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1:自分の中の、もう一人の私
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(無名)
部屋の中の荷物の大方は片付き、荷解きしたあとのダンボールが壁に寄りかかっている。
食事は近くのコンビニで買ってきたサンドイッチで済ませ、今日は早めに就寝することにした。 ずっと家庭内別居が続いていた元夫とは先日やっと離婚が成立したことにより、春を前にして綾香は職場を去った。 名前も旧姓に戻って心機一転、新居のアパートに引っ越したのだ。 職場を退職した理由は部署こそ違うけれど、元夫も勤務する会社だったから。 子供がいれば違ったのかも知れないけれど、小さかった溝は埋まることなく大きくなり、やがては崩壊することとなった。 新たな職は元同僚の伝ですでに決まって、後は出社を待つのみである。 ただひとつの難点が、通勤時間が伸びてしまうこと。 新たな職場の近くで賃貸物件を探そうものなら、貯えと収入を考えたら家賃が高いのだ。 30分だった通勤時間を15分伸ばすだけで家賃は違ってくるので、そこは妥協するしかない。 明日はライフラインの手続きを済ませ、明後日からは初出社である。 40歳を前にして新人、早川綾香は新しい風を感じて晴々とした気持ちだった。 パンツスーツにしようかとも思ったけれど、堅い印象にならないように無難なスカートを選ぶ。 目鼻立ちがはっきりした綾香は元々メイク映えがするので、出来るだけシンプルになるように心掛け、肩まである黒髪をさらりと流すに留めた。 体型の変わらない綾香はたったこれだけのことなのに、男性の目を引くほどに美しかった。 見た目もこの5〜6年は変化が感じられないくらい変わることがなく、せいぜいが30半ばに差し掛かったくらいにしか見られることがない。 実際に肉体年齢も以前の職場の健康診断で、まだ30歳くらいの若さだと出ている。 こればかりは親から受け継いだ遺伝が影響していると、いつも母に感謝をしていた。 グレーのビシネススーツに身を包み、初日とあって綾香は白いシャツブラウスを選んだ。 今度の新居から最寄り駅は近く、家を出る時間は以前と差ほどの違いはない。 初めての駅から電車に乗り、これまで使っていた以前の最寄り駅に着いたと時、複雑な気分になった。 それも以前の降車していた駅を通り過ぎると、外を流れる車窓の風景と共に流れていった。 それにしても降車していた駅を過ぎた頃から車内の混み具合が酷くなり、今までいかに楽だったのかと綾香は思い知っていた。 あと30分か………。 綾香はいささか憂鬱になる気持ちを抑え、慣れるはずがない満員状態に初日から適応しようと気持ちを新たにする。 そんな綾香は先程からある不快感を覚え、それに耐えていた。 電車の揺れが生じるにつけ、男性の下半身がお尻に当たるのだ。 仕方がないと言えばそうだけれど、不可抗力にしてもどうにかならないものか……。 次第に男性器の形が分かるくらいに硬くなり始めて存在感を増したそれが、綾香のお尻に密着する瞬間が度々訪れる。 こんな状況なのだから男性の生理現象だと頭では理解が出来ても、綾香の内心は穏やかではない。 腰の位置を僅かにずらしても、電車の減速により人混みが一斉に傾くのでまた元に戻ってしまう。 ちょうどお尻の真ん中に収まるようにして離れては密着し、まるで誇示されているようで気持ち悪くて仕方がない………。 新しい職場は初日だけあって、精神的に疲れてしまった。 綾香は早々に就寝し、あっという間に朝を迎えていた。 スーツに腕を通しながら、ふと昨日の朝のことを思い出す。 今日はパンツを履いていくことにした。 電車内が混み合いだした頃、お尻にあの嫌な感触を綾香は覚えていた。 昨日とあまりにも酷似していることから確信犯、それも同一人物に違いないと確信する。 嫌な相手に目をつけられたものだ。 何か対策を考えなければ、そう思った。 次の日もまた次の日もそれは続き、とうとう相手は綾香のお尻に堂々と擦り付けはじめたではないか……。 上下に擦り付けられる気持ち悪さに辟易しながら綾香はそれに耐え、会社に出社した。 ………あれ、何かこぼしたの? 同僚となった隣同士の彼女に指摘され、綾香は気付いた。 お尻に染みが付くような心当たりは、ひとつしかない。 そういえば今朝の電車でお尻のところでゴソゴソとされていたことを思い出し、綾香はとてつもなく嫌な気分にさせられた。 このパンツはクリーニングに出さなければならず、色違いのパンツで間に合わせようとも考えたけれど、同じ目に遭わされるかも知れない。 それでもパンツを選ぶべきだったけれど、結果は同じだったに違いない。 次の日、タイトスカートを履いた綾香は痛感させられることになった。 スカートになったことで、やはりエスカレートした。 スカートの裾を持ち上げようとする相手に抵抗して、スカートの前を必死で掴む綾香……。 タイトスカートの裾がお尻を越えることはなかったけれど、相手の手が下から伸びてきた。 その気色悪さに脚を閉じようにも相手の手を挟むことになり、結局は指の蠢きを許す結果となるだけだった。 ショーツの底を短く前後に往復し、ポイントを定めて指先が一点を攻めてくる。 綾香は腰を捩って抗ってみせる。 遠い昔、高校生だった頃は痴漢に泣かされたものだった。 もう小娘ではないのだ。 いくらでも抵抗は出来る。 気持ちだけはあるけれど、あまりの執拗さに恐怖心が頭をもたげる……。 怯む綾香の性器の溝に沿って指は動き、恐らくはここだろうと指先が攻めるポイントが奇しくも当たっていた……。 それは内腿に挟まれた手に力が込められたことで、相手に伝わってしまった。 一瞬だけ嫌な感覚を覚え、次の瞬間にパンスト越しだった指先がショーツに直接触れていることを知る……。 そう簡単に破られるものではないが、切っ掛けさえあれば簡単に伝線する。 それでも破られるなんて………。 焦る綾香に関係なく指先はショーツを溝に食い込ませ、ポイントを攻めてくる。 小刻みに動かしたり小さな円を描くようにしたりして、着実に綾香を追い詰める……。 強すぎることなく、そうかといって的をずらすこともない。 布地が二重になった厚みでも硬くなった存在が伝わり、湿り気を帯びたそこがくちゅくちゅと音を立てはじめるまでに濡れていた。 唇を噛んで屈辱に染まる頭が熱くなり、肩越しに後を振り返ろうとするけれど近すぎて相手の顔が見えない。 あっ………。 綾香がそう思ったときには穴の空いたパンストに手首が捩じ込まれ、いよいよ脚が閉じられなくなった。 そればかりかショーツがずらされて、直に指先が敏感なところに触れていたのだ。 前傾になる上半身、弄ばれる刺激に俯いた綾香の口から不規則な息が吐き出されていく。 愛液が潤滑油となって包皮が優しく震わされ、女の本能が呼び起こされてしまった……。 少なくとも3年は性的なことから遠ざかっていたのだから、この重厚な甘さから逃れるなんて綾香には酷なこと。 前に回された腕に満足に抵抗できないまま下への進入を許し、挿入された2本の指が活動を開始する。 お腹側にあるGスポットを立て続けに刺激され、抜き差しする相手の指に綾香の膝の力が抜けようとする。 それを前に回された相手の左腕に支えられて、右手の2本の指は第2関節まで中に入っては出てを繰り返している。 そんな時、無情にも次の停車駅のアナウンスが流れ、綾香は夢から強制的に覚醒させられた。 痴漢は綾香から指を抜き、スカートを下げてやった。 ホームに滑り込んだ電車のドアが開き、吐き出される人の群れに混じって綾香も外に出る。 ふらつきそうになる足をどうにか前に踏み出しながら進み行く綾香は、憤りを覚えた。 それはこの年齢で痴漢を許したことか、女のプライドを踏みにじられたことか、途中で中断されて体を不完全燃焼にされたことなのか……。 恐らくは、その全て………。 綾香の瞳に怪しい炎が灯り、身体の芯が燻っているのを否応なく自覚させられていた………。
