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生涯最初で最後の弟子との思い出…
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:シナリオ 官能小説
ルール: エロラノベ。会話メインで進む投稿小説
  
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1:生涯最初で最後の弟子との思い出…
投稿者: 遊凛・風凛
先に謝っておきます。多分、長いです。長い上にエロは極端に少ないです。エロが出て来ない時もかなり多いと思います。
実際の経験を素に肉付けをして、思い出込みで書かせていただきます。ま、ジジイの備忘録というか… そんな感じです。



俺の名前は修二。俺達が社会人になった頃なら、定年を迎えて年金生活に入ってるような歳だ。
俺は今の会社に入って35年近くになるけど出世とは無縁で、平社員のまま過して来た。
ただ、他の人達よりはチョッと自由気ままに遊ばせて貰ってきたかなぁって風には思う。
これは、もう25年以上も前。四半世紀も前のチョッとしたきっかけからの話しだ。

12月。例年なら会社の忘年会があるのだが、その時は日取りが纏まらず、11月の後半に早々と済ませてしまっていた。
だが、何だかもの足りなくて30代前半~22歳のマリンジェット仲間(当時流行り出して、皆で金を出し合って購入していた。)
7人が中心となり、会社の若手だけで部署の垣根を越えて、忘年会の代わりにクリスマス会をしようという事になった。
若手社員に声をかけ、俺達7人を入れて上は33歳から下は18歳まで男女合わせて25人が参加となった。
忘年会シーズンだったが、居酒屋の2階の1室を確保しての開催となり、1次会はクリスマス会なので皆でプレゼント交換をしようという事で、それぞれが準備して参加した。
皆で酒を酌み交わし、バカな話しで盛り上がり、プレゼントをくじ引きで交換した。
「うわぁ、自分のが戻って来た~!」って言ってる奴や、「何コレ、誰なのこんなの用意したの!」
と怒って中身の避妊具の詰め合わせを笑いながら皆に見せてる女性もいる。
中にはウケ狙いか悪戯心でアダルトグッズを入れてる奴もいるんだな…と笑ってしまった。
1次会が終わり2次会でカラオケに行こうってことで、5人が残念そうに帰ってしまったが、残りのの20人で行く事になった。
流石にシーズンだけあって部屋がなく、1部屋にギュウギュウになりながら入った。
今のようにワイヤレスマイクじゃなく、前に出て行って歌わないといけなかったので、歌いたいやつはステージの近い方へ、俺は飲みたい(内線で注文しやすい)ってのもあり、端っこで壁にもたれかかりたいってのもあったので、一番入り口に近い所へ座った。

俺の左隣には真由美って子が座ってきた。その隣がまだ飲めないのにカラオケに行きたいと付いてきた18歳の高卒ルーキーだ。
皆でカンパ~イ!前では歌に手拍子に、こっちではワイワイガヤガヤ。
この真由美って子は別の部署で、兄ちゃん(マリンジェット仲間のリーダーで、そう呼ばせて貰っている。)
が居る所なので、そんなに喋ったことが無かったが隣に座ったのも何かの縁だと思い話し掛けた。
「真由美ちゃんだったね。君は何処から来てるの?」
「えっ?私ですか、私は2駅向こうの〇〇からです。」
「家?」 「いえ。あっ、いえって言ってもシャレじゃありませんよ。(笑)私は〇〇県出身で、アパート暮らしなんです。」
「ふ~ん、一人暮らしなんだ。じゃぁ、自炊とか大変だね。」
「そうなんですよ、一人暮らしに憧れて始めたのに大変で…(笑)」
すると高卒ルーキーが「僕も一人暮らししたいけど、自炊なんて出来ないだろうしなぁ。」と言う。
「何、料理とか洗濯出来ないの?」って聞くと、逆に「修二さんは出来るんですか?」と、聞いてきやがる。
「俺はチョッとだけど一人暮らししてたもん。それにラーメン屋とか、うどん屋さんでバイトしてた事あるし。」
と答えると、真由美ちゃんが、「料理出来る男の人ってイイですね。」と言う。
「そう?」なんて言ってると、誰かが勝手にカラオケ入れやがって「修ちゃ~ん、歌って~」とステージに呼び寄せる。
いつもノリノリになってくると歌わされる曲だ。
1曲歌って、前の連中とバカっ話しをしてたら喉が渇いてきたので自分のグラスがある元の場所へ向かう。
すると、俺が座ってた場所に真由美ちゃんが座っている。
「あぁっ、俺の席~」って笑いながら言うと、「だって、ココ壁があって楽なんですもん。」
って言いやがる。(俺はそれが目的でソコに座ってたのに。)
俺は横に座りながら「じゃぁ、俺は真由美ちゃんにモタれよ~っと。」って、チョッとだけモタれる素振りをする。
「で、さっき何話してたっけ?」 「修二さんが料理出来るって話しっすよ。」と、高卒ルーキーに言われ、
「あぁ、そうか。何?2人とも知らないの、会社のBBQの肉って、ブロックで買ってきて、俺が捌いてるんだべ。」
2人が「エッ、嘘?知らなかった~」 「何でですか?」と聞いてくる。
「何でって、俺の友達が肉の卸し業者をしていて、捌いてもらうと別料金取られるんだけど、ブロックなら安くで買えるし、ステーキしようとか言って、チョッと貰って帰ったり出来るしね。(笑)」
「えっ、ズル~い。」 「何が、それ位は手間賃で貰わないと。」 「ですよね~(笑)」と話してると
「あっ!俺だ。」と高卒ルーキーがステージへ向かった。すると一人が席をズレて来て
「修ちゃ~ん、ウチのアイドルを口説かないでよ。(笑)」と言う。
真由美ちゃんと同じ部署のジェット仲間だ。(まぁ、確かに可愛らしい子だなとは思ったけど。)
「そんな事したら兄ちゃんに怒られる~(笑)」 と、真由美ちゃんが聞いてくる。
「皆さんでマリンジェットしてるんですよね?」 「アァ、皆でお金出し合ってね。」 「イイなぁ…」 「何、乗りたいの?」 「だって、なんだか気持ちよさそうなんですもん。」 「確かに水を切って走るってのは気持ちイイもんな。じゃぁ、今度一緒に行く?」 「エッ?いいんですか。」 「俺がイイって言えば大丈夫なんだって。(笑)」 「じゃぁ、お願いしますよ♡」 「でも、半年ほど先だから、忘れてなかったらね。(笑)」 「エェ~ッ(笑)」
反対隣の女の子と話しに夢中になってる仲間をポンポンと叩いて
「おい、真由美ちゃん口説いちゃったぞ。」 「えっ、やっぱり~ 修ちゃん手が早いッ。」
手を横に振りながら
「いやいや、違う違う。ジェットに乗ってみたいらしいから、今度の時おいでって誘っただけ。(笑)」 「了解で~す。」
と、また女の子との話しに戻っていった。
 
