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生涯最初で最後の弟子との思い出…
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:シナリオ 官能小説
ルール: エロラノベ。会話メインで進む投稿小説
  
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1:生涯最初で最後の弟子との思い出…
投稿者: 遊凛・風凛
先に謝っておきます。多分、長いです。長い上にエロは極端に少ないです。エロが出て来ない時もかなり多いと思います。
実際の経験を素に肉付けをして、思い出込みで書かせていただきます。ま、ジジイの備忘録というか… そんな感じです。



俺の名前は修二。俺達が社会人になった頃なら、定年を迎えて年金生活に入ってるような歳だ。
俺は今の会社に入って35年近くになるけど出世とは無縁で、平社員のまま過して来た。
ただ、他の人達よりはチョッと自由気ままに遊ばせて貰ってきたかなぁって風には思う。
これは、もう25年以上も前。四半世紀も前のチョッとしたきっかけからの話しだ。

12月。例年なら会社の忘年会があるのだが、その時は日取りが纏まらず、11月の後半に早々と済ませてしまっていた。
だが、何だかもの足りなくて30代前半~22歳のマリンジェット仲間(当時流行り出して、皆で金を出し合って購入していた。)
7人が中心となり、会社の若手だけで部署の垣根を越えて、忘年会の代わりにクリスマス会をしようという事になった。
若手社員に声をかけ、俺達7人を入れて上は33歳から下は18歳まで男女合わせて25人が参加となった。
忘年会シーズンだったが、居酒屋の2階の1室を確保しての開催となり、1次会はクリスマス会なので皆でプレゼント交換をしようという事で、それぞれが準備して参加した。
皆で酒を酌み交わし、バカな話しで盛り上がり、プレゼントをくじ引きで交換した。
「うわぁ、自分のが戻って来た~!」って言ってる奴や、「何コレ、誰なのこんなの用意したの!」
と怒って中身の避妊具の詰め合わせを笑いながら皆に見せてる女性もいる。
中にはウケ狙いか悪戯心でアダルトグッズを入れてる奴もいるんだな…と笑ってしまった。
1次会が終わり2次会でカラオケに行こうってことで、5人が残念そうに帰ってしまったが、残りのの20人で行く事になった。
流石にシーズンだけあって部屋がなく、1部屋にギュウギュウになりながら入った。
今のようにワイヤレスマイクじゃなく、前に出て行って歌わないといけなかったので、歌いたいやつはステージの近い方へ、俺は飲みたい(内線で注文しやすい)ってのもあり、端っこで壁にもたれかかりたいってのもあったので、一番入り口に近い所へ座った。

俺の左隣には真由美って子が座ってきた。その隣がまだ飲めないのにカラオケに行きたいと付いてきた18歳の高卒ルーキーだ。
皆でカンパ~イ!前では歌に手拍子に、こっちではワイワイガヤガヤ。
この真由美って子は別の部署で、兄ちゃん(マリンジェット仲間のリーダーで、そう呼ばせて貰っている。)
が居る所なので、そんなに喋ったことが無かったが隣に座ったのも何かの縁だと思い話し掛けた。
「真由美ちゃんだったね。君は何処から来てるの?」
「えっ?私ですか、私は2駅向こうの〇〇からです。」
「家?」 「いえ。あっ、いえって言ってもシャレじゃありませんよ。(笑)私は〇〇県出身で、アパート暮らしなんです。」
「ふ~ん、一人暮らしなんだ。じゃぁ、自炊とか大変だね。」
「そうなんですよ、一人暮らしに憧れて始めたのに大変で…(笑)」
すると高卒ルーキーが「僕も一人暮らししたいけど、自炊なんて出来ないだろうしなぁ。」と言う。
「何、料理とか洗濯出来ないの?」って聞くと、逆に「修二さんは出来るんですか?」と、聞いてきやがる。
「俺はチョッとだけど一人暮らししてたもん。それにラーメン屋とか、うどん屋さんでバイトしてた事あるし。」
と答えると、真由美ちゃんが、「料理出来る男の人ってイイですね。」と言う。
「そう?」なんて言ってると、誰かが勝手にカラオケ入れやがって「修ちゃ~ん、歌って~」とステージに呼び寄せる。
いつもノリノリになってくると歌わされる曲だ。
1曲歌って、前の連中とバカっ話しをしてたら喉が渇いてきたので自分のグラスがある元の場所へ向かう。
すると、俺が座ってた場所に真由美ちゃんが座っている。
「あぁっ、俺の席~」って笑いながら言うと、「だって、ココ壁があって楽なんですもん。」
って言いやがる。(俺はそれが目的でソコに座ってたのに。)
俺は横に座りながら「じゃぁ、俺は真由美ちゃんにモタれよ~っと。」って、チョッとだけモタれる素振りをする。
「で、さっき何話してたっけ?」 「修二さんが料理出来るって話しっすよ。」と、高卒ルーキーに言われ、
「あぁ、そうか。何?2人とも知らないの、会社のBBQの肉って、ブロックで買ってきて、俺が捌いてるんだべ。」
2人が「エッ、嘘?知らなかった~」 「何でですか?」と聞いてくる。
「何でって、俺の友達が肉の卸し業者をしていて、捌いてもらうと別料金取られるんだけど、ブロックなら安くで買えるし、ステーキしようとか言って、チョッと貰って帰ったり出来るしね。(笑)」
「えっ、ズル~い。」 「何が、それ位は手間賃で貰わないと。」 「ですよね~(笑)」と話してると
「あっ!俺だ。」と高卒ルーキーがステージへ向かった。すると一人が席をズレて来て
「修ちゃ~ん、ウチのアイドルを口説かないでよ。(笑)」と言う。
真由美ちゃんと同じ部署のジェット仲間だ。(まぁ、確かに可愛らしい子だなとは思ったけど。)
「そんな事したら兄ちゃんに怒られる~(笑)」 と、真由美ちゃんが聞いてくる。
「皆さんでマリンジェットしてるんですよね?」 「アァ、皆でお金出し合ってね。」 「イイなぁ…」 「何、乗りたいの?」 「だって、なんだか気持ちよさそうなんですもん。」 「確かに水を切って走るってのは気持ちイイもんな。じゃぁ、今度一緒に行く?」 「エッ?いいんですか。」 「俺がイイって言えば大丈夫なんだって。(笑)」 「じゃぁ、お願いしますよ♡」 「でも、半年ほど先だから、忘れてなかったらね。(笑)」 「エェ~ッ(笑)」
反対隣の女の子と話しに夢中になってる仲間をポンポンと叩いて
「おい、真由美ちゃん口説いちゃったぞ。」 「えっ、やっぱり~ 修ちゃん手が早いッ。」
手を横に振りながら
「いやいや、違う違う。ジェットに乗ってみたいらしいから、今度の時おいでって誘っただけ。(笑)」 「了解で~す。」
と、また女の子との話しに戻っていった。
 