2025/02/26 03:29:58(sox5L6AW)
投稿者:
(無名)
しゃがみ込んでは膝を伸ばし、片腕を上に伸ばして体を捻る。
プールサイドで入念な準備運動を終えて、綾香は一度プールの中に体を浸すと泳ぎはじめた。 プール通いを初めて3回目の今日はやっと筋肉痛から開放され、クロールで水をかく腕が軽い。 綾香がプールに通うようになった理由は、親戚が経営していたスポーツ用品店を閉めることになったことにある。 在庫品の半分はセールで売り払い、残りの在庫品の処分に困っていたのだ。 その中に競泳用水着が数着あって、伯父は姪っ子の綾香にどうかと言うのだ。 当時は人気があって入荷してもすぐに売れていたらしいけれど、次々と新商品が発売されて売れ残ってしまったらしい。 20年以上前の古いタイプといっても、新品である。 色違いで数着もらい受けたといっても競泳用水着を着て、さすがにレジャー施設では着れない。 せっかくだからとプール通いをはじめたのだ。 初回は濃いグレーとでもいうのか、正式にはガンメタリックと言うらしいその色のモデルは当時、オリンピックに出場した選手が着ていたことでよく売れたものだと伯父が言っていた。 綾香は早速それを着て泳いでみた。 競泳用水着を着て最初はこんなにきついのかとびっくりしたけれど、泳いでいると慣れて気にならなくなる。 それよりも綾香は男性の視線が気になった。 乳首の突起が想像以上に目立つのだ。 スレンダーで着痩せするタイプの綾香だけれど、そのプロポーションの素晴らしさは特に他人の目には、パンツスーツを着たときによく分かる。 競泳用水着を身に着ければ、尚更である。 スレンダーでありながら痩せすぎと言うこともなく、程良い肉付きをしたお尻はキュッと上がり、贅肉のない太腿は脚を長く見せるだけではなく魅力的ですらある。 そして細いクビレを形成するお腹周りから視線が上がって、潰されてはいてもDカップはありそうな胸の膨らみ。その先端の突起にどうしても男性の目が集中するのだ……。 パッドがないから仕方がないけれど、綾香は乳首がやや大きいのがコンプレックスだから男性の目に敏感になる。 プールには他にも女性はいて、その中の数人はやはり乳首の突起が目立っていたから自分だけではないと、気にしなければいいだけなのだけど……。 2回目は黒色、3回目の今日は青色を用意してきた。 黒色も乳首の突起は目立ったけれど、そういうものだと思うことにした。 実はこの青色の水着は透け具合を確かめたくて、一度試着してこれくらいならと納得して持ってきたのだ。 ただ一つ、確認方法を間違っていた事を綾香は気付けなかった。 筋肉痛がなくなって気持ち良く泳げたことは良かったけれど、プールから上がる際に今更ながら気付いてしまったのだ。 濃い色をした乳首と乳輪が青い生地にこれほどまでに透けて浮かび上がるとは、まったくの予想外だったのだ。 水の中から体を半分出してしまったので、思い切ってプールサイドに上がった。 早く更衣室に逃げ込みたかったけれど、数人いる男性たちの前を通っていかなければならない。 気にしない素振りをしていても、さっきから彼等に目で追われていた事を綾香は自覚している。 私はオバサンで、若い貴方たちの対象外……。 綾香は自分にそう言い聞かせ、彼等の前を通過していった。 なのに、どうして………。 更衣室に辿り着いて、気付かされた。 下の毛がしっかりと目立っていたのだから。 綾香は顔から火を吹く勢いで赤面し、いい大人の女がひとり自分の甘さに己を呪いたくなった。 これからは下の毛を処理しなければ……いや、しばらくはここに来るのをよそう。 羞恥心に体を焼かれながらシャワーを浴びた綾香は髪の毛を乾かし、仕事帰りなこともあって黒いシャツブラウスに腕を通す。 グレースカートスーツに身を包むと通勤用に履いてきたブーツを片脚づつ履いて、施設を後にして駅に向かった。 最近手に入れたトレンチ風コートが体に馴染んで、早くもお気に入りになっていた。 それもそのはずで、知り合いのお店で作ってもらったオーダーメイドなのだ。 色の指定から体の採寸、ワンポイントで肩甲骨の辺りに湿気を逃がすためのファスナーをオーナーの勧めで取り付けてもらったことにある。 意外と汗で蒸れることがあっても、コートを脱げば寒くて本末転倒である。 ファスナーを下げれば湿気は逃がせる。デザインとして入れたタックでそのその存在を隠せるというのも、綾香は気にいっている。 改札を通過し、ホームに綾香は降り立った。 帰宅ラッシュをずれた時間になっても、それなりの人が列をなして立ち並ぶ最後尾に綾香は着いた。 ターミナル駅とあって半分近くの人が電車内から吐き出され、綾香は反対側のドアの前に立つ。 発射を告げるメロディが流れ、ドアが閉まるとゆっくりと電車が動き出した。 綾香がおかしいと気付いたのは、数分が過ぎた頃だった。 確かに混んで入るけれど満員というほどでもなかったはずなのに、綾香の周りは満員並にひしめき合っていたのだ。 どうしてだろうと思いはじめる間もなく、コート越しにお尻を触る手に気付かされた。 その手はコートのスリットを潜って、はっきりと痴漢と分かる触り方で触れてきた。 綾香はプールでのこともあって、珍しく抗ってその手を邪険に払ってみせる。 綾香はドアの窓に反射する相手の顔を見てやった。 20代後半から30代前半くらいだろうか、どこにでもいそうな感じの男性だった。 やや俯く感じのその男性の顔、どこかで見たような気するけれど気のせいだろうか……。 緊張しているらしく表情を強張らせる顔を見て、だったら痴漢なんてしなければいいのに……。 そう思ったところで、不意に思い出した。 思い出したくもない、ついさっきまでいたプールにいたではないか……。 あの数人いた男性の中の1人、間違いなかった。 綾香の体の一部を透けさせた姿を見て、つけて来たに違いない。 やっぱりあのプールには、もう行けない……。 内心で溜息をつく綾香は、しばらくは開かないこちら側のドアに着たことを後悔した。 このままで済むとは思えなかったから……。 そしてその懸念は、現実のものとなる。 こういう男というものは、どうして鼻が効くのだろうか。 普通はない背中のデザインタックが気になっていたのか、隠れたファスナーの存在に気付かれてしまったのだ。 ジリジリと下げられるファスナーの感覚、両側が下げられてしまうと大胆に左右同時に手を入れてきた。 それはもう防ぎようはなく、脇を締めても腕と体の間を捩じ込むように男の腕が入ってくる。 その手はスーツのボタンを外し、ブラウスの上から綾香の胸をもみはじめたのだ。 そして、気付かれた。 綾香は着替える際にもう帰宅するだけだからと、ブラジャーを外してしまったのだ。 痛恨の極みだけれど、悔やんでも遅い。 男はその乳房の柔らかさに嬉々としてブラウスのボタンを外しだし、その下に着ていたインナー越しに乳首を指で弄りだした。 コトンッ、コトンコトンッ……… 金属の車輪がレールを走る音がして、車内に立ついる誰もが同時に体を揺らす。 そんな中、コートの下で胸が揉まれていく。 電車の鼓動が足から腰へと伝わりる。抵抗もままならない綾香の乳房が指の形に歪み、スリスリと動かす指先が乳首を硬く勃起させる。 綾香はハッ……っとした。 インナーのヒートテックを上に、手繰り寄せはじめたからだ。 そうなってしまうと早くて、間もなく汗ばんだ手にDカップの吸い付きそうな肌に触れていた。 