2025/05/06 13:04:45(PbkMIL1p)
17
投稿者: 遊凛・風凛
年が明け、1月も後半。俺は東京にいる。目の前には武道館。そう、今日はLIVEを観るためにやって来たのだ。
いつも東京へ来ると秋葉原へ向かい電機屋街をウロつき、何か目新しいモノはないかと散策して、お昼に神田で見つけたもんじゃ焼き屋さんへ寄り、武道館へ向かうのが定番なのだが、今日はチョッと違う。
俺が先ず足を向けることのない原宿。(代々木へ向かうのに駅は利用するが)
そこから渋谷でお昼をして、六本木でお茶。そして武道館って具合だ。
そう、隣には真由美がいる。俺の好きなアーティストの雰囲気を知ってみたいと言うので、一緒に来たのだ。
で、原宿、渋谷、六本木といった具合だ。
「師匠。何か凄いですね。」
「何が?」
「LIVE前から路上でこんなに盛り上がって… 」
「このワクワク感がイイんだよ。(笑)」
「ビデオでは観て来ましたけど、付いていけるかな?」
「大丈夫だよ。(笑)」なんて言いながら会場へ入る。
座席を探し騒然とする雰囲気、開演直前になり、それまで流れていた音楽が定番の曲に変わり音量が上がる。
すると皆が一斉に拳を振り上げ声をあげる。
「師匠!」
「ん?」
「な・な・な・何か凄いですね。(驚)」
「だろ。真由美、悪いけど放ったらかしにするからな。(笑)」
「エ、エェ… 」
もう、俺は自分の世界に入る。
開演すると、途端にボルテージは最高潮。何気なく横を見ると、真由美も自然と拳を振り上げ声をあげ、名前を叫んでいた。
2時間半近くのステージが終わり、会場を出ようかと真由美を見ると座席に座り呆然としている。
「真由美、行くぞ。」
「はっ、はいっ!」 我に返り立ち上がる。逸れないように俺の腕にしがみつき歩く。駅も会場を出て来た観客で騒然としている。
「師匠、師匠。」
「ん?」
「最高でした!」 と、笑顔を見せる。
「そうか、そりゃ良かった。(笑)」
「もう、たまりません。(笑)私が好きだったアイドルなんかとは比べ物になりません。」
「そりゃ、アイドルさんが可哀そうだ。」
「どうしてですか?」
「可愛いファンが1人減ったんだもんな。(笑)」
「はい。可愛くはないけど、減りました。(笑い)」
「真由美。」
「はい。」
「お前は可愛いんだから、いちいち可愛くないなんて否定するな。これは師匠からの命令だぞ。」
「だって~ 」 そう話したりしながら新宿へ向かった。

新宿。真由美のリクエストで、眠らぬ街【歌舞伎町】を見てみたいと言うので連れて来た。
お昼の番組をやっているビルの前を通り、歌舞伎町へ…
「あっ、師匠。この看板見たことあります。(笑)」 歌舞伎町といえば直ぐに出てくるあの看板だ。
今日は週末ってのもあり人で溢れかえってる。
店を探す酔い客、カラオケ屋や飲み屋の呼び込み、オジさんに声を掛ける風俗系の女性、女性に声をかけるホストの兄ちゃん…
「テレビで見るのよりも賑やかですね。(笑)」
「まぁ、今日は週末ってのもあるからな。」
「真由美、飯は居酒屋でイイか?」
「はい。」
何処もいっぱいで、適当に店を覗きながらカウンターなら直ぐに座れそうな店があったので入る。
小声で「冷凍モノばっかで、あまり美味いものないけど、取敢えず腹に入れとこう。(笑)」
「は~い。」
一杯目は生中。2人でジョッキを鳴らす。適当につまめるモノを注文する。
「師匠。それにしても凄かったですね。私、ハマっちゃいそうです。(笑)」
「どんな所が?」
「いやぁ、もう入る前からの雰囲気もですし、あの始まった瞬間からの一体感とか、あれは惹きつけられます。♡」
「また行くか?」
「ハイ。是非お願いします。」なんて喋りながら店を出る。
「飲みに行くか?」
「はい。♡」
「じゃぁ、チョッと歩くぞ。」と、歌舞伎町を抜け出す。
向かった先は東京へ来るといつも寄ってしまう 【新宿ゴールデン街】
20歳頃から来てるのだが、あの小さな箱にノスタルジックな雰囲気が堪らなくイイのだ。
「へぇ~、こんな所あるんだ。」
「こんな感じはあまり好みじゃ無いかな?」
「いえ、全然。何か、昭和レトロって感じですね。」
小路を少し入った所にある1件の店に顔を出す。
「あら、久しぶり!また今日はLIVEだったの?」と60代半ばであろうママさんが声をかけてくれる。
(1年に4、5回しか来ないのにLIVEに来たら寄るってのをしっかり覚えててくれる。)
「ママ、久しぶり、そうなんだよ。」7,8人程がギュウギュウに座れば満席のカウンターと4人掛けのテーブルが2つの店だ。
「ゴメンね。今イッパイなのよ。向こう聞いてみるからチョッと待ってて。」 と、電話をかけてくれる。