2025/05/06 13:04:45(PbkMIL1p)
32
投稿者: 遊凛・風凛
7月2週目の週末。今日は京都までやって来た。
邪道フォークシンガーさんのLIVEがあり、7月で祇園祭の山や鉾を見れるってのもあるので来た。今回も真由美と一緒だ。
朝から新幹線で京都に到着。チェックインは夜になるのだがホテルに荷物を預け、お昼にはチョッと早かったが『たか〇し』って、駅から歩いて行ける有名なラーメン屋さんがあるので食べて来た。
京都は修学旅行や友達と来たって言うので、有名な神社やお寺には行かず、先ずは地下鉄で四条まで移動して山や鉾を見物する。
街を歩いてると、コンチキチン… と、祇園囃子が流されていて、祭りの雰囲気を醸し出している。
「師匠。テレビでは見た事ありますけど、実際に見ると大きいですね。」
「そうだな。10トン以上あるらしいからな。」
「これが実際に動いてるのって凄いでしょうね。」
「そうか、真由美は巡行ってのもテレビでしか見た事ないか。」
「はい。」
「巡行の時に角を曲がらないとイケない時があるだろ。」
「えぇ。」
「辻回しって言ってな。竹を割ったのを敷き詰めて、そこに水をかけて滑りをよくして車輪を乗せて回すんだけど、あの大きなのが角度を変える時って豪快だぞ。(笑)」
「見てみたいなぁ。」
「巡行はまだ先だから、今回は残念だけど見れないな。」
「でも、この鉾っていうのを生で見れるだけで十分です。(笑)」
四条通りをぶらっと河原町方面へ歩く。少し上がって錦市場を歩き京極通りに差し掛かった。
「時間はまだあるし、色々見て回るか?」
「えっ、イイんですか?(嬉)」
「ヨシ。じゃぁ、三条まで往復するか。(笑)」
「師匠。」
「ん?」
「手。繋ぎたい。♡」
「あぁ、イイいよ。(笑)」そう言って、京極や新京極の色んな店を覗いて回った。
「明日、帰る前にもう一度寄るから。今は見るだけにしとこうな。」って言ってたけど、暑いので2人で扇子を買った。
そろそろ開場時間って事で、京極から四条通りを渡ってすぐにあるライブハウスへ…
昔、京都でラジオをされていたので、その当時からのファンが集まってくる。
話しでは曜日別で有名な人(例えば島田〇助さんや桂〇珍さん等)が名を連ねる中で聴取率1位だったそうだ。
いつもながら、楽しませて貰い時間がアッという間に過ぎてしまう。出待ちをする人が多い。
「真由美。チョッと遅めだけど晩飯にしよう。」と、祇園の方へ歩く。行先は焼肉屋さん…
「京都の焼肉って、他の所と違うって知ってるか?」
「えっ、知らないですけど、何か違うんですか?」
「まぁ、見てからのお楽しみだな。(笑)」と、〇壇って店に行く。
そこで真由美は、味付けしてある肉を焼いて透き通ったダシのようなタレにつけて、食べる『洗いダレ』ってモノを初めて体験したのだが、その美味しさに舌鼓を打っていた。

店を出て花見小路を歩く。「チョッと飲みに行くか?」 「はい。♡」そう言って、祇園は店を知らないので、木屋町の方へ。
何人か舞子さんや芸子さんを見かけたが、この時期らしく鴨川を渡って床へ呼ばれてる人もいるみたいだ。
通りに面したスナックビルなんかもあるけど、やはり祇園祭の観光客と週末ってのもあり、人が多い。
俺はチョッと細い路地を入った所の2階の店へ。
真由美が、「師匠は何で京都なんかもお店とかよく知ってるんですか?」と、聞いてくる。
「実はな。友達に京都で料理人になった奴がいてな、LIVEなんかで来て時間が合うとたまに飲みに出たりしてるんだよ。」
「へぇ~、料理人さんが居るんだ。」
「あぁ。そいつは京都の調理師学校に入ってな、蕎麦屋でバイトしてたんだ。」
「へぇ~、お蕎麦屋さん。」
「で、その学校で求人があった所へ入ったんだけど、明日はそこへお昼を食べに行くからな。(笑)」
「お蕎麦ですか?」
「いや、違うよ。京料理や懐石とまではいかないけど、和食だな。(笑)」
そんな事を言いながら飲んでると、お店の終わった常連の料理人や店員さんが入ってくる。
「いらっしゃい。お疲れはん。」と、ママが迎える。
「今日は何処もイッパイやなぁ。」
「そうか?ウチは空いたるけどなぁ。(笑)」
「ここが混んだら、ワシらが困るがな。(笑)」
「まぁ、ウチかて ぎょうさん来られても困るけどな。(笑)」と、京訛りの会話が心地良い。
ママさんがこっちへ来て、「お宅はんらは、観光で来はったん?」って、聞いてくる。
「いや、今日はLIVEを観に来たんですよ。」
「へぇ~、京都会館?」 「いえ、藤井〇丸の所の… 」
「あぁ、〇雅〇雅やな。(笑)」
「で、〇壇に行ってから来たんです。」
「あっ、〇壇行ってたんや。ほんで何で、ウチみたいな所を知ってはんの?偶然?」
「いえ、友達が〇〇さんで料理人してて、何度かココに連れて来て貰ったことがあるんですよ。」
「えっ、誰?」
「〇井君。」
「あぁ、そうなん。友達なん?ゴメンやで、何回か来てくれてんのに顔まで覚えてへんわ。(笑)」
「そりゃ、何年も来れてないから当たり前ですよ。(笑)」 なんて話しをしてると時間はどんどん過ぎていってしまう。
明日もあるので、今日は早めに切り上げようと店を出て真由美と少し歩く。
「真由美。」
「はい。」
「今は祇園祭だけど、京都は紅葉も良いし、桜の時期も良いし、LIVEじゃ無しに今度は本当の観光で来るか?」
「えっ、イイんですか?(嬉)」
「やっぱり、京都はゆっくり時間かけて周らないと楽しめないもんな。(笑)」 そう言ってタクシーを捕まえ、ホテルに入った。

朝。イ〇ダ珈琲って所でモーニング。
昔、従兄弟が大学時代 京都に住んでたのだが、その従兄弟が、「京都ならイ〇ダかな。」なんて言ってたのでやって来た。
京都はホントに色んなものが美味しい。真由美も「美味しいですね。」と、楽しんでいる。
あまり時間も無いし、嵐山や大原、宇治なんて所まで足を伸ばせる訳もなく、定番の清水や御所なんかは真由美も行ったことあるだろうし、何処に行こうかなんて考えてても仕方ない。
京都駅のコインロッカーに荷物を放り込んで京都タワーに登って街を見渡し聞いてみる。
「真由美は伏見稲荷は行ったことあるか?」
「あの鳥居がいっぱい並んでる所ですよね。まだ無いんです。」
「じゃぁ、今日はあそこへ行ってからお昼を食べに行こうか。」と、伏見へ向かった。やはり人気スポットだけあって人が多い。
赤い鳥居が並んでるのは確かに見映えして、実際に見たくなるのも納得だ。
「師匠。写真撮ってくれますか?」
「あぁ、イイよ。」と、鳥居をバックに真由美がポーズしている。(笑)
お昼。「師匠。昨日、ここ通りましたね。」と、真由美が先斗町の入り口で言う。
「あぁ、お昼はここにある店だからな。」と、友達が働いている店へ向かう。
店へ入ると女中さんが「いらっしゃいませ。ご予約の方でしょうか?」と、聞いてくる。
「えぇ、〇井君の紹介で… 」と言うと
「あぁ、〇井はんの。どうぞ。」と、案内される。今日は真由美に床を楽しんで貰おうと、頼んでおいたのだ。
「師匠。イイんですか?」
「何が?」
「だって、こんな所で贅沢な… 」
「大丈夫だよ(笑)」って、席に着くと忙しいのに〇井が顔を出してくれて、少し挨拶をする。
「修二。久しぶり、よう来てくれたな。こちらの方は?」
「あぁ、会社の同僚でな。LIVEを観に行きたいって言うんで一緒に来たんだ。」
「へぇ~、そうなんや。まぁ、こんな状態で相手もしてられへんけど、ゆっくりして行って。」と、調理場へ戻る。
先ずは前菜とビールで乾杯。周りを見ると、お昼から床に呼ばれてる舞子さんなんかも居る。
すると、調理台と鍋などが用意され、目の前で何かが始まるようだ。
〇井が出てきて「それでは、鱧の湯引きをさせて貰います。」と、実演するようだ。
鱧を捌いて骨切り、それをお湯につけると白い身に花が咲く。氷水で〆て夏らしくサッパリと梅肉でいただく。
〇井が「おそまつさんでした。」と、調理場へ戻って行く。
お造りに天ぷら鰻の白蒸し等々… デザートは竹羊羹。ここのは予め穴が開けてある。
真由美が初めてのようで「師匠。これどうやって食べるんですか?」と、聞いてくる。
「これか、これは口に咥えて吸い込むんだよ。(笑)」と、嘘を教えると、真由美はホントに竹を咥えようとする。
「嘘々。後ろの穴から息を吹き込んで出すんだよ。(笑)」と、やって見せる。
「もう、恥ずかしい。」なんて笑いながら床での食事を楽しんだ。

