2024/04/24 21:22:56
(UIoLq.Kq)
「えぇ…とてもいい収穫でした。
こんなことを言ってはいけませんが…、久しぶりにいい仕事が舞い込んできた…そう思っていますよ、田島さん。」
優衣への初日取材を終え、撤収前に担当の田島の下へと挨拶に向かう。
連絡先さえ手に入ればいいと思っていたが、なぜか流されるままに二人で記念撮影。
保存されたフォルダでそれとなく確認すると、疑い、等という感情は微塵も感じないほど爽やかで健気な笑顔を見せている。
「性格…確かにすごくいい子ですね…。
無邪気というか…真っすぐというか…。
我々大人が、無駄に長く過ごしてきた人生でただただ積み上げただけの偏見…のようなものは彼女にはないんじゃないでしょうか…。
あの子自身の資質もあるかもしれませんが、ご両親の教育も良いのでしょうね…。」
自分の過去をそれとなく、否定しながら苦笑いを浮かべそんな言葉を続ける。
「えぇ…本人には伝えましたが、基本的には優衣ちゃん…いや、江城さんメインで特集を組もうと思っています。
その方が…地域貢献…いや、絵面的にも映えるでしょうから…。」
別に他の女選手を否定したわけではない。
それだけ優衣が魅力的な女だった…というだけの事、田島もそこを深く掘らず、察したように頷いた。
「この企画が成功すれば…、田島さんもかなりいい思いができる…そんな話を聞きましたよ…?
こちらこそ、引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。」
余計な一言のようにも聞こえるその言葉は、ある種の保険。
何かあった時に、それでも取材続行…その路線さえ外れなければいいのだ。
この田島という男も、最終的には優衣ではなく、自分を守らせるスタンスで対応させなければ…。
そんな意味合いを持たせた一言だった。
会釈を交わし、球場を後にする。
帰りの足取りは想像以上に軽い…。
当然か…、期待以上の女に出会うことができ、長年封印してきた行為に再び手を染める。
それが上手くいっているかの最初の確認…。
少女たちのあられもない姿…それどころか、同性にも見せないようなシーンが晒される映像…。
帰宅すればさっとシャワーに身体をくぐらせ、きんきんに冷えたビールを片手にPCを起動。
「さて…今日の収穫はどんなもんかな…。」
内容を確認するべく、ぐっと冷えたアルコールを喉に滑らせ、画面を確認していく。
「お父さんにも会ってもらいたいな…ねぇ…。」
何とも言えぬ表情を浮かべ…口元を緩めながら。