2020/05/01 17:43:11
(IypaC2CN)
僕が慌てて窓を開けるとひろみさんは一言…
「精算してくる。」
入り口にある精算機に歩いて行きました。
帰ってくるひろみさんは無表情でした。
助手席のドアを開けて乗り込んで後部座席にカバンをおきます。
ひろみさん
「お疲れ様。とりあえず出そうか。」
僕
「はい。荷物は?」
ひろみさん
「みんな頑張ってくれたからとりあえず終わったよ。助かった。ありがとうね。わざわざ車出してくれたのにごめんね。」
僕
「終わったならよかったです。課長も連休できますし。」
ひろみさん
「覚悟してたから逆にする事なくなっちゃったよ。笑 普通ならご飯でもやけど今はあかんし…どうする?」
僕
「そうですね…これといって…」
ひろみさん
「じゃあ少し車でブラブラしようか?時間あるん?」
僕
「時間はいくらでも!なくてもつくります!」
ひろみさん
「何言ってるん。笑 じゃあ着替えていい?スーツって仕事みたいで肩凝るわ~。家回ってくれる?」
僕
「いいですよ。どの辺ですか?」
ひろみさんの家は車で20分くらいの場所でした。
幹線道路沿いに立ってるそこそこ大きなマンションの前にハザードをたいて停めると…
ひろみさん
「少しだけ待ってて。着替えてくるから。それからさっき駐車場みたいな事ここでしたらあかんで?」
とドアを閉めてマンションに。
しっかり握ってたとこ見られてました。
10分くらい過ぎたくらいにマンションから黒のニットのミニワンピースを着た人が出てきました。
そして僕の車の横に来て助手席を開けました。
ひろみさんでした。
助手席に乗り込みます。
凄くいい香りがします。化粧も何かさっきまでと違いました。
ひろみさん
「お待たせ!ん?どうしたん?」
僕
「いえ。全然課長の印象と違うから。」
ひろみさん
「そうなん?似合ってないかな?」
僕
「いえ!そうじゃなくて。似合ってます。」
普段のひろみさんと違うひろみさん。いつもと違う派手な服に派手な化粧のひろみさんに完全にやられてしまいました。
ひろみさん
「どうしたん?ここにずっと停めてる気?」
僕はハッ!と我に返り車をとりあえず走らせました。