さぁ、時間もあるし出ようかとお会計をさせて貰ってると〇井が出て来た。
「修二、ありがとうな。また来る時に連絡くれよ。」
「あぁ、またLIVEなんかで来るから連絡するよ。」
「お姉さんもありがとうね、よかったらまた来てくださいね。」
「ありがとうございました、とっても美味しかったです。ご馳走さまでした。」
と挨拶をして店の前で「おおきに」と、見送られた。
「師匠。鴨川の床って、テレビで紹介されてるのは見た事あったけど、実際に行ってみるとあんな目の前で料理されたりして、贅沢な空間ですね。」
「よく、鴨川の床って言われてるけど、実際は横の高瀬川の上なんだけどな。(笑)」
「何かホント特別感っていうか… 」
「まぁ、実際に涼をとるためなんだろうけど、川を上手いこと利用して空間演出してるよな。」
「川ってことは私有地では無いんですよね?」
「だろうな。」
「だとしたら、あぁいう所を使ってお商売してると、やっぱり税金とか取られるんですかね?」
「税金? さぁ、そこまでは知らないな。って言うか、気にしたことも無かったな。(笑) まぁ、あれなんじゃ無い?昔からやってる事だから夏の風物詩みたいなもんで、暗黙の了解なんじゃないの。」
と、喋りながら昨日も来た新京極へ。京極とを行ったり来たりしながら歩く。
「これ、浴衣の時に合いそう。」と、真由美が透かし柄や金魚なんかの柄の団扇を見たりして、何やら小物なんかを買い物している。
俺は何度も来てるので土産は買わずに、ミリタリーショップでちょうどイイのがあったと、ブーツジッパーだけ買った。
三条まで来ると、河原町へ出てタクシーを捕まえる。
「すみません。はふう さんに寄ってから丸太町の駅まで。」
と、帰りの新幹線で食べようと思い注文しておいたカツサンドを取りに行く。
〇井に紹介して貰って知ったのだけど、和牛のステーキが美味い店だ。
ちょっとお高いんだが、持ち帰りなら極上のビフカツサンドが最高に美味い。
(真由美にはカツサンドとだけ言ってあるので、食べたら多分驚くだろうな。)
丸太町で地下鉄に乗り換えて京都駅へ戻り、新幹線に乗り込む。
「もっと時間があれば良かったな。」
「いいえ、焼肉にラーメンに床にと色々贅沢させて貰いました。」
「今回は食べ物ばっかりだったけど、機会があれば観光で来たいよな。(笑)」
「京都は観る所も沢山ありますしね。(笑)」って話しながらカツサンドを食べさせたら、その美味さに驚いていた。
25/06/04 00:25 (pv.i7Bk.)
33
投稿者: 遊凛・風凛
お盆休み。14、15日は真由美も実家へ帰るみたいだが、それ以外は「F」に入る。女の子は浴衣姿。由美の土産の団扇も涼し気だ。
加奈が言う。「修ちゃん、あの焼酎また頼める?」
「へっ?もう無くなったの?」
「うん。もうチョッとしか無いの。この時期だから水割りが多いんだけど、アレ美味しいって評判なのよ。(笑)」
「そうか。じゃぁ、また頼んどくよ。」
「本数は前の倍で頼めるかしら。」
「了解。」
「そうそう。お土産で由美ちゃんにコレ貰ったんだけど、どう?」
「ん?団扇か。涼しそうでイイじゃん。」
「あの子よくこんなの見付けてきたわね。透かし柄って珍しい。」
「夏らしくてイイな。(笑)」
「女の子皆に色々と用意してきてくれるし、エライわね。(笑)」
「皆が喜んでくれてたら、それでイイんじゃない?(笑)」
「おっ、そうだ。今度、ビールがよく出るモノを持って来てやるよ。(笑)」
「何々?」
「それは見てのお楽しみだな。」って笑ってると、突然店の灯りが消えた。
(アレ、停電か?それにしてはカラオケのモニターは点いてるな。)
って、思ってるとカラオケでハッピーバースデーの曲が流れ、由美が歌い出す。
咲ちゃんがケーキを持って来る。「おめでとうございます!」と、サプライズで皆に祝われる。8月は俺の誕生月だ。(笑)
「いや、もうチョッと過ぎてるんだけどな。」なんて言いながら、ローソクを吹き消す。
「F」では誕生月はボトル1本を半額にしてくれるサービスはあるけど、こんな事はされたことが無かった。
どうやら由美が加奈に頼んで用意したようだ。
由美が切り分けたケーキを持って来て俺に「師匠、おめでとうございます。はい、アーンして。♡」と、言う。
口を開けると、ケーキを押し込んでくる。(笑)
「もう、ケーキで祝うような歳でも無いけどな。(笑)」
「イイんです。幾つになってもケーキなんです。」
「ケーキか。いつからだろうな生クリームがメインになったのは… 」
「えっ、違ったんですか?」
「あぁ。子供の頃はバタークリームって言ってな、チョッと黄みがかってて、もっと脂っぽい感じで食べ過ぎると胸やけするような感じだったんだよ。」
「へぇ~、そうなんだ。」
「なぁ、加奈。俺らが子供の頃って生クリームよりもバタークリームのケーキが多かったよな。」
「そうね。生クリームが多くなったのって、小学校の終わりか中学校になった頃だったような気がするわね。(笑)」
なんて、時代の差に笑っていた。

