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1
2015/05/27 16:20:15 (Qit53ipJ)
十日前の出来事です。
 僕は三十三歳の地方公務員で、一年前に中学校の教師
をしている三つ年上の妻と結婚して、婿養子として妻の
実家に入りました。
 妻の父親は五年ほど前に他界していて、妻の母親との
三人暮らしです。
 妻の母親は亜紀子という名で、年齢は六十三歳です。
 彼女も長く教職の場に身を置いていて、最後には小学
校の教頭職で定年退職していました。
 三人には登山という共通の趣味がありました。
 妻と知り合ったのも僕が勤める市役所が企画した登山
行事がきっかけでした。
 義母の亜紀子も亡夫が登山愛好者だったこともあって
山歩きは好きだいうことでした。
 僕も含めて三人とも、高く険しい山を踏破するという
ような本格的な登山ではなく、二千メートル級までの山
を歩き登るという程度のものでしたが、結婚してからも
三人での登山行は何度か経験していました。
 そして先々週の土曜日も、以前にも行ったことのある
千五百メートル級の山への、三人での登山計画をしてい
たのですが、前日になって妻のほうが急に学校の教頭の
代理での研修旅行が入ってしまったということで、義母
の亜紀子との二人きりの登山行となったのでした。
 先に白状しておきますが、僕は義母の亜紀子に対して
は前からずっと誰にもいえない不浄な思いを抱いていま
した。
 義母の亜紀子は身長は百五十センチそこそこで体重も
四十数キロ程度の、小柄で華奢な体型をしています。
 髪をおかっぱ風のショートカットにしていて、目鼻立
ちの整った小ぶりの顔や色白の肌のせいもあって、外見
的には実年齢よりはかなり若く見えました。
 田舎で暮らしている色黒ででっぷりとした体型の僕の
母親とは、比較しようもないくらいの上品さがあり、妻
にはいえないことでしたが、亜紀子に対しては義母とい
うよりも一人の女性として心密かに胸をときめかせてい
た毎日でした。
 妻のいない、義母との二人きりの登山に、僕は事前に
不埒な姦計を持っていたというのでは毛頭なかったので
すが、不遜にも何となく浮ついた気分でいたのは確かで
した。
 義母の亜紀子は娘婿の僕のそんな不埒な思いなど当然
知る由もなく、僕自身もその思いで彼女に強く迫ろうな
どとは、その時は思ってもいませんでした。
 そして登山当日の朝は抜けるような青空が広がる好天
でした。
 電車の駅を降りバスで一時間ほど山に入ったところの
登山口で、その山を目指す何組かのパーティと一緒に頂
上に向けて歩き登ったのです。
 十月中旬の秋たけなわの頃で、歩き登りながら目にす
る山々には紅葉が色鮮やかでした。
 赤い帽子と薄いピンクのヤッケ姿の義母の亜紀子も年
齢を感じさせないような軽い足取りで、僕のすぐ前を黙
々と歩いていました。
 時折吹く風で前を歩く亜紀子のものなのか、ほのかな
化粧の匂いが僕の鼻腔を気持ちよく刺激していました。
 その山は登山ルートが二つに対して、頂上からの下山
ルートが四つに分かれているのが特長でした。
 以前に妻も入れての三人で来た時は初めてということ
もあって、登った道をそのまま下山していたのですが、
今回の計画ではその山を横断する下山ルートを選択して
いたので、頂上からは来た時とは違う道を二人で下りる
ことにしていました。
 その道は一度、前に僕が一人の時に踏破していたので、
先頭に立って歩きました。
 同じルートを下る二、三組のパーティもいましたが、
少し気にかかっていたのは、頂上に着いた頃から雲行き
が怪しくなり出していたことでした。
 山の天気が変わりやすいというのは当然承知はしてい
ましたが、速い速度で青空が消え黒く低い雲が漂い始め
ていたのです。
 そして下山ルートの中腹手前あたりでいきなり大粒の
雨が、帽子とヤッケに音を立てて当たってきました。
 山での雨の経験は僕も義母の亜紀子も何度も経験はし
ているので慌てた素振りはなかったのですが、急勾配の
大きな曲がり道に来たところで亜紀子がぬかるんだ土に
足を取られ倒れこんでしまったのでした。
