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妄執 亡夫の愛に狂う女 続編
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:妄執 亡夫の愛に狂う女 続編
投稿者: 熊髭 ◆OQJdZRTLq.
偶然出会った夫婦の依頼で、不能の夫に代わり人妻を孕ませるお話です
愛情の表し方がどうしようもなく歪んでしまった人達を描こうと思ってます

前編は 熊髭 で検索お願いします


 
2019/11/25 10:00:31(CCVH9m8F)
57
投稿者: 熊髭 ◆OQJdZRTLq.
「ねえ、また今週末も釣り?」

「悪いっ、ちょっと師匠の誘いは断れなくて…」


婚約者の理香が不機嫌そうに夕食のパスタをガラステーブルに投げる様に置いた




「うん、旨いよ、これどこのメーカーのミートソース?」

「何で手作りの可能性を全否定するのよ…死なすぞコラ」

秀之と裕美子の関係が羨ましくなり、取り敢えず彼女を作ったのが、そもそもの…

「気を付けて、ね… 先週帰ってきた時、凄く疲れた顔をしてたよ?」

「有り難う 来週はちゃんと式の打合せに行くから、今週だけ、勘弁」


「お土産、地酒なら許す」


「はい、すみません」





土曜の早朝、寝ている理香を起こさぬように そっと家を出た 最後に見た絵美子の、包帯に巻かれた顔がちらつく…

「ちょっと飛ばしても良いか?」

古くからの相棒、三菱の四駆に話かけ、エンジンをかける
それに応えるかの様に、タコメーターの針が軽快に踊った












19/12/13 21:01 (y/OLXeH3)
58
投稿者: 熊髭 ◆OQJdZRTLq.
「そうですか…なら、仕方ないです」


「タカちゃん、ごめんなさいね…せっかく絵美子の様子を見に来てくれたのに」


食堂のカウンターで茶を飲みながら、秀之と裕美子、マキと話していた


退院した絵美子は、自室に引きこもったまま 自分に会おうとはしなかった 学校には病欠の届けを出していたが、マキだけは自転車で絵美子を見舞いに来てくれていた

「マキちゃん、片道一時間もかかるんだから、無理しないで、ね?」

裕美子が気遣うが、マキはただ笑みを返すだけだった


「マキちゃん、だったね、絵美子の様子はどう? オジサンには会ってくれなくてね…」


今、絵美子とまともに話せるのは、マキだけだった

「タカさん…絵美子を、絵美子を助けてあげて…」

「?」

「タカさんしか、絵美子を助けてあげられないと思う…」

「え?」





「絵美子とエッチして」

厨房で秀之が包丁を落とし、裕美子が茶を噴いた

裕美子が噴いた茶を顔面に滴らせながら、マキに問いかける

「な、なな、何ですと?」

19/12/13 22:14 (y/OLXeH3)
59
投稿者: 熊髭 ◆OQJdZRTLq.
マキは真剣な顔付きで続けた

「絵美の初めては、タカさんって決めていたの…もう少し大人になって、タカさんに似合う女になるって…」

あの時の約束だ… 話を逸らす為の方便を、絵美子は本気にしていた だとすれば、約束を自ら破ってしまった、いや 汚い大人に破られてしまった絵美子の胸中は…

「汚れてしまった身体ではタカさんに会えないって…」

いつの間にか マキは泣きじゃくっていた 裕美子に肩を抱かれ、これ以上 言葉が続かなかった

「だからって、それで絵美子ちゃんを抱けと言われても…」

秀之も裕美子も困惑している 絵美子の心を救う為には、そうするのが一番なのかも知れない だがそれは同時に、中学生の実子と行為に及ぶという禁忌を犯すということになる

「マキちゃん、マキちゃんの言うことは分かるよ…だけど、はい、と返事をする訳にもいかないんだよ…もう少し、時間をくれないか?」






いつもの様に食堂を手伝い、暖簾を下げた 明日は日曜日ということもあって 客の入りは普段より多く、忙しなかった
身体を動かしている間は考える暇も無く、気が紛れたが、静かになった途端に マキの言葉が頭を過る