チェンジでそのまま由美が付く。「師匠。」
「ん?」
「来月の頭に出張で岡山に行くんですけど、岡山って何があるんですか?」
「日帰りか?」
「いいえ、1泊なんですけど。」
「倉敷じゃ無いよな。」
「えぇ。」
「岡山かぁ。2回しか行った事が無いけど、 知ってるのって後楽園って庭園があったのぐらいかな。あっ、デミカツってのが名物で食べに行ったな。倉敷なら美観地区があるのにな。」
「多分、行ってる暇無いです。」
「残念だな。仕事だもんな。(笑)」
「でも、そのデミカツってのを食べて来ます。(笑)」
「結構、飲み屋さんもあったぞ。」
「平日で仕事ですから。(笑)」
「部屋飲みだな。(笑)」
「でしょうね。」
「岡山かぁ。ホント、後楽園行ってデミカツ食って、カラオケ行ったぐらいだもんな。(笑)」
「LIVEですか?」
「そう。1回は仕事で、もう1回がLIVEで、時間無かったけどファン仲間が連れて行ってくれたぐらいなんだ。で、次の日は倉敷で観光して帰ったんだけどな。」
「岡山って何が名物でしたっけ?」
「さぁ?きびだんごとマスカットぐらいは知ってるけど、あまり知らないなぁ。あぁ、はだか祭りってのは有名だぞ。(笑)」
「裸?」
「そう、俺もそれは映像でしか見たこと無いけど、凄い数の男がふんどし一丁で宝木(しんぎ)って言ってたと思うんだけど、それを取り合う祭りで、もう揉みくちゃ。(笑)」
「うわぁ、想像するだけで凄そう。」
「そう言えば、岡山ってデニムが有名だよな。」
「そうなんですか?」
「確か学生服とかってのも岡山は有名で、そういう生地の関連でデニムも有名らしいな。」
「へぇ~。デニムか、時間があったら見て来ようっかな。」
「あぁ、そうか。」
「どうしたんですか?」
「いや、今カラオケ歌ってるので思い出したけど、確かB’zの稲葉さんって岡山だったよな。」
「確か実家が電気屋さんでしたっけ。」
「そうそう。ブルーハーツの甲本さんも岡山だったな。」
「じゃぁ、俳優の弟さんもですよね。」なんて話してると亜美ちゃんが
「修二さん。コレ由美ちゃんに貰ったの、可愛いでしょ。(笑)」と団扇を見せてくる。
「おっ、金魚か涼し気でイイね。」
「由美ちゃん、この前も博多に行って来たってお土産くれたし、貰ってばっかり。」
「そんな事ないですよ。これは、浴衣の日があるから似合うかなって思って買ってみただけですよ。(笑)」
「そういう気遣いが出来るから由美ちゃんはエライわよね。」なんて話しながら時間は過ぎて行く。

今日は客足も少なく、由美も24時で上がるのでチョッとアフターって事で、2人で先輩の炉端屋へ寄る。
「真由美はココは初めてだな。」
「はい。」
「ココはな。俺達の先輩がやってる店なんだよ。」
「へぇ~、そうなんですか。」と、店へ入る。「おう、修二。いらっしゃい。」
「毎度っす。」
「この子は?」
「会社の後輩なんですけど、チョッと加奈の店に入ってるんっすよ。」
「ほぉ、そうなの。」と、真由美を見て「ふ~ん。加奈ちゃんの店か、人使い荒いから気をつけなよ。」って笑う。
「いつものあります?」
「あぁ、あるよ。」
「じゃぁ、それを2つとガーリックステーキあります?」
「すまない。今日は売り切れちまったんだよ。」
「あら残念。じゃぁ、お任せで2、3品ほど見繕って下さいよ。」
「あいよ。」 と、先ずはイカの炙りが出て来て焼酎の水割りで乾杯。
一口飲むと真由美が驚いて「師匠。これってジャガイモですよね。珍しい。」
「そうなんだよ。美味いだろ。」
「えぇ、美味しいです。ジャガイモがガツーン!と来ますね。(笑)」
「この辺りではココぐらいしか飲めないからな。(笑)」
「そうなんですか?」
「北海道の焼酎でな。先輩はわざわざ取り寄せして出してるんだ。」
「これはサツマイモのとはまた違って、スッキリなんですけど何だろう。嫌味の無い青臭さって言うのかな、上手く言えないけどこんなのあるんですね。(笑)」
「これはな、九州の20度とは逆で44度もあるんだ。」
「ウィスキー以上ですね。やっぱりアレですかね、寒い所へ行く程アルコール度数もキツいものになるんですかね?」
「ホントだ、考えた事が無かったな。確かにウォッカやジンとか、寒い所では体を温めるのに度数の高い酒を飲んでるな。でも、これはそうなのか知らないけど、作ってる所が北緯44度で、それをひっかけてるらしいぞ。」
「へぇ~、緯度にひっかけてるんだ。」
「咲ちゃんがコレ好きなんだよ。今日は売り切れてたけど、地鶏のガーリックステーキで1杯やるのが最高なんだって。(笑)」
「へぇ~、じゃぁ、今度時間があったら誘って来ようっかな。」
「ニンニクの臭いプンプンさせて2人で店に出るってか(笑)」
「ママに怒られるかな?(笑)」なんて笑いながら飲んでると先輩が
「修二。暑いからよ、店でこんなの出そうと思うんだけど、どうだ?」と、味見しろと真由美の分もで、茶碗を2つ持ってきた。
先ずは真由美に食べさせる。
「美味しい。冷たい猫まんまですか?(笑)」
「これはな、宮崎の名物で冷や汁って言うんだよ。ね、先輩。」
「やっぱり修二は知ってたか。」
「でも、この季節に限らずに〆の1杯でもイケるんじゃないですかコレ。」
「ヨシ。じゃぁ、ウチのメニューに加えるか。(笑)」と、新メニューが決定した。