「オッケー、2人なら座れるって。この先の紫の看板ね。」と、客が多い時は仲間ウチの店で空いた所を探してくれる。
(まぁ、せっかくの客が他の店に流れるよりも仲間で捕まえておきたいってのもあるのだろう。)
教えられた店へ向かい、「スミマセン。今ママさんに紹介して… 」
「あっ!お2人さんね。狭いけどコッチへどうぞ。」と、カウンターの端に座る。
俺はバーボンの水割り、真由美はチューハイで乾杯。
何にせよ今日は客が多い。店の前の小路も入れる所を探してる客が右往左往している。
「凄い人ですね。」
「そうだな。」
「外国人なんかも多いですし、何か面白い雰囲気ですね。」
と、ママさんが「ゴメンね、バタバタしてて。」 と、忙しいのに気にしてくれる。
「師匠は銀座とかって、綺麗なお姉さんのいる店とかは行かないんですか?」
「そりゃ、綺麗なお姉さん… いや、俺はどっちかって言うと可愛らしい方が好きかな… まぁ、いいや。銀座とかも行った事はあるけど、どうもあのクラブとかラウンジとかの雰囲気が馴染めないって言うか、苦手と言うか、やっぱりスナックとかパブみたいな所の方が好きだし、このゴチャゴチャした雰囲気なんかも好きなんだよな。(笑) 銀座、行ってみる?」
「いいえ、そんな高そうな所。」
「値段なんかは関係ないよ。」
「私もこういう雰囲気の方が好きです。(笑)」
「まぁ、今日は賑やか過ぎるけどな。(笑)」
「でも、師匠。ママが言ってたように向こうの歌舞伎町やココとか銀座もあるし、もし裏稼業がこんな大きな街でやれてたら凄い額になりますね。」
「そりゃ、そうなんだけどな。俺ではどうしても仕入れに限界が来るの。」
「でも、私思うんですけど。仕入れられるだけで商売して、後は品切れでもイイんじゃ無いですか?」
「うん。俺も最初はそう思ってたんだよ。だけどな、そうなるとどうしても買える客が偏ってくる。そうなると妬みが出てきて横やりが入る。妬まれたり横やりを入れられるくらいなら、通常の煙草でイイやって風になってしまうんだよ。」
「そうかぁ、難しいんですね。」
「だから、「F」で煙草を買ってくれるお店の人には、仕入れてるのがウチだと客には教えないようにと言うのが約束なんだ。」
「どうしてですか?」
「「F」に行けば、必ず安い煙草があり、纏め買いも出来るとなると、お客さんが偏るだろ?すると… 」
「妬まれる。」
「それに、こちらも品薄になりお店へ卸せる数が足りなくなる可能性もある。だからお互いに自分たちを守るためにもそうしましょうって言ってるんだ。」
「そのリスクを想定して自分の儲けを抑えるってのが師匠の凄いところなんですよ。」
「だから、前に加奈が言ったろ。「十分が… 」って。(笑)」

ママが来て、「お2人さんはご夫婦?恋人?」って聞いて来る。
「師弟なんです。」って、真由美が笑いながら答える。
「彼女が師匠で、俺が弟子ね。(笑)」って言うと、すかさず「いえいえ、逆です、逆。」ってツッコミが入る。
「えっ、落語家さん?(笑)」って、ママがボケる。
「難しいんですけど、視野を広げると言うか、モノの考え方とか何て言うのかな… 」
「遊びのって事で。(笑)」
「遊び?どんな?」 って聞いて来る。
「今日は武道館へ行って来たんっすよ。(笑)」
「あっ!LIVEね。さっきも行って来たってお客さんが来ててくれたのよ。一緒だったら盛り上がれたのにね。残念だわ。」
「で、東京へ来るといつもアチラの店へ顔を出させて貰ってるんですよ。」
「そうなの?じゃぁ、ウチも覚えてよね。お姉さん(向こうのママ)はもう老い先短いし。(笑)」
なんて冗談を言いながら、また別の客の所へ行く。(ママと女の子1人で、てんやわんやだ。)
「師匠。」
「ん?」
「師匠がもし、この辺りでお店をするとしたらどんなお店を出しますか?」
「おっ!何だ、いきなり。何か思ったことでもあるのか?」
「いえ、何となく聞いてみようかなぁって… 」
「真由美ならどうする?1店舗が何処とも大体同じこの大きさだ。」
「そうですね。私もこういう小じんまりしたスナックか、この辺りは御飯系がなさそうですので、ラーメン屋さんとか… 」
「なる程ね。ラーメンか。」
「師匠なら?」
「俺か。俺なら… そうだな。大阪にある串カツ屋さんなんかどうかなって思うな。」
「串カツ屋さん?」
「そう。立ち飲み形式で、小腹の減った人や店の空き待ちなんかの人がチョコッと寄って、串を軽くつまんで、お酒一杯二杯で油を流して千円程度ならどうだろうな?立ち飲みだし、回転率もそこそこあるだろうし… って感じかな?」
「やっぱり… 」
「何が?」
「早いです。私は同じような飲み屋さんか、御飯系が無いなって思ってラーメン屋なんて言っただけなのに、師匠はもう値段設定や回転率まで考えて、しかもこの辺りには無い串カツなんて出てくるんですもん。」
「いや、真由美のラーメン屋がヒントなんだよ。最初は回転率を考えて立ち飲みかなって思ったんだよ。でも、ラーメンって聞いて、立ち食いなら蕎麦か… でも、蕎麦で酒を飲む人は少ないし… で、大阪で串カツ屋に行ったな。って思い出して、1本が100円の品揃えにしておいて、酒が1杯300円としたら、小腹の減った人なら串を6,7本と酒1杯。軽くなら串を3、4本と酒2杯で千円程度ならどうだろうな、千円丁度か釣りも100円で済むし。って思ったのさ。(笑)」
「ほら。」 
「何が?」
「だって、ラーメン屋がヒントになったかも知れませんが、そこから、蕎麦にいって串カツにいって、値段設定もしっかり計算して、しかも支払いも時間がかからないように考えてる。それが直ぐに出てくるってのが凄いんですよ。(笑)最初に回転率なんて考えてるし。」
「あっ!回転と言えば、回転寿司なんかもアリかもな。」
「えぇ~っ、チョッと狭くないですか?」
「真由美は知らないか。回転寿司は最初、これ位の店で始まったんだぞ。」
「へぇ~、そうなんですか?」
「それが、今では一大産業になってるんだから大したもんだよ。(笑)」
(まさかゴールデン街に真由美の言ってたラーメン屋が出来て大流行りしたり、大阪方式の串カツがアチコチに出来るなんて、この時は思いもしてなかったけど…)
25/05/19 18:35 (U05GHhDW)
18
投稿者: 遊凛・風凛
突然、隣に座っていた女性が「お兄さん、凄いですね。」と、声を掛けてくる。
「えっ、何がですか?」
「お2人のお話が聞こえてたんですけど、彼女が言うように店のチョイスから値段なんかまで考えるの、早いですね。(笑)」
「お姉さんも思いますよね。」
「いや、適当に思いつきで… 」
「私、聞いていて、なる程なぁって思いましたよ。最後に支払いが簡単に出来るのまで考えてるってのがイイですね。(笑)」
「でしょ。私の師匠なんです。♡」
「そうなの?(笑)」
なんて、袖触れ合うも何かの縁ってやつで、会話がはずむ。って言うか、俺そっちのけで2人が仲良くなって盛り上がってる。
俺はチョッとトイレって事で席を外す。
「…に拭いてたんですって。」
「アッハッハー。何それ~、面白い。」
トイレから戻ると、ママも一緒になって3人で大笑いしている。
「お師匠さん、面白いのね。(笑)」って、ママが声をかけて来る。
「何々?真由美。お前何か喋ったのか?」
「廊下往復50回です。(笑)」
隣の女性が笑いながら「お兄さん、天才ね。」と言ってくる。
「間違ってはいないっしょ。(笑)」
「にしても、横になんて思いつかないわよねぇ。普通。(笑)」
「他にないの?」
「えっ、議員さんにチ〇コ硬いか知らねぇけどって言ったとか?(笑)」
「コラ、真由美。」
「だって、市会議員さんが県会議員になれた話なんですもん。(笑)」
「えっ?何々。聞かせてよ。」と、女性が聞く。
「師匠~。イイでしょ。」
「まぁ、それ位ならな。」と、俺は水割りを注文して飲んでるが、蚊帳の外。真由美が藤田さんとの話をしている。
一頻り話しを聞いて、女性が
「はぁ~、そりゃお師匠さんって言いたくなるわ。」
って言ってると、ママが「ゴメンねぇ。残念だけど、時間なの。」と、1時を過ぎて閉店時間になったのを告げる。
お会計を済ませ、「ありがとうね。また寄ってね。」と声を掛けてくれる。
「また寄らせてもらいま~す。」と店を出ようとすると、 女性が「ありがとね。楽しかったわ。私はいつもこの辺りで飲んでるから、また出会えたらね~。」と、手を振って見送ってくれた。