 「大丈夫ですか?お義母さん」
 駆け寄って腕を取り抱き起こそうとした時、義母の雨
に濡れそぼった色白の顔が苦痛に歪んでいました。
 右足を痛めたようで義母は立ち上がれずにいました。
 「ご、ごめんなさい。そこの岩で滑っちゃって」
 かたちのいい眉をしかめながら義母は僕に申し訳なさ
そうな顔で小首を小さく俯けていました。
 「捻挫かも知れませんね。大丈夫、僕がおぶっていき
ますからちょっと待ってくださいね」
 僕は急いで背負っていた自分のリュックを肩から外し
て、それを前から掛けるようにして、亜紀子を背中に背
負って道を下ったのです。
 義母が小柄な体型だったのが幸いでしたが、降り続く
雨は勢いをさらに増し、午後の二時過ぎというのにあた
りはもう夕刻のような暗さになってきていました。
 ふと僕はあることを思い出し、背中の義母にいいまし
た。
 「お義母さん、この先の横道を入ったところに番小屋
があります。そこで雨を少し止ましたいと思いますが…。
お義母さんの足の様子も少し心配ですし」
 雨で二人ともすっかりずぶ濡れになっていて、亜紀子
は力弱く頷くだけでした。
 下山ルートから外れた鬱蒼とした木々の下の細い道を
しばらく行ったところに、トタン屋根の小さな小屋が見
えてきました。
 横引きの古びた木の戸を開けると、土間が半分で板間
が半分の畳三畳ほどのスペースの小屋でした。
 義母をゆっくりと板間に下ろしてから、僕は故意的に
彼女から離れるように土間の隅に腰を下ろしました。
 お互いにリュックから出したタオルで衣服に染みた雨
を拭き取っていましたが、トタン屋根を叩く雨音が激し
いだけで他人の気配もなく、そして狭くて薄暗いスペー
スが二人を自然に寡黙にしていました。
 「お義母さん、足のほうは大丈夫ですか?」
 気まずいような沈黙を打ち消すように僕は義母に問い
かけました。
 「まだ痛みはあるけど大丈夫よ。それよりごめんなさ
いね、迷惑かけちゃって」
 「僕は若いから平気ですよ。もう少し雨を止ましてか
ら下山しましょう。なに、ここからはもうほんの一時間
ほどで登山口です。それより足診ましょう、骨折してた
ら何か添え木しないと」
 そういって僕はつかつかと亜紀子のそばに近づきまし
た。
 登山靴と靴下を脱いだ義母の右足を見ると、踝と踵の
あたりがやはり薄赤く腫れ上がっていました。
 「どのあたりですか?」
 と僕が尋ねると義母は手袋をした人差し指で踝のあた
りを指しました。
 「失礼しますよ。痛かったらいってください」
 僕はそういって手袋を脱いだ手で義母の踝のあたりを
ゆっくりと擦りました。
 艶やかな義母の皮膚の感触に僕は内心を大きくときめ
かせていました。
 初めて触れた義母の肌でした。
 「うーん、骨が折れてるのではなさそうですね。腫れ
てるから捻挫は間違いないと思いますけど」
 僕は不必要なくらいに何度も義母の肌を擦りながら、
優しく労わるような声をかけました。
 それからまた義母から離れて、僕は携帯電話でこの地
方の天気予報を調べました。
 低気圧の動きが予想外に早くなり運ばれてきた大きな
雨雲が、この地方付近で停滞するという、あまり喜ばし
くない情報が出ていました。
 「うーん、天気予報少しヤバイですね。雨と風が夜ま
で強くなるといってます。今のうちに強行突破するかど
うかですね。でも、この先の川の水が増水してると道ま
で溢れ出ているかも知れないし」
 僕は義母に携帯をかざして天気情報を正直に告げまし
た。
 「ここならまだ高い場所ですから川の水も大丈夫です
し、木に囲まれてるから風も防げます。風がまた強く吹
いて雲を運んでいってくれるかも知れません。もう少し
待ちましょう」
 山での主導権はやはり男の僕にありました。
 不安げな表情で小さく頷きながら、義母は力なく細い
両肩を項垂れさせていました。
 「由美にはもう少ししたら僕から連絡します。取り敢
えず身体を休めましょう。風邪引かないようにしてくだ
さいね」
 さすがにその時はまだ、まさかここで義母と一夜を共
にするということは、僕自身も予想はしていませんでし
た。
 大袈裟に遭難ということでもないし、登山口までは後