「先輩、ご馳走様。」
「ありがとうございました。美味しかったです、また寄らせて貰います。」
「おう、ありがとうな。また頼むよ。」と、見送られ店を出た。タクシー乗り場も今日は空いていたのですんなり乗り込む。
「師匠。あそこの炉端屋さんイイですね。(笑)」
「まぁ、近いし寄りやすいし。美味いしな。(笑)」
「あのジャガイモの焼酎美味しかったし、また行こうっと。(笑)」って、話してるといつものバス停へ。
真由美が部屋に寄ってと言うので、寄る事にした。
「師匠。チョッと遅れましたけど、ハッピーバースデー です。♡」と、包みをくれる。
「そんなのイイのに。」
「ほんの気持ちですから。(笑)」
「開けてもイイ?」
「気に入って貰えるとイイんですけど… 」と、包みを開ける。真由美はバイクに乗る俺にと、タンクバックを用意してくれてた。
「ありがとうな。こりゃ、イイもん貰っちゃったな。(嬉)」
「師匠… 」
「ん?」
「リボン付けて無いけど、私もプレゼント♡」と、抱き着いてChu!っとしてくる。
「それは、貰えないなぁ。(笑)」
「解ってますよ。(笑) でも、最近、ギュッてして貰えてないからギュ~ってして欲しいんです。」
「こう?」と、抱き締める。
「Chu!もです。♡」
「我儘だなぁ。」なんて笑いながらChu!ってしてから目を見て、「真由美。タンクバックありがとうな。」と言ってkissをして舌を絡ませてると自然と身体が欲しくなる。
ここのところ機会が無かったので久々な事もあり、お互いを激しく求め合った。
2人で布団に寝ころび
「真由美。今日、浴衣可愛かったな。」
「似合ってました?(笑)」
「うん、可愛かったよ。それに髪をアップにしてもイイ感じだな。(笑)」
「ありがとうございます。じゃぁ、たまにはアップもしようっかな。(笑)」なんて話しながら眠りに落ちた。
朝。今日は礼子が友達と出掛けると言ってたので、家が留守になってから戻ろうと、真由美の部屋でゆっくりしている。
「師匠。朝食、パンでいいですか?」
「あぁ、ゴメンな。ありがとう。」
「いいえ、大したモノは出来ませんけど。(笑)」と、トーストに珈琲、目玉焼きを用意してくれる。
「サラダにする野菜が無くって、スミマセン。」
「全然。これだけでも十分だよ。(笑)」って、食事が終わり、荒い物をしている真由美を後ろから抱き締め
「ご馳走様。♡」と、頬っぺにChu!とする。
真由美が出張する岡山での仕事のことや俺が今度行くツーリングの話しなど、たわいもない話しをして時間が過ぎ
「じゃぁ、お盆明け会社でな。」と、部屋を後にして帰宅した。
25/06/05 00:04 (yW66kPAk)
34
投稿者: 遊凛・風凛
お盆明け。会社のお客さん(需要が急速に伸びている携帯電話関連のアクセサリー商品を開発販売している会社)が使ってた工場が倒産したっていうので、別の工場を見付けたところ、製品を作る原料の保管や投入が紙袋の物では無く、フレコンバックでの取り扱いになるということで、詰め替え作業が発生した。
かなりの数で半年や1年の仕事になりそうなのだが、作業場を確認するとホント大変な作業だ。
紙袋40個を1トンバックに詰め替えるのだけど、1個1個カッターナイフで紙袋を切り、投入している。
袋の上の所を切ってザーッと入れるのだが、切り口の所に原料が残ってしまい。パタパタと振って何だか面倒そうだ。
少し見ていたのだがチョッと気付いた事があったので、試させて貰った。
袋は縦の方の上の所は閉じてあるのでどうしても窪んだ部分が残り、そこに原料が溜まって、それを振り落さないとイケない。
でも、横は閉じてないので切っても窪みは出来ない。それに真っ直ぐに切ってもしっかり開かずに原料が残ってしまう。
なので山切りにしてみたら、縦に切ってたよりも一気に綺麗に投入出来た。しかも切り口が大きいので速度も早い。
「こういう感じでやってみて下さい。」って、お願いしてやって貰ったら
「おぉ!こりゃ、早いし綺麗に落ちるし、これからこうするよ。(笑)」って、作業してくれてる人も受け入れてくれた。
「スミマセン。もう1つ、カッターナイフは刃が折れて混入する可能性があるので、もうチョッと刃がしっかりした物を使って貰えると安全かと思います。」
「そうだな。そうするよ。」と、この仕事も徐々に見直しや手直しして作業マニュアルを作っていかないとイケない。
こういった新たな仕事のマニュアルや安全に作業する為の提案や、効率化を上げる為の見直しなどをするのも俺の仕事の1つである。
まぁ、今回は上手い具合に製造工場も直ぐに見つかって、新たな所では生産量も今までの倍以上でも対応して貰えるようなので今後の携帯電話の普及率によっては助かるのかな。(ホントの主たる仕事は、お客さまのニーズに合わせた材料調達や困りごとに対しての手伝いやアドバイス等々で、ウチの製品や商品を使って貰う為のサービス対応ってのをやっている。)
ただ、主任や係長になると客先へ出向いての対応などをしなくてはイケなくなり、出張が増える。
俺は『仕事よりも飯。飯よりも遊び』って人間なので、休めるなら出来るだけ休みたいし、人の上に立って責任を持つなんてのは嫌なので、そこを出来るだけ避けたいが為に今の立場を維持している。(それに裏稼業もあるし、40歳位までは今のままがイイかなぁ… )

9月、真由美が出張から戻った週末。今日はお客です… と、カウンターに俺と並んで座っている。
「師匠。岡山のデミカツ食べて来ました。(笑)」
「どうだった?」
「面白いものを考えつくもんですね。名古屋の味噌カツも美味しいですけど、デミカツも美味しいですね。」
「どっちが美味い?」
「でも、普通にソースにカラシを効かせて食べるのも美味しいですし、どれって言われても困ります。(笑)」
「そうだよな。(笑) で、仕事の方はどうだったの?」
「現場を見てきて、チョッと工事が必要ですけど、生産効率が20~30%は上げられそうですので、ウチはこのままプレゼンしてお客さんの返答待ちになりそうですね。」
「20~30なら取れるだろ。」
「とは、思うんですけどね。」なんて、仕事の話しをしていると咲ちゃんが
「な~に。珍しいわね、2人でお仕事の話ししてるの?」って、笑ってくる。
「珍しいって失礼な。(笑)」
「あっ、聞きましたよ師匠。お盆明けに大変だったらしいですね。」
「あぁ、お客さんが使ってた工場が倒産してな。ウチの原料を使って貰ってるので別の工場探したりして。まぁ、何とか良い所が見つかって助かったよ。」
咲ちゃんが「仕事と言えば、ヒロさんの所はどうなの?お盆も結局顔を見せてくれなかったし。」
「あぁ、順調らしいよ。まぁ、今年は初めての事だらけだから、お盆も色々あって帰って来れなかったらしいしな。」
「忙しいのね。」
「うん。今までに無いサービスの提供だから、まだ手探りな部分が多いんだろうな。(笑)」
「そうそう、係長… いえ、所長から軽い素材で、しかも70㎏対応で折り畳み可能な背負子を作れって言われて作りましたね。」
「おぉ、あれな。兄ちゃんが褒めてたな。アルミとカーボンで上手く作った所に、真由美の提案で落下防止の留め具と底にコロコロ付けたら使い勝手が良くなって、配達するのが随分楽になったって言ってたもんな。(笑)」
「あれは、博多に行った時にお土産屋さんの所で、手提げバッグの底にコロコロが付いてるのが売っていて、運ぶのに便利そうだなって思って買ったのを思い出して… 」
「そう。だから俺が言ってるだろ、色んな所へ行ったりして経験してみて初めて解る事があるって。それを知ってるからこそ、そうやって背負子の下にコロコロなんて結びつけられるんだよ。ただ単に遊びに行ってるだけじゃ無く、その遊びの中からでも経験値として知りえた情報が糧となって活きてくるんだよ。(笑)」
「何です?お師匠さんとお弟子さんの勉強会ですか?(笑)」
「まぁ、兄ちゃんの注文のお陰だな。(笑)」
「ですね。(笑)」 って話してると、真由美が突然思い出したのか咲ちゃんに話し出した。
「咲さん。今度、時間合わせ
て炉端屋さん行きません?」
「炉端って、あそこの?」
「えぇ。この前、初めて連れて行って貰って、咲さんがあそこのジャガイモの焼酎が好きだって聞いたから一緒にどうかなって。アレ美味しいですもんね。(笑)」
「そうなのよ。アレと地鶏のステーキが最高なのよ。(笑)」
「この前は売り切れだったんで私も食べてみたいんです。(笑)」
「美味しいわよ。あぁ、ダメ。考えただけでヨダレが出そう。(笑)」
「ねっ、行きましょ。」
「じゃぁ、その時は修二さんの同伴って事でヨロシクね。♡」
「えっ!俺持ち?しかも2人も同伴?(笑)」
「師匠。ありがとうございま~す。」
「って、何で勝手に話しが決まってんの?」
「お願いね。お師匠さん。♡」
「ま、たまにはイイか。」って事で、いつになるかは解らないけど同伴させられる事が決まってしまった。(笑)
「焼酎って言えば、修二さんが持ってきた芋焼酎。美味しいから結構出るのよね。」
「そうですね。ハウスボトルにしとくの勿体ないと思うんですよ。(笑)」
「ま、アレはお試しだからどうするかは知らないけど。この辺の酒屋ではまだ見当たらないから今はココだけの味だな。(笑)」
「甕に入れて出してるから、お客さんも何の銘柄か知りたいって言うんだけど、ママがまだ秘密って教えないのよね。(笑)」
「師匠。どうして甕に入れて出すように言ったんですか?」
「まぁ、最初は謎な方が興味も引くし、甕に入れると味がまろやかになるらしいよ。(笑)」
「そうなんですか?」
「ま、あくまでも、「らしい」だからな。(笑) そうだ!」
「どうしたんですか?」
「あの梅酒… 」
「あっ、ウチのですか?」
「そう。あれをオーク樽に入れたらどうだろ?」
「オーク樽?」
「うん。醸造所でウィスキーなんかを熟成させてる樽だよ。」
「あぁ、あの黒〇危機一髪みたいな樽。あれってオークって言うんですか?」
「そう。オークって素材なんだけど、あの梅酒が余計に美味くなったら最高じゃん。(笑)」
「一度、試してみます?」
「うん。何か樽の小さいのとかがあるみたいだから、仕入れてみるよ。(笑)」
「修二さんは、ホント色々と面白いものを知ってるし、こういう事を考えるの好きね。(笑)」
「ま、儲けにはならないけど、やってみて美味いモノを飲んだり食ったり出来りゃ、嬉しいじゃん。(笑)」
「確かにね。(笑)」って、食べ物や飲み物の話しをしてると腹が減ってくる。(笑)
25/06/05 23:16 (yW66kPAk)
35
投稿者: 遊凛・風凛
11月後半の土曜日お昼前。新千歳空港に到着。雪が降ってるってことだったので天候が少々心配だったが、無事に着陸した。
今回もLIVEで来たんだけど北海道は出身地って事もあり、秋からツアーで道内各所に周られる。
ファイナルの札幌で1回だけバンドを入れてステージをされるので観にやって来た。
流石に北海道の1泊2日はキツイので、有給を取って2泊3日の行程。
札幌と聞いて真由美が付いて来ない訳がない。(こういう時に、ホント同じ部署じゃなくて良かったなぁって思う。)
朝早くに家を出て空港へ向かっても、到着はこんな時間になる。
(前は東京を夜に出て、朝に苫小牧に到着するフェリーがあったのだが残念なことに無くなってしまった。)
空港で昼食を摂り、列車で札幌へ。(札幌まではバスもあるのだが、冬は雪の影響が出やすいのでJRが無難だ。)
窓から見える雪景色に真由美が喜んでいる。
俺は札幌に来ると夜遊びがしたいので、ススキノのカプセルホテルを利用する事が多いのだけど、今回は真由美と一緒なので地下鉄の駅が近いホテルにした。
札幌駅でJRを降り、チェックインにはチョッとだけ早いので地下鉄に乗る前に札幌駅構内のお土産屋さんで俺はさっさと買い物して発送。真由美は下見して、明後日の帰りに買って空港まで戻り、そこで土産の買い足しをして実家には発送、自分の分は持ち帰りって風にする事にした。
地下鉄で移動して地上に出ると路肩には除雪した雪が盛られている。
歩道も所々凍結してる箇所があったが、コケることもなく無事にホテルに入った。
少し休憩をして会場へ向かう。今日のホールで700席程かな。
昔は2000人程のホールでも満杯だったのが、レコード会社から契約を切られてからは個人でライブハウスを周り、長い年月をかけて年1回とはいえ、こういうホールでのステージを出来るようにまで這いあがってきたのだ。
会場の近くに札幌時計台があるので入ってる時間は無いけど、見に行く。
「真由美。この時計台もそうだけど、『日本三大がっかり』って知ってるか?」
「えっ、札幌の【時計台】でしょ。確か高知の【はりまやばし】でしたよね。もう一つは… あれ、何処でしたっけ?」
「長崎の… 」
「あっ!【オランダ坂】だ。」
「そう。でもこうやって実物を見てどう思った?」
「確かにこんなビルが多い街中で、チョッと小さくて観光の名所としては残念な気もしますよね。」
「でも考えてみなよ。当時はだだっ広い野っぱらで、この建物が1番目立つ存在だったんだよな。それを、ヨソ者の俺達が来て、ビルだらけの中にあるからって『がっかり』って言ってるんだもん。失礼な話だよな。(笑)」
「師匠。写真お願いしま~す。(笑)」って、時計台をバックに真由美の写真を撮る。