再び歌舞伎町へ向いて歩きながら話す。
「師匠~、楽しいですね。(笑)」
「そうか?(笑)」
「師匠はいつも旅とかLIVEとか行っては、こんな風に遊んでるんですか?」
「そうだな。飲み歩いてる事が多いな。(笑)」
「さっきのお姉さんなんかも、私がいなかったらお持ち帰り出来たかも知れなかったのに、残念でしたね。(笑)」
「無い無い。(笑)でも、一期一会ってやつで面白いだろ。それよりどうする。もうチョッと飲むか?寝るか?」
「私、疲れちゃったんで寝てもイイですか?」
「よし。じゃぁ、寝に行くか。」
いつもは大浴場で足を伸ばして風呂に入れるカプセルホテルなんだけど、今日は真由美と一緒なのでホテルを予約しておいた。
部屋へ入るなり、真由美が
「師匠。ゴメンなさい。私、眠気の限界~。おやすみなさい。♡」と、ほっぺにChu!っとしてベッドに倒れ込んだ。
(まぁ、LIVEでテンションが上がり、酒場ではしゃいだんだから眠くもなるな。)
「真由美、寝る前に着替えだけでもしとけよ。」と、部屋着を渡す。
「は~い。」と、何とか身を起こして着替えだけはして、夢の中へと向かったようだ。
俺はもうチョッと飲み足りないなと思ったので、部屋を抜け出し再び眠らぬ街に出掛けて行った。

翌日。ホテルを出て、朝昼兼用でサラリーマンに人気だという新橋の定食屋さんで食事を摂り、某テレビ局に向かう。
真由美が何か珍しい所とかがあるのなら見たいと言うので、テレビの収録現場の見学に行くのだ。
ホントは東京にいるバイク仲間が使っているカスタムのお店(数人の芸能人も御用達らしい。)へ行き、カスタムメイドの作業現場を見学させて貰おうと思ってたのだが、週末でショップの方が忙しく、作業はしないとの事だったので諦めた。
そこで、親戚のオジさんの友達にテレビ局のプロデューサーがいて、見学させてくれるというのでお願いしておいたのだ。
先ずは受付へ。受付嬢にアポイントを伝えると、少ししてプロデューサーさんが迎えに来てくれた。
「君が修二君か。オジさんにはいつも世話になってるんだよ。(笑)」
「スミマセンね、無理を言いまして。」
「いや、なんのなんの。」なんて挨拶しながら入構の手続きをしてくれる。
「あまり相手してられなくて悪いんだけど、見学終わったら自由に帰ってくれたらイイからね。」
と、先ずは自分の担当する番組のスタジオへ連れて行ってくれる。
皆が「お疲れ様です!」と頭を下げてくる。
「今日は16時からの収録なんで、今はセッティング中なんだよ。」と、バラエティー番組の担当なんだと教えてくれる。
「へぇ~、そうなんですか?」そして別のスタジオへ…
「ココでこれから収録が始まるから、時間が許す限りいてくれてイイからね。あっ、あとコレ(入構証)ぶら下げてるから御飯まだなら食事やお茶していってくれても大丈夫だからね。有料だけど。(笑)」
「ありがとうございます。」
「ゴメンだけど、今から自分の方の準備しなくちゃイケないからココまでになるけど、ホントゆっくりしていってね。あと、オジさんにヨロシク言っといてよ。(笑)」と言いながら別れた。

「師匠。こんな所に入れるなんて凄いですね。」
「ツテがあって良かったな。(笑)」
「この収録って、あの番組ですよね。」
「入り口にそう書いてあったじゃん。」
「じゃぁ、あれに出てるタレントさんたち見れるんだ。(嬉)」
「だろうな。」なんて言ってると収録が始まるようで、司会のお笑い芸人、バラドル、ゲストの歌手、タレント達、アシスタントのアナウンサーが呼びこまれる。
俺達を含めスポンサー等が招待した人も居て、見学者は30人程だろうか。左右に分かれた真ん中を「お願いしま~す!」と挨拶しながら通り抜けて行く。
「師匠。こんな間近で… 」 真由美は有名人を目の当たりにして喜んでいる。
俺は、そんな事よりも画面で映ってる世界とは全く違う収録の雰囲気に、いくらバラエティーでお笑いだと言っても、皆仕事で真剣なもんだと関心して見てる。
お笑いタレントがニコニコしながら、フレームから外れた瞬間に真顔で台本を確認して、次に出て行くタイミングを間違えないように構えていたり、カメラが切り替わって自分が映ってない間に汗を拭いたり次の小道具の準備をしたり…
何といっても、カメラのフレームぎりぎりで、見切れないようにスタッフが次の段取りをして待ち構えてるのが面白い。
面白いと言うか、仕事なんだなと改めて思う。この現場全てをディレクターが指示して動かしてるんだから大したもんだ。
その上でこの番組を総括してるんだから、プロデューサーって凄いもんだなと思う。
収録が一旦止まり、セットの取り換えが始まる。
俺達はここで出ることにした。帰る時間を考えるとあまりゆっくりもしてられないが喫茶ルームで休憩を取る。
すぐそばに某アイドルグループの1人が座ってきて、スタッフと真剣な面持ちで何やら意見交換している。
(アイドルって言ったって、俺と歳はかわらないし普通に社会人だよな。)
「師匠。面白いもんですよね。」
「何が?」
「だって、画面に映ってる華やかさの裏を見たらベニヤ板が打ち付けてあるだけの簡素な作りとか、重たそうに見えてる柱が発泡スチロールで、女の子でも簡単に持ち運んでるなんて… 」
「そうだな。上手く出来てるよな。要は画面に映る仕上げさえ見栄え良く出来れば、裏がベニヤだろうが発泡スチロールだろうが、とにかく予算を抑えて時間を無駄にしないように、しかも出来るなら他の番組にも使い回しが出来るようにとか、全てが考えられた世界なんだよな。」
「最初はミーハーな気分で見てましたけど、イイお勉強になりました。(笑)」
「そう。それが大事なんだよ。俺が旅なんかしてるのもそう。写真や映像の情報だけでなく、実際に目の当たりにして体感してこそ解ることがあるから面白いんだ。それが、自分の財産になるんだよ。今日はイイ物見させて貰ったな。(笑)」
「ハイ。」
「じゃぁ、次は博多だぞ。(笑)」
「エッ!」
25/05/20 16:34 (3NT2POfp)
19
削除済
2025/05/20 20:04:10(*****)
20
投稿者: 遊凛・風凛
2月の週末。バレンタイン前の金、土は「F」からの頼みで真由美が「由美」になるようだ。
「師匠。私、入るんで顔出してくださいね。♡」
「金曜は予定があるから、行けても土曜だな。」
「来て下さいよ。来てくれなかったらバレンタインのチョコあげませんからね。」
「酒を飲むお猪口なら欲しいけど、チョコレートは別になぁ… (笑)」
「待ってますよ。♡」
「まぁ、つもりはしとくよ。」