一時間もかからないところでの避難待機だと僕は思って
いました。
 しかし、雨の止む気配はそのままずっとありませんで
した。
 それどころかトタン屋根を叩く雨音はさらに激しさを
増していて、木々を揺らす風の音まで強く聞こえ出して
きていました。
 義母の不安と心配を思うと居ても立ってもいられない
気持ちでしたが、妻のようにそばで抱いてやるわけにも
いかず、少し途方に暮れながら僕は時間をやり過ごすし
かありませんでした…。
 
       続く

1 2 3 4 5
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42
2015/06/18 21:03:52    (YUqfwkGB)
ROMです。
出来れば、新しいスレッドをお願いします。

下九沢の久里とりす
43
投稿者:コウジ
2015/06/19 00:37:56    (5b13NaBt)
顔を俯けたまま、その白い封筒を眼鏡越しの切れ
長の目で凝視していた義母の顔面が瞬く間に蒼白の
度合いを増し、動揺と狼狽の表情の色を濃くしてい
るのがわかりました。
 紅く引いたルージュの唇が小さく震えだしている
のがわかりました。
 と、義母の上体が前に傾き、片手が前に伸びたの
が見え、それより一瞬早く動いて、僕はその封筒を
掴み取ったのでした。
 「亜紀子、ここでこの封筒開けてみようか?」
 手にした封筒を義母の前で翳しながら、邪淫な悪
魔の心に支配された僕は、彼女の心の中の動揺を見
透かすように静かな口調で言葉をかけました。
 その白い封筒の中身が何なのかを、義母の狼狽し
た蒼白の顔が明白に察知していることを、僕に図ら
ずも露呈しているのでした。
 「亜紀子には色々と尋ねたいことがある。ここで
見開いて質問しようか?」
 「…‥…‥」
 細い両肩を強く窄め込んで、首を深く折り曲げた
まま義母は声を失くしていました。
 「これを脅迫ととるかどうかは亜紀子の勝手だけ
ど、でもこれまで僕が亜紀子に抱いていたイメージ
を粉々に粉砕するものだよね?…勿論、このこと
は僕しか今はまだ知らない。誰にも知らさないでい
るつもりだ」
 つとめて静かな語りかけ口調で話しながら、僕は
その封筒をまた背広のポケットに仕舞い込み、膝の
上で拳を作っていた義母の両手の上に手を重ねてい
ました。
 逃げようとした義母でしたが、男の僕の力には勝
てません。
 椅子から腰を上げ義母のほうに身を乗り出すよう
にして、僕は片方の手で彼女の細い肩を抱き寄せま
した。
 慌てたように後ろに身をずらそうとした義母です
が、色褪せた白い封筒の衝撃が大きすぎたのか、心
なしか力が弱っている気がしました。
 義母の上体がベッドに崩れるように倒れました。
 その上に僕の上体が覆い被さり、蒼白の顔のまま
の義母の唇を重ねにいくと、彼女は小さく小首を振
って僕の唇から逃げようとするのですが、それとて
も強く抗うものではありませんでした。
 紅いルージュの仄かな香りが僕の鼻腔をくすぐり、
やがて義母の唇は僕の餌食となり、白い歯が小さく
開いたのでした。
 覆い被さり唇を貪り吸う僕の両肩に置いた義母の
両手から、強い抗いの兆しは感じられませんでした。
 眼鏡の奥の義母の目は深く閉じられたままで、う
っ、うっと小さく息を弾ませていました。
 義母のパジャマのボタンに手をかけ、僕はゆっく
りと一つずつ外していきました。
 その手を遮ろうとする義母でしたが、白い封筒の
衝撃による心の中の挫折感はよほど大きかったのか、
力がほとんど入っていない印象でした。
 唇を吸いたてながらふと目を開けると、義母の眼
鏡の奥の細い目尻から涙のようなものが一筋流れ出
ていました。
 しかしそれを見て悲哀と同情の思いに駆られると
いうことは、その時の僕にはもうありませんでした。
 パジャマの前ボタンが全部外され、薄い肌色のキ
ャミソールが艶やかな肌とともに露呈しました。
 この時、義母がどういうわけでかブラジャーをし
ていなかったことに僕は気づき、キャミソールのシ
ルクの布地越しにすぐに小さく円やかな乳房をすぐ
に掴み取ったのでした。
 「ううっ…」