早く時間が過ぎてしまわないかと、綾香は静かに目を閉じるしかなかった…。 あのブルーの競泳用水着に抑えつけられた胸に浮び上がる、あの乳首の色。 黒っぽくて、大きい乳首であることが丸分かりだった。 乳輪も同様で大き過ぎず丁度いい大きさで、何よりも下が綺麗な顔に似合わず剛毛だったのだ。 こんなガードの緩い女はそうはいない。 だから後をつけて予想通り今はこうして胸を触り、あの乳首を触る感動を味わえている。 なんて弄り甲斐のある乳首なんだ……。 1センチ近くはありそうな乳首が硬くなって、体をピクピクさせるくらい敏感体質な女だ。 こんな美人なのに……そうだ、あの剛毛も味合わなくてはならない。 男は名残惜しげに右手をゆっくりと、ブラウスから抜いた。 その手を綾香の前側に回し、膝をクロスさせながら防御するそこを突破して手を差し込む。 なんてこった、この女はとことんガードが緩い。 面倒くさがって着替えるときに、ストッキングを履かなかったらしい。 いきなり素肌に手が触れて、ショーツの前側に指が触れた瞬間にゴワつく剛毛の感触が伝わってきた。 興奮を抑えられす指先を割れ目まで下げて、動かす。 ショーツ越しにも秘部の柔らかさが露骨に分かり、クリトリスの辺りを弄っていたら良い反応を見せてくるから堪らない。 腰が後に逃げて、尻を股間に押し付けてくる。 我慢出来なくて、ショーツの中に手を差し込む。 短く刈込んだ剛毛が指の間に絡みつき、その下を目指した指がクリトリスを捉えた。 わかってはいたけれど、勃起していた……。 あまりに思い切りのいい男の行動に、綾香はついて行けなかった。 そして男の性技、それが巧みなのにも気持ちがついて行かない。 左右の手の指がそれぞれ独立して動き、認めたくはないけれど………感じる。 その指使いにどんどん魅せられていく。 左胸を優しく包む手は傍目には分からないくらい動かさず、そのくせしっかり揉みながら常に乳首を弄ってくる。 右手は愛液を絡ませた指先がクリトリスを弄り回し、膣の中にも挿入させていた。 コトン……コトンコトンッ……… 揺れる電車の中で、綾香は立っているだけでやっとの状態に陥る………。 どうしようもなく感じて、思考がだんだん麻痺していく…………。
25/03/13 04:07
(NvNU1ZWx)
投稿者:
(無名)
電車が減速する衝撃が伝わり、両足に力が入る。
それは次の駅が近づいていることを綾香に知らせ、夢の世界から綾香を引き戻してくれた。 ゴトンッ……プシュ〜ッ……… 電車の反対側のドアが開き人の入れ替えが始まる前に、車内の容積が減ることにより束の間ゆとりが生まれる。 綾香はその瞬間を見逃さず痴漢の不意をついて体を反転させると、痴漢を押し退けて反対側へ逃れた。 そのつもりだったのだ………。 なのにドアの前まで辿り着く前に、乗り込んできた人の波に押し返されてあと一歩の所で立ち往生してしまった。 でも自分との間に違う人が入って、壁になっているはず………。 そんな希望的観測は、脆くも崩れたことを知るには時間はかからなかった。 電車が動き出すと、後でスカートの裾が捲りあげられはじめたからである。 そんな………。 綾香の経験からこの手の痴漢は節操がなく、執拗なタイプであることを知っている。 何をされるか分かったものじゃないから、出来ることなら避けたい相手だったのだ。 でも、綾香の目論みは失敗した。 ショーツが降ろされたままお尻が露出する、そんな中途半端な状態が再び外気に晒されていた。 後から閉じた内腿を抉じ開けて、指が敏感なところに触れられる。 さすがに自由に指を動かせないとあってどうにか指先を蠢かす程度だけれど、散々弄ばれていた蕾はすぐに反応をする。 まるで正座をして痺れた足に触れられたように、鋭く切れ味のいい快感が体を駆け上がる。 どんなに脚を閉じようと贅肉のないスタイルの良さが仇となり、股の辺りに出来る隙間はどうにもならない……。 今度は俯いて必死に堪えなければならなくなった理由、それは………。 必死になって逃げたけれど体が止まった時、綾香の正面にいる男性が体ごとこちらに向いていることに気付いていなかったのだ。 その男性の目には、ブラウスのボタンが不自然なほど外されている綾香の胸元が魅力的に映る。 第3ボタンまで外す女性は珍しいが、いないこともない。けれど第4ボタンまで外すだろうか………? その意味するところは、すぐに分かった。 彼の目の前にいる女性……綾香は俯いているけれど様子がどこかおかしいのだ。 そして、気付いた。 タイトスカートが不自然なほど短いことに……。 いや違う、捲りあげられている……? それはつまり、彼女の後にいる誰かに痴漢されていることに気付いたのだ。 自分がこの電車に乗り込んでくる前から痴漢されていた? 彼にはその事実が衝撃だった。 まるで官能小説のような世界が繰り広げられ、今まさにそれが目の前にあるのだ。 不意に女性……綾香が見を閉じた顔を弾かれたように上げ、それはハッとするくらい美人だった。 急激に血流が集まる下半身が、下着の中で窮屈さを訴えだした。 どうする………どうする!? 黒いブラウスが出来る女性だと白い胸元を誇示させて、欲情が頂点に達した。 考えるより先に手が動き、ブラウスの中に震える手を入れていたのだ。 無意識に入れた手に頭が官能に支配するのに十分な柔らかさを覚え、インナーを指で上に手繰り寄せて柔肌の感触を堪能する。 指の間から屹立した乳首が飛び出る。 その硬い頂きを指先で擦ると、美女の口から短い吐息を漏らす音が耳に届く。 もう、駄目だった……。 男は欲望に従ってさらに下のボタンを外し、膝を折って胸に口をつけていた。 まるでギリシャ彫刻像のように魅力的な白い乳房に、程良い大きさの濃い茶色の乳輪を土台に同色のやや大きい乳首、それが立ち上がるように勃起していた。 唇で柔肌を確かめるように這わせ、舌で土台から攻めるようにくるくると回す。 そして乳首を口に含む……。 至福だった。 硬い乳首が舌で弾く度に素早く跳ね返り、捏ねくり回して何度も吸った。 もう片方も空いている手に包んでその柔らかさ、乳首の硬さを堪能する。 感じやすいのか女性……綾香はこちらの愛撫に合わせるように、悩ましい吐息を漏らす。 欲望は留まることを知らず、右手を下の短くなっているスカートの中へ進入させた……。 男はハッ……っとなった。 恐らくは女性……綾香の後の痴漢の手、その指に触れたのだ。 後の男は綾香の首の横から顔を出し、こちらと目が合うとニヤリと笑って見せた。 その男は譲るように手を引くと、女性……綾香の体の横から伸ばしてきた両手で乳房を揉み始める。 目の前で他人が胸を揉む光景は圧巻である。 下から持ち上げるように揉み、指の間に挟んだいやらしい乳首を弄ぶ。 授乳期の女性なら母乳が飛び出してきそうだけれど、うなだれる女性……綾香からは乱れた息しか聞こえてこない。 堪らなくて下に手を伸ばす。 凄い毛量に目を見開き、激しく濡れたそこに触れて感動した。 なんてことだ、半分以上露出するクリトリスが出迎えてくれるとは……。 そこを指でパイブレーションさせる。 途端に女性……綾香の顔が持ち上がり、いやらしい表情を見せるではないか。 けれど感じさせ過ぎて周りに気付かれては元も子もない、慎重に触れていく。 指の腹を滑らせて、小さく上下に動かしていく。 女性……綾香は体をがくがくと震わせて、頭を小さく左右に振る仕草を見せる。 ああ……そこを舐めたい……。 それは叶わないから代わりに手をさらに下へと伸ばし、指2本を慎重に挿入していった。 手の平に濃い密林のごわつきを感じながら、関節をくの字に曲げて前後に動かす。 細かく手の平を打ち付けるように指の出し入れを続け、女性……綾香の反応を見る。 すると腰を後に逃がすように体が前傾をはじめ、こちらに上半身を倒しながら持ち上がった頭……。 