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妄執 亡夫の愛に狂う女 続編
カテゴリ: 官能小説の館    掲示板名:ノンジャンル 官能小説   
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1:妄執 亡夫の愛に狂う女 続編
投稿者: 熊髭 ◆OQJdZRTLq.
偶然出会った夫婦の依頼で、不能の夫に代わり人妻を孕ませるお話です
愛情の表し方がどうしようもなく歪んでしまった人達を描こうと思ってます

前編は 熊髭 で検索お願いします


 
2019/11/25 10:00:31(CCVH9m8F)
77
投稿者: 熊髭 ◆OQJdZRTLq.
「貴方…何処に行ってたの…私も絵美子もほったらかして…」

裕美子の二穴から抜け落ちた性具が、足元で唸りながら震えている…気にも止めずに裕美子が自分を抱き締めてきた

「貴方…もう何処にも行かないでね…私、何でもするから…」

秀之のスウェットを着ていたせいか、自分を秀之だと思い込んでいる… 裕美子の両手が存在を確かめるかの様に 自分の身体をまさぐり始めた

「何でもするから…何でもするから…」


譫言の様に呟きながら、裕美子の手がスウェットの下に潜り込み、肌に触れる

「裕美子さん…自分はヒデさんじゃ…」



……ママを慰めてあげて……

絵美子の言葉を 思い出す…

(…そういうこと、か…絵美子…)


……たとえ一夜限りでも、幸せにしてやるのが男の役割なのよ……

同時に、以前言われた 千代子の言葉も頭を過る…


「裕美子、ただいま…」

「貴方…」

裕美子は、もうこのまま狂い続けている方が 幸せなのかも知れない…

裕美子に口付けをし、そっと横たわらせる
添う様にピタリと身体を合わせると、裕美子が自分の胸にしゃぶりついてきた

「貴方…いつもの、してあげる…」

舌先で自分の乳首を転がし、片手は下半身をまさぐり始めた

「ウフフ、貴方 感じる?」

「ああ…」

裕美子の前で、秀之を演じきらなければ… ふと、壁の和竿が視界に入る…壁にぶら下げられた、あの朱赤に塗られたテンカラ竿が、無風の作業場で ゆらり、と揺れた


(ヒデさん…すみません…)

裕美子の指が雄穴を捉え、ゆっくりと解す様に練り上げてくる…

「!」

「気持ち、良いでしょう?」

自分の股に顔を埋め 口唇で雄穴を愛撫し、舌が内部まで侵入してきた

「そろそろ、良い?」

裕美子が淫蕩な笑みを浮かべながら 性具のひとつを掴み ベッタリと唾液を纏わせた

「お、あっ…」

性具が肛内に捩じ込まれる… 久し振りの感触に 隠茎が反応してしまった 不能の秀之では有り得ない身体の変化に、裕美子が驚いた表情を見せた

「!…貴方…良かった……治ったのね…院長先生にお礼しなくちゃ…」

裕美子が涙を浮かべている…二十年の時を経て、やっと 秀之と結ばれる事が出来る嬉しさで ポロポロと雫を溢していた…

「ああ、そうだよ、裕美子…」

「貴方、貴方…来て…私、幸せよ…」






朱赤のテンカラ竿が、ゆらゆらと揺れていた

裕美子と自分が同時に絶頂を迎え、果てたと同時に 一際大きく揺らぎ、ピタリと 動きを泊めた…







奥の間に裕美子を運び、そっと布団に寝かせる…その寝顔は愛らしく、僅に笑みを湛えていた

襖を静かに閉め、寝酒にと、缶ビールを開ける

一気に缶の半分程を流し込むと、キンと冷えた黄金の液体が 食道や胃の位置を教えてくれた


(これで、良かったのかな…師匠…)