会場に到着すると、こっちで知り合ったファン仲間から声が掛かる。
「修ちゃん久しぶり~!いらっしゃい。」
「毎度!この前は旭川の時だったから、3年ぶり?(笑)」
「そうだね。内地からワザワザ御足労様です。(笑)」
「そうしょっちゅう来させて貰えないからね。(笑)」
「で、お連れさんは奥さん?彼女?」
「向こうのファン」
「そうなの?」
「札幌に行ってみたいって言うから一緒に来たんだ。」
「へぇ~、そうなんだ。遠路はるばるご苦労様です。(笑)」
「いいえ、お邪魔させて貰ってます。(笑)」なんて話してると開場時間でそれぞれの指定席へ…
今回はホールでバンドも入るって事で、道内各所からもファンが来ている。
「うわぁ、釧路から来たの?」とか「えっ、泊まらずに稚内まで帰るの?」とか、ファン同士の会話が聞こえてくる。
そして開演。
いつもはライブハウスで椅子に座っての弾き語りだけど、今日はバンドもいるので大きなステージを行ったり来たり。客いじり、メンバーいじりも快調に楽しい時間は過ぎて行った。
「師匠。やっぱり売れないのが不思議です。」
「いや、真由美。売れてない訳じゃないんだ。」
「どういう事ですか?」
「前から俺は売れてないとは言わずに全国区じゃないって言い方してるだろ。」
「そう言えばそうですね。」
「売れてないってのはアーティスト活動だけで食っていけない人や辞めた人たちの事で、こうやってステージやって飯を食えてる人は売れてはいるんだよ。ただ、全国的には知られてないしガッポリ儲けられてるって訳じゃないから、俺達から見ると売れてないって思うだけなんだよ。」
「そうか、確かにそうですね。売れてないならこんなホールが満杯になんてならないですもんね。」
「そう。ただ、全国的に名が知れてないってだけなんだけど、やっぱり全国の多くの人に知って貰いたいってのが本人さんも俺達ファンも同じ願いなんだよ。」
そう言ってロビーへ出ると、CDを買ってくれたお客さんへのサイン会をするって事で、行列が出来ている。
「うわぁ、あのステージが終わったばかりなのに、こんなに沢山の人にサインするって大変ですね。(凄)」
「そうだよな。でも、ここで頑張るからまたお客さんも来てくれるんだもんな。」
そう話しながら、ツアー前にリリースされたアルバムを手に俺達も並んだ。

