２つ目の動画には、後部座席に座った男が、足の間に由美さんを座らせていた。
左足を助手席のシートの上に上げ、チンポを咥える由美さんを正面から写している。

「ちゃんとカメラを見ろよ」
聞こえてきたのは１つ目の動画に入っていたのとは違う、乱暴な声だった。

困った表情を浮かべ無言でチンポを咥える由美さんの頭を、男の左手が乱暴に掴んだ。
髪の毛を掻き上げ、由美さんの顔をカメラが覗き込んでいった。

男の手が乱暴に由美さんの頭を揺らすたび、不安そうな表情は　ゆっくりと興奮の色に変わっていくのがわかった。
そんな由美さんを見て、男は「やっぱ、奥さん変態だな」と言い、楽しそうに笑っていた。

男が手を離すと、自分から激しく頭を動かしていた。
んふっ、んふっ、んふっ、と鼻から息を漏らしながら、熱心にチンポを咥えているのが写っていた。


３つ目の動画も、内容はほとんど同じだった。
けれど１つ目とも２つ目とも違う声の男だった。

「撮りながらってのも興奮するな」と、まるで何度も由美さんを使っているような言葉を言っていた。
タマを舐めさせるのが好きな男で、シートに唾液が垂れるほど　何度も何度も舐めさせていた。

画像は無かったが、動画の中で由美さんの口の中を撮影していた。
「そのまま舌を動かして」と言いながら、カメラで口の中を覗き込む。
たっぷりと溜まった唾液に浮かぶ白い精液を、由美さんの舌が掻き混ぜていく光景が写っていた。

由美さんが３人の男・・・おそらく横山健二の知り合いの相手をした記録が続いていった。

最初のファイルを見ると、名前が『２０２００２２０１９３３．ｍｐ４』となっていた。
おそらく２０２０年２月２０日
木曜日のその日、由美さんは７時までのシフトだったのかもしれない。
そして１９時３３分・・・チンポを舐める由美さんに向かって、男がカメラを向けた。
男の指が録画ボタンを押し、ファイルの名前が決定した。

そんな風に日付を想像していくと、３人の男のうち２人は、ほとど毎週のように由美さんを使っていた。
スーパーの駐車場・・・停めた車の中で、由美さんにチンポを舐めさせていた。
残りの１人も、月に１～２回のペースで由美さんを使ったようだ。
つまり週に２～３度・・・月に１０回は、由美さんは男のチンポを咥えていた・・・

いや、借金はまだ残っている・・・
つまり、この３人の男以外にも横山のチンポを・・・
１円にもならないのに・・・『待ってもらう』ためだけに・・・

同じスーパーに勤めているんだ・・・
横山の車は駐車場にいつもある・・・
つまり横山が求めたら、駐車場に行くだけでいつでも・・・

俺は、この頃の由美さんの生活を想像した。

３人のうちの誰かに呼ばれている日・・・
大学生のチンポを舐めさせられると分かっている日・・・
由美さんは、どんな気分でスーパーに向かったのだろう・・・
そんな事を、月に１５日・・・いや、それ以上・・・

由美さんは２年以上前から横山の相手をしていたのか・・・
２年という月日が途方もない長さに思えた。
俺にとって２０２０年の２月は１４歳の時の２月・・・つまり、中２の終わり・・・
そん頃から、由美さんは横山の相手を・・・

１６歳の俺には、想像できないほど長い時間に感じた。
その長さが、絆の強さの１つを・・・関係の強さの１つを示しているように感じていた。

絶望を感じながら『記念日』という名前のファイルをクリックした。

それは４つの画像ファイルと１つの動画だった。
ファイル名が書き換えられているので　正確な日付はわからない。
けれどファイルの更新日時は　さっきまで順番に見ていた動画や画像と同じ流れを示していた。


１枚目の画像に写っているのはホテルの部屋だった。

全裸でベッドに横たわる由美さんが写っていた。
全身にうっすらと汗をかき、力の抜けた手足を放り出している。
膝の曲がった右足が、男が由美さんに何をしたのかを連想させた。

左の胸に使用済みのコンドームが置かれていた。
薄い緑色のコンドームが、口も縛られずに　由美さんの白い乳房に置かれている。
コンドームの口から洩れた白い精液が、胸の膨らみの上を垂れていっていた。


２枚目の画像では、由美さんは上体を起こしていた。
右手で体を支え、コンドームを摘まみ上げながらカメラを見つめている。
恍惚とした顔が卑猥だった。
行為が　決してレイプではなかったと証明するような表情に思えた。

そして３枚目の画像では手に持ったコンドームを逆さにして、中の精液を飲み込んでいた。
４枚目は裏返したコンドームを舐めていた。

４枚の画像を見終えた俺は、最後のファイル・・・
『記念日』と銘打たれたファイルの中で、更新日時が一番新しい　動画ファイルをクリックした。

それは、放置されたカメラで撮られた映像だった。
画面の半分は乱れたシーツしか写っていなかった。

どうやら由美さんは横山の足の間に寝ころび、チンポを舐めているらしい。
横山の足の向こうに、由美さんの白いお尻が見えていた。
膝を曲げた由美さんの両足が、ユラユラと揺れている。

「なぁ・・・あの３人なら、誰が一番だ？」

グチュッ・・・グチュッ・・・グチュッ・・・グチュッ・・・

「言えよ・・・どのチンポが好き？」

グチュッ・・・グチュッ・・・グチュッ・・・グチュッ・・・

「・・・じゃ、俺のチンポは？」

グチュッ・・・グチュッ・・・グチュッ・・・・・すき・・・グチュッ・・・

「ん？俺のチンポなら好きなのか？」

グチュッ・・・グチュッ・・・うん・・・グチュッ・・・好き・・・グチュッ・・・

「初めて舐めた日は怖がってたろ？」

グチュッ・・・グチュッ・・・だって・・・グチュッ・・・グチュッ・・・

「怖いって言ってたじゃないか」

だって・・・おっきいんだもん・・・グチュッ・・・グチュッ・・・グチュッ・・・

「今は？」

好き・・・グチュッ・・・グチュッ・・・グチュッ・・・

「ちゃんと言って」

グチュッ・・・・・好き・・・グチュッ・・・おっきくて・・・太くて・・・大好き・・・

「さっきの、良かった？」

うん・・・こんなの初めて・・・

「旦那より良かったか？」

・・・比べられないよ・・・

「デカくて、気持ちよかっただろ？」

うん・・・・それに、激しかった・・・すごかった・・・

声の色から、横山がニヤニヤと笑っているのが伝わってきた。
勝ち誇ったような笑みを浮かべ、自分の股間で頭を揺らす由美さんを見下ろしている・・・そう思った。
由美さんはチンポを咥え、山崎の目を見つめながら頭を動かしている。
自分の体内を掻き回した肉棒を、いっぱいに出した舌で舐めている。
ドロドロに汚れたチンポを舐め、掃除している。


「もうすぐ、借金は完済だな」

・・・・・・クチュッ・・・・・グチュッ・・・グチュッ・・・グチュッ・・・

「このまま旦那の調査を止めれば、あと２週間くらいで終わるんじゃないか？」

グチュッ・・・グチュッ・・・グチュッ・・・グチュッ・・・グチュッ・・・

きっかけとなった金額は３５万・・・横山がそう言ったのを思い出した。
週に２～３度・・・
月に１０回・・・
料金がいくらなのかは分からない・・・
けれど初めての動画の日付から、もう５ヶ月も経っている・・・