはじめ、自分の中に存在するペニスに意識を集中させる時間を与えるのだ。 卓はゆっくりと動き始めた。咲に不自然な動きを連動させないよう穏やかな動き、それは久しぶりにペニスを受け入れた咲にとっても慣れる時間になる。粘膜が擦られる感覚に慣れてくると、じっとしていることに努力が必要だと思わせる、久しく味わってこなかったあの感覚が訪れる。 苦痛だと感じた感覚も霧が晴れたように薄味の甘さが感じられ、やがて体温の上昇が始まる、 下半身から密かな悦びが這い上がってくると、咲の視線が辺りを窺うように泳ぎ、目元が緩んだようになった。 離れては密着される誰かの下半身、その温もりが伝わってくる。緊張感の中の羞恥の極み、その最中で味合わされる官能の味に黙って従う他はない。卓が掴む腰の位置が括れへと移動し、根元まで沈み込む……。 男性は目を見張った。女性の腰の両側を掴む、誰かの手が見えることに気づいたからだ。どうやら自分以外は誰も気付いてはいない。この意味するところは明らかで、女性の今までの雰囲気も説明がつく。この短いタイトスカートの中では、何が繰り広げられているのかが、気になる。 あんなことやこんなことが想像され、股間が熱くなる。気が付くと女性の立ち方に変化が見られ、やや腰が引けて見えるようだ。そして、気付く。 僅かに女性の下半身が前後に揺れていることを。 まさか、こんな混み合う電車の中で………? 女性の顔を、盗み見る。平静を装ってはいるが、ぱっちりと開いていた目は少し瞼が下がり、唇を閉じたり薄く開いたりを繰り返している。自分がアダルト映像を観ている気分になり、内股になっていく女性の膝に確信を持った。 緊張をしているだろうに、スリルを味わいながらのセックスはどんな気分なのだろうと、また女性の顔を盗み見ていた。 やめて、そんなに動かないで……。 半分は本音であり、もう半分は恥じらいだった。 スローセックスという行為は知っていたが、こんなにいいものだとは知らなかった。じっくりと味わうベニスが運んでくる快感、これが堪らないのだ。 にゅう〜っと幾度も奥まで入り込み、ゆっくり腰を引かれてはまた入ってくる。腰を支えられていなければ、膝の力が抜けそうになる。スカートの裾を掴んでいた手を無意識に太腿に移動させると、自らの爪を食い込ませる。 笑いそうになっている膝で必死に立ち、ずいずいと迫るペニスが自尊心を奪う。 咲の中の道徳心は、音もなく崩れ落ちていく。 願わくばベッドの上で、思い切り乱れたい……。 官能的に染まった頭の中でそう渇望する咲は、目の前に座る男に見詰められていることにも気付けないでいた。
26/06/17 01:49
(XRPnji0C)
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