目を瞑っていたリズベットも、目を見開いて、信じられないという顔をした。チェックならアリスがすれば良いだけのこと。わざわざ男たちに見せるのは、ただの嫌がらせだ。
先程変わり、ツルツルになった無毛の秘部。
毛すら守るものもなく、団員たちは息が触れるほど、近くまで寄って見つめていた。
男を知らないウブなそれは、足を開いたことによって筋が開き、中からサーモンピンクの鮮やかな色を見せている。
(…やっと、終わった…。)
ドッと疲れが来る。まだ起床から1時間くらいしか経っていないのに。
しかし、「剃り残しはないようです」という言葉に救われた。ようやく終わった…。そう思っていたが、
(え、今なんて…?)
耳を疑った。性に疎いリズベットでも、アリスの言葉の意味は理解できる。だからこそ、信じられなかった。
のそのそ浴槽から降りて、仰向けに寝そべる。
大きな乳房は重力に負けず、形を保ったままで、若い瑞々しさがあった。
アリスの鞭が怖いのもあるが、団員たちの血走ったような目つきも怖かった。
素っ裸のリズベットは、従うしかなかった。
両足を立てるように足裏をつけて、股を開く。
こんな下品な姿勢は初めてだ。
それを取り囲むようにして、団員たちの勃起したペニスが突き出される。昨日のこともあり、欲望をその身で体現するようで、恐ろしいものに感じ、足を開いたまま身をすくめた。
そして、アリスが屈み、リズベットに耳打ちをした。
とんでもない内容だったが、「…逆らえば、反抗的だとダーウェル様に報告するぞ。そうなれば、嫌疑はより深まるだろうな」との一言で、リズベットは観念した。
「わ、私のせいで…皆さまの…お、おチンポを…大きくしてしまったので…こ、これから…オ、オナニーを…しますので…ご、ご覧ください…。
そ、それで…よければ…皆さまの…せ、精液を…私に…ぶっ、ぶっかけてスッキリしてください…」
とんでもないセリフだが、蚊の鳴くような声で、途切れ途切れになりながらも口にした。
そして、乳房と股間に手を伸ばし始める。
(オナニー…、自慰…、こうすれば良い…のだっけ…?よく分からないけど、こんなの見て、何が楽しいの…。)
モゾモゾ動かして、割れ目や乳首を触ってみる。オナニーという行為の知識はあれど、やったことはない。
若いうちに女当主となったことから、性にうつつを抜かすような時間などなかった。
だからぎこちない手つきだが、それはそれで団員たちを興奮させた。
本来、クリスティア家の当主など、本当に獣人解放戦線を庇っていたとしても、逮捕などできない存在だ。
建国に大きく携わり、その功がなければ、今の王国はないと言われるほど。
その末裔であるリズベットに手出しなどできないはず。
獣人解放戦線は、金銭的な理由から商人を狙った強盗事件を多発させるようになった。
領地間を行き来する商人が被害に遭えば、交易は細くなっていく。そして、それは領地内の経済に打撃を与えることになるため、解放戦線への風当たりが強くなっていた。
その矢先に舞い込んできたのは、シオンの密告。
いかにクリスティア家当主でも、このような状況下で解放戦線のメンバーを匿ったなら(ことにされてしまえば)、他貴族からの理解も得られるというもの。ましてやリズベットは「時流に逆らう獣人好きの変人」として貴族社会から浮いている。リズベットの後ろ盾になるものはいない。
そんなお高い存在のクリスティア家当主様が、浴室に横になって、オカズになるために自慰をしているとなれば、興奮もひとしおだったはず。
「おい、私は楽しませろ、と言ったんだ。喘ぎ声でも出せ。気がきかんな」
割れ目を撫でて、乳首を触って、乳房を揉んでみて。
でも、当然こんな状況でリズベットが興奮するはずもなく、無言のまま、ぎこちない手つきでオナニーするだけ。
それでも団員たちは喜んでいたはずだが、アリスは許さなかった。
「……ぁんっ、あん…。」
アリスに恨みの視線を送るが、鞭を見せつけられる。
無理に絞り出した喘ぎ声、嘘のものであり、単調なものだが、団員たちを興奮させたのか、一人が近づいてきたと思えば、画面に向かってペニスを扱いて…。
「ぁん…、あん…っ、ッ、ぅっ、ぷ…っ!」
咄嗟に目を瞑ると、顔面に熱くてイカ臭い液体が放出される。べっとりと鼻筋につき、頬を伝って髪に垂れ落ちる。
それを皮切りに、次々に精液がかけられた。
顔、胸、お腹、足、そして股間…。
いつ終わるのかわからない。アリスに命じられたまま、胸と股間を弄り、アンアン言うだけ。
ただ、なんとなく雰囲気的に、全員が終わったように感じていた。
(…もう変なのかけられない…?早く、終わりって言って…)
あとはアリスが終了を口にするだけ、そう思っていた。だから、途中でやめて難癖をつけられないようにオナニーを続けていたが…。
視界の端、扉が開いて続々と団員たちが入ってくるのが見えた。
(ああ…、まだ終わらないのね…)
「ぁんっ、あん…っ、ぅ、ぷっ、ん…っ、ぁぷ…っ」