ガチャッ… 「♪… 素敵にkiss~」と、例年この季節になると何処からともなく聞こえてくる曲を由美が歌っている。
「いらっしゃい。」
「毎度。季節の歌だな。(笑)」
「お客さんのリクエストよ。(笑)」
「俺らが高校の時だから13、14年前か。考えたら古いよな。」
「バブル前だもんね。(笑)」 なんて、加奈と話をしてる。咲ちゃんが来て何やら耳打ちしている。
「修ちゃん、藤田さんが来るって。(笑)」
「うわぁ、帰ろうっかなぁ。(笑)」 なんて冗談を言ってると、チーフがBOXに準備をしに来て
「今日は議員さんばかりで流れてくるらしいですよ。」 と、声をかけて行った。
(議員さんばかりなら、声もかからないか。)と、飲んでいた。暫くすると、ドアが開き賑やかなお喋りの団体さんの到着だ。
加奈が「いらっしゃいませ。」と、迎えに出て奥のBOXへご案内。
「おっ、修二君。毎度。」と、藤田さんが肩をポンと叩いて通っていった。
このタイミングで、女の子もチェンジになり由美が付きに来た。
「いらっしゃいませ。」と、俺と右隣の客、その右の2人組に挨拶する。
由美もこういう忙しめの時はどうするか解ってるようで、右の3人にウェイトを置く。
「由美ちゃん、可愛い声してるね。(笑)」
「ありがとうございます。」
「いや、上手いよ。マジで。」
「そんな事ないですって。(笑)」なんて声が聞こえてくる。
俺は1人で自分の酒を作りながら、こういう雰囲気を眺めてる時間が好きで放ったらかしにされても全く気にしない。
っていうか面白いもので、こんな時に色んなアイデアが浮かんできたりするもんだ。
今も藤田さんの顔を見て別府の事を思い出し、前は新幹線と特急で行ったのだが、大阪までバイクで行ってフェリーを使って別府へ行くのもいいなぁ。阿蘇山辺りを走ってみたり、宮崎の日南海岸を走って鹿児島方面へ行って、鹿児島からもフェリーで大阪へ戻れるので1週間位ツーリングの旅をしてみたいなぁ。なんて、ぼんやり考えてる。
九州と言えば、真由美に次は博多だって言ったけど、行きは飛行機で行って帰りは新幹線かな… なんて事も考えてる。

BOXに付いていた咲ちゃんが来て
「修二さん。藤田さんがチョッと来てくれないかって… 」
(嘘っ?)今日は議員ばかりで呼ばれないと思ってたのに…
「こんばんは。」
「おう、修二君。すまないね。まぁ、チョッと座ってくれよ。」
と言われ「お邪魔します。」と、議員さんグループの中に座らされる。
藤田さんが議員仲間に紹介する。
「この前のゴミ処理の所のお風呂の案。実はこの修二君のアイデアなんだよ。」
「ほぉ。この人の?あれはなかなか良い案で、皆もあそこの扱いを再検討すべきだとなったんだよ。(笑)」
「えっ!そうなんですか?」
「まぁ、あれもだし。ローカルバスの路線変更もそうだし。いつも良いアイデアやヒントをくれるんだよ。(笑)」
「なる程ね。藤田さんには良いブレーンがいるって訳だ。」
「いやいや、ブレーンだなんて。僕はただ思ったままに意見を言わせて貰ってるだけですよ。(笑)」
「我々は、そういった意見や案を拾い上げて色々な問題や構想に繋げていくのが仕事なんだから、検討させて貰える意見が頂けるってのはありがたい事なんだよ。」なんて言われる。
議員の1人が笑いながら、「藤田さんのブレーンを試す訳じゃないけどさ、修二君だっけ?」
「はい。」
「今度、インターチェンジの近くに工業団地が出来るのは知ってるかい?」
「あぁ、元々はバブルの時に遊園地だかにしようとして頓挫して空いてた土地の利用が決まったんですよね。」
「そう。区画の3分の2は、もう入る企業も決まったんだけどね。何でもイイから、君なりの意見ってあるかい?」
「えっ、誘致のですか?」
「いや、何でも構わないんだよ。」
「チョッと待って下さいよ。」(と、何かないかと考える。)
何故か、みんな興味深げに俺を見る。
「工業団地ですよね。」
「そうだよ。」
「これは、どんな企業が来るとか知らずに言わせてもらうんですが、1つの会社が出しても、幾つかの会社が出し合ってもイイんですが、その工業団地の中か近くに保育施設って作れないかと思うんです。」
「保育施設?」
「そうです。今よく言われてる問題の1つが保育施設の不足なんですけど、それを作れば工業団地に働きに来てくれるパートさんなんかの確保が出来ると思うんです。まぁ、社員さんでもイイんですけど、出勤時に預けて、帰宅時に迎えに寄れる。そうすれば通園バスなんてのも要らない。何か問題があれば直ぐに駆けつけられる。残業なんかの時の延長保育だって、自分の会社が関係してるならその分の補助か割引くらい出来るだろうし、保育所の食事も社食の関連で出来るだろうし。何より、そこの保育所に子供を預けるなら最低でも1年とか2年はパートさんとかを確保しとける訳だし。まぁ、僕は保育所の時間とかを知らないんで適当な事を言ってるだけなんですが、何にせよ会社にも親にもイイようになるとは思うんですよね。」
一瞬、皆が黙る。 すると1人が「ほぉ!待機児童問題か。こりゃ、藤田さん良いブレーンを持ってるわ。(笑)」
別の議員が「君、凄いね。今チョッと考えただけで保育施設の不足と働き手の確保。にそれに関わるバスとか食事まで… 」
「いや、ホント適当ですよ。(笑)」
「適当でそれだけ考えられるのが凄いよ。(笑)」
「そうですかね?」
咲ちゃんが言う。「給料の一部が保育料として自社の関連する所へ還元されてくるんですもんね。」
「そういう部分もあるのか?なる程ね。いや、もう誘致がある程度決まったから、今からは難しいだろうけど。もし今度そういった工業団地を整備する時は、そういう保育施設を作ったり、企業がそれに出資するのも1案に入れて貰えればパートなんかの確保が出来る訳だし、会社にも働き手にも願ったりかなったりで、良い意見だと思うよ。」
なんて言われて「いやぁ、試すような事してゴメンね。藤田さんの陰にはこんな良いアドバイザーが居るなんてズルいね。(笑)」
と、藤田さんが持ち上げられる。
「ゴメンね。せっかく楽しんでる所を邪魔しちゃって。ありがとうね。」と、解放された。

