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フィクションです……俺(35)妻、桜(30)娘、美咲(6)…俺が桜と出会ったのは7年前の桜の咲く頃だった。当時28歳で彼女もいなく小さい建築会社の設計士だった。…桜と出会ったその日は休みだった。夕方住んでるマンションから歩いて15分の所にあるスーパーへ買い物に行った。普段スーパーには原付で行くのだが、その日は天気も良く歩いて行った。1時間程主婦達に混ざりながら食材を買った。会計を済ませ外に出たが忘れ物に気付き、また中に戻り二階の服屋に行った。そこで安い下着や靴下、シャツを購入して、服屋の隣りにある百均で必要な物も買い家に向かった。途中踏切に引っかかって開くのを待っていると雨が降り出した。(マジかっ)と思い走ろうかと思ったが荷物に卵がある事を思い出し、走るのを諦め早足で歩いた。雨はどんどん強くなり雷もなった。俺はロータリー近くの店の軒先に非難した。俺が逃げ込んでからすぐに桜も逃げ込んできた。これが俺と桜の全ての始まりだった。
2016/04/11 01:09:26(rJer8jfG)
俺は少しおにぎりを食べた後席を立ち直美と代わった。「大丈夫?」「うん…大丈夫だから…そうだ直さんそろそろ家の親父達が来るかもしれないから」と言うと「分かった」と言って出て行った。俺は美咲を抱きながら桜の傍に居た。美咲は何も知らずに眠っていた。やがて「源ちゃん来たよ」と直美が親父達を案内して来た。「源二郎…桜ちゃんは?」「ここだよ」と言って招くと「ああ…何で…」と母は言って泣き出した。両親が来た30分後「源ちゃん桜ちゃんのお父さん」と直美が言って義父が駆け付けた。「桜…」と一言言って近寄り桜の顔を触り「バカやろう順番が違うだろう」と言って泣き崩れた。「お義父さん…ごめんなさい…桜を守れなくて」と頭を下げると「源二郎君…スマン」と言った。暫くして泣き止み冷静を取り戻した義父に「お義母さんは?」と聞くと「女房は気を失って倒れた」と言った。「大丈夫なんですか?」と言うと「心配ないよ…子供達が看てるし…明日にはこっちに来る様言っておいたから」と言った。「そうですか」俺にはそれしか言えなかった。
16/04/18 22:04
(pQ/.QU24)
「葬儀屋の方は?」親父が聞いた。「さっき家に電話した後に…多分そろそろ」と言っているとスーツを着た男が来た。「すみません…武田様でございますか?」「そうです」「私〇〇社の者ですが…」と名刺を出した。「遅くにすみません」と俺が言うと「この度はご愁傷様で…」と小さい声で言った。すると後ろに居た孝一さんが「俺達そろそろ」と言ったので「うん…遅くまでありがとうございました」と礼を言うと「明日手伝いに来るよ」と言って「うんありがとう…場所が決まったら明日朝連絡します」と言って2人を帰した。その後美咲を母に預け4人で話し合いをした。葬儀の場所は市内のメモリアルホールに決まった。葬儀屋は合掌をしてから桜の身長等を計り、車に桜を載せて「では丁重にお預かり致します…」と言って帰って行った。親父達は車を取りに行った。俺と母は入り口で待った。親父を待っている時に、俺は社長に電話をした。説明すると社長は驚いていた。「分かった…気持ちの整理が着くまで暫く休んでいいぞ」と言ってくれ感謝した。
16/04/18 22:25
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疲れ切って家に戻り玄関を開け「ただいま」と言って電気を点けるが桜が迎えに出てくる事はなかった。グッと涙を堪えリビングの電気を点けると、テーブルの上にはケーキがそして椅子には花束が。俺はそれを見た瞬間涙が溢れた。つい4時間程前まで桜は生きてここに居たのに…結婚記念日を祝うはずだったのに。そう思うだけで涙が止まらなかった。両親は俺の泣く姿を見て一緒に泣いた。冷静を取り戻した俺は「ゴメン…取り乱して…今日はもう疲れたから寝るわ…そこのケーキ…モンブランだけ残しておいて…桜が好きだったヤツだから」と言い残し部屋に行った。俺は今日起こった事が夢であって欲しいと願い眠った。寝てから2時間程すると美咲が泣き出した。俺は目を覚ましミルクをあげようと起きてベッドを見た。やはり桜は居なかった。涙が溢れそうになったが堪え、美咲を抱いてキッチンに行きミルクを作り飲ませた。母が起きて来た。「ゴメン…起こしちゃったね」「いいのよ…いつもやってるのね…手際がいいわ」と言った。
16/04/18 22:50
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「いつも交代であげようって決めてたから」「そうなのね」と言って「源二郎もこの位の時…」と昔話を始めた。俺は「止めてくれよ」と言って照れた。母は「貸して…私がやるから…アンタは寝て明日に備えなさい」と美咲を取り上げた。「母さんありがとう…」と言うと「美咲の為にもアンタはしっかりしなさいよ」と言ったので「それ他の人にも言われたよ」と言うと「さっき居た人達?」と聞いた。俺が頷くと「いいお友達持ったわね」と言って笑った。「皆美咲も桜も大事にしてくれたんだ」「そう…桜ちゃん幸せだったのね」「うん」「もう寝なさい」「ありがとう…頼むね…おやすみ」「おやすみ」そう言って寝室に戻りベッドに入ったが殆ど眠れなかった。3時間程するとまた桜が泣き始めたが、すぐに声がやんだ。母がミルクを与えてくれたのだと思った。次の日起きてリビングに行くと母は既に起きていて朝食を作っていた。「おはよう…」「早いわねもう起きたの?」「いつもこの時間に起きて美咲にミルクあげるんだよ」「へぇ寝ぼ助のアンタが」と言った。
16/04/18 23:14
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親父達も起きてきて朝食を食べた。「親類と美咲の事はこっちに任せてお前は桜ちゃんの傍にいてやんなさい」「うん…ありがとう…皆の車は脇の農道に停めて大丈夫だから…それとホールまでの地図書いておいたから」「ああ分かった」「じゃぁ先行ってるね」「気をつけて」俺は先に行った。ホールに行くと飾り付けが始まっていた。別室で担当者と話しをし、遺影に使う写真を渡した。「奥様にお会いになりますか?」「はい」と言って奥の別室に入った。まだメイクはされていなかった。「あのメイクはまだ?」「写真が来てからと思いまして」「そうですか」「奥様が使われていたメイク道具等ありましたら」「一回家に戻って取ってきます」「すみません…ありがとうございます」俺は一度家に戻って桜の化粧品を持ちまたホールに戻った。それを担当者に渡した。お昼を過ぎると家族が皆来た。「お義母さん…大丈夫ですか?」「源二郎さん桜は?」「奥に…」と言って案内した。義母はその部屋に入り桜を見ると泣いた。
16/04/19 12:08
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