 と短い声が洩れ、僕に唇を吸われたままの義母の
顔が小さく左右に揺れ動きました。
 シルクの布地越しに僕は、義母の乳房をゆっくり
と揉みしだきました。
 乳房への愛撫を続けたままで、僕の唇が義母の唇
から離れ、彼女の尖り気味の顎の横から首筋を舌先
でなぞるように這い回ります。
 彼女の細い首筋を這う唇にも、乳房を揉みしだく
手にも、僕はゆっくりとした丹念さを心がけて愛撫
を注ぎました。
 「ああっ…」
 と義母が頤をのけ反らすようにして少し大きな喘
ぎ声を洩らしました。
 それは彼女の女としての弱点ともいえる乳房を丹
念に揉みしだく、僕の手と指の動きに連動するかの
ようにその後もしばらく続きました。
 義母の片腕からパジャマを脱がしキャミソールを
たくし上げると、肌理の細やかなすべすべとした腹
部の肌と、円やかで柔らかげな乳房、そしてその頂
きにぽつんとある薄桃色の小さな蕾のような乳首が
露わになりました。
 指先でその固くしこり出している乳首を軽く摘ま
み上げるたびに、義母の頤が切なげに上下するので
した。
 それまで丹念さを心がけていたはずの僕も、義母
の清楚で気品のある顔が切なげに歪むのを見て、さ
すがに昂まりの度合いを急激に深めてしまい、動き
を忙しく早めてしまうのでした。
 義母の乳房を這っていた僕の手が腹部の艶やかな
肌を滑るように下り、パジャマのズボンの下にする
りと潜り込んでいました。
 ずきんと胸を昂まらせるような漆黒の茂みの感触
が、僕の指先から一気に脳髄を刺激して、さらにそ
の茂みの奥の柔肉の裂け目の中に突き進むと、義母
のその部分は熱くしとどに濡れそぼっていたのでし
た。
 この室に入った時、銀縁の眼鏡を光らせ、理性に
満ち満ちた毅然とした態度で僕を諭し諌めようとし
ていた義母でした。
 元聖職者然とした理知的で険しい顔つきだった義
母の態度に、正直なところ僕は少したじろいだのは
事実でした。
 あの白い封筒がなかったら、やもすると僕は義母
の諭しに屈服し、これまでの卑猥で淫靡な行状に深
い詫びと反省の言葉を述べさせられていたのかもわ
かりません。
 しかし攻守はところを換えたのです。 
 今、僕の身体の下で間断なく女の喘ぎの声を洩ら
しているのは義母でした。
 きっかけはともかく長く執拗な僕の狡猾な愛撫に、
義母は間違いなく屈しようとしていました。
 「ああっ…だ、だめっ」
 義母の下腹部に潜り込んだ僕の手の淫靡な動きに、
自分の両手の指を口の中に差し込むようにしながら、
彼女はわなわなと全身を悩ましげに揺らせ続けてい
ました。
 休むことなく僕は動き、義母のパジャマのズボン
を脱がせ下ろしました。
 僕はそのままベッドに上がり込み、忙しなげな動
作でズボンのベルトを外し、トランクスと一緒に脱
ぎ下ろしました。
 もしかしたら看護師か誰かの突然の来室があるか
も知れないという怖れがふと頭を過ぎりましたが、
まるで予期せぬ竜巻のように体内から突発的に湧き
上がってきている欲情の前に抑制力を喪失してしま
っていました。
 義母の剥き出しになった細い両足を大きく割り拡
げ、上半身は背広とネクタイで下半身丸出しの姿で、
僕はすでに固く怒張した自分のものの先端を彼女の
下腹部の漆黒の中に当て入れたのです。
 義母の両足首を高く持ち上げ、僕は自分の屹立し
たものの先端で義母の体内への入口を探り求め、す
ぐにぬちっとした潤みを湛えた彼女の中心を捉えま
した。
 剥き出しの両足を高く持ち上げられ、あられもな
い開脚状態にされた義母は眼鏡の奥の目を大きく見
開き、慌てふためくようにして身をずらし逃げよう
としましたが、もうその時には僕の屹立の先端は彼
女の柔襞を割り裂き込むよう侵入し始めていたので
す。
 「ああっ…こ、こんなところで…い、いやっ」
 ヌメヌメと濡れそぼった膣内の柔肌が心地のいい
圧迫感で、ゆっくりと中に侵入する僕のものに生熱
い刺激と、声を上げそうになるくらいの快感を与え
てきていました。
 小柄で華奢な体型のせいか義母のその部分は、僕
には経験のないことですが、例えると未成年の少女
のもののような狭窄感で堪らない刺激を与えてくる
のでした。