カウンターへ戻ると由美が声をかけてくる。
「おかえりなさい。また何か聞かれたんですか?」
「いや、挨拶して笑い者にされただけだよ。(笑)」
「お疲れ様でした。(笑)ハイ、口を開けて下さい。」
「何で?」
「イイですから。」一応、口を開けるとイキなりチョコを放り込まれる。
「何?」
「バレンタインですから。(笑)」
「チャームかよ。」
「冗談です。♡(笑)」なんてフザケながら飲んでいる。
2人組が時間なのか次に行くのかチェックをして店を出るようだ。
由美が見送りに出る。手元には小さな紙袋が2つ。加奈がバレンタインなのでお客に手渡すように準備してるようだ。
お盆の頃には浴衣。クリスマスにはサンタとかの衣装なんかもやってるし、元々加奈がこういう企画するの好きだもんな。
体育の日にブルマでもやったら客が寄って来るかもな… なんて馬鹿な事を考えたりする。(笑)
バレンタインなんかも子供の頃はホントに好きな相手にしか渡してなかったのに、いつの間にやら義理チョコなんてのが流行り出して今では売上の多くを占めてるし、最近では節分に関西でしかやってなかった太巻きなんてのが全国でやり出してるし、ハロウィンなんて外国の祭りまで取り入れて子供たちに仮装行列させてる所なんかもあるし、日本人ってホント流行りものに乗っかりやすいよな。
まぁ、俺も若い頃はディスコに行ったりとかスキーに行ったりとか、今もマリンジェットに乗ったりしてるもんな。(笑)
と、考えてると由美が戻ってきた。
「何、今日はチョコレート渡してるの?」
「ママがバレンタインデーまでの企画ですって。」
「やっぱりな。好きだもんな、こういう企画するの。(笑)」
「そうなんですか?」
「クリスマスの時はサンタの衣装だったろ。お盆は浴衣だし。チャイナ服の時もあるぞ。」
「でも、楽しいからイイじゃないですか。(笑)」
「じゃぁ、体育の日はブルマでも穿くか?(笑)」
「もう、ヤラしいんだから。」
「えっ、やさしい?」
「ヤ・ラ・し・いです。(笑)」
「そりゃ、俺はヤラしいけどさ。ミニスカのサンタやスリットの入ったチャイナは喜んで着るのに、ブルマは駄目なの?」
って聞くと、隣の客が笑って「確かに。」って相槌を入れてくれる。
「もう。2人ともエッチなんだから(笑)」
と、少しして客が減ったタイミングでまたチェンジのようで加奈と由美が藤田さん達のBOXへ付き、カウンターに女の子2人と咲ちゃんが入る。

咲ちゃんが言う。
「修二さん、さっきの保育所の話。」
「あぁ、笑っちゃうよな。自分でも思うもん。よくあれだけ口から出まかせで言えるもんだって。(笑)」
「口から出まかせって、皆さん驚いてましたよ。ありゃ、何者だい?って。(笑)」
「バカ者ですって言っといてくれた?(笑)」
「いいえ。クセ者ですって言っておきました。(笑)」 と、お隣さんが帰るようで咲ちゃんが見送りに出る。
「修二さん。気付いてました?」って、咲ちゃんが聞いてくる。
「何が?」
「クローゼットのハンガーが変わったんですよ。(笑)」
「そんな細かいことまで知らないよ。(笑)」
「褒めてあげて下さいよ。実は由美ちゃんの案なんですよ。(笑)」
「ハンガー変えたのが?」
「そうなんです。前は全部同じハンガーで適当に掛けて、お客さんが帰られる時に何色とかどんなの?って聞いたりしてゴチャゴチャしてたんですけど、由美ちゃんがBOX毎とカウンターに色分けして、カウンターのハンガーには番号打っておいたら、帰られる時にサッと出せるんじゃないですか… って。(笑)」
「なる程ね。BOXの客は纏めて出したらイイだけだし、カウンターも椅子の順に番号ふっときゃ出しやすいし。スマートっていやぁ、スマートだな。」
「流石、お弟子さんです。(笑)」
「いや、さっきもな。今日なんかはバレンタインでチョコを渡してるだろ。」
「そうですね。」
「で、サンタだチャイナだ浴衣だってイベント企画で衣装着たりするじゃん。」
「はい。」
「だから、体育の日にブルマでも穿けば?って笑ってたんだけどな。」
「それは修二さんの願望です。(笑)」
「まぁ、無きにしも非ずだけどさ。(笑) それもだけどな… 」
「何ですか?」
「今日なんか帰る客にチョコを渡してるじゃん。」
「ママのサービスです。(笑)」
「あれもな。ただチョコを渡してるだけじゃなく、チョッとした手書きのメッセージカードでも忍ばせておいたら、印象が随分と変わってくると思うんだけどな。(笑)」
「特別感ってやつですか?」
「そうだな。」
「良いですね。後でママに言っときます。♡」
暫くして藤田さん達が出るようで、加奈と由美が見送りに出る。肩をポンと叩いて「ありがとうな。」って、声をかけて行く。
他の議員さんも「ありがとうね。」と出て行った。
戻ってくるなり加奈が話しかけてくる。
「待機児童の話しなんてしてたのね。(笑)」
「だってさ、唐突に聞かれて何か無いかな?って考えたら、子供を保育所に預けられないから仕事に出れない主婦がいるってのを思い出して、工業団地とくっつけただけさ。(笑)」
「皆さんがね。企業に金を出させて私立で作れば、給料の一部が保育料として戻ってくるって考え方が面白いって言ってたわよ。」
と、咲ちゃんが加奈に耳打ちする。
「そういう事はもっと早く言ってよね。(笑)」
「何が?」
「カードよ。」
「それ位は自分で考えろよ。俺はブルマかと思ったのに。」
「何。ブルマって?」って笑っていた。