「どうしましょうか…師匠…」

「俺にも分からん…」



その時、閉めた店の扉が ガラリ、と開いた


「うちの旦那、居る?」

千代子がパジャマ姿で現れた とうに五十路を過ぎ、完熟も完熟で有ったが、いまだに現役で男を漁っているらしい… 千代子から逃げる様に飲み歩く重を、今夜も探していた

「あら、タカ君、何年ぶりかしら?そんな顔してどうしたの?」

「いやぁ、まあ、色々と」

千代子が、たちまち女の表情に変わる

「分かった、女 でしょ タカ君モテそうだもんねぇ」

流石、いまだに現役のことは有る 千代子が一瞬で見抜いた 秀之は千代子から逃げる様にして うどん打ちの小部屋に籠ってしまった

(師匠、ズルいですよ…)

「で、相手はどんな子なの?もうセックスしたの?」

千代子がまくし立てるが、まさか実の子供が相手とも言えない…

「ずいぶん年下なんですけど、自分に好意を持ってるみたいで…」

千代子の表情が険しくなり、口調がガラッと変わった

「ちょっと、タカ君…年下だろうと年上だろうと関係無い 女の方から誘うって、凄く勇気が要るのよ?女に恥をかかせるんじゃないよ、全く…今すぐ気持ちに応えてきなっ」

ドンッとカウンターを叩き、千代子が睨み付けてきた

「はいっ はいっ、千代子さん、近い 近いからちょっと離れて…」

千代子がいつもの調子に戻り、にっこりと笑う

「分かれば良いのよ タカ君、女の覚悟って、命懸けなのよ? たとえ一夜限りでも、その子を幸せにしてあげるの、それが男の役割なのよ…」

そうまくし立てると、千代子は また重を探しに出て行った 千代子の幸せは今、どこで飲んだくれているのやら…


「行ったか?」

秀之が小部屋からなに食わぬ顔で出てきた

「師匠、隠れるなんて汚いですよ、もう」

「そう怒るなよ…で、腹は決まったのか?」


小部屋に籠りながら、千代子の話を聞いていたらしい…



(たとえ一夜限りでも、か…)


厨房の冷蔵庫から冷酒を取り出し、キャップを開けた ビールグラスに並々と注ぎ、一気に飲み干した

「あ、タカ、お前それ売り物だぞ」

「うるさいな、一本くらい良いでしょう」

「あ?師匠に向かってうるさいとは……」

秀之が何か喚いているが、耳には入って来ない…

あの晩、小上がりで絵美子に言われた言葉が、自分を責め立てる

(タカの意気地無し、か…)




19/12/14 12:47 (vUZwR7lF)
60
投稿者: 熊髭 ◆OQJdZRTLq.
(あ、しまった…)

あの後、裕美子が食堂に戻って来て、秀之を交えて話し合った所までは覚えている…内容は全く覚えていないが…
慣れない一気飲みなど するものでは無いな、と思いながら起き上がると、小上がりに敷かれた布団の上だった

時計を見ると、既に朝の七時を過ぎていた 食堂から出て駐車場を見ると、秀之の軽トラが消えていた 古民家にも、人気が無い…

「おはようございまーす…」

勝手口から入るが、やはり秀之と裕美子の姿は無い 卓袱台に、一通の封筒が置かれていた 中の便箋を取り出してみる…


(二人で温泉に行ってきます……帰りは夜遅くなります…?)

続けて、こう書かれていた

(タカちゃんに絵美子をお任せします……二人で覚悟を決めました……絵美子を宜しくお願いします………!?)