 僕のものの先端に、義母の膣内の最深部の何かが
触れ当たるのがわかりました。
 「ああっ…あっ…だめっ」
 一際高く義母の咆哮の声が上がり、彼女の細い両
腕が何かにすがるように空中を激しく泳ぎ回ってい
ました。
 僕はそのまま腰をゆっくりと律動させました。
 「ああっ…だ、だめっ…う、動かないで」
 首から上を激しくのた打ち回らせて義母が哀願す
るように声を洩らすのですが、僕はそのまま腰の律
動を止めることはせず、逆に動きを次第に早めてい
ったのでした。
 「あっ…ああっ…だめっ…そ、そんなに早くした
ら…あっ」
 「亜紀子、どうだ? 気持ちいいのか?」
 「ああっ…こ、浩二さん…そ、そんなに」
 「気持ちいいのか聞いてるんだ。どうなんだ?」
 「ああっ…ゆ、許して…ど、どうにか‥なっちゃ
う」
 「もっと強くか?」
 「だめっ…こ、これ以上…ああ」
 「もう一度聞くよ。どうなんだ?亜紀子、気持ち
いいのか?」
 「は、はい…ああっ…き、気持ちい、いいです」
 腰の律動を続けたまま僕が上体を前屈みにしてや
ると、義母は僕の両腕に強くしがみついてきて、顔
を近づけてやると絶え絶えしい息を吐きながら唇を
求めるような仕草を見せるのでした。
 カチャという室のドアが開くか閉まるかのような
かすかな音が僕の耳に入りました。
 ドアのほうに目をやると、そこに人の気配はあり
ません。
 気のせいだったかと思いながらも、僕も義母の膣
内から受ける心地の良すぎる圧迫感と、彼女が熱く
吐く息や、間断なく洩らし続ける喘ぎの声に、昂ま
りの熱風が体内に吹き荒れ出してきていて、絶頂の
間際にいることを感じさせられていました。
 義母へのつらぬきの僕の動きが俄然早まり、彼女
の唇を荒々しく貪り吸ったり、乳房や乳首への愛撫
も間断なく続けたりして、やがて僕は、
 「亜紀子、も、もうだめだ。いくよ」
 と声を上げて全身を痙攣状態に陥らせたのです。
 「ああっ、こ、浩二さん。わ、私も…もうっ」
 と義母は僕の首に捲きつかせた腕に、ある限りの
力を込めて強くしがみついてきて、一際高い官能の
昂まり声を上げて絶え果てようとしていました。
 僕は小柄な義母に上体を被せ込むように倒れ、義
母は僕に強くしがみつき、お互いが気持ちを合わせ
て共にめくるめく絶頂の極みに昇りつめたのでした。
 義母の身体の中でどくどくとした放出感を、僕は
深く何度も堪能したのでした。
 ベッドの上でまるで惚れ合った恋人同士のように、
僕と義母は深い抱擁の姿勢のまま、しばらくは茫然
としていました。
 やがて僕は義母から離れ、ベッドから降り、身繕
いを済ませると、何気にもう一度ドアのほうに目を
向けたのです。
 近づいてくる足音が小さく聞こえました。
 ふと義母を見ると、ほとんど裸に近い状態でまだ
茫洋とした焦点の定まらない目を空中に泳がせて、
息を荒く弾ませていました。
 「亜紀子、誰かくる」
 僕は義母の乱れたままの裸身を慌てて上布団を被
せて隠しました。
 足音が止まりドアをノックする音がしたのはその
すぐ後でした。
 「はい?」
 と僕は平静を装った声でいってドアのほうを見る
と、この前の看護師が軽い会釈をして入ってきまし
た。
 「失礼します。先生、明日のご退院おめでとうご
ざいます。私、明日お休みをいただくのでご挨拶に
伺いました。足の具合は大丈夫ですか?」
 帰宅前なのか制服姿ではなく、白のセーターに濃
紺のツーピース姿でした。
 「あ、ああ、それはわざわざどうも。すみません、
義母は少し疲れたといって、今眠ったところなんで
す」
 僕は咄嗟な思いつきで少し慌てたように言葉を返
しました。
 「そうなんですか。…あの、それなら先生によろ
しくお伝えください。私、野村加奈子といいます」
 少し残念そうな表情を浮かべながら、彼女は頭を
下げて退室しました。
 長く肩まで垂らした髪と健康的で若々しい肌の色
と、くりくりとした目が特長的な感じの子でした。
 振り返って義母を見ると、僕が咄嗟な思いつきで
いった言葉に従ったのか、すっぽりと顔まで隠すく
らいに布団を深く被っていました。
 「亜紀子、もう大丈夫だよ」
 そういって僕は義母の布団を二度三度叩いてから、