その表情は眉毛を下げて、だらしなく半開きになった口を見せてくれる。 間近で官能に飲まれた美女の顔を見る機会なんて、早々あることではない。 両胸を揉みしだかれながら堪らなそうな顔を見ていたら、思わず指の出し入れを早めていた。 くちゃくちゃと卑猥な音が電車の走行による騒音に溶けて、非現実的ないやらしさを増幅させる。 不意に女性……綾香の上半身が起こされ、彼女の後の男がまた顔を見せる。 握り拳を作って人差し指と中指の間から親指を覗かせて見せ、こちらに向かって顎をしゃくってきた。 それは、つまり………。 よほど物分りが悪くなければ、その意味することが分からないわけがない。 出来るのか、この状況で……。 不意に女性……綾香の体が人ひとり分、後に下がった。 どうやら男の背後に僅かなスペースがあったのか、有り難く作業に取り掛かる。 男と協力して苦労しながらショーツを片足づつ抜いて、右膝を抱える。 その男は女性……綾香の背中を支え、取り出した自らの男根をあてがって前に力を込める。 頭がゆっくり沈み込むと後は中へと一気に吸い込まれ、美女の頭が弾かれたように跳ね上がった。 膝を持つ右腕が疲れるけれど、女性……綾香の体重を支える男のおかげで腰を動かせる。 温かい……。 吸い付くように肉壁が絡みつき、腰を動かすごとに魅力的な乳房が淫らに揺れる。 クリトリスを弄っていたときにはあんなに表情を変えていたけれど、今は穏やかで眠りに入る時のように静かな顔になっている。 ひとつ違うのは声を殺した喘ぎを吐息と共に出す口が頻繁に開き、一見穏やかに見える表情は恍惚を表していることである。 その証拠にこちらの腰の動きに合わせ、美女の腰もまた動いていることで分かる。 男根を奥へと進めれば、出迎えるように美女の腰が前に出る。 なんていやらしい女性なんだ……そんなに気持ちいいというのか………。 刻一刻と変化する女性……綾香の表情を見ながら、腰を使っていく。 甘〜い表情をしていたかと思えば、眉間にしわを作り悩ましげに顔を歪ませる。 そして口を開け「あぁ~」っと声なき声を上げる仕草を見せる。 速度をそのままにペースを落とさず、断続的に動かし続け攻め立てていく。 いつまでも快感に喘ぐ女性の顔を見ていたかったけれど、近づく射精感にあとどのくらい抗らえるのか怪しくなってきた。 ぬっちゃっぬっちゃっぬっちゃっぬっちゃっ……… ぬっちゃっぬっちゃっぬっちゃっぬっちゃっ……… 女性……綾香の首が頻繁に動き、その表情に快感を堪能する余裕が消えていく。 短く勢いの強い息が吐き出され、何かの危機が迫っているとでも言うように見える。 歯を食いしばり、男根を揺らし続ける。 慌てふためくように、歪めた顔を左右に振る。 頭が何度も跳ね上がり、何かを懇願するように口を動かす……。 声のない言葉が、繰り返される……。 だめ……だめ…………もうだめ………… 確かに彼女の口は、そう言っていた。 間もなく体を硬直させると、彼女は力拳を握った両手を震わせた。 口を大きく開けながら体を2度3度と大きく弾ませて、荒い呼吸をして見せて静かになった。 その顔をもう一度、見たい……。 その一心で再び腰を躍動させる。 うなだれて疲れ果てたような表情が再び快感に染まり、ついに声を漏らしはじめた綾香のその口を後の男が急いで手で塞ぐ。 ぬっちゃっぬっちゃっぬっちゃっぬっちゃっ…… ぬっちゃっぬっちゃっぬっちゃっぬっちゃっ…… オーガズム直後の敏感になった体が早くも悲鳴を上げ、女性……綾香が激しく喘ぐ。 醜く表情を歪めても美女の顔は色気でしかなく、その兆しを告げるように膣が締まってきた。 もう保たない……いや、まだだ……。 その葛藤も、終わりを告げようとしていた。 形振り構わず腰を動かし、その時を迎えた。 ズボンの腹に挟めたショーツを引き抜き、男根に被せてその中に放出する………。 本当は中に出したかったけれど、協力してくれた男に対するせめてもの流儀だった。 もういいのか………? そんな表情をして顔を覗かせる男が、女性……綾香をこちらに預けるように押し出す。 その彼女を抱きかかえ、しばらくすると目を見開いて体が揺れ始める。 はふはふっ……と荒い呼吸をはじめた彼女の目が、とろけそうな目元に変わるまでに時間は必要なかかった。 女性……綾香の肩越しに見える光景は、あまりにいやらしいものでしかない。 後にお尻を突き出すような格好で男に腰を振られ、目を閉じた彼が短いピストンを繰り広げている。 激しくなった呼吸の端々に喘ぎ声が混ざるようになると、口で塞ぎ舌を絡めて封殺する。 快感を享受するだけで精一杯の彼女の舌は沈黙を続け、満足に動かせずにいる。 その舌を吸って、絡め、唾液を飲み込む。 その彼女が体を硬直させたかと思うと、自分のときと同じように体を弾ませる。 また、達したのだ………。 男もすぐには終わらることはなく、間髪入れずに腰を躍動させる。 いくらなんでも数十秒の時間を置けないものかと懸念したけれど、彼には関係ないようだった。 女性の様子がおかしいと気付いたときにはもう、その目には焦点を合わせる機能が失われていた。 こちらのシャツに顔を埋め、唾液と口紅をべったりとつけながら熱い息を淡々と吹きかける。 その体を常に揺らしながら小さく呻き、愛撫のつもりなのか舌を動かしはじめている。 それも長くは続かず、女性……綾香が掴む手に力が込められると、また体を弾ませていた……。 いつ終わるとも分からない無限地獄に陥る、そんな錯覚に襲われていた。 激しい快感も度が過ぎれば苦痛でしかない。 でも山を越えてしまうと、堪らなく気持ちいい。 それを繰り返して、また受け入れてしまう……。 また奥を突かれる……。 鈍痛すらも濃密な快感に塗り替えられ、酔わされる。 際限のない快感が思考を停止させ、拒絶を示していた心がもっともっととその先を催促する。 息が苦しい、これ以上はどうにかなっちゃう……。 その限界の果にオーガズムで区切られ、また地獄のような快感がまた始まる………。 不意に綾香は自分を見下ろしていることに、気付いた。 前にいる男性にしがみつき、後の男性に快感を注がれる自分………。 いたずらに打ち込むようなものではなくて、絶えずい一定のペースで丁寧に腰を使われている。 あんなことを続けられたら、堪らない………。 綾香は思い出したように、今の自分の状況が怖くなった。 自分は一体、どうしてしまったのか……。 このまま本当にどうにかなってしまうのか……。 戻りたい…自分の体に……。 あの狂いそうな快感でもいい、戻りたい……。 正体をなくして喘ぐ自分の姿を見詰め、綾香は強くそう願った。 不意に耐え難い快感という苦しみの中で喘ぐ、そんな自分に気付く。 考えるための思考は働かず、苦痛と喜びを同時に味わう地獄の最中にいた。 薄れゆく意識を皮肉にも快感が引き戻す。 咀嚼して一旦は飲み込んだ草を吐き戻し、何度でも咀嚼を繰り返す牛のように、またも濃密な快感に体を浸らせて喘ぐ。 前にいる男性に口を塞がれて、条件反射のように舌を絡ませる。 お尻にほとんど密着させて打ち込まれる快感に酔い、前の男性に乳首を吸われる心地よさに体が溶けそうになる。 苦しいのに、堪らなくいい……。 終わってほしいのに、続けても欲しい……。 またあの大きな波が、押し寄せてきた。 もう、どうなってもいい……。 綾香という人格が快感の中に溶けて、形がなくなっていく。 いく…いく………またいく……!! 男が終止符を打つように、強く腰を打ち付ける。 前に立つ男性がブラウスのボタンをとめて、後の男性が漏れ出る精液をハンカチで拭う。 そんな作業が淡々と進み、ぼ〜っとする頭で綾香はただそこに立っていた。 不意に電車の中にいるのだと思い出す。 電車に揺れる体が不思議で、長い時間ここにいたような気持ちだった。 後の男性がスカートの中のお尻を擦り、前の男性がブラウスの上から胸を揉まれる。 その手を綾香は下ろさせ、身なりを整える。 車内アナウンスが下車する駅を告げていたから。 ドアが開くと何事もなかったかのようにホームに降り立ち、綾香は改札へと向かった。 またコンビニに寄らなくてはならない、そう思いながら歩く。 まだ膣の中に入っているような、そんな違和感を感じながら………。
