同類を嗅ぎ分ける変態のアンテナがだいぶ鍛えられたように思う。今宵の記録は、兎の仮面を被ったお硬いPLAYBOYとの1幕だ。
改札を出たところに、彼は仁王立ちしていた。一瞬、目が合う。なんて眼力しているのだろう。直感的にこの人だとわかった。階段を下りきって振り返ると、彼も後から降りてくる。向こうも一瞬で私だと察知したのだろう。私はこれを変態アンテナと呼ぶことにする。
カフェで軽く言葉を交わしてから、ホテルへと入った。
服を着たまま少し触れ合い、シャワーへと向かう。一緒に洗いっこし、その流れで彼の指がクリに触れる。あ……すごい。一発で私のクリのポイントを探り当てた。
私はこういう時、興奮に任せて自分がしたいようにしか動けなくなる。つまり、目の前の相手を見る余裕がないのだ。
なのに上手い人はこういう時でもちゃんと目の前の相手の反応を見てる。なんでこんな興奮する空間でそんな理性的なことが出来るのだろう。
そのまますこし挿入、あたたかいシャワーを掛け合いながら結合するのはとても心地良かった。
その後、ベッドで肌を撫でさすりながらお話しながら…。私が撫でると気持ちいいよと言ってくれる。余裕たっぷりそうなので、きっと彼のツボには届いてないのだと思うが、「くべさんの好きなようにして良いんだよ」と言ってくれるから私の緊張はどんどんほどけてリラックスしていった。
「交代です。横になってください」
そう促されて身を預ける。リードされ、素直に委ねる心地よさ、宝石なんてどこにも落ちてないのにひどくラグジュアリーな気分になっていた。
だが、ここから先は「何が起きたかわからなかった」というのが正直なところだ。
私は天井を見ている。クリに恐らく舌先が添う。この舌の硬度はなんなのだろう。舌は筋肉だし、しかもこの硬化だ。一定の強度を維持し続けるのは難しいはずなのに。
しかも相手はクリトリス。その本体の大多数は体内に埋め込まれており、露出しているのはほんの一部。丸っこくて、多面体。ミリ単位で圧をかける場所がズレれば、即座に快感の継続が遮断されるという極めて難しい器官だと私は考えている。
感じやすい部位だからイージーモードなのではない。広く浅く、それなりの快感で妥協するならまだしも、極めようとすれば、途端にハードルが高くなる難攻不落の城壁なのだ。
乾かぬよう繊細に扱いながら、ミリミクロの領域で欲に流されず一点集中が求められる超ハードの世界。それを、彼は完璧にマスターしていた。
同時に、指が挿入される……。申し訳ないがここからは本当に何をされてるか理解が追いつかなかったため、感覚の話だけをしていく。
最初はGスポットとクリの責めだった筈だった。それがもっと奥になったら……形容しがたい深い快感がお腹の奥底からやってきて勝手に腹筋が使われていた。息を吸うしか出来なくて吐くことをつい忘れる感じ。
たぶん、ポルチオとは違う場所。
きっと、これらが「A」とか「P」とか「K」とか「裏G」とか言われてるところなのかもしれないと思った。
全然痛みは無くて、もしあったとしてもクリトリスによる快感という麻酔を打たれていて気が付かないだけなのかもしれない。それほどのよくわからない、形容しがたい感覚で、快感が奥からやってくるのだ。
どのくらい時間がたっただろう。私は完全にトンじゃって、快感に全身委ねてとろけきっていた。
「なんでこんなことになるの?」
「どうやってるの?」
自分にしか聴こえない声量になっていた。完全に内向的(自分の世界に潜っている)。意識して声を張り上げ、私は何度か訪ねた。
返ってきた回答はこうだった。
「これがポルチオ責めですよ」
さっきは「AやらPやら」だと思ってた場所が、気が付かないうちに最奥責めによる快感に移行されていて、しかも痛みは全くなく、クリトリスと同時に外から内から包囲される快楽責めはこの世のものとはおもえない極上の真骨頂だった。
クリトリスも、普段だったら刺激が強すぎて自分じゃ避けてしまうような刺激すら、この異常な快楽責めにはふさわしい強度なのだと脳が勝手に悟っていた。
その証拠にやめてほしいと思わない。
獣のような声をあげてしまい、太腿で彼の顔をヘッドロックかましてしまう、膝も、足先まで力が入ってワナワナと勝手に震えるのに、この波のループがまた次、また次とやってくるのが気持ちよくてたまらなかった。
この世界は逝った後の領域だと思った。
それにしたってこの領域で、クリとポルチオを同時に、それを電動玩具ではなく身ひとつの技術だけでこなすなんて、この兎は人間ではない。
さっきからクリトリスも一定の圧で一定の硬さを保ち、一定の場所を捉えて、一定のリズムを離さないのだ。
一万を超えるといわれているクリ神経が、たった一人の男の舌に、平伏している。
すこしでも外すと冷めてしまうはずのクリが、ポルチオとセットになるとそのセンサーが鈍るの?それとも私が鈍ってるからみんなも鈍るの?
「見ててごらん」
彼が舌も指も離れて、ペニスを膣口に当てた。入ってくるのかな?と思ったけど、そうではなく彼のペニスが私の膣口をこすった、それだけで私は潮を吹いてしまったのだ。
お漏らしのようなタラッとした吹き方ではなく、クジラの噴水のように放射状を描いた。こんなこと初めてで、
「私のおまんこ、壊れちゃいました」
白旗をあげて挿れられて、背中にも脚もからめてしがみついちゃった。
そして自分の姿を見るようにと鏡の前で結合部分を見て、顔を背けたけど何度も見るようにとわざわざ割れ目をひらいてきて、見たこともない表情を浮かべた女が映っていて、結合部は美味しそうに性技術師ファントムのチンポを美味しそうにくわえて離さなかった。
こんなことなんで出来るのだろう。体格差や角度の難しさなど、裏舞台の苦労を感じさせず魅せてくれるのだ。
もう私は自分の身体をつかってるのを忘れて観客として、このショーを眺めてる気持ちだった。
ベッドにもどり今度はクリトリス無しで、ポルチオだけ刺激してもらった。
クリトリスの強烈な快感は無いからあの獣のような派手な声は出ないが、代わりにこの奥からやってくる重厚な波は最高に気持ちいい。
指先が奥底で左右に揺れるので頭の中にイメージ映像が勝手に浮かんだ。白いドーナツの形をした丸が、左右に揺れている。
その揺れは私の体の輪郭を突破して大きく広がっていく。痛みは全くなく、どうやってるのか手品を見ているよう…。
その後は、舐めたり、騎乗位させてもらえたり、挿れてもらうときは自分で脚抱えて「挿れてください」って言わされたり、またクリトリスとセットでポルチオ責めでおかしくなって、「もういいです」って音をあげてようやく幕が下りた……。
彼によると入室してからもうすぐ3時間経過するとのことだったが、私には時計をみる余裕もなくて、そのまま彼の腕の中で寝落ちしてしまった。
2026/10/24 20:58:39
(K70/52Gn)