 「今日はこれで帰るよ。明日は僕は仕事で来れな
いけど、由美が休みで朝から来るっていってた」
 と声をかけましたが、彼女からの応答はありませ
んでした。
 例の封筒の件については、ここで今問い質すとい
う気持ちは僕にはありませんでした。
 事の成り行きでたまたま義母に提示してしまった
のは僕も想定外のことでしたが、これはこれでいつ
の日か時間を充分に割いて、事の詳細を問い質せば
いいと考えていました。
 おやすみ、の言葉をいって僕は病室を出ました。
 病院の玄関を出ると外はもう夜でした。
 歩いて帰るつもりで二百メートルほど行くと、突
然、建物の脇から人が僕の前に出てきたので驚いて
見ると女性のようでした。
 「君は…」
 つい今しがた僕と義母のいる病室に挨拶に来た野
口加奈子でした。
 「こんばんは。驚かせてごめんなさい。ここでず
っと待ってました」
 街灯に照らされた彼女の顔には悪戯っぽい笑みが
浮かんでいました。
 「僕を?」
 そう聞くと白い歯を見せて少しはにかんだような
表情で、
 「私、偶然にも何十年ぶりかに先生に会ってとて
も嬉しかったんです。あの先生は小学校の時の私の
憧れの先生だったんです。だからもっともっとたく
さんお話したかったのに、明日退院されてしまわれ
るのがとても寂しくて」
 「え?それでどうして僕に?」
 「先生のお嬢さんのご主人とは伺っていました。
…それで、私の勝手な思い込みなんですけど、先生
のお身内の方にお話聞いてもらえたらと思って」
 「僕に義母の若い頃のことを話したいってこと?」
 「あ、今日の今じゃなくていいんです。このまま
先生が退院されてしまうと、こちらから自宅へお邪
魔するのも何ですし…」
 会ってまだ二度目の彼女からの奇妙な問いかけと
いうか、申し入れに僕はただ戸惑うだけでしたが、
街灯に照らされた彼女の顔を見ると、存外可愛く見
え、明るい性格のような感じだったので、
 「こんな僕でよかったら、いつでもお話聞きます
よ。携帯番号よかったら…」
 と応え、お互いの携帯番号を教え合って、その場
は別れたのですが、十メートルほど歩いた時に、
 「この前最初にお会いした時、先生のパジャマの
ズボンがベッドの下のほうに垂れ下がっているの見
ました…おやすみなさい」
 と彼女はそういって反対方向に勢いよく駆け出し
ていったのでした。
 それは僕が初めて義母を病院に見舞った時のこと
で、彼女のパジャマのズボンを脱がせて卑猥な行為
に耽った後に、野村加奈子が病室を訪ねてきて気づ
いたことをいったのでした。
 野村加奈子はもしかして僕と義母とのことに気づ
いたのか?という危惧の念を僕は咄嗟に感じました。
 僕と義母との病室でのあられもない秘め事は、誰
にも見られてはいないはずでした。
 野村加奈子が義母が脱いだ(実際は僕が脱がせたの
ですが)パジャマのズボンを見たからといって、そこ
から二人の恥ずかしい秘め事を想像するのは、少し
飛躍に飛び過ぎています。
 そういえば今夜の時も、僕はあるところで病室の
ドアの音を聞いた記憶がありました。
 僕が義母の身体をつらぬこうとしていた頃のこと
です。
 義母の教え子で看護師の野村加奈子という女性の
思ってもいなかった出現で、かすかな胸騒ぎを感じ
ながら、僕は夜風のめっきり冷たくなった道を背広
の襟を立てながら急ぎ歩きました…。

   続く
44
投稿者:kkk
2015/06/19 05:27:54    (r1OVP6gp)
難題になりそうな・・・、義母さんの頑張りがもろくも崩れかけているのに・・・ですが。
時間もありましたから、かわす言葉はあるかもしれない・・パジャマの件は。
でも被さっているところは・・難しいな~。
難しいストーリになってきましたね。
45
投稿者:munnko
2015/06/23 06:37:27    (Z/m5mBx7)
早く続きを!!!


46
投稿者:日テレ
2015/06/23 06:38:41    (Z/m5mBx7)
火曜サスペンスですな

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