2016/04/12 09:33:13
(2zX93mJL)
しおりさんとの交際は順調でした。会うと二人で、とても仲良く遊んでいます。ただ、仲良くなればなるほど、僕の中でこの疑問が大きくなってきます。
「僕って、どんな関係なの?恋人?お客?セックスフレ?童貞少年の手ほどき?暇つぶし?そもそも交際などしてるの?」と関係がよくわからないのです。
そんな、宙ぶらりんになってる僕の感情が爆発してしまいました。
ホテルでのことです。お風呂を終えた僕達は、そのままベッドに雪崩れ込みました。何度も何度も唇が合わさります。
「好き…好き…」、僕はいつものようにそう言いながら、キスを繰り返していました。彼女は馴れた感じで受けとめてくれています。
少し、動きを止めました。「しおりさん?僕のこと好き?」、2ヶ月前には関係が壊れるのが恐くて、聞けなかったことです。
「どうしたのぉ?」
「どう思ってるのかなぁ?っと思って。」
「私の気持ち?聞きたいの?」
「うん。」
「彼氏だったり、子供だったり、いろいろ。」
「子供?しおりさんの?」
「君の場合は、口で説明がむずかしいのよぉ。私、バカだし…。」
「あのね、僕はしおりさんのことが好きです。むちゃくちゃ好きです。ただ、(関係が)よく分からんから、ツライ時もあります。」
「そっかぁ~…。じゃあ、説明するから聞いて。」
いよいよ、彼女が語り始めました。
「彼氏だと思ってる。」。いきなりのこの一言で喜ぶ僕。ただ、もう少し深い奥がありました。
「君といると楽しいし、毎日笑うし。でも、年齢が年齢でしょ?結婚とか考えられないし。」
「僕、結婚してもいいよ。」
「バ~カ。冷静に考えてみなさい。出来るわけないでしょ!」
「……。」
「最近ねぇ、君がヒロキとダブることがあるの。嫌になる時があるわぁ。」
「大平と?どんな時?」
「勘違いしないで欲しいんだけど。セックスしてると時も、ヒロキにされてるって思う時あるの。」
「近親なんとかってヤツ?」
「そういうんじゃないけど…。してて嫌になる時と、それで逆に興奮する時もあるの。バカだから。」
「そう…。ほんとにしたいとかじゃないんだ。」
「当たり前でしょ。死んでもやらんわぁ~。けど、想像してしまうときはあるよ…。」
「そう。」
「後は、お仕事かなぁ。」
「仕事?」
「私の仕事、どう思ってる?正直に言ってみて。」
「ちゃんとしたお仕事だと思うよ。」
「この仕事が?ほんとにそう思う?身体売ってるんよ?ほんとにそう思う?君、イヤでしょ?」
「うん。イヤ。」
「私、君がイヤなお仕事をしてるの。彼氏がイヤだと思うことしてるの。そんな女なのよ。」
「……。」
「君は、ちゃんとした彼女を見つけなさいよ。私みたいなの、捕まえたらダメよ。」
考え深い話でした。そして、現実を突きつけられました。しおりさんとの甘い結婚生活など、夢見ていた自分がとても子供に思えます。
好きな女性=セックス、結婚。幼い僕では、所詮この程度なんだと思い知らされました。