その時、絵美子の部屋の戸が開く音がした…

「ママ、お腹すい…? きゃっ!」

「お、おはようございます…」











赤錆色の湯が人気の 日帰り温泉に向かう軽トラの車中で、裕美子が秀之に問いかける

「絵美子の為とはいえ これで良かったのかしら…」

「正解なんて 誰にも分からないさ…タカと何か有っても無くても、絵美子は二人の大事な娘だし、タカは俺達の恩人だよ…」


「そうね、タカちゃんには、昔から迷惑かけっ放しね…」


裕美子が、秀之に聞こえないくらいの小声で、そっと呟いた…



















19/12/14 15:17 (wsUyO8LM)
61
投稿者: 熊髭 ◆OQJdZRTLq.
「………」

「………」

一体、どれ程の時間が過ぎただろう…お互いがお互いに 何か言いたげにしながらも、まるで喉元に真綿が詰まった様に、言葉が出ない…



グゥ キュルル…

沈黙を破ったのは、絵美子の腹音 だった


髪はボサボサ、何日も風呂にも入らず パジャマの襟元は脂で艶を放ち、若さ故の代謝の良さからか、若干 匂う…

「絵美子ちゃん、お腹 減ってる?」

顔を真っ赤に染めながら、絵美子が頷いた

「もうペコペコ…」

再度、グゥ と 音が鳴る 二人は顔を見合わせて 笑った 絵美子にとって何日ぶりの笑顔だったろうか くしゃくしゃにした目元からは、悲しみではない雫が溢れ、その瞳に 暗い翳りは無かった


一頻り笑いこけると、絵美子が茶の間を見渡し、自分に尋ねる

「パパとママは?」

「あ、ああ、なんか二人で温泉に行っちゃったみたいだよ…」

便箋を半分に折り、後半が見えないようにチラ とだけ、絵美子に見せる…

「朝御飯、何が良い?絵美子ちゃんの好きなもの 何でも作るから」

絵美子がもじもじしながら、小さな声で呟いた

「アタシ、フレンチトーストっていうの?食べてみたい…」

「お安い御用だ フレンチトースト一丁!」

秀之の真似をして、威勢よく応えた

絵美子が泣き笑いの表情で、抱き付いてきた

「タカ…タカ… ごめんね…有り難う…」


絵美子の髪をそっと撫でながら、華奢で小さな身体を確かめる

(こんな小さな身体で…辛かったろうな、絵美子…)

「ご飯、作るまでちょっとかかるから、お風呂 入っておいで?」

絵美子が自身の二の腕辺りをスンスンと嗅いだ途端に、自分から飛び退いた 真っ赤な顔をしながら、呟く

「アタシ、臭ーい」







(フレンチトースト、か…)

幸い、食パンは常備して有るようだ… 台所の冷蔵庫を開ける 卵は有ったが牛乳が無い…
南無三で冷凍庫の取っ手を引いた

(有るじゃないか)

バニラアイスを溶かし、牛乳代わりにする 最初から甘いので、砂糖を入れる手間が省ける
卵液と混ぜ、食パンを浸した

充分パンに吸い込ませたら、たっぷりのバターで焼き上げる

(お次は…)

シナモンシュガー代わりにニッキ飴をレンジで溶かし、焼き上がったパンに格子状にかける
冷えると また固まるので良い食感のアクセントにもなる ホイップクリーム代わりに スプーンで丸く抜いたバニラアイスを、一盛り
代用品だらけのフレンチトーストが出来上がった

「さっぱりしたー」

丁度 絵美子が浴室から出てきた よれたパジャマから白いTシャツ、デニムのホットパンツに着替えていた


「はい、朝御飯」

卓袱台を見て、絵美子は まるで花が咲いたように華やかな笑顔を見せた


「タカ、すごーい」

給仕の様にかしこまりながら、絵美子に微笑む

「どうぞ、召し上がれ」





「御馳走様、やっぱりタカのご飯、美味しいっ」

お腹をさすりながら、満足気にしている絵美子を見て、自分も自然と笑みがこぼれていた

同時に、病院で見た痛々しい絵美子を思い出すと、心臓をキリキリと針金で締め付けられるような感覚に陥った



「絵美子ちゃん、今から話すことを、聞いてくれるかい?」

何かを察したのか、絵美子の顔に緊張が見えた…


19/12/14 21:23 (VvRoiNDB)
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