25/03/14 04:28
(6Qo1U11O)
投稿者:
(無名)
飽きも深まりと共に朝晩の冷え込みも進み、日もすっかり短くなったある秋の日。
綾香は電車に揺られ東京は多摩地区の、緑豊かな場所へと向かっていた。 とはいえレジャーではなく日帰り出張である。 同行者の後輩のAくんを連れて。 以前から後輩くんと読んでいた彼は歳下というだけで、実はキャリアのある先輩だったりする。 人柄の良さと先輩面をすることを好まない彼は、途中入社した歳上の綾香に後輩呼ばわりされることに居心地の良さを感じ、喜んでいる節がある。 今回の同行者である後輩くんは綾香とまったくの同じ途中入社で、年齢も20代後半の完璧な後輩である。 彼を連れ出した理由はアウトドア好きの自然が好きなので、田舎出身の彼を人混みのストレスから解放してあげたかったという、単純な動機である。 とはいえ前職とは勝手の違う今の職場では半人前なので、綾香の助手という立場でしかない。 それでも彼は車窓から見える緑豊かな景色に目を輝かせ、綾香に感謝していた。 綾香は彼の持つリュックの中に、伸縮式の釣り竿を密かに持ってきていることを知っている。 窓の外に流れる川を食い入るように見ていることから、まず間違いないと確信したのだ。 以前休み時間に釣り上げた美しい渓流魚を、携帯で写した画像をこれでもかと見せられたことがある。 魚に詳しくない綾香でも、綺麗な魚だと思ったことを覚えている。 転職してきて半年、慣れない仕事に悩む彼がこれで少しはリフレッシュできればいいのだけれど。今回の仕事は早ければ午前中で終わるかもしれず、そうなれば彼を川で遊ばせる時間があるかもしれない。 綾香は先方との段取りを、頭の中で細かく計算していた。 仕事は予想以上にトントン拍子に進んみ、拍子抜けするほど早く終わってしまった。 まだ11時過ぎである。 綾香 ねぇ、ちょっと寄っていく? 後輩 ご飯ですか? 綾香 違うわよ、行きたいんでしょ、釣りに? 後輩 いやいや……仕事ですよ? 綾香 知ってるわよ、持ってきてるんでしょ? これ……… 綾香は釣り竿を持つジェスチャーをして見せる。 後輩 えっ………何で知ってるんですか? 綾香 分かりやすいだもの、君… 後輩 えぇ〜参ったな……バレてました? 綾香 あたしを誰だと思ってるの? 後輩 綺麗な先輩です… 綾香 そうやって馬鹿にして…… 後輩 本当ですよ、優雅さんとツートップです からね………あっ、でも綾香さんのほうが 上ですよ、上……… 綾香 そうやって言ってなさいよ、スラスラ言 ってのけるところが嘘臭いのよ…… 車内でも姉弟のようだと、揶揄される2人。 外でもまるで漫才のようなやり取りが続く。 後輩 ご自分を分かってませんね…このお肌、 このプロポーション、この美貌……… どうして世の殿方はこんな美女を放って 置くのか、気がしれませんね…… 綾香 悪かったわね、オバサンで……あんたの 首、締めてあげようか? 後輩 なっ…なっ…美女が言うと恐ろしい…… 綾香さんに負けず劣らない美しいヤマメ を献上ますので、お許しを……… こんな軽口を言い合えるのも、今のうちかもしれない。 彼は今、職場を去ろうか悩んでいることを、綾香は知ってるのだから。 川の流れで長い年月をかけて消すられた丸い石が足の下で音を立て、足をくじかないように慎重に進む。 後輩はいとも簡単に綾香の先を行き、嬉々としている。 こんなことならパンツスーツにすれば良かったと早くも後悔したけれど、セミタイトスカートを履いてきて正解だった。 後輩 綾香さんはそこで、静かに待っててくだ さいね…… 彼に釘を刺されてしまった。 渓流魚は警戒心が強いとは聞いていたけれど、ここまでかと綾香はびっくりした。 仕方なく河原に座り、辺りの景色に目をやって待つことにする。 川のせせらぎを耳にしながら秋の束の間の暖かさに見置く時間は、街の喧騒を忘れさせてくれる。 川を挟むように山が迫り、気持ちの良い風が肌を撫でていく。 これはこれで、悪くない………。 このままじゃ眠くなりそう……。 そして綾香は本当に眠気に誘われ、いつの間にか微睡んでいた。 遠くで誰かが自分を呼ぶ声がする。 誰?……せっかくいい気持ちだったのに……。 それが後輩くんの声だと気付いて、夢の世界から引き戻される。 不意にお尻の下が痛くて気付く。 そうだ、河原に居たんだった。 綾香はお尻の位置をずらし、ゴツゴツしたお尻の下の石を動かした。 背凭れにした岩のお陰で、背中も痛い。 こちらに笑顔で歩いてくる後輩くんが見える。 竿を持つ手とは逆の手に、釣り糸からぶら下がる魚が陽光を浴びてきらりと輝く。 魚は朝晩が釣り時だから難しいかもしれないと言っていたけれど、やれば出来るじゃない……。 綾香は笑顔で待ち受けていた。 そんなとき、膝に何とも気色の悪い違和感を覚えた。 反射的に見ると、この世のものとは思えない生き物がスカートの中に進入していくのを見て、悲鳴を上げる綾香……。 綾香の尋常ではない姿を見て、血相を変えて走る後輩。 綾香の元に着くやいなや、理由を聞く。 後輩 何があったんです? 綾香 中!!……スカートの中……きゃあ〜っ!! 後輩 スカートの中って、何です!? 綾香 だから中っ!……足がいっぱいの長い奴! 何やら合点がいった後輩が、綾香に警告する。 後輩 動かないでっ!…手で払うのも駄目です! ジィ〜っとしていてください! 綾香 取って………早く取ってっ! 後輩 えっ……でも……えぇ〜っ 綾香 いいから取りなさいよっ! 後輩 後で怒らないでくださいね……… 綾香 早く取って………殺すわよっ!! 後輩 ひっ……絶対に動かないてくださいよ… 恐る恐る綾香のスカートの裾を掴んだ手を、少しづつ捲り上げていく。 紺色の生地の下のストッキングに包まれた脚が艶かしく、ゴクリと生唾を飲み込む。 不意にここが境界線だと言わんばかりに白い肌が現れ、パンティストッキングではないことに衝撃を受けた。 綾香は度重なる痴漢被害でパンストが破られる度に買い足さなければならくて、その点では辟易しなければならないのが嫌になった。 だからガータータイプとかセパレートタイプとか形容されるストッキングを併用するようになり、今ではほとんどパンストは履かなくなっていた。 まず楽なのだ。 パンストだとトイレでいちいち上げ下げしなければならないのが、セパレートタイプならショーツだけで済む。 女性の嗜みとして特にビジネスシーンではストッキングは必須アイテムであり、夏場本当に熱くて嫌になる。 その点ではセパレートタイプなら脚だけで済むのから、しよいしない手はない。 以前はパンストよりも割高で取扱店も限られていたから大変だったけれど、今はネットで注文して取り寄せられるのだから楽になったものである。 種類も今は豊富にあり、綾香は数セットまとめて取り寄せている。 そこで気になる点が出てきた。 ガーターベルトを使用しなくても済むよう太腿で留まる位置の裏側、そこがシリコン製なのだ。 これが曲者で肌の弱い人は長時間の使用により、肌が赤くかぶれてしまう困ったことになる。 綾香はそのタイプに該当する。 だから仕方なくガーターベルトを使用するようになったのだ。 男性はどういうわけか性的魅力に感じるようだけれど、単なるストッキングを吊るすアイテムに過ぎないのにと、綾香は思う。 