俺達がサインして貰う順番が来た。
「お疲れ様でした。」と、声を掛けると
「おぉ!遠いのに来てくれたのか、ありがとうな。」と、サインをして貰う。
「今日、あそこですよね。」
「そうだな。」
「お邪魔してもイイですか?」
「入れたらな。(笑)」って、少し言葉を交わして会場を後にした。
「ヨシ、真由美。飯に行こう!」って、北海道に来たらアレもコレもと食べたい物がイッパイなのだが、先ずは蟹を食べようって事で、北海道の知り合いに教えて貰ったお店へ行く。
「真由美は花咲ガニって知ってるか?」
「いいえ。何ですか花咲って、越前ガニや松葉ガニみたいに取れる場所で名前が違うってやつですか?」
「そうだな。確かに取れる場所の名前もあるんだけどな、タラバの一種なんだろうけど、見たらビックリするぞ。」
「え~っ、何か違うんですか?」
「見てのお楽しみだけど、厳つい蟹なんだ。(笑)」
「どんなんだろ?」って事で、店に到着して鍋を囲む。
先ずは付き出しに魚と蟹の刺身で乾杯。少しして運ばれて来た蟹を見て真由美が言う。
「師匠。確かに厳ついです。凄いトゲですね。(笑)」
「だろ。俺は厳ついって思うんだけど、茹でて赤く花が咲いたように見えるって意味も名前の由来らしいんだ。」
と、蟹が鍋の中で赤くなるのを見て言う。
「へぇ~、花が咲いた… か。」
「これがまた美味いんだ。(笑)」
真由美が初めて花咲ガニを口にして「何だかタラバガニを更に濃くしたような感じがします。(笑)」
「な。美味いだろ。(笑)」
「こんなの今まで知りもしませんでした。」
「こうやって、そこへ行ってみて今までに知らなかったモノを知るってのが、俺の楽しみなんだよな。」
「それが色んな情報や経験として結びついて、師匠は次から次へとアイデアが浮かんで来るんですもんね。」
「真由美は札幌に来て何か発見はあったか?」
「えぇ~っ、だってまだホテルとホールしか行ってませんよ。(笑)」
「ま、あとは時計台見ただけか。(笑)」
「そうですね。気付いたっていうか感じたのは、寒さ対策なのか二重扉の所は多いですよね。」
「おっ、そうそう。そういう事を来てみて知識として知るってのが大事なんだよ。この蟹だって、写真なんかで見るなんて事はあるかも知れないけど、実際はこんな味なんだとか食べてみないと解らないしな。(笑)」
って事を話しながら食事も終わり店を出る。
「ヨシ、行こうか!」
「ススキノですか?(嬉)」
「いや、今日は焼き鳥屋さん。」
「焼き鳥も名物なんですか?」
「ま、着いてのお楽しみだな。(笑)」と、タクシーを捕まえ乗り込んだ。
「スミマセン。円山の〇孝って解りますか?」
「いや、チョッと知らないなぁ。」
「じゃ、近付いたらまた言いますんで、取敢えず駅の方へ向かって下さい。」と、道案内をしながら店に到着した。
「師匠。何か昔っからある焼き鳥屋さんって感じですね。(笑)」と、中を覗くと賑やかだ。
「うわ、人気なんですね。」
「いや、今日は特別だよ。(笑)」って、暖簾をくぐり
「スミマセン。2人だけど入れますか?」って聞くと、中にホールで出会った仲間が居て
「マスター、わざわざ内地から来てくれたんだ。入れてあげてよ。」と、てんやわんやの店をさらに詰めて貰い入らせて貰う。
「師匠。ここってLIVE終わりのファンが集まる店なんですか?」
「あぁ、ココは特に濃いファンで時間がある人が集まるんだよ。(笑)」
「時間がある人?」
と、質問もそこそこに飲み物を頼んで皆さんと乾杯。
京都を中心とした関西組や道内でも遠方から来てる人達なんかもいて、ワイワイと時間が過ぎて行く。

真由美が壁に貼ってあるポスターに気付き
「あっ、これって古い時のですね。へぇ~、昔はこんな感じだったんだ。(笑)」
なんて店の雰囲気を楽しみながら他の仲間たちとも打ち解けて行く。テーブルが一緒になった女性に聞く。
「ここは何で、皆さん集まるんですか?」
「あれ、知らないの?」
「だって、お楽しみだって言って教えてくれないんですもん。」
「意地悪なんだ。(笑) 〇〇〇さんがデビュー当時から通っててね。ココのマスターやママによくして貰っていて身内みたいな店なのよ。」
「へぇ~、そうなんだ。」
「マスターやママも今日はLIVEに行ってて、終わってから開けてくれてるのよ。(笑)」
「終わってからって大変ですね。やっぱり、来たいってファンの為にですか?」
「まぁ、それもあるんだけどね… 」って、入り口がガラガラっと開くとマスターが「お疲れさ~ん!」と、声を掛ける。
そこへ顔を覗かせたのは〇〇〇さん本人だ。店中から拍手が沸き起こる。
「おぅ、おぅ、ありがとね。(笑)」と手を挙げて挨拶しながら、先ずはマスターと向き合うカウンターへ座る。
時間は日も変わった1時過ぎ。バンドメンバーやスタッフも何人か一緒にやって来て、店は更にギュウギュウ。(笑)
「師匠。本人さんが来るんですか?」
「ですか?って、もう来てるじゃん。(笑)」
「凄いです。」
「バンドのメンバーやスタッフと打ち上げして、ココへ流れて来るのが定番なんだよ。」
「だから、お店を開けられてるんだ。」
「で、来るのがこの時間だから… 」
「時間があるファンが集まってるって。」
「そういう事。(笑)」って事で、打ち上げから来た皆さんのグラスも用意され、本人さんのご挨拶と音頭で再度みんなで乾杯。ココへ集まってるファンは殆どが古くからで、顔も覚えて貰ってるような人達ばかりなので本人さんもそれぞれのテーブルやカウンターの客の所へ顔を出して話しをする。こちらにもやって来て、
「よく来てくれたな。」
「バンドが入るステージも観たいですからね。(笑)」
「彼女、名前は?」
「真由美って言います。」
「真由美ちゃん、コイツに引っ張られて来たの?(笑)」
「いえ、私もバンドのステージを観たかったし、札幌も来てみたかったんで付いて来たんです。(笑)」
「何処か行って来た?」
「いえ、お昼に空港に到着したんで… 」
「いつまで居るの?」
「月曜です。」
「じゃ、1日あるんだ。明日だったら大変だもんね。チョッとは楽しんで帰りなよ。(笑)」
「ありがとうございます。」と、また別の客の所へ周って行く。
「師匠。あんな気さくにお話しさせて貰えるなんて… 」
「よかったじゃん。(笑)」
なんてワイワイやってると時間も3時を過ぎてしまい、そろそろお開きにって事でそれぞれタクシーを呼んでもらったりしてお会計。
店を出る頃にはもう4時になろうとしていた。〇〇〇さん達10人程はまだ行くぞ!と、24時間やってるお店へ向かう。
いつもなら俺もご一緒させて貰うのだけど、今日は真由美も居るし、明日(今日)があるので、ここで帰らさせて貰う事にした。
25/06/07 11:50 (qHEdXrvC)
36
投稿者: 遊凛・風凛
10時半。ドアの向こうでは清掃員が右往左往してるのが解る。
【起こさないで下さい。】の札を掛けてあるものの、そんなドアの前でロックもかけずに真由美と抱き合っている。
朝、一旦シャワーをしたのだが出掛ける前に何だか無性に欲しくなって求めてしまった。
チョッと変わった事をすると真由美は興奮してくれるので、今朝は扉1枚の向こうで清掃の人がウロウロしてる中を抱いてみた。
「どうする。急にドアが開いたら?」
「えぇ~っ、札を掛けてるから大丈夫ですよね。」
「でも、鍵は開いてるから解らないぞ。」と、言いながら立ったまま片足を持ち上げ腰を打ち付ける。
真由美もやっぱり興奮するのか「アンアン。」と声を漏らし始めるので唇を重ねる。
「真由美、そんなに声を出したらホントにバレちゃうよ。」
「だって…」
と、鍵もかけずにそのままベッドに移り、真由美を存分に味わった。
再度シャワーをして【お掃除お願いします。】の札を掛けて、お昼を食べにラーメン横丁へ向かった。
「師匠。ラーメン好きですね。(笑)」
「いや、札幌へ来たらやっぱりラーメン横丁じゃん。(笑)」そう言いながら横丁の看板の写真を撮りつつ真由美が言う。
「だって、博多でも京都でも食べにいきましたよ。(笑)」
「ま、美味いからイイじゃん。(笑)」と、テレビなんかでも紹介されてるお店へ。少し並んだが思ってたより早く食べられた。
「やっぱり札幌は味噌なんですね。」
「そうだな。味の三平って店が発祥なんだけど、やっぱり寒い地域だけあって温まるには味噌だな。(笑)」
って、歩いてるとススキノと言えばで出てくる交番の看板と、ウィスキーの看板を見かけて真由美がパチリ。
「そうだ、真由美。せっかくだからこの時期だけのモノがあるぞ。」
「えっ、何ですか?」と、市電の通り道へ。
「真由美。電車が来ただろ。」
「はい。」
「見ときなよ。」と、やって来た電車を見て
「へぇ~、お掃除しながら走ってるんですか?」
「いや、掃除をしてるって訳じゃ無いんだけどな。(笑) あれはササラ電車って言って、札幌の市電は冬になるとああして竹箒みたいなのを付けて、レールに積もった雪をハネて走るんだ。」
「へぇ~、ササラ電車って言うんですか。」と、またパチリ。大通り公園を通るとテレビ塔が見える。
「あっ、ココが雪まつりをやってる所なんだ。」
「そうだな。札幌って言えば雪まつりだもんな。あれは2月だから観れないけど、今はイルミネーションのイベントやってるから、暗くなったらまた来よう。」
って言って、今日は足を延ばして小樽まで…
電車で行けば小一時間なので大都会の札幌だけでなくって事で、運河を観に行く事にした。
レンガの倉庫が並ぶ運河を歩き、まだお腹は減ってないけど、せっかくだからお寿司をチョッと食べようと店へ入る。
「ここのレンガ倉庫の所に運河があって、風情があってイイですね。」
「今は観光名所になってるけど、当時は荷物の往来で仕事する人ばっかりだったんだろうな。」
「そうか。当時の人にしてみれば仕事場であって、風情なんて思ってもいなかったんでしょうね。」
「そうだろうな。仕事場が観光地になるなんて思ってもいなかったんだろうな。(笑)」
「こんな所ってありましたっけ?」
「ん?横浜の赤レンガだろ。北九州にもあったな。川で言ったら、倉敷なんかや確か滋賀の近江八幡なんかは生活水路だった所が観光地になってるもんな。」
「当時の人達にしてみれば、マサかなんでしょうね。(笑)」

