2024/11/25 23:30:18
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リルベルの言葉を黙って聞いていたヨハンセンだったが、残っていた果実酒のグラスを呷った後、
「何から話そうか……」
と少し考えた後に更に言葉を紡ぎ始める。
「やはり順を追った方がいいかな……
まず私がリルベル君を始めて見かけたのは、君がまだベルと名乗っていたころ、私が前魔王の名代として人間国に来た時に遡る。
場所は修道院、そのころの君はまだ下働きで、人間国前国王の付き添いで訪れた私の靴が汚れているからと、代わりの靴を貸してくれて、帰るまでの間に綺麗にしてくれた。
帰るまでのわずかの時間でピカピカにだ。君の美貌も相まって私は君に一目惚れしてしまってな…笑
悪いと思ったが、後で魔国から一緒に連れてきたキースを使って君のことを調べさせた。
するとベルが、勇者メルヒルと恋仲ということが分かって……間を引き裂くことも簡単だとは思ったがベルの気持ちを尊重して見守ることにした。
数年後君は正聖女に、勇者も数々の武功を立てて、人間国のヒーローに。
二人はお似合いだと思って諦めて、一度魔国に戻った。
そのまた数年後にまた名代として人間国に来た時に、ベルの処刑に出くわしたってわけだ。だからちょっと意味合いは違うが、勇者及び王女は私にとっても、許されざる者ってわけだ…
青臭いことを言うつもりもないが、復讐を手伝うのはそんなところが主たる理由。
まあ、人間国の現国王が今までの友好関係を破って、魔国に攻め入る算段を立てているってのもあるが。」
そこまで言って、リルベルがいつの間にか注いでくれていた果実酒を一口口に流し込み、
「指輪は数年越しの告白だ。リルベル…一連の復讐を終えたら、私と一緒に魔国に来て欲しい。」
ヨハンセンはリルベルの手を取り、片方の手指で指輪を挟み上げリルベルの目を覗き込む。
ーーーーーーーーーーパーティ一行---------
食事を終え宿に戻った一行。
女部屋に戻ったルチアがベルに、
「ベル様。温泉では本当に申し訳ありませんでした。」
低頭するルチア。
「気にしないでくださいルチア様。
先程ルチア様も、魔牛の睾丸とマジックマッシュルーム入りのスープ召し上がったでしょ。
あれ食べ慣れない人には、必要以上に滋養強壮が付くんですよね。
勇者様またしてくれって言ってたから、もうそろそろこの部屋に来るかも。一緒に勇者様にやられましょうか?(笑)」
布団から立ち上がり、男部屋を出て行こうとする勇者にハイルが、
「どこいくんですか?勇者様。駄目ですよルチア様とベル様の部屋に行っちゃ。」
「(ハイルって本当に硬い奴だな。騎士フレデリックとは、一緒に楽しめたんだが)パーティの親睦を深めるためだ、目的地はまだまだ先だし、つかの間の休息だ。
よし、パーティリーダーとしてハイルに命じる。今夜はお前にルチアを譲ってやるから、やっちまえ(3Pはお預けだが、パーティ内を円滑に保つのもリーダーの仕事だしな)ハイルお前、ルチアに気があるんだろ(笑)ルチアもお前に気があるみたいだし、丁度いい機会だからこの部屋でやっちまえ。
但し独占はするなよ。後でベルをお前に宛がってやるから、俺にもルチアとやらせろ、いいな。」
そう言い捨てると部屋を出るメルヒル。
〘オートマタ、勇者が部屋を出た。そろそろそっちに行くぞ、ルチアはどうしてる?〙
〘笑……一緒に勇者にやられましょって言ったら、散歩行ってきますって出て行ったわ。勇者がこっちに来たら、部屋の鍵は閉めるから、ルチアはこっちの部屋には入れない。そっちの部屋でルチアを貫いちゃえば(笑)〙
〘勇者も部屋出ていく寸前に同じこと言ってた(笑)オートマタと同じこと言ってたってことは、お前と同類になったってことか。〙
〘やめてよ、ハイル。私だってあそこまで見境なくないわ。私の場合仕事だってことお忘れなく。
あっ、勇者が来たみたい。ハイル、テレパシーこのままにして、私が勇者にやられてる声聞く?〙
〘馬鹿言うな、そんな趣味はない。でも今回だけはルチアが部屋に戻れないように、少し演技するんだぞ、いいな。〙
ーーーーーーーーーー再びあばら家のヨハンセン---------
「リルベル、聞こえてるかハイルのテレパシー。
メルヒルの奴、闇落ちしてるみたいで、このままだと村の女を見境なく襲いかねないぞ。
人の噂は早いもの、このままじゃ勇者の名声も崩れ落ちていくだろうな。」