次第に嘘の喘ぎ声すらも出せないほど、顔面にかけられる。目を瞑り、口を閉じて、鼻からかろうじて呼吸する。
そして、やっと終わる頃には、全身がドロドロの精液まみれになっていた。
浴室に来ていたのは、獣人慰安婦がまだ回ってきていない連中ばかりで、溜まっていたのか匂いが強くて、ゼリーのような濃厚なもの。
もはや精液がかかっていない箇所の方が少なく、特に顔面は黄ばんだ精液まみれで、胸元は谷間に精液溜まりができている。全身が精液まみれで、あんあん喘いでいたから、口の中にも少し入っている気がする。
鼻呼吸しているため、特に匂いがキツく、今にも吐き出しそう。
もはや終わったかどうかすら分からず、精液まみれの中、もぞもぞ健気にオナニーを続けていたが、「もういい、さっさと体を洗え!」と冷たく怒鳴られた。
(そんなんじゃない…。)
家族同然の獣人たちを男娼呼ばわりされた。自分が馬鹿にされる分にはいいが、獣人たちに向けるのは許したくなかった。
しかし、もうリズベットに反論する気力は残っていなかった。
ノソっと立ち上がると、ぼたぼた精液がタイル張りの床に落ちる。
シャワーを使って洗い流したが、精液の匂いがこびりついており、「臭い!やり直しだ!」と叱責され、ボディソープを使って身を清め、精液が付着した部分だけシャンプーをつけて髪を洗い、ようやくアリスから許しが出た。
(綺麗にしたはずなのに…、ずっとあの匂いがこびりついてる気がする…。)
渡されたタオルで水滴を拭き取り、囚人服を着た。
「…あ、あれ…?あの、あ、あれ?」
理解できなかった。
服を着たものの、明らかに丈が短くなっていた。
太ももが大きく露出する程度だったが、くびれよりも上の辺りで切り裂かれてあり、お尻や股間はどうあっても丸見えだった。
明らかに異常だったが、アリスは無常に手錠を掛け直し、鎖を強く引いて無理やり浴場から連れ出した。
(視線が…、みんなが見てる…。は、早く、もうこんなの嫌…。)
プリプリお尻を左右に振りながら、団員たちの視線を一点に受ける。
無毛となった股間や、スラリと伸びる脚。
こんな露骨に性的に見られたことはなく、クラクラしてくるほど気分が悪かった。
走り去りたいほど、とにかく早くこの場から消えたかった。
手錠で繋がれ、俯きながら歩く様は、まるで本当の罪人だった。
ようやく官舎を抜けたと思えば、連れてこられたのは地下室への入り口。
恥辱が終わったわけではなく、これからが始まりだった。
地下への階段に一歩踏み入れた時、先ほどの濃厚な精液の匂いがした気がした。
「い、嫌…。」
小さく呟く。
昨日の尋問や先ほどの集団ぶっかけによって、トラウマに近いものになっていた。
「ぃ、嫌っ、もうあんなことは嫌っ!私本当に何も悪いことはしていない…っ!」
アリスに向かって、懸命に釈明する。
「肌の色や宗教が違うとか、それと同じでちょっと見た目が違うだけ!それなのに、なんでみんなは…っ!」
リードを引く力に逆らい、その場から動かないように踏ん張る。自分の考えを口にしたその時、アリスの冷たくて凍るような、鋭い目つきで睨みつけられた。
先ほどの団員たちの獣欲に満ちた視線とは恐怖の種類が異なる、憎悪と殺意に満ちたようなドス黒いもの。
同じ女性でも、なんら同情がない理由を知ってしまった。
自分が間違っているとは思わない、間違えているのは世の中の方。
虐げられている獣人に手を差し伸べ、家族になってもらった。
ただそれだけのことが、どうしてこんなことに。
幼い頃、外遊中の街で、獣人の男の子が店から追い出されているのを見た。
「お父様、なぜあの子はお店入れないの?」
最初の疑問はそれだった。
その答えは単純で「獣人だから」というものだった。お父様も納得していないのか、お父様にしては歯切れの悪い説明だったのを覚えている。
その子が何かをしたわけではない、ただ獣人だからという理由で、差別を受けている。
大人になればなるほど、社会に根付く歪な構造がわかってきた。一方で獣人側にもなんら非がないとは言えない。獣人解放戦線は国家転覆を目指し、テロ活動をしている。民間人も巻き込むテロ行為はただの暴力だ。
不運が重なり、若くしてクリスティア家当主になった時心に決めた。
たまたま貴族に生まれ、多少の力があるなら、手の届く範囲でも世の中を変えよう、と。
だから、少なくとも領地内には獣人差別はないし、距離が近い使用人の人も獣人も、仲良く暮らしていた。
だけど、その活動のせいで、こんな目に遭っている。
地下室で裸に剥かれて口を犯され、浴室で男たちの欲を全身で受け止め…。
ウブなお嬢様には大変衝撃的で、フラッシュバックしてしまったが、結局軍人の力には敵わず、無理やりリードを使って地下に連れ去られる。
陽の日からはまた遠くなってしまった。
【お疲れ様です。私の方からは正しい順番で見られましたよ!見るデバイスの問題なのでしょうか…?】
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