2024/08/25 10:10:47
(ozXqtQ9I)
京子からの返信で、内心の全貌が見えつつあった。
モニターから覗いてはいるとはいえ、やはり面と向かっているわけではない以上その表情から読み取れるものは限られている。
当然口調や声のトーンなどもわかるはずもない。
それを京子も理解しているのであろう、できる限り丁寧な説明が男に対しての理解、共感を求めているようにも思えた。
何に影響され、何がその心を、京子の卑猥に歪んだ本心を突き動かしたのか。
その心情の変化をまじまじと見せつけられるだけで、男は何度でもその股間を持ち上げそうになってしまう。
それほどの魅力、男の欲を鷲掴みにするような淫らな中身を曝け出す様の虜になりつつあった。
「なるほど…。そう言うことでしたか…。
女性の中身、なんて存外そんなものです、何かしらに欲求を持っている。
それに気づいているか、否か。
早いか遅いか…、対象が何なのか…、違いなんて…その程度、大差はありません。
女生徒は、早々に出会ってしまった。
求められる悦び…?従う悦び…?あるいは淫らに狂ったような、常識では考えられない行動を取ってしまう、取れる自分に酔っているのか。
教師の話を聞いても同じでしょう。
結局…、男を満たすこと…、に悦びを感じる生き物。
言葉では何とでも言えますが…、はっきりしているのは、自分自身の言動、行動でその股間を持ち上げる瞬間を見られれば。
あるいはその先端から白く、濃い液体を吐き出す瞬間、吐き出したものを視認できれば、体感できればそれは紛れもなくその女に興奮している、喜んでいるという事実の裏付けになる。
そしてそれはそのまま存在価値…、その女自身の魅力、となっていくわけだ。
さらにその先は…、「自分が一番だ。」と思いたくなってしまう。」
少し責めたような、煽ったような言葉を送りながらも、変態的な欲求でありながらも誠実に、赤裸々に告白する京子に対しては言葉を選び返していく。
時折見せるのは、京子の内心の核心に触れるような言動。
「とは言いましたが、貴女のような物事を素直に受け入れられる女性、なかなかいないと思いましてね。
自分の生活を、人生を守る為に、惨めで、恥ずかしい、人間扱いされていないような指示に従ってきた。
もう十分楽しませていただいたかな…そう思っているんです。」
徐々に話の方向性が変わり始める。
まるで京子の言葉の中にある興奮、快感、羞恥への悦びは、あくまで自分のこれからを守る為の演技だとわかっている、というような口ぶり。
そして、解放…を匂わすその言葉。
「約束…しますよ…。
貴女のことをマンション中に晒すことは絶対にしない…と。
正直に言いますが…、貴女は私が仕掛けた女性の中で、最も美しく、スタイルも良い。
もったいないと思っています。
しかし、私も踏み込めば踏み込むほど、深く関われば関わるほど…、時間が割けなくなってしまう。
言っている意味が分かりますか…?
何人もの女にかまっている時間が無くなった…ということですよ…。
まさかこれほど魅力的な女性に、同時に出会えるとは、思っていませんでしたから…。
貴女の方が早ければ…、こうなっていたのは…貴女だったかもしれませんが…。」
メールの返事は一度そこで途切れる。
同時に添付されていた一本の動画。
その映像では女が自慰に耽っている。
目元は視界を奪うようにアイマスクを装着し、猿轡のように口元に押し込んだ布…は、下着だろうか。
強引に押し込んだのか、唾液を啜れなくなり口元からははしたなくも透明な筋ができ、顎から首筋を伝い滴っている。
変態的、人のそれとは思えないほどの歪んだ欲求を感じさせる動画。
そして、その指先は形の良い膨らみを捉え、先端で固く勃起する突起を扱くように捏ねながら先端を刺激する。
片や下半身に伸びる手は、敏感な部分を弄るように指の腹で転がし、溢れ出る淫汁を何度も重ねて塗り込んでいる。
「んんっ…、んっ、んぅ。ん、ふぅ…んっ…。」
声にならない声が、動画から聞こえてくる。
快楽を自らの指先で貪るように、ひたすらに自らで弄び、犯すように。
女の雌の部分が余すことなく垂れ流されているような動画。
しかし、それはあくまで自慰の動画。
その動画自体がどうということはない。
ただ、その場所…、撮影されている場所は京子も覚えがある。
そして何よりその女の枕元に置かれているぬいぐるみ…、は、京子が「彼女」に以前プレゼントしたモノに酷似していた。
特徴的なリボンを胸元に巻いたぬいぐるみは、限定発売。
そんなものが、男からの動画に映り込んでいるなど…、答えは一つしかない。
よくよく見れば、髪の長さも…そして、ホクロ…、「彼女」かもしれないと思えば、それを裏付ける根拠が次々に見えてくる。
「ん、ん…んんんっ!、んっ!」
徐々に喘ぎも大きくなっていく。
その瞬間を迎えようとしているのか、指の動きも激しく、早くなっていくのが見える。
男はそんな動画を見せたかったのか…、メッセージと動画に少しの乖離を感じる。
しかし、男の意図は、その数秒後に鮮烈に京子に突き刺さるものになる。
「んっ!!」
ビクっ、と弓なりに身体を反らせたかと思うと、そのまま倒れ込むように横になる真弓。
すると、動画はアングルを変え、真弓に近づいていくではないか。
どう考えても、固定したカメラの機能とは思えない。
さらに、
「ん…ん…。」
その果てた瞬間の真弓の顔を目がけるように、枠外から白濁液が飛び掛かる。
アイマスク、猿轡になった下着、前髪…頬、全てをどろどろに汚すように纏わりつく白濁液。
そしてカメラはアングルを変えると、PC画面を映し出す。
見えてくるのは、先ほどから目を通しているメッセージが記載されているメール。
そして、カーソルが「送信」へと合わされると、カチン、とマウスをクリックするような音が聞こえた。
まるで…、この女がいるからお前は必要ない…とでもいうかのような。
そんな動画。
解放…、そう捉え、喜び震えるのか。
廃棄…、求められていないと、悲しみに打ちひしがれるのか…。
追い打つようにメッセージが届く。
「貴女の分まで…私が引き受けるから…。安心して…京子。」
そんな、友人を守る為の行動を匂わすような一文。
しかし動画は、満たされたように笑みを浮かべる口元、垂れてくる白濁液に必死に舌先を伸ばす様子がはっきりと映り込んでいた。