すでに購入してしまったストッキングはシリコン部分を折り曲げて表に出し、ガーターベルトで吊るせばいい。 今はシリコンを使用していないものを購入するようになって、新しいうちはまだいい。 数回使用するうちに緩くなって、必然的にガーターベルトを使うことになる。 そうなると下着同様にこだわりたくなるというもので、色やデザイン、素材や形の違う多種多様のタイプを揃えるようになった。 後輩は白い肌に目を奪われていると、きし麺状の物があることにも当然気付く。 それよりもムカデを退治しなければならない。 ごめんなさい……心の中でそう呟いて、さらにスカートを上げていく。 なんていやらしいのだろう………。 やや股丈の浅いデザイン的な、白いショーツが現れたではないか。 シンプルだけどサイドが細くて、まるで窓があるように前側が透けたレース仕立て。 そこから真っ黒な陰毛がびっしり生えているのが丸見えで、顔に似合わずいやらしい……。 そこを居場所を求めてオレンジ色の脚がたくさんついた濃いグリーンの長い奴が、場違いに鎮座している。 下手に触ると返り討ちにあうだけでなく、綾香が噛まれるかもしれない。 綾香 どうなの?……早く〜……… 後輩 噛まれるから動かないで…… もう一度綾香に警告すると、その辺で見つけてきた小枝でムカデの体の下にそ〜っと差し込む。 奴は常に動いて体を反転させて、巧みに枝を躱していく。 頭を下に向け、南下するそいつを掬い上げた。 そう思ったときには長い体がグニャ〜っとして、先に接地した頭側の無数の脚がショーツの生地を掴み、失敗に終わる。 そこが割れ目の上だから始末が悪い。 奴を興奮さないように、タイミングを見てトライする。 奴を刺激しないようにするにはショーツ側を抉るように枝先を奴の体の下に差し入れなければならず、そうすると綾香が体をピクンッと反応する。 肌が露出した股の付け根に逃げようとする奴を、方向転換させる。 ムカデは人が思うより動きが早く、想像していたよりも難航を極めた。 場所が場所なのだから仕方がないけれど……。 綾香は硬く目を閉じて、静かにしている。 手元が狂いそうになるのを必死に制御する。 枝先を通じてショーツの下の柔らかさが伝わってくるのだから、気が散って仕方がない。 そんな気はなかったのに、邪な気持ちが湧いてきてしまうではないか……。 先輩ではあっても美人なのだ。 こんないやらしい下着を履いて、目の前でムカデを張り付かせた股を開いているのだ。 興奮するなというのは、無理というものである。 わざとではないけれど難航するこの状況に、堪らない興奮を覚えるようになってしまった。 ムカデの体がそこにないのにもかかわらず、枝先をポイントを一点に絞って擦り、時には突いて見せた。 そんなことを続けていた後輩は、目を見張った。 透けた窓との境界、クロッチ側になった生地の下のほうに縦長の染みが浮き出てきたのだ。 嘘だろ……濡れてきたのか……? 一瞬そこに見惚れていたら手に持つ枝を伝ってくるムカデに気付き、枝ごとムカデを遠くに投げ捨てる。 急に我に返ると申しわけなくなり、 両手で顔を覆っている綾香のスカートを素早く下ろした。 後輩 もう大丈夫ですよ、噛まれなくて良かっ たです…… 綾香 本当に?……もういない? 後輩 遠くに放り投げましたから…… 少し遅い昼食の蕎麦を無言の2人が啜る。 駅に併設された立ち食い蕎麦屋、そこがいい匂いを漂わせていたのだ。 釣り上げた綺麗なヤマメを見せたはいいけれど、あんなことがあった後では感動も何もあったものではない。 会話も極端に少なくなり、無言で蕎麦を食べなくてはならなくなってしまった。 元はといえば、釣り竿など持ってきた自分が悪いのだと、後輩の彼は落ち込んでいた………。 元はといえば彼を喜ばそうと気を遣った自分が悪いのだと、綾香は落ち込んでいた。 彼にあんな真似をさせて、彼にしてみれば見たくもないものを見せられたのだ。 恥ずかしいだけではなく、落ち込んでいた。 懸念していたことを確認したくトイレに行ったら、現実を目にして顔から火が出そうになったしまった。 濡れていたのだ。 ショーツにも滲み出て、彼はそれを永遠と見なければいけなかったのだ。 感じやすい体になったとはいっても、あんな状況で反応するなんて……。 何を喋っていいのか分からない。 綾香はただ、黙々と蕎麦を啜るしかなかった……。 翌日、この時期にしては秋らしくなく25度に迫る気温になると知って、綾香は夏物の水色をした薄手のスカートスーツに身を包んだ。 汗ばむのも嫌だからインナーをパスするからには下着を透けさせないようページュを選び、昔からルーティンの朝のシャワーを済ませてから下着の上下を身に着けた。 ここにも綾香のこだわりがある。 地味な下着こそお洒落なものにしたい、そういった気持ちからセンスを光らせれば自然と清楚なものになる。 これが男性の感性では何故かセクシーに映るのが綾香には理解しがたいけれど、自分が好きで着けるならそれでいいと思うのだ。 ただ透けたレース部分があるだけなのに、それが何なのだろう………。 会社に出勤すると、一緒に取引先に出向くはずだった後輩社員の女の子が欠勤すると報告を受けた。 上司 申し訳ないけど、今日も彼と行ってくれ るかい……? その彼とは言わずと知れた、後輩くんである。 綾香 あっ……そうなんですね、分かりました… 彼はそれを聞いて伏し目がちで立ち上がり、用意をはじめていた。 電車、バスを乗り継いで先方との仕事を済ませ、昼食を挟んで午後の訪問先が思いのほか早く済んでしまった。 ハスの中で、気まずい雰囲気が流れる。 ここまで仕事の話しかしておらず、互いにまともに目すら合わせられないでいた。 あ〜もう、やだやだ………。 自分の愚かさに綾香は嫌気がさしていた。 そんなとき、ある停留所で学生の群れがゾロゾロと流れ込んでくる。 綾香たちは後方に移動しなければならず、後輩の彼は綾香を少しでも楽な場所へと誘導してくれるのだった。 綾香は最後部の手前、ひとり座席のある横に立つ状態にあり、後輩より一段高い位置だった。 満員となった車内はひしめき合い、座席に座るものは立つ者と目を合わそうとはしない。 綾香の横に座る人なんて、居眠りを始める始末。 眠ってしまえば気不味さから逃げられるとの算段なのは、明らかである。 後輩くんは綾香を一段上に逃がすために綾香と向き合ったまま身動きが取れなくなり、墓穴を掘っていた。 気不味さから俯いているけれど、綾香だって気まずいのは変わらない。 馬鹿………内心で、密かにそう呟く綾香。 それにしてもこの運転手は運転が荒いのか下手なのか、ブレーキがかかる度に体が大きく前に傾いてどうしようもない。 その度に胸の高さにある後輩くんの顔が、当たりそうになるから気が抜けない。 人で隠れて前方を見ることができず、不意打ちのように体が傾く……。 綾香がいくら気お付けていても、後ろ向きの彼はやがて踏ん張りが効かなくなるというもの。 図らずも綾香の胸に顔面を押し付ける形になり、慌てて動揺している。 見ていてわざとではないことは分かるし、防ぎようがないとなるとかなり恥ずかしい。 胸を腕でブロックすることも考えたけれど、それでは彼の顔が痛いだろうと思うとそれも出来ない。 そうこうするうちにまた綾香の胸に、彼の顔が埋まっていた。 それが学生の一団に押され、顔がほぼ密着したまま動けなった彼が激しく動揺して四苦八苦を始める。 顔を離そうとこれ以上、右に左に動かれては堪らないのだ。 綾香 仕方ないから、動かないで…… 急いで彼に囁くと、意味を察した彼が真っ赤な顔で大人しくなった。 胸が彼の荒い呼吸で暑くて堪らない。 体をずらそうにもそれすら叶わず、綾香の右胸を押しつぶす彼の顔が茹でダコのように赤いのが、綾香の羞恥心をさらに煽り立てる。 