少し店も落ち着いてきて、亜美ちゃんって子が付きにきた。
「いつもありがとうございます。」
「いえいえ、こちらこそありがとうございます。(笑)」なんてフザける。
「修二さん。由美ちゃんって凄いですね。」
「何で?」
「だって、水商売って初めてなんですよね。」
「みたいだね。」
「ヘルプで入ってくれたのが11月頃だったでしょ。それで、まだ4、5回目なのにお喋りは出来るし、エッチなお客をあしらうのも上手いし、歌も上手だし… 」
「いやいや、まだまだだろ。(笑)」
「修二さんとこの会社の子なんですよね。」
「だね。」
「入って欲しいなぁ。」
「何で?」
「だって、まだ少ししかお喋りしたことないですけど、楽しいですもん。(笑)」
「ありゃ、天然だからね。(笑)」
「天然なフリだけで、しっかりしてますよ。(笑)」
「何処が?」
「私なんか言われた事をやってるだけなんですけど。由美ちゃんは周り見て気になる事があったら直ぐ動いてくれるし、自分が動けないならチーフにフォロー入れて貰ったりして、それでいて天然な素振りでチョッとヌケてるようなフリして、お客さんウケも良いし。」
「そんなに褒めたら調子に乗るよ。(笑)」
「乗るって言えば、バイクにも乗れるし、ミッション車にも乗れるって言ってましたね。」
「男にも乗るし。(笑)」
「それは知りませんけど。(笑)」
「そう言いながらも亜美ちゃんもしっかり見てるじゃん。」
「何処がですか?」
「だって、由美のことをそれだけ見てるって事は、ちゃんと仕事しながら周りの様子をちゃんと見てる証拠じゃない。(笑)」
「そんな事はないですよ。」
「あるある。(笑)」
そこへ加奈がまた来て「修ちゃん、もう聞いた?」
「何を?」
「クローゼットのハンガー変えたの。」
「あぁ、咲ちゃんから聞いたよ。由美の考えらしいな。」
「チョッと変えただけで使い勝手よくなったわよ。(笑)」
「良かったじゃん。」 なんて喋ってると、1時も過ぎ、また少し客が入りだしてきた。加奈が聞いてくる。
「修ちゃん、今日ラストまで居る?」
「あぁ。帰れってなら帰るけど、何で?」
「今日も3人送りだから、大丈夫なら由美ちゃんお願いしようかなって。」
「あぁ。帰りの車か、大丈夫だよ。」
「じゃぁ、お願いね。」
「ハイハイ。」
25/05/21 19:01 (S3mAtHZh)
21
投稿者: 遊凛・風凛
帰りのタクシーの中…
「師匠。今日も聞きましたけど、保育所の話しなんてよく思いつきますね。」
「思いついてない、あれは口から出まかせ。(笑)」
「よく言いますよ。議員さんたちが関心してましたよ。(笑)」なんて話しをしてたらバス停に到着。今日は俺もココで降りる。
部屋へ入るなり真由美が抱き着いてくる。
「どうしたの?」
「だって、チョッとしか師匠に付けなかったんだもん。」
「そりゃ、お仕事だから仕方ないよ。(笑)」
「でもぉ… 」 そう言いながら、部屋の暖房を入れる。
「それより、クローゼットのハンガーの色分けを提案したらしいじゃん。」
「あれは、親が働いてる料理屋さんの受け売りです。(笑)」
「そうか。前に親御さんが料理屋に居るって言ってたな。じゃぁ、個室や個人で分けてるんだ。」
「そうなんですよ。昔は個室の梁に掛けるようにしてたんですけど、何か見た目にも良くないし、お客さんの服が汚れるのも何だし、クローゼットにして預かるようになったんですけど、その時に解りやすくなるようにって、ハンガー変えて分けてたんです。」
「なる程ねぇ。」
「ママが直ぐにしてくれるとは思わなかったけど。(笑)」
「加奈はな。良い事だな、自分でも出来るなって思うと、失敗してでもイイから直ぐ実行してしまうんだよ。(笑)」
って言ってると、真由美がチャームのチョコを幾つか持ち帰ってきていて、口に咥えて押し付けてくる。
バレンタインかぁ… なんて思いながら2人で舐めあう。
「師匠。」
「ん?」
「ホントは私にリボン巻いて、貰って♡って言いたいけど。無理なのは解ってるから… 」
そう言って俺の前にしゃがみ込んでファスナーを下ろし、そのまま咥えてくれる。
(あぁ。この子は俺の竿が汚れてるだろうに、何でこういう事をしてくれるんだろう… )
そう考えながら、真由美の奉仕に竿がどんどん反応して来て堪らなくなり、部屋も温まったので服を脱ぎお互いに求め合う。
「真由美。」
「何ですか?」
「真由美を貰うことは出来ないけど、お前の初めてを貰って良いか?」
「何のです?」
「ココのだよ♡」と、後ろの方を指で刺激する。
「エッ?」
「経験は?」
「な、無いですけど。」
「イイかい?」
「は、恥ずかしいですし。シャワーもしてないのに汚いですよ。」
「大丈夫だから。」
「し、師匠に喜んで貰えるなら… 」
「じゃぁ、先にシャワー入ろうか。」と、一緒に入る。
「真由美、少し準備をしなくちゃイケないからチョッと我慢するんだよ。」と、俺はシャワーのヘッドを外す。
「エッ、何するんですか?」
「ん?チョッとな。」って言いながら、真由美の尻穴を探り当て、ホースを押し当てる。
「エッ、何?」
「綺麗にしなくちゃイケないからね。」と、蛇口を捻った。
「ヒャァッ!」と、尻穴から直腸へ流れ込むお湯に驚いている。
「エッ!エッ!」って言葉を無視して、適当な所で止める。
「真由美。いきなりで悪いけど、これはシャワ浣って言ってな、本格的なのって用意してる訳無いから、簡易的な代用策さ。」
「こ、こんな事… 」って言ってるウチに、初めての経験なので早速にも便意がやってきた様で
「し、師匠。お、おトイレ。」って、慌ててトイレに駆け込んで行った。
暫く待っていると戻って来て
「師匠、いきなりあんな事するなんて酷いですぅ。」
「でも、スッキリして中は綺麗になったろ。」
「そ、そうなんですけど… 」
「じゃ、仕上げだ。」と言って、再度シャワ浣を施す。
「エッ、また?」
「一応だよ。」
でも、今度は少しばかり意地悪をする。
実は真由美が戻って来るまでにホースを振って中のお湯を抜いておき、少し空気が入るようにしておいたのと、さっきよりもチョッと多めにお湯を入れる。
「ウゥッ… 」 今度は抱き締めて、お腹をチョッと強めに押さえてマッサージする。
「し、師匠。おトイレ。」
「真由美。綺麗になったか確認してあげるから、ココで出しな。」
「エッ、ここで!」
「そうだ。」と言って、肩を押さえてしゃがみ込ませる。
すると、丁度良い位置に俺のチ〇ポが来たので
「真由美、咥えながらお腹の中のを出すんだよ。」と、しゃぶらせる。
真由美は噴き出すのを見られたくないから我慢するけど、そうすれば余計に勢いよく出るってもんだ。
堪らず口を外して「いやぁ、見ないでぇ。」って言いながら、ブッ!ブリュッ、ブチュチュチュチュ~!って噴き出した。
「綺麗になったね。」
と、体を拭きベッドへと向かった。
「じゃぁ、ロンドン兵かサンタさん(ミニローター)ある?」
「そこに… 」 電話台の所に2つチョコんと並べて置いてある。
サンタさんを持ってきて真由美の蜜が溢れ出してる部分を刺激しながら、後ろの方に舌をチロチロと這わせる
「汚いですよ。」
「大丈夫だよ。真由美の身体だろ。」
「あぁ、何かくすぐったいような、変な感じ。♡」
舌である程度湿り気を与え、指でなぞる…
「いやん♡ 何かくすぐったい。」
そして指を少しずつ入れていく。すると窄まっていた部分が少しずつ緩んできた。
次に蜜が纏わりついたサンタで刺激して、徐々に押し込んでいく。
「うぅっ… 」今までに味わったことの無い感触なのか何ともいえない様子だ。
スイッチを入れて、出し入れを繰り返す。
「は、恥ずかしいです。」
「その恥ずかしがってる顔がまた可愛いんだよ♡」 と、言いながらゴムを着ける。
「イイかい?」と、サンタを抜き取り、ゴムのゼリーのぬめりがあるウチにゆっくりと竿を押し込んでいく。
「ウッ… 」 竿が締め付けられる。
「痛いかい?」
「痛くはないですけど、変な感じです。」
「じゃぁ、動くよ。」と、少しずつピストンを始める。
段々と動きを速めると、最初は慣れない感触に
「ウゥッ… 」とか言ってた声が、「アァ… 」って風に快感の声に変わってきた。
俺も締め付けのキツさに快感が高ぶり腰の速度を上げる。
「アン… アン… ♡」 腰を突く度に真由美が声を押し殺しながら悶える。
その声に応える様に速度を更に上げる…
もう俺も堪らなくなってきた。
「真由美、イクよ。」 そう言って、ゴムは着けていたが中で出した。
竿を抜き取りゴムを外すと真由美が抱き着いてきて
「師匠。気持ち良かったですか?」と聞いてくる。
「あぁ、だからつい中でな。真由美は初めてでどうだった?」
「初めは変な感じだったんですけど、私恥ずかしいんですけど初めてで感じちゃいました。♡」と顔を赤らめkissを求めてくる。