欄間に掛けられた時計を見ると、午前0時を回っていた 少し寒いが、このまま寝よう と 座蒲団を半分に折り込み 枕にする

灯りを消そうと立ち上がった時、絵美子がパジャマ姿で現れた…

「起きていたのか…明日、学校に遅れるぞ?」

「タカ…ママの新しいパパになって?…そしたら、アタシ、タカの事 諦められる…」

絵美子の真っ直ぐな目が、自分を見つめていた…



19/12/19 12:56 (vL7pv/AH)
78
投稿者: 熊髭 ◆OQJdZRTLq.
スッ と、奥の間に続く襖が開いた


「絵美子、タカちゃんが困ってるわよ?いい加減になさい…」

「ママ…!」

しっかりとした口調で 裕美子が絵美子を咎めた まるで憑き物が落ちた様に、しゃんとしている…

「タカちゃん、ごめんなさいね…いつも私達が迷惑ばかりかけて…主人に夢の中で叱られちゃった…」

裕美子は仏壇をチラと見やり、再び振り向いた
昼間と違い、ちゃんと視界に仏壇が映っているようだ… きちんと、秀之の死と向かい合えた証だった

「裕美子さん…あの…すみません…」

「良いの…あの時、確かに主人に抱かれたの、私……私、幸せよ…」


絵美子がパジャマの袖口で涙と鼻水を拭っている

「あらあら、絵美子 汚いわね…」

裕美子が優しく、絵美子の顔をティッシュで拭いてやると、絵美子が裕美子に問いかけた

「ママ、ママはタカと結婚したくないの?」

「ママはね、パパの事が大好きなのよ…タカちゃんも好きだけど、その好きとは違うの…ね?分かる?」

(…昔から、分かってたけど…改めて言われると、ちょっと、なあ)

多少 傷付きながらも、努めて平静を装った…









「じゃ、送って行きます」

絵美子を三菱の四駆に乗せ、中学校まで送って行く最中、絵美子は不機嫌だった

「ママが元気になって嬉しいけど、なんかフクザツ…」

「そんなことを言うなよ…パパとママの間には、自分なんか入る隙間なんか無いんだよ」

「オチンチンは入れたのに?」


何も口に含んで無くて良かった…


「じゃ、タカがリコンしたら、アタシがタカのお嫁さんね!」

丁度、校門に着いた瞬間、絵美子が言い放つと同時に 自分の頬にキスをし、助手席から飛び出して行った…


(まだ新婚なんだけどなあ…)

ハザードランプがチカチカと音を立てる車内で、独り 呟いた…




19/12/19 15:33 (twWykmc4)
79
投稿者: 熊髭 ◆OQJdZRTLq.
(あれから、十年、か…)


通い慣れた国道を走りながら、ぼんやりと昔のことを思い出していた…

(あれ?こんな交差点有ったか?)

震災以降、この辺りのインフラも急激に整備され、毎年度の様に新しい道路が出来ていた

慌ててナビを触り、あの山道へのルートを検索する 何代目かの三菱の四駆が、僅か数秒後に最短ルートを指示した

(昔は地図眺めて、蛍光ペンで道をなぞったもんだったな…)

早朝の国道は、大型トラックが気違い染みた速度で走り抜け 沿道には二十四時間営業の牛丼屋やコンビニがポツポツと建っていた





此処に来るのは一年振り、やはり秀之の命日辺りだった

「半日券で」

養鱒場に併設された エリアフィッシング場の受付には あの時と変わらない親父が座っていた

「あいよ…お、タカか…そういやヒデの命日、今日だったか?あ、昨日か?」

この親父だけは、四半世紀経っても昔のままのジジイだな…一体何歳なんだ?… などと思いながら、釣り座に付く

マイクロスプーンを投げ倒し、地蔵の様に固まっている他の客を尻目に ミノーでポンポンと虹鱒をキャッチする エリアフィッシングはあまり好きでは無いが、禁漁期間中は仕方が無い…