互いの体が前後に揺れるたび彼の顔が胸を潰し、変な気分になる。 綾香が身に付けるブラジャーは貧乳の女性が着けるものとは違い、言い換えるなら寄せて上げて服の上から美しい胸の形を作るタイプでもない。 Dカップという豊かなバストを持つ綾香は胸を包んで支える類、そういうシンプルなタイプのブラである。 つまりパッドも必要ないので、薄いのだ。 後輩の彼は露骨に胸の柔らかさを感じ、綾香としても否が応でも乳首への刺激が嫌でも伝わっしまう。 前回と同じ不可抗力が、またも羞恥する事態になってしまったのだ。 でも今回はよりあからさまに恥ずかしい。 綾香のコンプレックスである乳首が大きいことが、これでバレてしまうのだから。 もう、気付いているのだろうか………。 前からなんとなく気付いていたけれど、こんなに胸が大きいなんて知らなかった。 着痩せするなんて、反則だ……。 お尻にばかり目が行っていたけれどウエストは細いし、美人で年齢を感じさせなくてこんなに胸が大きくて………綺麗なのに剛毛なんて……。 昨日間近に見たあのショーツの中の黒い密林を思い出し、股間が硬くなるのを制御出来ない。 それに………さっきから頬に硬いものが当たるって、これは乳首じゃないのか……? 頭がぼ〜っとして、理性が薄れてゆく……。 横を向けていた顔を前に戻し、唇に乳首が当たる位置に調節する。 気がつくとブラウスの上から唇で挟んで、舌を動かしていた……。 彼も所詮は男で、やっぱりこうなるのだと諦めるしかなかった。 綾香が騒がなくても彼を後で責めることをすれば、若い彼のキャリアは呆気なく終わりを告げ るだろう。 それ以前に綾香自身、好機の目に晒されることにはどうしても耐えられない。 それに………体の芯に、火がついてしまった。 電車の中で2人の男性に貫かれてしまったあの日以来、男性とは交わっていない体が熱い。 ブラウスのボタンが外されていくことを、綾香は目を閉じた顔を背けることしか出来なかった……。 先輩の……綾香さんの胸を見たい……。 その強烈な欲望に突き動かされ、迷わずブラウスのボタンを外していく。 薄い水色のスーツの下の、白いシャツブラウスの下から出てきたのはベージュ色のブラジャーだった。 昨日見たショーツと同じ透けたレース部分がブラにもあって、欲情をそそる。 そして気付く………フロントホックであることを。 迷わずそれを外し、うっとりするくらいグラマーな乳房をその目にしていた。 白く見事な胸に濃い茶色の乳輪、同じ色のなんて大きくて魅力的な乳首なのか……。 ツンと尖って勃起したそれが、バスの揺れに乗じて同じく揺れる乳房の先でプルンっと上下に揺れている。 顔を近づけて口に含んだ。 舌を動かすと口の中で跳ね返り、動かす方向に逃げ惑う。 それを唇で保定して、舌先で弄んだ。 綾香の体がビクンッと反応をして、おでこに熱い息が吐きかけられる。 勿体なくて左右の乳首を交互に口に含み、唾液で艶々と光る乳首をこれでもかと堪能する。 止められなかった………。 駅に着く前に、バスを途中下車する。 以前にも来たことがあるから、多少の地理感覚は綾香にはある。 確か近くに人気のない公園があったはず………。 ……………あった。 お昼時は近くのコンビニで購入したお弁当を広げる人もいるであろうこの公園は、今は人の姿はまったく見られない。 東京都下にはこんな公園が、まだたくさんあるのだろう。 大手企業のビルがあるのに、そのすぐ近くに古い住宅街が広がっている。 この公園は法律で決められているから造られたのは明白で、公衆トイレがある割には監視カメラの設置もない。 あんなだいそれたことをしてから我に返った後輩くんは、小さくなって綾香の後に続いていた。 こんな公園に無言のまま連れて来られたのだから、身の振り方を踏まえた説教が待っているのだと覚悟していたのだ。 2人でトイレの入口に立つと、綾香は言った。 中に利用する人が居るか、見てきて……と。 絶望にかられた彼は意味も分からず、綾香の言う通り中を確認してから戻った。 後輩 あの……誰も居ませんけど…… 綾香 そう…………来なさいよ…… どこか棘のある言葉で綾香に促され、どんな仕打ちが待っていようと従うつもりでついて行く。 綾香には得体のしれない恐ろしい裏の顔があるのだと、脚が震える。 入口まで来ると手首を掴まれ、男子トイレに連れ込まれていた。 こんな綺麗な人なのに、元スケ番だったなんて………。 彼は血みどろになる自分を想像して、チビリそうだった。 個室に引き込まれると鍵を掛けられて、いよいよ覚悟を決めた。 すると綾香は自らブラウスのボタンを外し、こう言ったのだ。 綾香 責任を取りなさい………同じことをして。 睨みつけるような強い眼差しで見詰められ、震える手でブラジャーの前を外す。 もう一度綾香を見てから、乳首を口に含んだ。 ちゅぴっ……れろれろれろれろれろ……ちゅぴっ…… 綾香 そう、そうよ………もっと優しくして…… いいわ…そうよ、気持ちいい…んっんっ… 彼は何が何だか分からず、とにかく綾香を喜ばそうと無心で愛撫を続け、綾香の変貌ぶりに恐怖を覚えていた。 綾香 我慢できないわ…… 彼は胸から引き剥がされると、衝撃の光景を目にする。 綾香自らスカートの中に手を入れ、ショーツを引き下ろしたのだ。 綾香 見たかったんでしょ……? 片脚を便座に乗せて露わになった剛毛を見せつけて、妖艶な顔で綾香は呟いた。 綾香 舐めてくれる………? 普段の姿からは想像出来ない事態に頭はパニックになり、気が付けばそこに顔を近づける自分がいた。 地面に膝をつき、灰色がかった茶色と言うべき色の割れ目を指で開く。 中はすでに濡れて濃いピンク色が輝いて見える。 吸い寄せられるように口を付けて、透明なそれを啜る。 いやらしい女の匂いが鼻を突き、口の中が粘度の強いヌルヌルしたものが広がっていく。 それを上顎に舌を擦り合わせて確かめると、ビラビラの内側からピンク色の粘膜に舌を這わせていく。 唇と舌を駆使して舐め取り、クリトリスを吸った。 包皮を内側から持ち上げんばかりに硬くなった蕾は、包皮越しにも存在感を誇示している。 皮の上から舐め回し、半分ほど顔を覗かせるそこを持ち上げるように舌先を走らせる。 自らの太腿に爪を食い込ませながら綾香が言う。 綾香 あっ…あっ凄い気持ちいい…… そのうち綾香の手は彼の頭に移り、髪の毛を指の間に絡ませるようにして腰を揺らしはじめた。 波打つように怪しく動く腰が彼の口に押し付けられ、綾香の指先が彼の頭皮を揉みほぐす。 彼が包皮を捲り、パンパンに勃起したクリトリスを露出する。 乳首も大きくて魅力的だったけれど、クリトリスも小指の爪よりも大きいことにびっくりした。 堪らなくてそれを吸いながら、痛みを生じさせないように舌で表面を滑らせる。 そうすると綾香の下半身の筋肉が痙攣をしたように震えだし、腹筋や大角膜まで力が入るのか吐き出す息までもビブラートさせている。 まるで小さなペニスを舐めている錯覚に陥るほど見事な流線を描くクリトリス、それを吸い上げてはカリ首部分に舌先を周回させ、また吸っては素早く走らせて舐め続ける。 やがて掴まれた髪の毛が鷲掴みにされ、痛みを感じるのど同時に熱い液体が顔に吹きかけられていた。 綾香 ごめんなさい、出ちゃった…… 綾香はバッグから取り出しだハンカチで彼の顔を拭うと、今度はスラックスのチャックを下げて彼の顔を見上げると、ペニスを取り出した。 綾香 可愛い顔をして、立派ね…… ツンとした尿臭と独特の臭いを放つそれを口に含むと、綾香は頭をゆっくり前後に振りはじめた。 温もりに包まれる心地よさに目を閉じて、溜息を出す……。 この人がフェラチオをしてるなんて、まだ信じられない……。 心がついて行かないのに、下半身からは確実に唇の粘膜がねっとりと絡みつく。 