夕方、札幌へ戻って来た。流石に冬場は日の暮れるのが早い。もう暗いのでイルミネーションをやっている大通公園へ。
「師匠。やっぱり寒いと空気が澄んでるって言うのか、何か綺麗に見えますね。」って、少し公園を歩いてからホテルへ戻る。
出掛ける前にお風呂に入っておこうと、昨日はシャワーだけだったので、今日はお湯に浸かりたいとバスタブに湯を張って入った。
「さぁ、寒いけど出掛けるか!」と、賑やかな夜のススキノへ…
さすが日本屈指の大歓楽街。日曜の夜だけど、そんなの関係ない。先ずは腹ごしらえでジンギスカンの店へ。
あの独特の鍋を囲み食事する。このタレも美味いし、肉の脂を吸った野菜がまた美味いのだ。それにビールが合うんだな。(笑)
「師匠。」
「ん?」
「羊って、ラムとマトンってあるじゃ無いですか、不思議ですよね。牛はビーフだけだし、豚はポークでしょ、鶏はチキンなのに、何で羊だけ言い方が2つもあるんですかね?」
「そう言えばそうだな。考えた事も無かったよ。(笑)」
「何故なんですかね?」
「さぁ?何でだろ。アレかな、羊って子羊の時と大人になってからじゃ、味が相当違うからかな。」
「マトンは臭いってよく聞きますよね。」
「いや、合ってるかどうかは知らないけど、違いって言ったらそんな感じなのかなってな。(笑)」
「でも、そうなのかも知れませんね。(笑)」
「肉の名前って言えばな。牛はビーフのステーキだからビフテキだろ。」
「はい。」
「なのに、何で豚はトンテキなんだ?ポークだったらポクテキだろ。」
「ポクテキって。(笑)」
「鶏ならチキンだからチンテキなはずだぞ。(笑)」
「チンテキって何か嫌です。(笑)」
「マトンのステーキなら?」
「マ・・・!! もう。(恥)」なんて笑ってるウチにお腹もいっぱいになり、そろそろ行こうかと街中へ。
中へ入るのは恥ずかしいと真由美が言うので、外で待って貰って案内所へ。(確かに風俗やHなお店の紹介もあるので、女の子には恥ずかしいかも知れない。)
ススキノは色々あって、スナックって言ってもチョッとHな所もあるので、女の子と行けるような所を紹介して貰う。
出て来たら真由美がナンパされてた。(笑)
貰った紙にペンで書いてくれた地図を頼りに目的のビルへ到着。
「師匠。凄いですね、お店の入ったビルがこんなに沢山並んでるなんて。」
「な。東京や博多とまた違って、何かスケールがデカく感じるだろ。(笑)」
「何だろ。空気が澄んでる分、ネオンも余計に煌びやかに見えるんですかね。何かキラキラしてる感じです。」
っと、紹介して貰った店を見付けて入る。

「いらっしゃいませ。」
「あの、案内所で紹介して貰ったんですけど。」と、紙を見せる。
「あぁ、お2人様ですね。どうぞ。」と、BOX席へ案内される。ここの店はラウンジに近いような感じの店だ。
「いらっしゃいませ。」と、女の子が付きに来た。
ウィスキーの水割りを作りながら、言葉の違いで内地から来たのとか観光とかの話しをしつつ
「何か1杯どうぞ。」と言うと、「あの、私が飲むのってチョッと別になるんですけどイイですか?」と、聞いてくる。
「ま、イイけど。(笑)」
と、案内所では種類は制限されてるが女の子に飲ませる分も料金に含まれているって言ってたのに、女の子はそれ以外のモノを頼む。
で、乾杯をして真由美とも小樽の話しをしたりだとか時間が過ぎる。
セットの時間が3分の2を越え後半になると、女の子がチェンジになる。で、また内地とかの話しになり同じように飲み物を頼まれる。
が、俺は「ゴメンな。出来れば料金の中で。」と、今度は渋る。まぁ、決まってることなので女の子も料金の中のモノで付き合う。
時間が来て店員が「お時間ですが、どうされますか?」と、聞いてくる。
「ゴメン。別の店も行ってみたいので、これで… 」と、延長はせずに会計を済ませて店を出た。
「ヨシ、真由美。行くぞ。」
「はい。」と、歩き出す。
「何か気付いた事あったか?」
「何かスナックとは違う感じだったですね。」
「あそこはな、遊び慣れてないって言うか、気の大きくなった観光客を相手にしてる店だよ。」
「そうなんですか?」
「先ず1杯どうぞって言った時に女の子が料金以外のモノを聞いただろ。」
「はい。」 「で、オッケーなら、後半に女の子をチェンジさせただろ。」
「ですね。」
「それで、大体の客は同じように次の女の子にも別料金のモノを飲ませるんだ。」
「なる程。」
「そこで、女の子と打ち解けてきた頃に時間がきて、延長って言って貰えるように仕向けてるんだ。」
「はぁ~、そうなんですか。」
「さ、今度はまともなスナック探そ。(笑)」と、また別の案内所へ。
次に紹介して貰った所はホントに普通のスナックで、ママが良心的な人で
「ウチは2時までだからハウスボトルのセット料金で延長してるより、2人ならボトル下ろして飲んでくれてる方が安いわよ。」
って言ってくれたので、そうさせて貰い「F」で飲んでるのと同じバーボンがあったので下ろして飲むことにした。
25/06/09 00:42 (3nAQJzYz)
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