2026/10/26 00:04:05
(cJQzdpIA)
夫の孝之(53)と結婚して、今年で16年。
出会いは私が21歳のとき。当時、ナンパしてきた男の上司が夫だった。そのまま23歳で出来ちゃった結婚。若かったあの頃は、年上の彼がとても刺激的で、毎日が特別でした。だけど、今は冷め切っている。
月イチであるかないかの夜の営みも、お互いに「義務」を消化しているだけの作業。会話も業務連絡ばかり。
「私、このままおばさんになって、誰にも求められずに終わるのかな……」
今年で39歳。40歳という大台を目前にして、私は猛烈な焦りと、女としての乾きを感じていのかな。
そんな私の心を乱したのが、関西支社に赴任してきた、5つ上の浅野部長。
浅野さんは本社からも期待されている超エリート。なのに威張ったところは一切なくて、体育会系のガッチリタイプだけど中身はスマートで、大人の色気がある人。私は事務職として、彼の秘書のような立場で身の回りのサポートをすることになった。
単身赴任で来ている浅野さんは、いつも遅くまで残業をしていた。私も自然と残るようになり、2人でオフィスで過ごす時間が増えていった。
「亜希子さん、いつもありがとう。本当に助かるよ」
浅野さんに名前を呼ばれるだけで、夫にはもう何年も向けられていない「一人の女性」としての視線を感じて、胸がズキリと痛んだ。
7月のある金曜日の夕方。プロジェクトがひと段落した。「お疲れ様。少し早いけどよかったら、この後少し付き合ってくれない?」浅野さんに誘われ、私たちは駅近くの開店直後の隠れ家のようなバーに入った。お酒が進むにつれ、いつもは聞き役に徹する私が、ぽろりと弱音を漏らしてしまった。
「私、もうすぐ40歳なんです。なんだか急に、自分の人生がこのままでいいのかなって、焦っちゃって……」
バカなことを言ったと慌ててグラスに口をつけようとした時、浅野さんの温かい手が、私の手をそっと包み込んだ。
「そんな風に悩んでたんだね。でも、僕から見たら亜希子さんは、すごく魅力的で、綺麗だよ。いつも、目を離せなくなるくらいにね」
その言葉と、まっすぐに見つめてくる強い瞳に、私の理性が音を立てて崩れた。
浅野さんは既婚者で、しかも一年もすれば、さらに出世して本社に戻ってしまうかもしれない人。
「期間限定の関係。今を逃したら、私は一生乾いたまま?!」そう自分に言い訳をして、私は握られた手を握り返した。
店を出て、どちらからともなく彼の単身赴任先のマンションへ向かうタクシーに乗り込んだ。部屋の鍵を開けた瞬間、後ろから激しく抱きしめられ、私たちは貪り合うように唇を重ねた。
夫の義務的なセックスとは全く違う、体中が熱く溶けるような、浅野さんとの濃厚な夜が始まってしまいました。