しばらく釣りをしていると、初老の男性が、近付いてきた

「良く釣りますね…何をお使いで?」

「いや、普通のプラグですよ」

よく男性を見ると、麓の釣具屋の主だった

「その竿…もしかして秀の…」

自分の竿の銘を目敏く見抜いた主が、途端に嫌らしい目付きをした

「師匠の竿です…」

「やっぱり…これ、いくらで譲って貰えます? 秀の作品、最近になって引く手あまたなんですよ…ヒヒッ」

「?」

「工房に行っても、奥方がなかなか竿や毛鉤を売ってくれなくてね…今、出回ってる竿…プレミア付いてるんですよ ヒヒッ」

主が金の亡者にしか見えなかった あの時、秀之の作品を絶賛していた人物とは思えなかった…

丁重に断りを入れ、納竿した 山道を下り、秀之が命を落とした、あの沢へ降りた


「師匠…」

長財布程の包みから巻き紙を引き抜き、秀之が好んで吸っていたゴールデンヴァージニアの葉を巻いた
武骨に角ばった、底面に1932と誤印されたジッポーで火を点し、沢に投げ入れた


「不法投棄!逮捕!!」

山道を見上げると、絵美子が笑っていた もう成人を迎え、今は裕美子と二人で食堂を切り盛りしている


「タカ…久し振りね…」

仕事着姿の絵美子が沢へ降りてきた 顔も雰囲気もすっかり成熟し、昔の裕美子を彷彿させた

「毎年来てるの、知ってるよ?家やお墓には来ないけど」

絵美子の言う通り、このまま食堂や墓には行かず、秀之と一緒に釣った沢や、泊まった宿などを巡って帰るつもりだった… 絵美子と会うのも、三年前、七回忌以来だった

「此処にいると、何故分かった?」

悪戯な笑みを浮かべながら、絵美子がスマホを取り出した

「十三さん…ほら、あそこ」

遥か上方の崖に、望遠鏡の様な測量機器を据え付けている十三らしき姿が見えた、ような気がする 四十を過ぎた辺りから、悲しくも老眼が始まっていた


「あの人、まだ仕事してるのか…」

「今日は逃がさないわよ、タカ…ママも会いたがってるし」






「あら、タカちゃん!」

絵美子の軽トラに先導され、食堂に着くや、裕美子が勝手口から飛び出してきた 最後に裕美子と交わった、七回忌の夜を思い出していた…









「絵美子を抱いた後でも、相手してくれて有り難うね、タカちゃん…」

「まあ、こうなるんだろうとは、薄々と…」

「いやん、タカちゃん…まるで私が淫乱みたいじゃない…主人以外はタカちゃんだけなのよ?」


脂の乗りきった豊満な身体は、年に一度の交わりを堪能し 初冬だというのに全身が汗ばんでいた その数時間前には絵美子に半ば強引に押し倒され、喪服のまま馬乗りで精を絞り取られていた


三年前を思い出しながら、食堂のカウンターに座り、メニューを何気無く手に取る


「タカ、お昼まだでしょ?何か作るよ?」

「じゃあ、カツ丼 頼むよ」


初めて この食堂で食べたカツ丼… あの味は忘れられない…


「はい、カツ丼お待ちどうさま」


絵美子がこしらえ、裕美子が運んできた 大根の糠漬けが 脇にちょこんと添えて有った…


(!…醤油の味しかしない…同じ味だ…)

「絵美子…」

「なあに?タカ?」

「ご飯が進む味だな…」

「ちゃんと食べないと、身体が保たないわよ?タカちゃん?」


裕美子が意味有り気に微笑み、絵美子は自分を見つめ、上唇をペロリと舐め上げていた…


裕美子と絵美子、自分が食堂で騒いでいる頃…



誰も居ない作業場の壁にぶら下げられた、朱赤のテンカラ竿が、嬉しそうにゆらゆらと揺れていた…







19/12/19 22:36 (KKzi3Fb4)
80
投稿者: 熊髭 ◆OQJdZRTLq.


作者の熊髭です

拙文にお付き合い頂いた皆様、有り難う御座いました( ノ;_ _)ノ
時系列や設定に綻びが有ったり、台詞に矛盾が有ったり、誤字もだいぶ有りましたが なんとか終わらせることが出来ました
一応、映像的なエンドロールにはトムウェイツのアイスクリームマンが流れているという脳内設定です 訳詞がネットに転がっていると思うので、検索してみて下さい

読後の感想など頂けると、オッサン小躍りします


ではまた(・∀・)ノ


19/12/20 05:53 (Odi71Qk3)
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