そんなあべこべな快感が伝わる、不思議な感覚だった。 こんなときに限って誰かが入って来るなんて……。 彼は息を殺して待つつもりでいるのに、綾香はお構いなしに頭を振り続ける。 おまけに若者らしき人物がその場で携帯に掛かってきた誰かと話をはじめ、笑っている。 早く出ていかないかと憤りを感じるけれど、こちらのほうが大人として褒められたことをしていない………。 そんな中でも綾香は一切音を立てずに粛々と頭を動かし、後輩を確実に追い詰めていく。 待って待って……ちょっと待って…… 綾香の頭を抑えようとするけれど、その手を払い除けて強行していく……。 だけどさぁ〜……アッハハハハッ……… 外に出て話せばいいものを、こちらな気も知らないで………。 怒りと焦りが交互に押し寄せ、悶絶する後輩。 間もなくそな兆しを感じて、歯を食いしばったけれど……。 次の瞬間には綾香の喉を目掛けて、勢いよく射精をしていた。 頭が真っ白になるくらいの快感に、しばらく動けなかった。 そういえばアレは、どうなった………? くだらない会話を続ける誰かが居残る中、尿道に残る精液を吸い取る綾香。 亀頭を綺麗に舐めとられて、敏感になっているだけに声を上げたい気持ちをグッと堪える。 やっと立ち上がった綾香が指で唇を拭う仕草を見せて、便座に座れとジェスチャーで指示をする。 この状況でまさかとは思ったけれど、綾香は躊躇なく跨いでくるではないか……。 たった今出したばかりだというのに、起こされた自分のペニスががに股になった綾香の中心にあてがわれるのを見て、信じられない気持ちでいた。 まだどこかで現実逃避をする自分がいたけれど、太い煙突が真っ黒な雲に飲み込まれていく不条理を、まるで他人事のように見詰める自分がいた。 それが自分の身に起きていると実感するまでには時間はかからず、強烈な快感に襲われて思わず手で口を塞がなければならなかった。 そして美魔女の腰が、完全に降ろされた………。
25/03/15 08:08
(86ZcyP65)
投稿者:
(無名)
きつい入口を潜り抜けた先の暖かさ、絡みつかれる強烈な快感に息が詰まる。
深い息を吐いてペニスの感触を堪能するように、目を閉じて切なそうな表情の綾香……。 ハッ……っとするくらい妖艶で美しく、バスの中で羞恥心に打ち震えながら乳首を吸われていた綾香とは別人に見える。 あんなに身構えていたのに綾香に飲み込まれたことで、不思議な心地よさと安堵感に包まれていることに気付く。 お腹の近くまでボタンの外れたブラウスを両手で開き、片方の胸に口を付けて空いている胸を手の平に包む。 舌と指に弾力のある硬さの乳首がそれぞれ踊り、クニクニと心地の良い魅力を伝えてくる。 綾香が反応をしているらしく、中でペニスが締め付けられるのが分かる。 乳首だけではなく乳房全体に舌を這わせ、吸い付くような肌を楽しんでいると鳥肌が浮いてくる。 右手を下に這わせて剛毛の先の敏感な蕾に触れ、優しく刺激する。 すると綾香の腰がうねり出し、前後に躍動をはじめる。 膣壁が絡みつきながら亀頭を刺激される快感に、思わず息が止まってしまう。 会社で見る先輩の綾香は堅実で頼もしく、喋れば美しいのに気さくで楽しい姉のような印象を抱かせる女性だ。 それがこんなにいやらしい人だったなんて……。 全てを味わいたい……そんな欲望にかられて綾香を抱き寄せる。 首に回された腕を持ち上げて、ブラウスの中に顔を突っ込んで脇の下に舌を這わせる。 くすぐったそうに脇を閉めようとしてもそれが叶わず、舐め続けられて体をくねらせる綾香。 塩味を感じて、堪らない……。 もう片方も味わって、肋の辺りから乳房に戻って乳首を軽く噛む。 クリトリスに触れる指を可能な限り震わせながら、乳首を含む口の中で舌を走らせる。 綾香が眉間にしわを深く刻み、腰の躍動が大きくなる。 唇を重ねられ、絡み合う綾香の舌がいやらしく動かされる。 鼻から勢いの強い息を吹きかけられ、綾香の甘い唾液を飲まされる……。 こんなにねちっこく焦らされて、女を味合わされたのは初めてだった。 もう、いつまでも持ちそうにない。 綾香にそのことを表情で伝えたつもりだけれど、それは許さないと言わんばかりに腰の動きが激しくなる。 駄目だ、そんなに動かされたらもう………。 悶絶する後輩くんを抱き締めた綾香は、腰を動かし続けていく……。 にゅるっにゅるっにゅるっにゅるっにゅるっ…… にゅるっにゅるっにゅるっにゅるっにゅるっ…… 綾香の下で、彼が体を震わせたのが伝わった……。 体の中でペニスの脈動が繰り返され、熱いものが吐き出されたのが分かる。 綾香は彼に唇を重ね、同時にペニスを締め付ける。 呻きを漏らす彼に萎える暇を与えず、腰をグラインドさせるのだ。 男性には苦痛でしかないかもしれないけれど、鼻息荒く苦しむ姿に綾香はどうしようもなく興奮する。 堪え性のない彼に、綾香の味を覚えさせるのだ。 こんなに苦しんでいるのに、感じてもいる……。 そんな男性の顔を見ることが出来るから、騎乗位が好きなのだ。 それに常に奥の気持ちのいいところに当たるこの感覚も、騎乗位ならではではのもの。 堪らないの。 堪らない………。 いいの……凄くいい……。 あぁ…駄目、気持ちいい……。 ねぇ、気持ちいいの……。 凄い気持ちいい……。 ねぇ…いきそう……。 ねぇ……ねぇったら……。 気持ちいいの……ねぇ……。 ねぇったら……ねぇ……。 いっちゃいそうなの……。 ねぇ……ねぇ………ねぇったら………。 ねぇっ…………!! ぬっちゃっぬっちゃっぬっちゃっぬっちゃっ…… ぬっちゃっぬっちゃっぬっちゃっぬっちゃっ…… ぬっちゃっぬっちゃっ………ビクンッ!!! 背中を反らせた綾香が突然、大きく体を震わせる………。 2度3度、大きく震わせて、後輩に力なく覆い被さった。 力を失いつつあったペニスが、後輩の呻きと共に再び力を取り戻していく。 彼自身も何が起こったか分からず、驚愕している。 それは綾香が膣を動かして締め付けるだけははなく、奥が動いていることは綾香もさすがに気付いていないのだけれど……。 2度も射精直後に勃起させられ、綾香の命じるままに壁に手をついた後から貫く。 感覚がおかしくなった割には膣の感触はよく分かるようになり、耐え難いほど気持ちいいザラザラした所を繰り返し攻めていく。 感じて締め付けてくる結合部から、いやらしい音が鳴り響く……。 ぬっちゃっぬっちゃっぬっちゃっぬっちゃっ……… ぬっちゃっぬっちゃっぬっちゃっぬっちゃっ……… いやいやをするように頭を振る綾香の胸を後から鷲掴みにして、膣の奥を突き上げる。 すると綾香の顎が上がり、背中が弓なりに反らせて途切れ途切れに息を吐く。 そして、膝から崩れ落ちていく……。 ゆっくりと立ち上がった綾香が便座に座った。 膝を上げる仕草で察した後輩は、両足を持ち上げてそのまま挿入する。 体位が違うと挿入角度の違いから、見える景色も変わってくる。 中腰の苦しい体勢から繰り出すゆっくりとしたピストンで、奥まで突き上げる。 恍惚とした綾香の顔がゆっくりと右に左に向きを変え、ゆっくりと顎を上げて喉を見せる仕草がいやらしい……。 疲れた後輩くんを見るやいなや綾香はまた騎乗位に戻し、ゆっくり腰をグラインド捺せながら彼を犯していく……。 もうふたりの間に、言葉は必要なかった………。
25/03/15 12:29
(86ZcyP65)
投稿者:
タケシ
一気に読んで2回も射精してしまいました
設定がそれぞれ違うし表現力もすごくて読み飽きません また違う彼女を期待してます 素晴らしい作品です
25/03/15 20:10
(55ps6AtB)
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