舌を絡め合ってると、また竿が少しだけ元気になる。真由美もそれを感じ取り、悪戯に手で刺激を与えてくる。
するとその刺激に竿がまた応える。さっき真由美の初めてのAFを終えたばかりなのに自然とお互いがまた求め合う。
犬のようになったり松葉のようになったり…
最後を迎える時、真由美が「このままで♡」 と、俺の腰に脚をギュっと巻き付けてきた。

シャワーを浴びさせて貰い、部屋を出ようかという時。
「師匠。」
「ん?」 」
「ネックレス貰ったり、東京に連れて行って貰ったり。私、貰ってばかりで何もお返し出来てないんですけど… 」
と、紙袋を渡される。
「何?」
「大したもんじゃありませんが、バレンタインです。♡」
「開けてもイイかい?」
「喜んで貰えるとイイんですけど。」と、中を見ると3つの箱が入っている。小さな箱が2つと大きな箱が1つ。
小さな箱を取り出してみる。
「開けるよ。」と、包みを開けるとチョコレートが入っている。
「ありがとう。(笑)」
「やっぱりバレンタインはチョコですもんね。♡」もう1つの箱を開けてみる。
「えっ!イイのかい?」
「だって、師匠はアクセサリーや腕時計は苦手だって… 」
「ありがとうな。」そう言って、真由美を抱き寄せ頭をポンポンする。中身は腕時計が苦手な俺にと懐中時計だった。
最後に大きなのが1つ。やけに重たいって言うか、液体のようだ。お酒かな?と開けてみる。
「おっ!何だこの瓶は?」と、取り出してみると梅酒のようだ。
「私、子供の頃から親と毎年梅酒を作ってたんです。で、こっちへ来てからも作ってたんですけど、ウチのはよそとチョッと違って焼酎じゃなくってバーボンなんで、師匠のお口に合うかなって思って。ホントは1年漬けておきたかったんですけど、チョッと早いんですが… 」
「バーボンの梅酒?」
「ハイ。」
「初めてだなぁ。(笑)」
「お口に合えばイイんですが… 」
「味。見てイイ?」
「どうぞ。」 とグラスに少しだけ注いで味見する。
「何だコレ。えらく美味いぞ!(嬉)」
「良かったです。」
「こりゃ、売り物に出来るレベルだな。(笑)」
「いえ、そんな事はないと思うんですけど。私、子供の時にこれが美味しいからって親の目を盗んで飲んじゃって、ベロンベロンになって泡噴いて病院へ担ぎ込まれたことがあるんです。(笑)」
「子供が急性アルコール中毒か。」
「そう、アル中です。(笑)」
「コレ、加奈に飲ませたら店で出したいって言うかもな。(笑)」
「じゃぁ、一度味見して貰おうっかな。」
「大量生産させられても知らないぞ。(笑)」
「その時は限定品って事で。(笑)」 なんて笑い、もう一度kissして部屋を後にした。
25/05/22 18:23 (A3NkC5Gj)
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