2024/08/13 22:48:41
(HXDJI7w4)
「はあぁ!?下着を盗まれたの!?」
とあるカフェで友人と過ごしているときに、あまりにも浮かない顔をしている友人を問い詰めた結果、比較的近所に住んでいる友人から信じられない言葉を聞いてしまう。
思わず大きな声を上げてしまい、周りを見渡すように首を竦めて顔を赤く染め俯いてしまう。
「ねぇ…それホント?気のせいとか思い違いとかじゃなくて?」
コソコソと囁くような声色で友人に顔を寄せて話を聞いてみる。
「ホントなの?信じられない…下着を盗まれたって…それってショーツでしょ?ブラも盗まれた?」
状況を聞き取るように事細かく問い詰めると、友人は何故か申し訳なさそうに俯いてしまう仕草を見て…。
「ゴメンゴメン…貴女が悪いわけじゃないんだけどさ…下着泥棒って事でしょ?警察とかは?言った?」
あれこれ話すうちに、自分の中で何かが切り替わるような感覚に襲われ、それを覚られないように言葉では完全否定するような言葉を並べ…。
「ちょっとホントに信じられないんだけど…。だって下着盗んでどうするつもりなのかしら…。下着を盗む男の人の気持ちなんて理解できない…。
盗まれた女の気持ち考えてないんだよね…きっと…。気持ち悪いし…あり得ないよ…。」
そんな話をし、また今度と言って別れたあと…。
「下着泥棒って…。干してあるパンティ盗んでいくんだよね…。洗ってあるからって言っても…その日に穿いてたパンティなんだもんね…。」
部屋に一人、窓辺を見つめながら呟く私の頭の中には、よからぬ妄想が拡がってしまう。
盗まれた下着をニヤニヤと崩れた笑みを浮かべる男に悪戯される様…自分の使用済みの下着を悪戯される卑劣な行為に何故か鼓動が高鳴ってしまった…。
普段から女性の一人暮らしの危険性を考えて、洗濯物は室内に干すように心掛けていた。
もちろん天気のよい休日など、自宅に居る間はベランダに干すこともあったが、それでも下着だけは外に干すことはなく、盗難に遭うことなど考えたこともなかった。
「盗まれたって…そんなの…外に下着を干すのが悪いんじゃない…。盗んでくださいって言ってるようなものだよ…。」
窓辺に吊した下着を見上げながら呟いた。
下着を盗む者も悪いと思うものの、外に干す行為そのものにも問題があるのではないだろうか…。
そんな事を考えていると、もし自分がベランダに下着を干したら…そんな想いにそそのかされたように興味を抱いてしまう…。
「まさか…。まさかね…。そんなにどこにでも現れるはずなんて…。下着泥棒が私の家まで入ってくることなんてないよ…。ここ…結構奥まってるし…。」
昼間こそ何も危うさは感じないものの、夜ともなれば辺りは暗く、周りの家々が照明を落としてしまえば、私の部屋のベランダは暗闇の中に溶け込んでしまう。
道路からの明かりも届かない暗闇の中、もし…下着を干してしまったら…。
「ここまで入ってくる人なんて居ないよ…。ベランダに干したって…洗濯物の中にパンティが有ることだって暗闇じゃ見えないし…。」
自分に言い聞かせるように呟く言葉は、ここは安全だと思い込ませようとしているのか…。
暗闇に紛れて侵入しやすく犯行に及びやすい事を再認識させるためだったのか…。
「もしも下着泥棒に狙われてたら…。まさか私の部屋に限ってそんな事なんて…ねぇ…。」
ここなら盗まれる事はないと言い聞かせ、安全だと思い込ませ、試しに干してみたら…とそそのかすような言葉に背中を押されたように、洗濯機の中で洗い上がっていた衣類を吊し、あろう事か他の衣類で隠す事もせず、どちらかと言えば目立つように赤や黄色、濃いピンクと言った派手ないろを選んで外側に下着を吊しベランダに掛けてみる…。
「大丈夫…うちは下着泥棒なんて来ない…。私のパンティは悪戯されたりしないから…。」
普段ならあり得ないような行動をまるで正当化するかのように呟き、カーテンを引いて部屋の明かりを漏らさないようにキッチリ閉じる。
そのまま普通に過ごしているつもりでも、無意識にカーテンを閉じた窓辺に視線を送ってしまう…。
【こんな感じで大丈夫でしょうか?
友人との会話や一般的にはショーツと言う言葉を使いますが、独り言ではパンティと言う言葉を使ってみましたがいかがでしょうか?】